コロナ読書シリーズ。

イタリア・ミラノの校長先生が、緊急事態宣言下の学校閉鎖にあたり、生徒たちに宛てたメッセージ。

短く、そして落ち着いた文章で、ごくごく真っ当なことが書いてある。とくに真新しいことがあるわけでもないんだけど、「日の下に、新しいものはない」という旧約聖書の言葉を引用して、歴史を省み、冷静さを保ち、私達の財産である人間らしさを捨てないことの大切さを説く。

疫病は必ず終息すること、だからこの孤独な時間を、ライフスタイルや本当に大切なものを考え直す機会にすること。

人類史上最速の現代文明が、こんなふうに完全にスピードを奪われることって、たぶんいま生きてる人全員にとって初めての体験だろうなー。強制的にではあるけれど、こんなにゆっくり生きるしかない時代なんて、もう来ないかもしれない。

本当に大切なもの……うん、ちょっとしかないな。大丈夫だな。


●コロナ読書(隠居の本棚より)


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