ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回は番外編、ビーフカツからは離れます。テーマは、『台湾美食回顧録(ご飯物編)』です。店名に過去の記事をリンクさせていますので詳細にご興味ございましたらご笑覧ください。
まずは首都台北市から。
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MRT文湖線『中山國小』駅近くにある
老舗台湾料理店の本店です。
紅蟳米糕
ワタリガニの台湾風おこわ
830元(約3200円)。
蟹の旨味が染み込んだ醤油味のおこわは
筆舌に尽くせぬ美味しさです。
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台南市に本店を置く担仔麺の人気店
台北の支店はMRT板南線『忠孝敦化』駅近くにあります。
猪油拌飯
熱々のご飯に醤油とラードを掛けたもの
25元(約98円)。
『拌飯』の拌は
撹拌の拌
良く混ぜて頂きます。
醤油がほのかに香り
台湾版の猫まんま
シンプルですが本当に美味。
次は新竹市へ。
首都台北の南西40㎞
人口約43万人の中核都市。
『台湾のシリコンバレー』とも呼ばれ
IT関連の企業や工場が近郊に集中していますが
市の中心部は歴史的建造物も多く残る
ノスタルジックな街並みです。
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市中心部の信義路にある
日本的な店名の大衆食堂ですが
和食店ではありません。
松坂肉燴飯
中華丼風餡かけご飯
スープがついて75元(約290円)。
八角が効いたやや甘目の味付け
叉焼など具沢山で美味。
ただし
松坂肉となっていますが
松坂牛は入っていません。
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新竹駅から徒歩5分
大同路と中央路の交差点近くにある
地元の方に愛される街角食堂です。
肉粽
濃い目の醤油味の豚肉入り粽
40元(約160円)。
パクチーと粽
初めての経験でしたが
これが合います。
そして
粽の下に敷かれたピリ辛のソース
日本の味噌が大好きなご主人が
試行錯誤の末に完成させた味噌入りの『甜辣醤』
抜群の美味しさです。
さらに80㎞ほど南下し台中市へ。
人口約278万人
台湾第二の都市の座を
南部の高雄市と競っていますが
都市の近代化という面では高雄市に大きく遅れをとり
都市交通の整備も進んでいません。
言い換えれば
古き良き台湾が多く残る
ノスタルジックで素敵な街です。
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台中駅から徒歩6分のところにある
台中市民に大人気の米糕専門店です。
米糕
肉そぼろがトッピングされた
濃い鰹出汁醤油味のおこわ
紫魚湯(鰹出汁のスープ)が付いて
35元(約135円)。
シンプルですが癖になる味で
正午ごろには売り切れ仕舞い
そんな日も多いようです。
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台中市民の台所
『第二市場』のフードコートにある
80年以上の歴史を持つ魯肉飯の店です。
魯肉飯
東坡肉に近い豚の角煮がのった魯肉飯
60元(約235円)
台北など北部では
煮込んだ豚バラ肉をのせたものを魯肉飯
ブロックをのせたものを爌肉飯と言いますが
台湾中部から南部では
魯肉と爌肉の違いが明確でないようです。
ビジュアル的には悪くなりますが
肉をほぐしご飯とよく混ぜますと壮絶な美味さに
・・・台湾の方はやっていませんでしたが。
台中から南に50㎞ほど下り嘉義市に入ります。
台湾南部の中都市で人口は約27万人
親日的な台湾の中でも
特に親日さが溢れる都市
私はそう感じました。
2014年に公開された映画
『KANO1931海の向こうの甲子園』の舞台
嘉義農林学校があったところです。
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日本風の街並みが色濃く残る
西門街と蘭井街の角にある食堂です。
魯肉飯
20元(約80円)という超が付く安さです。
甘さ控え目に煮込まれた豚肉は
柔らかくとてもいい味です。
驚いたのは
旬の筍が入っていたことです
・・・頂いたのは3月下旬。
魯肉飯に筍は初めてですが
余りの美味しさに笑いが止まりませんでした。
