『アラサー男子の老化ウォッチング』へようこそ。


これは、私がアラサーに突入してから逐一メモっていた心身の老化を、アラサーのうちに書き残しておこうというただの思いつきです。


せっかくみんなで見ないことにして済ませていた老化のはじまりを、よせばいいのにほじくり返します。


毎週日曜日に一本ずつアップしていく予定。

薄~い目で、ご覧いただけたら幸いです。


ステーキ


アラサー男子の老化ウォッチング⑰『肉をたべられなくなってきたということにまつわるあれこれ』



20代半ばあたりからでしょうか、肉を食べすぎるとお腹を下すようになりました。


今でも覚えているのは、25歳のとき。葉山の海の家でピアノを弾いたあと、スペアリブをガッツリ食べたら30分で下痢まくってトイレから出られなくなり、尻が死ぬかと思った。


 

それからだんだん野菜中心の食生活に移行していき、現在では野菜と果物が主食です。よそで食べるときは、ステーキやハンバーグなど肉がメインの料理は食べられないけど、チャーハンの中にちょっとハムが入ってるくらいなら大丈夫、という感じ。それでも好んでは食べませんが。あと、魚介類とか卵、乳製品は比較的OK。


なので、分類でいうとペスコ・ベジタリアンとか、フィッシュ・ベジタリアンに近いと思いますが、少量の肉なら気にしないので、「ゆるベジ」くらいがしっくりきますかね。


野菜がメインだと、お腹や体が軽くてラクですから。単純に、肉を摂取しない方が気分がいいんです。

 


しかし、私が本当の老化だと思うのは、「消化力の衰え」とかではありません。

 


人が肉を食べない理由はさまざまあります。


健康はもちろん(←私はこれも人によると思いますが)、環境負荷の低減、生産効率、動物愛護などの倫理的な問題も。あと宗教上の理由で食べられない人もいますよね。

 


では、私がその理由を聞かれたら?


答えは毎回違います。そのときの気分や状況によって「体調」とか「地球にやさしく」とか「不殺生」とか、あるいはその全部とか。

 


本当は体質的に肉があんまり食べられないだけなのに、ついでに環境問題に意識高いアピールしといたらお得だし、たまには不必要な折衝をしないという善行気分も味わいたい。そういうこっすい根性がたまに顔を出すわけです。何でもかんでも老いのせいにして自分に都合よく利用する、この図々しさが一番の老化な気がする。

 


それに歳をとると、昨日言ってたことをガチで忘れます。だから主義とか主張に一貫性がなくなって、なんだかだんだんどうでもよくなってくるのです。

 


なので私は地球や動物のことを第一に考えているわけではなく、肉を食べても平気、もしくは肉を食べたほうが体調がすぐれるなら、きっとそうしている。ベジタリアンのはるか風下にでもおいてくれればそれでいい。

 


なんちゅう日和見主義者だろうかとイヤになるときもあるけれど、あと10年したら、それすら気にならなくなって、したたかにふてぶてしく、生き延びていく自分が見える。私は子どものころ、大人のそういうところが本当に嫌いだった。

 


きっと私もそう遠くない将来、子どもたちに「このおっさん、日によって言ってること違うじゃん。インチキめっ」とか思われるんだろうな。でもしかたないんだよう。

 


アラサーになった私は、あのときの大人を許し、あのときの大人を許せなかった小さな自分を許す。


子どものころっていうのは、未来の自分に許されて、やっと生きていたんだなあ。

 


で、肉がどうしたんでしたっけ? 年をとると、どうもいかんねぇ。


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●アラサー男子の老化ウォッチング・バックナンバー↓


①映画の予告編で泣く


②寝る前に食べるとしんどい


③外出するときに、上着を持っていくか悩む


④「冷え」との終わりなき戦い


⑤ケガや病気が治りにくい


⑥寝れん


⑦一回座ると立ちたくない


⑧隙あらば体力温存


⑨ミニマリストと間違われる


⑩気圧の変化に影響される


⑪フツーのパンがうまい


⑫固形物がのどを通らない


⑬客席の選び方が老いる


⑭メニューが5個以上あるとギブ


⑮知ってる店しか行きたくない


⑯絶対に終電で帰る


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●拙著でてます