基礎訓練:基礎動作の確認
「真・真髄打法」の実行に決定的なものは、バックで上体の動きに逆らう「螺旋」の踏ん張りを確立することです(参照:「「螺旋」は上体を右に回す:再論」(07-06-18))。
これを体感的に確認するには、まず、椅子に浅く腰を掛けて軽く上体を前傾し、アドレスの要領で脚腰に体重を掛けます。この状態から、両手を握り合わせたグリップを、「基礎動作」(07-06-29)の要領で、バックから「深いトップ」まで引き上げます。
この動作で確認するのは、左の脚腰が上体の動きに逆らって腰の右回転を引き止める動きです。この動きで両足の「螺旋」に緊張が生まれ、これがダウンでクラブを引き下ろす脚腰の動きの基礎になります。ここで腰が上体に引かれて右に回ると、ダウンが腰の引き戻しで始まり、体と地球の連結が緩んで強力な引き下ろしができなくなります。
このことは、椅子に浅く腰掛けた状態で簡単に確認できます。左腰が右に引き込まれないように脚腰が踏ん張ると、尻の背中は目標線に平行に保たれます。この体勢からは、尻を引き戻す脚腰の動きで一気に「螺旋」が固まり、最後の踏ん張りで腕とクラブを振り切る動きが実現します。
バックの動きで左腰が右に引き込まれると、これを引き戻す動きで両足先が右から左に回る「回転」の動きに入り、グリップが引き下ろされなくなります。これに対してバックで「螺旋」が固まっていれば、ダウンでは踵を中心にして足先が地面を右に押す動きに入り、グリップがボールに向けて引き下ろされる体勢に入ります。
ここで両脚を踏ん張れば、グリップは一気に振り出されてインパクトの動きが実現します。バックの動きで、左の脚腰が上体の動きに逆らって腰の右回転を引き止め、両足の「螺旋」に内回りの緊張が生まれることを確認して下さい。この確認がスイング実行上最重要な動きの基礎訓練になります。身近の練習仲間が、このバックの左の脚腰の踏ん張りで劇的な成果を経験しています。
これを体感的に確認するには、まず、椅子に浅く腰を掛けて軽く上体を前傾し、アドレスの要領で脚腰に体重を掛けます。この状態から、両手を握り合わせたグリップを、「基礎動作」(07-06-29)の要領で、バックから「深いトップ」まで引き上げます。
この動作で確認するのは、左の脚腰が上体の動きに逆らって腰の右回転を引き止める動きです。この動きで両足の「螺旋」に緊張が生まれ、これがダウンでクラブを引き下ろす脚腰の動きの基礎になります。ここで腰が上体に引かれて右に回ると、ダウンが腰の引き戻しで始まり、体と地球の連結が緩んで強力な引き下ろしができなくなります。
このことは、椅子に浅く腰掛けた状態で簡単に確認できます。左腰が右に引き込まれないように脚腰が踏ん張ると、尻の背中は目標線に平行に保たれます。この体勢からは、尻を引き戻す脚腰の動きで一気に「螺旋」が固まり、最後の踏ん張りで腕とクラブを振り切る動きが実現します。
バックの動きで左腰が右に引き込まれると、これを引き戻す動きで両足先が右から左に回る「回転」の動きに入り、グリップが引き下ろされなくなります。これに対してバックで「螺旋」が固まっていれば、ダウンでは踵を中心にして足先が地面を右に押す動きに入り、グリップがボールに向けて引き下ろされる体勢に入ります。
ここで両脚を踏ん張れば、グリップは一気に振り出されてインパクトの動きが実現します。バックの動きで、左の脚腰が上体の動きに逆らって腰の右回転を引き止め、両足の「螺旋」に内回りの緊張が生まれることを確認して下さい。この確認がスイング実行上最重要な動きの基礎訓練になります。身近の練習仲間が、このバックの左の脚腰の踏ん張りで劇的な成果を経験しています。
リリースとは?
ゴルフの文献を眺めていると、しばしば「クラブ・ヘッドをリリースする」という説明が見られます。リリース (release)とは解放するという意味で、それまでに止められていたクラブ・ヘッドをインパクトで解放するという感じに受け取られます。気分的には理解できますが、これを実現するには、当然それまでヘッドを引き止める動きが必要です。
このヘッドを引き止められる動きが、いわゆる「タメ」を作ると呼ばれるものになります。これで高まる筋群の緊張がインパクトのエネルギーを蓄え、これを解放して強力なインパクトを実現するという感じになります。結局、タメを作る動きとリリースの動きの二つが、よいダウンスイング実現の要点になるわけです。
このような状況から、タメとリリースという二つの言葉にはしばしば遭遇するのですが、それぞれの人が勝手な解釈を展開するために、これらの動きの作り方の明確な説明を見つけることは困難です。
ところが、前回の基礎動作としての「魔法の動き」の確認法に従い、バック、「深いトップ」、両膝でのグリップの引き下ろし、脚腰の踏ん張りでの腕の振り抜き、という一連の動作を正しく実行すると、タメとリリースの二つの動きを明確に捉えることができます。
「深いトップ」への動きで両方の肩と腕が固定され、両膝でのグリップの引き下ろしではこの肩と腕の体勢が保たれます。これがタメ生む動きになります。インパクトの振り抜きでは、新しい肩と腕の「魔法の動き」が発生して、それまで固定されていた両方の肩と腕が一斉に振り出されます。これがリリースの動きになります。
これらの二つの動きは、何れも脚腰の強力な動きが原動力となって実現します。これを可能にするのが、「魔法の動き」で固められる肩と腕の動きです。前回の基礎動作の確認法に従ってこれらの動きを体感すれば、これでゴルフの謎であった二つの動きがほぼ完全に解明され、実際のスイングでは脚腰の踏ん張りに集中して腕を振るだけでよいことになります。
一方、タメなど不要という人もいます。ダウンで右肩が前、左肩が後ろに引かれて「反魔法の動き」に入ると、この瞬間に腕と体の繋がりが弱まり、クラブが体の動きから離れて走り出し、いわゆる「遠心力でクラブが振られる」感じになります。当然タメは現れず、体と地球との繋がりは弱くてパワーは期待できませんが、ボールを楽に打ちたい人には好まれる動きでしょう。
