知の巨人・内田樹先生が編者を担当された、ポストコロナ期を生きる大人20名からの、若者たちへのメッセージ。その面々は作家・ミュージシャン・学者・医者と多岐にわたる。アンソロジーのいいところは、ふだん会う機会のないような人を含め、それぞれの立場から見えている景色が一冊でわかるところ。


コロナ禍では、当事者でない人はいない、といわれてますよね。たしかにそうなんだけど、なんとなく世代間でズレがあるな~と思うのは…。「当事者度」、という言葉があるか知らないが、当事者って言葉は、現在だけのことじゃなくて、30年後、50年後も生きてる可能性が高い人のほうがやっぱり「当事者度」が高いと思う。どうしてもね、「30年後、どうせオレは生きてないし」って思ってる大人の言葉って響かないもん。


そこへいくとやっぱり若い人のほうが、運命共同体感が強いからなのか、「一緒になんとか生きて行こうよ!」という覚悟が感じられる気がする。だから30代、高くて40代くらいまでの文章がすごくよかった。とくに30代から斎藤幸平さん、40代から後藤正文さん。


というのも、斎藤さんはこの環境を若い世代に引き継がなければならないことを謝るところから文章がはじまり、そして後藤さんは大人の話を聞いてくれた子どもたちへの感謝で、文章が締めくくられている。コミュニケーションのものすごい基本なのに、できてる人って意外と少ない…。だからこの大人となら一緒にやっていきたいと思える、って子ども目線になってるけど私もすでに30代だった(笑)。だから、この姿勢、私は70代になっても忘れないようにしたいと思う。


 

 


・・・・・・・・・・・・・・・

・『たちどまって考える』ヤマザキマリ

・・・・・・・・・・・・・・・・・


●メルマガはじめました!


主に新刊の連載と、購読者さんからのおたよりにお返事するコーナーなどあり〼。


ご購読はこちらからできます! 初月は無料なので、登録・解除はお気軽に~。

↓↓↓

大原扁理のやる気のないラジオ メルマガ版 (mag2.com)


メルマガタイトル:大原扁理のやる気のないラジオ メルマガ版
対応機器    :PC・携帯向け
表示形式    :テキスト・HTML形式
発行周期    :毎月 第2金曜日・第4金曜日
創刊日     :2021/4/9
登録料金    :550円/月(税込)


・・・・・・・・・・・・・・・・・