オーバーハンド型の腕の動きの実態と効用
右腕でオーバーハンド型の動きと言うと、何となく腕の動きが分かる気がしますが、左腕はどうなるのかと考えると分かり難くなります。実は、この動きは左右の肩と腕の「魔法の動き」で、右腕は内側、左腕は外側に回る動きです。この動きではどちらの腕も肩の方に引き上げられて腕が回ります。
肩と腕の「魔法の動き」と言われると、耳にタコができる程に繰り返し登場していますが、左手の親指を右手の平で握ってグリップを作り、腕の回転を明瞭に意識して動きを実行してみて下さい。確かに腕が引き上げられ、最後に伸びてグリップが左に引かれます。これは強力な動きです。実際にクラブを握ってヘッドを机の脚に当て、この動きで左に引くとシャフトが撓みます。
肩と腕の「魔法の動き」は分かり難くても、右腕で肩の上を通してボールを投げるような動きと言うと分かり易く感じますが、肩と腕の「魔法の動き」の方が動きの内容は明確になります。
この肩と腕の「魔法の動き」だけでクラブを振ってボールを打つ動きを作りながら、次第に体の動きを大きくして行くと、自然に前回(07-10-31)の右腕主導型のスイングの動きに入ります。グリップも、この動きが効果的に実行できるように調整する必要があります。動きを大きくしていくと、簡単に脚腰の動きでダウンを加速する要領も会得できます。
これで、脚腰の難しい動きを考えなくても、腕の動きを手懸かりに「核心打法」を実用化する方法が得られたことになります。この場合に気をつけなくてはならないのは、ヘッドをボールに当てようとして、右肩を下げて「反魔法の動き」に入ることです。これでは「核心打法」は何時になっても実現しません。肩と腕の「魔法の動き」では右肩は右後方に引き上げられるのです。
肩の周りの筋群の動きは複雑で、スイングで重要な働きをするのが、腕の回転を担うローテーター・カフ(肩回旋筋腱板)であることは、フランク・ジョーブ博士らの研究で指摘されています((Frank W. Jobe & Diane R. Moynes著 大畑襄監訳 河野照重 小野寺昇訳 ジョーブ博士のゴルフ・フィットネス ソニー企業 1990年))。
肩と腕の「魔法の動き」は、その働きの利用の具体的な内容を示すものと言えましょう。ゴルファーは「魔法の動き」が自由にできるように、肩の健康状態を維持する必要があります。
今回の話の内容を更に発展させると、スイングの動きの構造と実際の動きの作り方を詳しく確認する方法が見つかります。これを上手く利用すれば、脚腰の動きと腕の動きの繋がりを細かく確認できそうです。その話に入る前に、次回は「スイング面」の話の整理を試みます。
肩と腕の「魔法の動き」と言われると、耳にタコができる程に繰り返し登場していますが、左手の親指を右手の平で握ってグリップを作り、腕の回転を明瞭に意識して動きを実行してみて下さい。確かに腕が引き上げられ、最後に伸びてグリップが左に引かれます。これは強力な動きです。実際にクラブを握ってヘッドを机の脚に当て、この動きで左に引くとシャフトが撓みます。
肩と腕の「魔法の動き」は分かり難くても、右腕で肩の上を通してボールを投げるような動きと言うと分かり易く感じますが、肩と腕の「魔法の動き」の方が動きの内容は明確になります。
この肩と腕の「魔法の動き」だけでクラブを振ってボールを打つ動きを作りながら、次第に体の動きを大きくして行くと、自然に前回(07-10-31)の右腕主導型のスイングの動きに入ります。グリップも、この動きが効果的に実行できるように調整する必要があります。動きを大きくしていくと、簡単に脚腰の動きでダウンを加速する要領も会得できます。
これで、脚腰の難しい動きを考えなくても、腕の動きを手懸かりに「核心打法」を実用化する方法が得られたことになります。この場合に気をつけなくてはならないのは、ヘッドをボールに当てようとして、右肩を下げて「反魔法の動き」に入ることです。これでは「核心打法」は何時になっても実現しません。肩と腕の「魔法の動き」では右肩は右後方に引き上げられるのです。
