コロナ読書シリーズです。

初沢亜利さんの、コロナ禍の東京を収めた写真集。

もともとはコロナ禍のためではなく、年明けから東京の街に出て撮影してたらそうなったものらしい。

一見、コロナと関係ある?っていう写真もあれば、コロナによって顕在化した人間のたくましさ、ふてぶてしさ、無関心さ、死ぬことへの恐怖、絶やすことのできないユーモア、いろんなもんが詰まってる。

桜が満開&雪の降る上野公園という、なんともこの世ならぬ美しさの写真が始めのほうにあって、わぁ東京きれい、とか思ってたら東京の入国管理局の狭い部屋にマスク無しで閉じ込められている外国人たちの写真を見て、絶句…。さらに最後の中華料理屋の写真は……。あのきれいな東京をここまで醜くしたのは人間だったのか。

きれいで醜い東京の自画像を見せつけられて、なんか、私たちの日々の言動がたしかにこの景色と地続きなのだな、と呆然となった。この気持ち悪さ、しばらく消化できそうにない…。

 

 

 ●コロナ読書(隠居の本棚より)

 


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