このヘッドを引き止められる動きが、いわゆる「タメ」を作ると呼ばれるものになります。これで高まる筋群の緊張がインパクトのエネルギーを蓄え、これを解放して強力なインパクトを実現するという感じになります。結局、タメを作る動きとリリースの動きの二つが、よいダウンスイング実現の要点になるわけです。
このような状況から、タメとリリースという二つの言葉にはしばしば遭遇するのですが、それぞれの人が勝手な解釈を展開するために、これらの動きの作り方の明確な説明を見つけることは困難です。
ところが、前回の基礎動作としての「魔法の動き」の確認法に従い、バック、「深いトップ」、両膝でのグリップの引き下ろし、脚腰の踏ん張りでの腕の振り抜き、という一連の動作を正しく実行すると、タメとリリースの二つの動きを明確に捉えることができます。
「深いトップ」への動きで両方の肩と腕が固定され、両膝でのグリップの引き下ろしではこの肩と腕の体勢が保たれます。これがタメ生む動きになります。インパクトの振り抜きでは、新しい肩と腕の「魔法の動き」が発生して、それまで固定されていた両方の肩と腕が一斉に振り出されます。これがリリースの動きになります。
これらの二つの動きは、何れも脚腰の強力な動きが原動力となって実現します。これを可能にするのが、「魔法の動き」で固められる肩と腕の動きです。前回の基礎動作の確認法に従ってこれらの動きを体感すれば、これでゴルフの謎であった二つの動きがほぼ完全に解明され、実際のスイングでは脚腰の踏ん張りに集中して腕を振るだけでよいことになります。
一方、タメなど不要という人もいます。ダウンで右肩が前、左肩が後ろに引かれて「反魔法の動き」に入ると、この瞬間に腕と体の繋がりが弱まり、クラブが体の動きから離れて走り出し、いわゆる「遠心力でクラブが振られる」感じになります。当然タメは現れず、体と地球との繋がりは弱くてパワーは期待できませんが、ボールを楽に打ちたい人には好まれる動きでしょう。
基礎動作:「魔法の動き」
これまでの話で目指して来たスイングは、肩と腕の「魔法の動き」を基礎として組み立てられています。その意味ではこれはスイングの「基礎動作」です。この動作についての誤解があると、これまでの話の内容は理解できなくなります。これは決定的な事実です。
今回はこの動作の確認法を考えます。腰の回転的な動きを監視するために、椅子の背もたれの背後に軽く尻の先端を触れ、両手をグリップの形に握り合わせてアドレスの構えを作ります。この構えから、左グリップを右、右グリップを上に引く動きを限度一杯実行し、その限界で右肩を後ろ上方、左肩を前の下方に引いて「深いトップ」に入れます。
この位置から、肩と体勢をそのままに保って、両膝の引きでグリップを限度一杯引き下ろします。この動きが止まるところで、両脚の踏ん張りでグリップを左へ振り抜きます。これらの動きでは、肩と腕は固めたまま、脚腰の踏ん張りでグリップを引き下ろし、左へ振り抜きます。
以上の動きを実行しながら、尻の先端部分の動きに注目します。動きが正しく実行できていれば、尻の先端部分は椅子の背もたれから大きく離れることはない筈です。
次ぎに、左腕を内側、右腕を外側に回す「反魔法の動き」で、トップにまでグリップを上げてみます。この場合には、左の尻が大きく引き出されます。これに比べれば、「魔法の動き」でのバックでは、尻は殆ど椅子の背もたれから離れないと考えられるでしょう。
「反魔法の動き」のトップから左脇前までグリップを振り抜くと、今度は右の尻が大きく引き出されます。このバックやダウンの動きが「腰を回す」動きです。これに比べると、「魔法の動き」の場合は、脚腰の踏ん張りの動きがよければ、腰が椅子の背もたれに殆ど平行に僅かに動くだけであることがわかります。
自分の肩と腕の動きが「魔法の動き」と「反魔法の動き」の、どちらに近いかを確認してみて下さい。
今回はこの動作の確認法を考えます。腰の回転的な動きを監視するために、椅子の背もたれの背後に軽く尻の先端を触れ、両手をグリップの形に握り合わせてアドレスの構えを作ります。この構えから、左グリップを右、右グリップを上に引く動きを限度一杯実行し、その限界で右肩を後ろ上方、左肩を前の下方に引いて「深いトップ」に入れます。
この位置から、肩と体勢をそのままに保って、両膝の引きでグリップを限度一杯引き下ろします。この動きが止まるところで、両脚の踏ん張りでグリップを左へ振り抜きます。これらの動きでは、肩と腕は固めたまま、脚腰の踏ん張りでグリップを引き下ろし、左へ振り抜きます。
以上の動きを実行しながら、尻の先端部分の動きに注目します。動きが正しく実行できていれば、尻の先端部分は椅子の背もたれから大きく離れることはない筈です。
次ぎに、左腕を内側、右腕を外側に回す「反魔法の動き」で、トップにまでグリップを上げてみます。この場合には、左の尻が大きく引き出されます。これに比べれば、「魔法の動き」でのバックでは、尻は殆ど椅子の背もたれから離れないと考えられるでしょう。
「反魔法の動き」のトップから左脇前までグリップを振り抜くと、今度は右の尻が大きく引き出されます。このバックやダウンの動きが「腰を回す」動きです。これに比べると、「魔法の動き」の場合は、脚腰の踏ん張りの動きがよければ、腰が椅子の背もたれに殆ど平行に僅かに動くだけであることがわかります。
自分の肩と腕の動きが「魔法の動き」と「反魔法の動き」の、どちらに近いかを確認してみて下さい。
足圧解析から「螺旋」まで
丹田と「螺旋」の関係を議論した時に、次のように書きました。