肩の周りの筋群の動きは複雑で、スイングで重要な働きをするのが、腕の回転を担うローテーター・カフ(肩回旋筋腱板)であることは、フランク・ジョーブ博士らの研究で指摘されています((Frank W. Jobe & Diane R. Moynes著 大畑襄監訳 河野照重 小野寺昇訳 ジョーブ博士のゴルフ・フィットネス ソニー企業 1990年))。
肩と腕の「魔法の動き」は、その働きの利用の具体的な内容を示すものと言えましょう。ゴルファーは「魔法の動き」が自由にできるように、肩の健康状態を維持する必要があります。
今回の話の内容を更に発展させると、スイングの動きの構造と実際の動きの作り方を詳しく確認する方法が見つかります。これを上手く利用すれば、脚腰の動きと腕の動きの繋がりを細かく確認できそうです。その話に入る前に、次回は「スイング面」の話の整理を試みます。
完全実用化の鍵:右腕主体のスイング
今回は「核心打法」実用化のための新しい視点を導入することにします。これは、投球動作の二つの腕の使い方の違いの話(07-10-28)に直結する話です。
ホーガンは「モダン・ゴルフ」で、スイングの構えの全般的な注意事項として、スイングで使う筋は脚の内側や腕の内側の筋であることに十分注意せよ、と指摘しています(原著57頁)。これに関連して、両腕はできる限り近付けたまま振るようにと、両方の前腕と肘を紐でぐるぐる巻きにして一体化した図を示してあります(49頁)。
オーソドックスなグリップで、両方の肘と前腕を紐で巻き付けたイメージで腕を伸ばすと、腕の裏側の小指に繋がる筋群に緊張が感じられます。左腕一本でクラブを安定に構える動作をしてみると、確かにこの腕の背中側の緊張が生まれます。左腕主体で構えれば、ホーガンの言う構えになるわけです。
一方、アドレスで、重い荷物を両腕で引き上げる形に肩と腕と手の構えを固めると、腕の前と外側の筋群が働き、腕の前面の筋が緊張します。右腕一本でクラブを構えると自然にこの形になります。この体勢では手の握りは「マジック・グリップ」になります。このグリップを右に振り、左に振ると、腕の前面の緊張を感じながら腕が振られます。
オーソドックスなグリップでクラブを握り、腕の背面の緊張を確保して、上腕の背中で平面を描く意識で振ってみます。この場合、バックでフェースが開き、ダウンで閉じる方向の動き、すなわち「反魔法型」の動きが現れます。
次ぎにマジック・グリップ(右手で握り左手を下から添える感じのグリップ)でクラブを握り、右腕の前面を一つの平面に添って振る感覚で思い切り振ってみます。ダウンもこのイメージで振り切ることができます。この場合に腕を大きく振ると、右腕がオーバーハンド型の動きをすることが分かります。これが右の肩と腕の「魔法の動き」なのです。
ここで、一番重くて振るのに苦労するクラブを持ち、この二通りの振り方の効果を試すと、マジック・グリップを腕の前面の意識で振る方が、遙かに安定なインパクトの動きができる筈です。これまで苦労して振っていたのが不思議に思われる程です。簡単な実験ですから、是非試してみて下さい。
右利きの人は、腕の前縁で平面を描くように思い切り大きく右腕を振ることで、右腕をオーバーハンド型に使うスイングが簡単に実現します。スイングのことを難しく考える必要は全くありません。「モダン・ゴルフ」の呪縛からの解放です。ホーガンの「モダン・ゴルフ」は、左腕を主体として振り方を追求した結果の産物であったわけです。
ホーガンは「モダン・ゴルフ」で、スイングの構えの全般的な注意事項として、スイングで使う筋は脚の内側や腕の内側の筋であることに十分注意せよ、と指摘しています(原著57頁)。これに関連して、両腕はできる限り近付けたまま振るようにと、両方の前腕と肘を紐でぐるぐる巻きにして一体化した図を示してあります(49頁)。