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市中心部の『西市場』近くにある
米糕の人気店です。
米糕
35元(約135円)
そのまま訳せば
米のケーキになりますが
実際には違います。
蒸したもち米=おこわで
通常は甘辛く煮た豚肉などをのせた丼物です。
魯肉飯と良く似ていますが
魯肉飯は普通のご飯
米糕はもち米という点が違います。
天敵きゅうりが居ますが
もちろん駆除しました。
さらに40㎞南に移動し台南市へ。
首都台北からは265㎞
人口約190万人の大都市ですが
中心部を外れると長閑な光景が残っています。
政治、経済の中心が台北へ移るまでは
台湾第一の都会でした。
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台南駅の南西2㎞
『海安路一段』に面した食堂で
日本占領時代の1922年創業
100年近い歴史を持つ老舗です。
蝦仁飯
店名にもなっている店一番の人気メニュー
鰹出汁で炊いたご飯に
炒めた海老と葱をのせたもの
50元(約195円)。
やや甘目の醤油味ご飯に
甘辛く炒めた海老と少し焦げた葱が
絶妙にマッチし超美味
・・・日本人好みの味です。
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市中心部の民権路二段にある
粽の超有名店です。
創業は1872年
150年近い歴史を持つ台南でも有数の老舗です。
特製八宝肉粽
具沢山の肉粽
150元(約590円)
普通の店の2倍はあろうかという
大きな粽。
豚肉のほかに
椎茸、栗、鮑、干し帆立、干し海老
干しするめ、鶏卵などが入り
まさしく8種類の具の粽です。
こちらの粽の特徴は
少し甘みのついた魚の煮汁のような味の
とろみある汁が下に敷かれていること。
これがモチモチのご飯によく絡み
絶叫してしまうくらいの美味さです。
次は台南市に隣接する高雄市へ。
高雄市は人口約278万人
台湾第二の都市の座を台中市と競っていますが
地下鉄2路線、LRT1路線が通り
都市交通の整備が遅れている台中市を抜き
実質的には新北市に次ぐ台湾第二の都市と言えます。
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MRT橘線(オレンジライン)『鹽埕埔』駅近くの
ローカルな食堂です。
米糕
既に何軒かご紹介していますが
乱暴な言い方をすれば
魯肉飯のもち米バージョン
35元(約135円)。
こちらの米糕の特徴は
魚のでんぶが大量にのっていること。
これが合うんです
豚肉、でんぶ、おこわが三位一体となって
言葉にならない美味しさです。
高雄から東海岸に回り
一気に北上して花蓮市へ
高雄市からは直線距離で約200㎞
台北までは100㎞ほどに位置する
人口11万人ほどの港町。
台湾随一の景勝地『太魯閣』の観光拠点として
日本人にも人気のある町です。
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市中心部にある日本家屋を利用した
広東風粥の専門店です。
状元及第粥
科挙の首席合格者になるという
縁起の良いネーミングの粥
100元(約390円)+10%サービス料
科挙とは
清朝時代の高級官僚になるための
国家試験制度です。
生姜が効いた塩味のお粥で
豚肉、椎茸、レバーなどなど具沢山
ボリュームもありとても美味です。
最後は花蓮市から120㎞ほど北上し
台北市の外港である基隆市へ。
台北市の北東約30㎞に位置する
人口37万人の直轄市。
高雄市と並ぶ
台湾を代表する国際貿易港ですが
寺社仏閣も多く残る古風な町の一面もあります。
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基隆を代表する寺社『尊済宮』の前に立つ
『廟口夜市』の中にある
カジキマグロのとろみスープの店です。
油飯
鰹出汁で炊いた醤油味のおこわ
30元(約120円)。
名前の通り
炊き上がりに油を混ぜているようですが
しつこさは全くありません。
椎茸が少し入っている以外には
具はありませんが
例えようなく美味しいです。
ご紹介した店の他にも
何軒かでご飯ものを頂いていますが
3週間の旅の割には
ご飯ものが少なかったのに驚いています。
顧みますと
食事ごとにほぼ毎回ビールを飲んでいたことが
主たる要因ではないかと気づきました。
次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都葛飾区亀有です。