「古くからの丹田の考え方では、上丹田は頭、中丹田は胸、下丹田は腰の動きの中心と捉えられています。スイングの動きの議論では、これらの点の動きが常に問題になりますが、地球を掴む足の動きの議論はあまり見掛けません。ゴルフ・シューズの設計では地球を掴むためのスパイクの配置が問題になりますが、これを有効利用する体の動きの話は殆ど目に入りません」(「丹田と「螺旋」を回る話」(07-06-03))。
実は8年程前に、スイング中の足圧の動きを計測して貰ったことがあります。当時のスイングは最近も議論したAB型という簡単なもので(「AB型打法の限界」(07-06-26))、これに意識的に変化を加え、足圧の時間的経過を見たのです。これで確かに足圧の記録に変化が現れることが確認できました。
手許にあるこの記録を取り出してざっと眺めてみると、骨盤を目標線と平行に振る「骨盤の縦回転」を意識して作り出したスイングのために、両足の前後の軸周りに踵が回る「回転」の動きでダウンが実行されています。これではインパクトで腰の動きが止まらず、方向性は維持できてもパワフルな振り抜きは不可能です。
当時は足圧の計測に関係する研究に関心を持ち、あれこれ調べてみたのですが、結果を読み解いてスイングの動きを作り出すまでには至りませんでした。足圧の動きが見えても、体全体の動きに繋がらなかったのです。
この他にも、ゴルファーのスイングを記録し解析する研究の話はありましたが、その結果からスイングの全体的な動きを作り出すという話は聞いたことがありません。結局、自分自身の何年間もの試行錯誤の過程で「革命的イメージ」を見出し、「魔法の動き」、地球を掴んでぶら下がるゴルファーのイメージ、などを経て、体の動きに直結する「螺旋」に到達したのです。
「螺旋」の動きはイメージ的には捉えやすく、足を地面に着け、踵を中心に足を内側回しに回してみるだけでその大まかな特性が体感できます。腰から上の体勢により、この動きの効果は変わります。そこで、肩と腕の「魔法の動き」を利用して、「螺旋」と上体を繋ぐ仕組みを固めれば、「螺旋」の観察を通じてスイングを作り上げることができるようになります。
足圧解析の経験以来の経過時間の長さと、その間の試行錯誤の歴史を考えると、「螺旋」の動きの奥深さが感じられます。「螺旋」を生む脚腰の動きと背骨の繋がりを検討すると、これまで見えなかったスイングの要所が見えて来るのです。
「古くからの丹田の考え方では、上丹田は頭、中丹田は胸、下丹田は腰の動きの中心と捉えられています。スイングの動きの議論では、これらの点の動きが常に問題になりますが、地球を掴む足の動きの議論はあまり見掛けません。ゴルフ・シューズの設計では地球を掴むためのスパイクの配置が問題になりますが、これを有効利用する体の動きの話は殆ど目に入りません」(「丹田と「螺旋」を回る話」(07-06-03))。
実は8年程前に、スイング中の足圧の動きを計測して貰ったことがあります。当時のスイングは最近も議論したAB型という簡単なもので(「AB型打法の限界」(07-06-26))、これに意識的に変化を加え、足圧の時間的経過を見たのです。これで確かに足圧の記録に変化が現れることが確認できました。
手許にあるこの記録を取り出してざっと眺めてみると、骨盤を目標線と平行に振る「骨盤の縦回転」を意識して作り出したスイングのために、両足の前後の軸周りに踵が回る「回転」の動きでダウンが実行されています。これではインパクトで腰の動きが止まらず、方向性は維持できてもパワフルな振り抜きは不可能です。
当時は足圧の計測に関係する研究に関心を持ち、あれこれ調べてみたのですが、結果を読み解いてスイングの動きを作り出すまでには至りませんでした。足圧の動きが見えても、体全体の動きに繋がらなかったのです。
この他にも、ゴルファーのスイングを記録し解析する研究の話はありましたが、その結果からスイングの全体的な動きを作り出すという話は聞いたことがありません。結局、自分自身の何年間もの試行錯誤の過程で「革命的イメージ」を見出し、「魔法の動き」、地球を掴んでぶら下がるゴルファーのイメージ、などを経て、体の動きに直結する「螺旋」に到達したのです。
「螺旋」の動きはイメージ的には捉えやすく、足を地面に着け、踵を中心に足を内側回しに回してみるだけでその大まかな特性が体感できます。腰から上の体勢により、この動きの効果は変わります。そこで、肩と腕の「魔法の動き」を利用して、「螺旋」と上体を繋ぐ仕組みを固めれば、「螺旋」の観察を通じてスイングを作り上げることができるようになります。
足圧解析の経験以来の経過時間の長さと、その間の試行錯誤の歴史を考えると、「螺旋」の動きの奥深さが感じられます。「螺旋」を生む脚腰の動きと背骨の繋がりを検討すると、これまで見えなかったスイングの要所が見えて来るのです。
「真髄イメージ」の改訂版:「真・真髄イメージ」
「腕で上げ、脚で引き下ろす」という「真髄イメージ」を「螺旋」の意識で実行するとしても、腕の動きのイメージが明確でないと、目的意識と結びつきません。そこで腕の動きを明確にすることにします。この場合、注意すべき点が二つあります。
第一は、「腕で上げ」を文字通りに実行する方法です。この動きでは、腕と肩の繋がりがしっかりしないと重いクラブを上げることはできません。このため、左腕を体の前面に添って十分右に引き、右腕でグリップを引き上げます。この動きで「魔法の動き」が現れ、肩と腕の体勢が固まります。この体勢のまま更にクラブを上げると、背骨が引き込まれて「深いトップ」に入ります。
注意すべき点の第二は、ここからのダウンスイングの動きです。これには、横に長く引かれた左腕は、一気にボールを目指して振る必要があります。これに対して右腕はインパクト時点で引き下ろせばよいのです。この形の腕の動きを実現するには、ダウンの最初から、脚の踏ん張りで左へ振る動きに入り、インパクト時点で腰を前向きに引き止める動きを加えればよいのです。
