『アラサー男子の老化ウォッチング』へようこそ。
これは、私がアラサーに突入してから逐一メモっていた心身の老化を、アラサーのうちに書き残しておこうというただの思いつきです。
せっかくみんなで見ないことにして済ませていた老化のはじまりを、よせばいいのにほじくり返します。
毎週日曜日に一本ずつアップしていく予定。
薄~い目で、ご覧いただけたら幸いです。
アラサー男子の老化ウォッチング㉒体をかばう
雨の日のことを、「足元が悪い」と表現しますけど、フツーに「濡れるよね」くらいの意味だと思ってました。
ところが、いつものようにビーサンで雨の街をサッサカ歩いていていたときのこと。気がついたら尻もちをついた状態で、腰がビーーーンとしびれていました。じ、地震でも起きたのか!? いま思うと、自分ではなくまず世の中を疑う姿勢、これは老化のはじまりとして戒めたい。
何を隠そう、私は、ただ単にすべって転んだのです。
タイルの地面は、つるつるしていてほんとうに危険だ。ざらざらしているコンクリートならわりかし大丈夫なんですけどね。「雨だと足元が滑って危険」とちゃんと言ってくれないと、わからないじゃないか。
と、ここにも老化発見! よく考えたら雨で足元がすべることなんて子どものころから多々あった。でも華麗な反射神経をまだ持ち合わせていて、転ばずに軽々と体制を立て直し、立て直せることになんの疑問も持たず、すべったことなど三歩で忘れて歩き続けることができたんです。兆候はあったのに、痛い思いをしてないのでなんの反省もしなかった。それをいまさら、「ちゃんと言ってくれなかった」とかいってキレられても困るってもんだ。
だったら歩きやすい靴を履けつーのに、それはしないんですよね。だってビーサンのほうが履くのも脱ぐのもラクだから。
自分がラクしたくてそれを選んだのだから、周りを責めるなんてお門違いである。戒めたい。
また、くしゃみをするときに、腰に手を添えるようになりました。
これは洗濯物を干していた時に、くしゃみを出てくるに任せてブッ放したところ、腰がバキャクソに崩壊した経験からです。
俗にいうギックリ腰。翌日、変更できない用事があって、崩壊した腰を引きずりながら、半泣きで新宿まで行った。
このしぐさ、ジジくさいけどもう体を守るために仕方がないのです。ていうか、自分の体内から発生したものに、自分の体が耐えられないってどういうこと?
あまりにもしんどいので、ネットでくしゃみによる体へのダメージを軽減する方法を検索。すると、「くしゃみをする瞬間、手すりに両手でつかまるとよい」という情報を発見しました。実際やってみると、手すりが衝撃を受け止めてくれる感じがして、たしかに安心。しかし、くしゃみがやってきたときにそうそう都合よく手すりがあるかといえば、世の中は私のためにできているわけではないんである。街じゅうにつかまれる手すりを増やします! というにんじんをぶら下げる議員がいたら、ほかの公約がどんなにひどくても思わず一票いれてしまうかもしれない。もう戒めない。戒めんのにも疲れた。
世の中には、角が自分に刺さって死んでしまうからという理由で、角をとぎ続けなければならないサイや、体が小さすぎてエネルギーが蓄えられず、寝ているとき以外は食べ続けなければ死んでしまうというネズミなど、因果な生き物がいます。みんな、あのとき笑ってごめんよ。私もこのたび、自分が作りだしたくしゃみの爆風で自分が吹っ飛ばされかねないという、因果な生き物の仲間入りを果たしました。めでたくない。
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