オーソドックスなグリップで、両方の肘と前腕を紐で巻き付けたイメージで腕を伸ばすと、腕の裏側の小指に繋がる筋群に緊張が感じられます。左腕一本でクラブを安定に構える動作をしてみると、確かにこの腕の背中側の緊張が生まれます。左腕主体で構えれば、ホーガンの言う構えになるわけです。
一方、アドレスで、重い荷物を両腕で引き上げる形に肩と腕と手の構えを固めると、腕の前と外側の筋群が働き、腕の前面の筋が緊張します。右腕一本でクラブを構えると自然にこの形になります。この体勢では手の握りは「マジック・グリップ」になります。このグリップを右に振り、左に振ると、腕の前面の緊張を感じながら腕が振られます。
オーソドックスなグリップでクラブを握り、腕の背面の緊張を確保して、上腕の背中で平面を描く意識で振ってみます。この場合、バックでフェースが開き、ダウンで閉じる方向の動き、すなわち「反魔法型」の動きが現れます。
次ぎにマジック・グリップ(右手で握り左手を下から添える感じのグリップ)でクラブを握り、右腕の前面を一つの平面に添って振る感覚で思い切り振ってみます。ダウンもこのイメージで振り切ることができます。この場合に腕を大きく振ると、右腕がオーバーハンド型の動きをすることが分かります。これが右の肩と腕の「魔法の動き」なのです。
ここで、一番重くて振るのに苦労するクラブを持ち、この二通りの振り方の効果を試すと、マジック・グリップを腕の前面の意識で振る方が、遙かに安定なインパクトの動きができる筈です。これまで苦労して振っていたのが不思議に思われる程です。簡単な実験ですから、是非試してみて下さい。
右利きの人は、腕の前縁で平面を描くように思い切り大きく右腕を振ることで、右腕をオーバーハンド型に使うスイングが簡単に実現します。スイングのことを難しく考える必要は全くありません。「モダン・ゴルフ」の呪縛からの解放です。ホーガンの「モダン・ゴルフ」は、左腕を主体として振り方を追求した結果の産物であったわけです。
スタートと切り返しの「魔法の動き」
前回(07-10-29)の話は、「深いトップ」に完全に入れると足の「螺旋」の働きが変わり、強力なダウンの動きが得られるというものでした。この「深いトップ」に入れる動きは、スイングの大きさに関係なく、バックからダウンへの方向転換を実現する動きです。バックのスタートと共に、スイングの成否を決める動きです。
「核心打法」では、足の「螺旋」の踏ん張りで地球を押し下げる動きが全ての動きのパワーを生み出します。問題は、この一方向の動きで、左右上下のスイングの動きを作り出す仕組みです。左手の親指を右手の平で握り、これをグリップとみなして肩から腕を固め、アドレスの構えを作ります。この構えのままでは、「螺旋」の押しを強めても、スイングの動きは始まりません。
ここで、固めたグリップを左回りに回すと、肩と腕の「魔法の動き」が現れて、グリップが背骨の動きに繋がります。この状態で「螺旋」の踏ん張りを強めると、グリップは右に引かれます。このままでは、「螺旋」の踏ん張りはバックの動きを継続するだけです。
そこで再びグリップを左回りに回して肩と腕の「魔法の動き」を加えます。これが完成したところで、再び「螺旋」の踏ん張りを加えると、今度はダウン方向への引き戻しに動きが現れます。こうして、固めた腕とグリップを左回りに回して作り出す肩と腕の「魔法の動き」が、「螺旋」で地球を押し下げる動きから、バックとダウンの動きを生み出す仕組みが明瞭になったわけです。
実際にクラブを「マジック・グリップ」で握り、今の動きを小さな振り幅で確認してみると、腕とグリップに緩みがなければ、たしかにこれでバックとダウンの動きが実現することが確認できます。グリップを左回りに回す肩と腕の「魔法の動き」が、バックのスタートとトップの切り返しの動きを生み出すのです。