このように、クラブの重さに対応することを考えると、ダウンの初期の「螺旋」では足先に力が入り、インパクトで踵に力が入る形になります。これまでの議論では、踵でダウン、足先で振り抜き、と捉えていたのですが、これが逆転したわけです。インパクト時点で踵に力が入り腰を前向きに引き止める動きは、両膝を外側に引いて固定する動きになります。一瞬の動きです。
これらの動きの意識を明示すると、「腕で上げ、脚で腕を振り、引き下ろす」になります。このイメージを、もとの「真髄イメージ」と区別して、「真・真髄イメージ」と呼ぶことにします。このダウンの動きは、ダウンの引き下ろしに続く反射的な「螺旋」の動きで振り抜くという以前のイメージよりも、遙かに自然で簡単に実行できます。(「反射的な「螺旋」の動き」(07-06-24))。
肩と腕の「魔法の動き」は、もともと「左腕は右左(みぎひだり)、右腕は上下」という「革命的イメージ」から出発したものです。今回の「真・真髄イメージ」は、出発点の「革命的イメージ」をパワフルに実現する脚腰の動きを明示するもので、文字通り「初心にかえる」感じです。
面白いことに、バイロン・ネルソンは、シャフトがヒッコリーからフェースが開かないスチールに変わった時、バックのスタートでよりアップライトに上げることを考えたが、結局真っ直ぐ引くバックに落ち着いたと書いています。これも、重いクラブを左腕で引く動きが要求したものでしょう。
第一は、「腕で上げ」を文字通りに実行する方法です。この動きでは、腕と肩の繋がりがしっかりしないと重いクラブを上げることはできません。このため、左腕を体の前面に添って十分右に引き、右腕でグリップを引き上げます。この動きで「魔法の動き」が現れ、肩と腕の体勢が固まります。この体勢のまま更にクラブを上げると、背骨が引き込まれて「深いトップ」に入ります。
注意すべき点の第二は、ここからのダウンスイングの動きです。これには、横に長く引かれた左腕は、一気にボールを目指して振る必要があります。これに対して右腕はインパクト時点で引き下ろせばよいのです。この形の腕の動きを実現するには、ダウンの最初から、脚の踏ん張りで左へ振る動きに入り、インパクト時点で腰を前向きに引き止める動きを加えればよいのです。
このように、クラブの重さに対応することを考えると、ダウンの初期の「螺旋」では足先に力が入り、インパクトで踵に力が入る形になります。これまでの議論では、踵でダウン、足先で振り抜き、と捉えていたのですが、これが逆転したわけです。インパクト時点で踵に力が入り腰を前向きに引き止める動きは、両膝を外側に引いて固定する動きになります。一瞬の動きです。
これらの動きの意識を明示すると、「腕で上げ、脚で腕を振り、引き下ろす」になります。このイメージを、もとの「真髄イメージ」と区別して、「真・真髄イメージ」と呼ぶことにします。このダウンの動きは、ダウンの引き下ろしに続く反射的な「螺旋」の動きで振り抜くという以前のイメージよりも、遙かに自然で簡単に実行できます。(「反射的な「螺旋」の動き」(07-06-24))。
肩と腕の「魔法の動き」は、もともと「左腕は右左(みぎひだり)、右腕は上下」という「革命的イメージ」から出発したものです。今回の「真・真髄イメージ」は、出発点の「革命的イメージ」をパワフルに実現する脚腰の動きを明示するもので、文字通り「初心にかえる」感じです。
面白いことに、バイロン・ネルソンは、シャフトがヒッコリーからフェースが開かないスチールに変わった時、バックのスタートでよりアップライトに上げることを考えたが、結局真っ直ぐ引くバックに落ち着いたと書いています。これも、重いクラブを左腕で引く動きが要求したものでしょう。
AB型打法の限界
前回に触れた、肩を左右に振るA型の動きと、肩を背骨の回りに回すB型の動きの合成で振るAB型打法と(「スイング面の無限の多様性」(06-04-01))、腕で上げ、脚で引き下ろすという「真髄イメージ」との違いを検討してみます((「真髄イメージ」:腕で上げ、脚で引き下ろす(07-06-06))。
肩を左右に振るA型の動きでは、グリップの動きは体の前面に限られます。そこで、B型の動きでグリップを背中方向に引き込み、更にA型の動きを加えることで深いトップに入れます。この深いトップは「真髄イメージ」による深いトップにほぼ一致します。
A型の動きは、骨盤を縦の平面内で回す縦回転で作り出します。この動きは、両膝を内側に巻き込む両脚の動きが生み出します。バックではこれは作りやすい動きで、足には「螺旋」の動きが現れます。問題はダウンの動きですが、これは骨盤の左方向への引き戻しで実行します。
深いトップへの動きで固まった腕の仕組みを骨盤の動きで引き戻せば、バックで回転した肩がインパクト圏で引き戻され、ボールを強く打つ動きが現れると期待されます。この打法では、インパクト圏で胸の上部前面を目標線と平行に保つことを意識するだけで、実際に真っ直ぐボールが飛びます。
この打法のイメージは単純で、すぐに実行できます。ただし、バックで腰が右に回ると、この打法は成功しません。当時の練習場の仲間で、どうしてもこのスイングができない人がいました。バックのスタートでヘッドが右外側に引き出され、深いトップへの動きで腰が右に回るのです。これは両膝の内側への引き込み不足が原因です。
AB型の弱点はダウンの動きです。腰を真っ直ぐ左に引く意識にもかかわらず、右腰が前に出る回転が発生し(これはネルソンも認識していた動きです)、腕が体側に添って左前方に振り出されます。これに肩の巻き戻しで腕を体の周りに左後ろに向けて振る動きが加わり、クラブはインパクト圏で目標線に平行に直線的に振られます。
打球の方向性は確保されるのですが、グリップの引き下ろしが不十分で、ボールを打つ力が不足気味になります。ダウンで尻の先端を緊張させ、両膝を外側に引いて腰を固定させる動きがないためです。このAB型の欠点を直すには、踵で踏ん張る「螺旋」の動きでダウンに入り、これに続いて腕を振ればよいのです。これについては次回に書きます。
