記憶がなくなるときに
うん?あれ…?えっ?どっちだった…?えっ、えっ、えっ分からん⁉先日、4人の仲間で受けているダンスのレッスンがありました。毎月2回、1時間(いつもオーバーして教えてくださる)のレッスン。今年になって新しい曲で振り付けをして頂いているので、今の曲では12回目。毎回、8カウントずつくらいしか進まないけど…それでも、私的には結構な長さになってきました。そして、だいぶ体が自然に動くようになってきたなぁ~なんて、少しの自信が湧いていた次の瞬間…冒頭の声が頭から聞こえてきたのです。えっ⁉分からんって何が?つい数秒前まで踊ってたやん!私にしては振り付けも1回のレッスンで覚えられて、調子良くなってるやん!なのに、何が分からんの⁉何がって…右が先やった?それとも左?ちょっと…書いている今でも、可笑しくてほくそ笑んでしまうのですが…出だしです。彼女(頭)が分からなくなっているのは、始まって16カウント目から出てくる手足の振りが、右側が先なのか左側なのかということなんです。ちょっと勘弁してよ~。そこなんて考えなくても動けるでしょうが~。まぁ、これはずっとの課題なのですが、しっかりとお腹に力を入れて体幹をしっかりとさせていれば、自然と次の足が出るように振り付けられているのですが、私の体重のかけ方が前のめりなので、着地したときの足がしっかりと地面を踏んづけていないのです。だから、頭でどっちからやった?って考えなくてはいけなくなるんです。それでも、なんとかかんとか記憶して、あとは慣れでここまできたわけです。そんな、頼みの綱の彼女(頭)がバグってます。結局彼女は復活しませんでした。チェッ、買い替えかよ〰。¯\_(͠°͟ʖ°͠)_/¯って、パソコンみたいにいかないし…。まぁ、彼女頼みでダンスするのは根本的に違うので、これはものすごくいい体験だったと感じています。考えるな!感じろ!そして、動かせ!♪ヽ(・ˇ∀ˇ・ゞ)こんなことがあった2日後。もう一つの大きな大きな学びがやって来ました。母です。彼女(母)の彼女(頭)はかなりバグってます。記憶が数秒しか持ちません。一緒にいると数秒単位で同じ質問を受けるので、私の彼女(頭)もバグりそうです。私がどんな対応をしても母の状況は変わらないので、もうお手上げ。先日、母はいつものように日記帳とにらめっこしていました。何時間でもにらめっこします。書くのではないのです。この先の予定が分からないのだと言って、日記帳を見ているのです。そりゃ、今後の予定は日記帳見ても分からんわな。また、書き方も分からないのだと言います。文字が分からなくなっているのと、目も見えにくくなっています。かろうじて書いているのは、日にちと天気です。あとは、私や妹のアドバイスで書いたり、時には代筆しています。書けないのなら諦めればいいのに!と思うのですが(私なんて、日記続いたことない)、母はずっとこまめに書いていた人なので、それが出来ないというのは、人格が崩壊するくらいの衝撃なのでしょう。先日、そんな母の苛立ちや不安を、私は一気に浴びせられることになりました。しきりに私に書き方を教えてほしいと言うのですが、私は片頭痛に耐えていたのでそんな気力はありません。なんとかお風呂介助をしようと思って母のところに行ったのに、日記のことばかり言って一向に動こうとしない母にうんざりしていたところ。もう、投げやりな返答しかできませんでした。そんな私に母は怒り爆発。(ノ`Д´)ノ彡「あんたは屁理屈ばかり言うて、全然母ちゃんのことをしてくれん!母ちゃんがどれだけ必死であんたらに迷惑かけんように頑張りよるんか分からんの!頭が痛いんじゃったら上(2階)にお(居)りや!鬱陶しい!歩いてくる!」そして、シルバーカーを押して外に出ていきました。(数分で帰ってくるんですが)怒りたいんはこっちじゃ!ボケ〰!(ノ`⌒´)ノ┫:・┻┻頭が痛いと言うとる娘がお風呂を手伝いに来てるというのに、その態度は何じゃ〰(ノಠ益ಠ)ノ彡┻━┻心ではこう叫んでましたが、私はソファに横になり、無言で母が出ていくのを感じていました。そして、数秒後…静かに涙が流れました。子供の時からこんな母娘関係。いくら自分が自分に向き合って、いろんなことを昇華させて、幸せに生きたいと願っていても…結局こうなる。もう、どうすればいいのか?お手上げ¯\_ಠ_ಠ_/¯虚しい。バチバチやり合おうぜ〜(͝°͜ʖ͡°)ᕤᕙ(°~°~)って、魂で約束してるんでしょうけど…実際問題、これはたまらんよ。母ちゃんの気持ちが分からんのか⁉って言われたって…数秒で記憶がなくなる人の気持ちなんて、私、まだそんな年齢に達してないから分かるわけない…じゃな…いあっ! 知ってた…щ(゜ロ゜щ)私、知ってる。その感じ…知ってる!\(◎o◎)/そうです。あのダンスの時の、一瞬で数秒前の記憶がなくなった体験。あれは、まさに母の数秒しか持たない記憶に酷似しとるやないかい!いや〰〰〰〰〰〰〰!!こんなことってある〰〰〰〰⁉w(°o°)wものすごいギフトやないか〜い(ノ*0*)ノこんな認知症のような体験をなんの装置も(どんな装置?怖⊙﹏⊙)薬も使わずに体験出来たって…実に面白い(◔‿◔)本当に不安なんやな。本当に怖いんやな。なんとかしたいよな。頼りたいよな。腹も立つよな。母との解決にはならないけれど、母を見て考えることはできる。私ならどうする?その時にどう生きるか?どう生きたいか?私は、楽しもう。記憶がなくなるとき…うわっ、こんなことってある?記憶ないけど、生きてるね~。すごくない⁉ってね。