飛距離は十分あるけれども打球の方向が定まらない人は、イメージの捉えやすいAB型で方向性を確保すれば、スコアは十分稼げるかもしれません。試してみるとよいでしょう。
肩を左右に振るA型の動きでは、グリップの動きは体の前面に限られます。そこで、B型の動きでグリップを背中方向に引き込み、更にA型の動きを加えることで深いトップに入れます。この深いトップは「真髄イメージ」による深いトップにほぼ一致します。
A型の動きは、骨盤を縦の平面内で回す縦回転で作り出します。この動きは、両膝を内側に巻き込む両脚の動きが生み出します。バックではこれは作りやすい動きで、足には「螺旋」の動きが現れます。問題はダウンの動きですが、これは骨盤の左方向への引き戻しで実行します。
深いトップへの動きで固まった腕の仕組みを骨盤の動きで引き戻せば、バックで回転した肩がインパクト圏で引き戻され、ボールを強く打つ動きが現れると期待されます。この打法では、インパクト圏で胸の上部前面を目標線と平行に保つことを意識するだけで、実際に真っ直ぐボールが飛びます。
この打法のイメージは単純で、すぐに実行できます。ただし、バックで腰が右に回ると、この打法は成功しません。当時の練習場の仲間で、どうしてもこのスイングができない人がいました。バックのスタートでヘッドが右外側に引き出され、深いトップへの動きで腰が右に回るのです。これは両膝の内側への引き込み不足が原因です。
AB型の弱点はダウンの動きです。腰を真っ直ぐ左に引く意識にもかかわらず、右腰が前に出る回転が発生し(これはネルソンも認識していた動きです)、腕が体側に添って左前方に振り出されます。これに肩の巻き戻しで腕を体の周りに左後ろに向けて振る動きが加わり、クラブはインパクト圏で目標線に平行に直線的に振られます。
打球の方向性は確保されるのですが、グリップの引き下ろしが不十分で、ボールを打つ力が不足気味になります。ダウンで尻の先端を緊張させ、両膝を外側に引いて腰を固定させる動きがないためです。このAB型の欠点を直すには、踵で踏ん張る「螺旋」の動きでダウンに入り、これに続いて腕を振ればよいのです。これについては次回に書きます。
飛距離は十分あるけれども打球の方向が定まらない人は、イメージの捉えやすいAB型で方向性を確保すれば、スコアは十分稼げるかもしれません。試してみるとよいでしょう。
ネルソンの直線打法
クラブのシャフトの材質がヒッコリーからスチールに変わった時、クラブの特性の変化に対応して近代打法が登場しました。この転換を最初に実現したのがバイロン・ネルソンで、今回は最近手に入れた資料に基づいて、ネルソンが新しい打法を導入した時の考え方を眺めてみます。(資料:Byron Nelson SHAPE YOUR SWING THE MODERN WAY Golf Digest 1976, Reprinted by Ailsa, Inc. 1985)
ネルソンのスイングの転換の経過は彼の著書(前記資料)に簡明に書かれています。ヒッコリーの場合はシャフトの捻れが大きく、このためフェースを開いて低くバック、ダウンではフェースを閉じるように振り、フックを防ぐためにインパクト時点でフェースの回転を止め、「左の壁」に打ち込む要領で打っていたといいます。このスイングでは、樽の中で体を回すように胴体を回してクラブを振ることが要求されます。
スチール・シャフトの場合は捻れがないために、フェースを開くことなく真っ直ぐバックし、トップからはクラブは殆ど落下するに任せる感じで、足と脚(feet and legs)が真っ直ぐボールを通してクラブを運び、目標に向けて直線上に保つようにしたということです。同じ頃、頭を殆ど動かさないことを思いつき、これで全てが上手く行くようになったそうです。
この話から、昔自分が考えたAB型スイングを思い出しました。AB型では、奴凧のように肩を左右に振るA型の動きと、背骨の軸に直交する平面内でクラブを右に振り、引き戻してボールを打つB型の動きの組み合わせでスイングを作ります。インパクトの方向性は、胸の上部の胸鎖関節の平面を前向きに固定することで確保しました(「スイング面の無限の多様性」(06-04-01))。
AB型スイングは、インパクト圏の巾が広く、極めて方向性が良いのです。練習場で見ると現在でも樽のように体を回してクラブを振る人が圧倒的に多いようですから、AB型は新しい打法に思えました。しかしネルソンは1930年に同じような型の打法を確立し、これで目覚ましい成績を上げていたのです。
ネルソンの話でわかるように、クラブの特性がスイングに大きく影響します。今でもクラブを右に引くとフェースが開くクラブがあります。この型のクラブを振るとヒッコリー時代の回転打法に引き込まれるますから注意が必要です。
ネルソンの打法あるいはAB型打法の特徴は、足の動きの観察で明らかになります。これらの打法のバックでは「螺旋」の動きが現れます。これに対し、ダウンでは足先に力が掛かり「回転」の動き(下腿が左に傾く)が現れて腕を前に振り出します(「深いトップ」の重要性再論(07-06-09))。この動きでは、ダウンで地球を下向きに押す力が不足します。
AB型打法と足圧の話は更に続きます。
ネルソンのスイングの転換の経過は彼の著書(前記資料)に簡明に書かれています。ヒッコリーの場合はシャフトの捻れが大きく、このためフェースを開いて低くバック、ダウンではフェースを閉じるように振り、フックを防ぐためにインパクト時点でフェースの回転を止め、「左の壁」に打ち込む要領で打っていたといいます。このスイングでは、樽の中で体を回すように胴体を回してクラブを振ることが要求されます。
スチール・シャフトの場合は捻れがないために、フェースを開くことなく真っ直ぐバックし、トップからはクラブは殆ど落下するに任せる感じで、足と脚(feet and legs)が真っ直ぐボールを通してクラブを運び、目標に向けて直線上に保つようにしたということです。同じ頃、頭を殆ど動かさないことを思いつき、これで全てが上手く行くようになったそうです。
この話から、昔自分が考えたAB型スイングを思い出しました。AB型では、奴凧のように肩を左右に振るA型の動きと、背骨の軸に直交する平面内でクラブを右に振り、引き戻してボールを打つB型の動きの組み合わせでスイングを作ります。インパクトの方向性は、胸の上部の胸鎖関節の平面を前向きに固定することで確保しました(「スイング面の無限の多様性」(06-04-01))。
AB型スイングは、インパクト圏の巾が広く、極めて方向性が良いのです。練習場で見ると現在でも樽のように体を回してクラブを振る人が圧倒的に多いようですから、AB型は新しい打法に思えました。しかしネルソンは1930年に同じような型の打法を確立し、これで目覚ましい成績を上げていたのです。
ネルソンの話でわかるように、クラブの特性がスイングに大きく影響します。今でもクラブを右に引くとフェースが開くクラブがあります。この型のクラブを振るとヒッコリー時代の回転打法に引き込まれるますから注意が必要です。
ネルソンの打法あるいはAB型打法の特徴は、足の動きの観察で明らかになります。これらの打法のバックでは「螺旋」の動きが現れます。これに対し、ダウンでは足先に力が掛かり「回転」の動き(下腿が左に傾く)が現れて腕を前に振り出します(「深いトップ」の重要性再論(07-06-09))。この動きでは、ダウンで地球を下向きに押す力が不足します。
AB型打法と足圧の話は更に続きます。
反射的な「螺旋」の動き
背骨の動き(の感覚)に注目すると、バックの動きは「背骨(胸椎)を右に引く動きでスタートし、限度一杯グリップを引き上げると、脚腰の踏ん張りで逆に腰(腰椎)が左に引かれ、ここで背骨(胸椎)を右に引く動きを更に強めると、右肩甲骨が胸の右後上方、左肩甲骨が左前下方に引きつけられて「深いトップ」に入る」と書けます。
この手順でバックの動きは作れますが、こんなに複雑な動きの仕組みを考えていると、実際のスイングには間に合いません。体の動きを地球に繋ぐ「螺旋」の動きに注目し、「螺旋」の踏ん張りでクラブを上るだけで「深いトップ」に入ります。「螺旋」にブレーキが掛かるまでクラブを上げ切ればよいのです。(「螺旋」の動きについては、以前に詳しく検討してあります)
「深いトップ」からのダウンは、背骨の動き(の感覚)で捉えると、「腰(腰椎)を左に引く動きを強めれば、背骨(胸椎)を右に引く動きが強まり、これで強力なダウンが実現する」となります。ここでは、「腰を左に引く」を文字通り単純に実行すると、腰が左に回ってしまいます。これがホーガンのダウンの説明の問題点です。
これに対して「尻の先端部分」を正面向きに引き戻して固定すると、「背骨(胸骨)を右に引く」動きが現れて両肘が限度一杯強力に引き下ろされ、これに続く両足の踏ん張りで、両腕が右脇前に振り出され、強力にグリップを押し出して左へ引き抜く」動きが現れます。しかし、このような動きを考えていては、実際のダウンはできません。
この場合も、「深いトップ」の体勢から、両踵で地球を強力に押す「螺旋」の動きに入れば、これでダウンが実現します。脚腰の反射的な動きで、ダウンの引き下ろしに続く腕の振り抜きも一気に実現します。この反射的な動きは、実際に経験して体感的に会得するしかありません。
「螺旋」の踵の踏ん張りが生む、ダウンの両肘の引き下ろしは、歩行動作の検討で確認した左右交叉する側の腕の引き下ろしの動き、続く両腕の振り出しは、足先の踏ん張りが生み出す同側の腕の振り出しと同じ動きです。その限界で再び肩と腕の「魔法の動き」が現れ、これに伴う「背骨を右に引く」動きが、両腕の左への引き抜きを実現します。
今回明瞭になったダウンの腰の動きは、ホーガンの「腰の左への巻き戻し」のイメージとは異なり、むしろ、ホーガンと並ぶ同時代の名手、バイロン・ネルソンのイメージに近いものです。これは興味ある話題ですから、次回にこれを見ることにします。
この手順でバックの動きは作れますが、こんなに複雑な動きの仕組みを考えていると、実際のスイングには間に合いません。体の動きを地球に繋ぐ「螺旋」の動きに注目し、「螺旋」の踏ん張りでクラブを上るだけで「深いトップ」に入ります。「螺旋」にブレーキが掛かるまでクラブを上げ切ればよいのです。(「螺旋」の動きについては、以前に詳しく検討してあります)
「深いトップ」からのダウンは、背骨の動き(の感覚)で捉えると、「腰(腰椎)を左に引く動きを強めれば、背骨(胸椎)を右に引く動きが強まり、これで強力なダウンが実現する」となります。ここでは、「腰を左に引く」を文字通り単純に実行すると、腰が左に回ってしまいます。これがホーガンのダウンの説明の問題点です。
これに対して「尻の先端部分」を正面向きに引き戻して固定すると、「背骨(胸骨)を右に引く」動きが現れて両肘が限度一杯強力に引き下ろされ、これに続く両足の踏ん張りで、両腕が右脇前に振り出され、強力にグリップを押し出して左へ引き抜く」動きが現れます。しかし、このような動きを考えていては、実際のダウンはできません。
この場合も、「深いトップ」の体勢から、両踵で地球を強力に押す「螺旋」の動きに入れば、これでダウンが実現します。脚腰の反射的な動きで、ダウンの引き下ろしに続く腕の振り抜きも一気に実現します。この反射的な動きは、実際に経験して体感的に会得するしかありません。
「螺旋」の踵の踏ん張りが生む、ダウンの両肘の引き下ろしは、歩行動作の検討で確認した左右交叉する側の腕の引き下ろしの動き、続く両腕の振り出しは、足先の踏ん張りが生み出す同側の腕の振り出しと同じ動きです。その限界で再び肩と腕の「魔法の動き」が現れ、これに伴う「背骨を右に引く」動きが、両腕の左への引き抜きを実現します。
今回明瞭になったダウンの腰の動きは、ホーガンの「腰の左への巻き戻し」のイメージとは異なり、むしろ、ホーガンと並ぶ同時代の名手、バイロン・ネルソンのイメージに近いものです。これは興味ある話題ですから、次回にこれを見ることにします。
更に背骨の動きの仕組みを考える
これまでいろいろな角度から背骨の動きを議論して来ました。そこで今回は最近の動きの感覚的な把握に関連して、背骨の動きを動きの感覚と繋げながら構造的に捉えることを試みます。
背骨(脊柱)が、数多くの脊椎の縦に繋がる重なりで出来上がっていることはよく知られています。この背骨には、腰椎で前、胸椎で後ろ、頸椎で前に膨らむ彎曲があり、これで重い荷重も安定に支えています(参考:下出真法 せぼねの不思議 講談社 1998年)。これらの下に仙骨、尾骨が続き、仙骨部分の動きが「尻の先端部」の動きとして捉えられます。
脊椎は少しずつずれて動き、背骨の彎曲部分は交互に左右に動きます。これで頭を安定に保つわけです。この脊椎がずれて動く動きが、背骨が回る感じの動きを生みますが、一本の軸のように回るわけではありません。常に受け身の動きで、肩の動きに引かれて回る動きと、腰の動きに引かれて回る動きで感覚に違いが現れると考えれば、背骨の動きが納得しやすくなります。
椅子に浅く腰掛けて、左腰を左手で押さえ、少し上体を前傾させてから、背中の中程(胸椎)を右に引くと、左手が左に引かれ、腰が左に引かれる動きが現れることがわかります。この時首は左向きに引かれます。逆にこの腰の動きを脚腰で強めると、背中の中程はますます右に引かれ、首は右向きに引かれます。これは前回に確認した、スイングの特徴的な動きです。
これで、腰椎、胸椎、頸椎の彎曲が、頭を安定に保つように交互に逆方向に動くことがわかり、胸と腰のどこから動きを作っても、同じ方向の動きを継続することができることもわかります。これだけでも面倒な話ですが、更にこれらの動きは、それぞれ左右の脚に繋がり、左右の関係は肩との繋がりにより、バック方向の動きと、ダウン方向の動きで異なることもわかります。
このような背骨の動きの複雑さに加え、背骨の動きでは体のバランスの安定保持機構が働く筈で、その動きの仕組みは外からは見えません。これらのことを考え合わせると、体の動きを最小限に止めてクラブを能率よく振るのが合理的なスイングであることがわかります。プロゴルファーの一見華麗な動きに魅せられるのは危険です。
体の動きを最小限に止めるには、脚腰の働きを主として地球方向に向けるのが有利になります。かくして「螺旋」が前面に登場します。「螺旋」の動きと対応させて背骨の動きを制御するのが、効率的なスイング実現の王道になるわけです。
この場合、地球を押す上下の方向は変わらないままに、腕の動きはバック、ダウンの引き下ろし、フォーワードへの振り抜きと切り換えることができます。これは「深いトップ」への動きが実現する肩甲骨の位置の変化と「螺旋」の動きによるもので、これでベン・ホーガンが書こうとしたダウンの動きの全貌が構造的に明らかになります。その詳細の議論は次回に回します。
背骨(脊柱)が、数多くの脊椎の縦に繋がる重なりで出来上がっていることはよく知られています。この背骨には、腰椎で前、胸椎で後ろ、頸椎で前に膨らむ彎曲があり、これで重い荷重も安定に支えています(参考:下出真法 せぼねの不思議 講談社 1998年)。これらの下に仙骨、尾骨が続き、仙骨部分の動きが「尻の先端部」の動きとして捉えられます。
脊椎は少しずつずれて動き、背骨の彎曲部分は交互に左右に動きます。これで頭を安定に保つわけです。この脊椎がずれて動く動きが、背骨が回る感じの動きを生みますが、一本の軸のように回るわけではありません。常に受け身の動きで、肩の動きに引かれて回る動きと、腰の動きに引かれて回る動きで感覚に違いが現れると考えれば、背骨の動きが納得しやすくなります。
椅子に浅く腰掛けて、左腰を左手で押さえ、少し上体を前傾させてから、背中の中程(胸椎)を右に引くと、左手が左に引かれ、腰が左に引かれる動きが現れることがわかります。この時首は左向きに引かれます。逆にこの腰の動きを脚腰で強めると、背中の中程はますます右に引かれ、首は右向きに引かれます。これは前回に確認した、スイングの特徴的な動きです。
これで、腰椎、胸椎、頸椎の彎曲が、頭を安定に保つように交互に逆方向に動くことがわかり、胸と腰のどこから動きを作っても、同じ方向の動きを継続することができることもわかります。これだけでも面倒な話ですが、更にこれらの動きは、それぞれ左右の脚に繋がり、左右の関係は肩との繋がりにより、バック方向の動きと、ダウン方向の動きで異なることもわかります。
このような背骨の動きの複雑さに加え、背骨の動きでは体のバランスの安定保持機構が働く筈で、その動きの仕組みは外からは見えません。これらのことを考え合わせると、体の動きを最小限に止めてクラブを能率よく振るのが合理的なスイングであることがわかります。プロゴルファーの一見華麗な動きに魅せられるのは危険です。
体の動きを最小限に止めるには、脚腰の働きを主として地球方向に向けるのが有利になります。かくして「螺旋」が前面に登場します。「螺旋」の動きと対応させて背骨の動きを制御するのが、効率的なスイング実現の王道になるわけです。
この場合、地球を押す上下の方向は変わらないままに、腕の動きはバック、ダウンの引き下ろし、フォーワードへの振り抜きと切り換えることができます。これは「深いトップ」への動きが実現する肩甲骨の位置の変化と「螺旋」の動きによるもので、これでベン・ホーガンが書こうとしたダウンの動きの全貌が構造的に明らかになります。その詳細の議論は次回に回します。
スイングの統一理論!
最近の話から気になる記述を拾い上げ、背骨の動きから見た解説を加えます。これは、背骨の動きでスイングを作ろうというのではなく、クラブを振る体中の筋群の総合的な働きを、背骨の動きの感覚(イメージ)で捉えるものです。背骨を動かしてクラブを振ろうとするのは極めて危険です。新しい動きを試みる時は、この点について十分な注意が必要です。
「まずバックで上体が右に回る感じの背骨の動きを確認します。これにはグリップを体の周りに巻き付けるようにしてクラブを上げる動きを作ってみれば、上体が右に回る感じの背骨の動きが体感できます」(「一方向の背骨の動きに慣れる」(07-06-20))
これは「背骨(胸椎)を右に引く」動きです。これに対して「腰椎は左に引かれ」ます。
「この動きでクラブを上げるためには脚腰が踏ん張ります」
これは「腰(腰椎)を左に引く」動きで、「腰(腰椎)は右に回り」ます。
「ここで逆にこの脚腰の踏ん張りを強めると、上体が右に回る動きが強まります」
これは「腰(腰椎)を右に回す」動きで、これが「背骨を右に回す」感覚の動きを生みます。
「こうして腕でクラブを上げる動きを脚腰の踏ん張りで継続する形で、クラブを上げる動きを拡張することができることがわかります」
これは「腰(腰椎)を左に引く」動き=「腰(腰椎)を右に回す」動きであることを示します。
「クラブを腕でを引き上げる動きで現れる、脚腰背骨の動きを強め続けることで、ダウンが実現」
これは「腰(腰椎)を左に引く」動き=「腰(腰椎)を右に回す」動き=「上体を右に回す」動き、という関係を示します。
これらの解釈に従い、バックの背骨の動きとダウンの背骨の動きを、腰の受け身の動きと能動的な動きとして、統一的に捉えれば、効果的なスイングが実現しやすくなります。前回の、「クラブを腕で上げ、「深いトップ」への動きで肩の体勢を変え、上体を右に回す脚腰の動きを強めることでダウンを実行」という説明の内容も、これで捉えやすくなります。
同じ形の背骨の動きでも、その発生の機構により意味が変わります。これらを同じ表現で捉えると、実際の動きの内容が捉え難くなります。このため、今回の背骨の動きの「統一理論」(実は表現の統一的解釈)では、受け身の動きと能動的な動きを区別しています。
これらの動きと、「螺旋」の動き、あるいは肩と腕の「魔法の動き」との繋がりを明確にすれば、背骨の動きのイメージを積極的にスイングの構成に利用して技(わざ)を固めることができます。
「まずバックで上体が右に回る感じの背骨の動きを確認します。これにはグリップを体の周りに巻き付けるようにしてクラブを上げる動きを作ってみれば、上体が右に回る感じの背骨の動きが体感できます」(「一方向の背骨の動きに慣れる」(07-06-20))
これは「背骨(胸椎)を右に引く」動きです。これに対して「腰椎は左に引かれ」ます。
「この動きでクラブを上げるためには脚腰が踏ん張ります」
これは「腰(腰椎)を左に引く」動きで、「腰(腰椎)は右に回り」ます。
「ここで逆にこの脚腰の踏ん張りを強めると、上体が右に回る動きが強まります」
これは「腰(腰椎)を右に回す」動きで、これが「背骨を右に回す」感覚の動きを生みます。
「こうして腕でクラブを上げる動きを脚腰の踏ん張りで継続する形で、クラブを上げる動きを拡張することができることがわかります」
これは「腰(腰椎)を左に引く」動き=「腰(腰椎)を右に回す」動きであることを示します。
「クラブを腕でを引き上げる動きで現れる、脚腰背骨の動きを強め続けることで、ダウンが実現」
これは「腰(腰椎)を左に引く」動き=「腰(腰椎)を右に回す」動き=「上体を右に回す」動き、という関係を示します。
これらの解釈に従い、バックの背骨の動きとダウンの背骨の動きを、腰の受け身の動きと能動的な動きとして、統一的に捉えれば、効果的なスイングが実現しやすくなります。前回の、「クラブを腕で上げ、「深いトップ」への動きで肩の体勢を変え、上体を右に回す脚腰の動きを強めることでダウンを実行」という説明の内容も、これで捉えやすくなります。
同じ形の背骨の動きでも、その発生の機構により意味が変わります。これらを同じ表現で捉えると、実際の動きの内容が捉え難くなります。このため、今回の背骨の動きの「統一理論」(実は表現の統一的解釈)では、受け身の動きと能動的な動きを区別しています。
これらの動きと、「螺旋」の動き、あるいは肩と腕の「魔法の動き」との繋がりを明確にすれば、背骨の動きのイメージを積極的にスイングの構成に利用して技(わざ)を固めることができます。