スタートの場合に比べ、トップの切り返しの動きでは、肩の右回りの動きが加わり、バック方向への動きが継続しながらダウンの体勢に入ります。これが「深いトップ」への動きです。これをしっかり実行しないと、「螺旋」の踏ん張りによる強力なダウンは実現しません。
ここまで来ると、「腕の振りでダウンスイングを駆動する」(07-10-25)の成功例の内容が明らかになります。十分に深いトップに入れた状態から、両腕を一気に左に振る気になると、グリップを固めて左回りに回す肩の「魔法の動き」が入り、その場の脚腰の踏ん張りでダウンが効果的に実現したのです。
今回の話は簡単に内容が確認できる動きの話ですが、これは腰の回転を使わずに足が地面を押す動きでクラブを振るという、「核心打法」の核心に迫るものです。是非実際の動きで確認してみて下さい。
「核心打法」では、足の「螺旋」の踏ん張りで地球を押し下げる動きが全ての動きのパワーを生み出します。問題は、この一方向の動きで、左右上下のスイングの動きを作り出す仕組みです。左手の親指を右手の平で握り、これをグリップとみなして肩から腕を固め、アドレスの構えを作ります。この構えのままでは、「螺旋」の押しを強めても、スイングの動きは始まりません。
ここで、固めたグリップを左回りに回すと、肩と腕の「魔法の動き」が現れて、グリップが背骨の動きに繋がります。この状態で「螺旋」の踏ん張りを強めると、グリップは右に引かれます。このままでは、「螺旋」の踏ん張りはバックの動きを継続するだけです。
そこで再びグリップを左回りに回して肩と腕の「魔法の動き」を加えます。これが完成したところで、再び「螺旋」の踏ん張りを加えると、今度はダウン方向への引き戻しに動きが現れます。こうして、固めた腕とグリップを左回りに回して作り出す肩と腕の「魔法の動き」が、「螺旋」で地球を押し下げる動きから、バックとダウンの動きを生み出す仕組みが明瞭になったわけです。
実際にクラブを「マジック・グリップ」で握り、今の動きを小さな振り幅で確認してみると、腕とグリップに緩みがなければ、たしかにこれでバックとダウンの動きが実現することが確認できます。グリップを左回りに回す肩と腕の「魔法の動き」が、バックのスタートとトップの切り返しの動きを生み出すのです。
スタートの場合に比べ、トップの切り返しの動きでは、肩の右回りの動きが加わり、バック方向への動きが継続しながらダウンの体勢に入ります。これが「深いトップ」への動きです。これをしっかり実行しないと、「螺旋」の踏ん張りによる強力なダウンは実現しません。
ここまで来ると、「腕の振りでダウンスイングを駆動する」(07-10-25)の成功例の内容が明らかになります。十分に深いトップに入れた状態から、両腕を一気に左に振る気になると、グリップを固めて左回りに回す肩の「魔法の動き」が入り、その場の脚腰の踏ん張りでダウンが効果的に実現したのです。
今回の話は簡単に内容が確認できる動きの話ですが、これは腰の回転を使わずに足が地面を押す動きでクラブを振るという、「核心打法」の核心に迫るものです。是非実際の動きで確認してみて下さい。
「螺旋」のパワーで振る
「螺旋」の動きの利用については「スイングの完成:手の「螺旋」でリード」(07-07-05)で議論してありますが、今回は更に徹底してスイングのパワーの確保を図ります。このため、「上体を右に回す」足腰背骨の動きをしっかり実行して「深いトップ」に入れ、同じ動きの継続する中でダウンの動きに入る仕組みを確認します。完全実用化への一歩前進です。
「上体を右に回す」背骨の動きは、腰椎部分の左への引きと右回りの動き、胸椎部分の右への引きと左回りの動きが実現します。実際にこの動きで重いクラブを振るには、足の「螺旋」の働きを確保するように、アドレスでグリップやスタンスを調整し、踵を通じて地面をしっかり押す構えを作ります。この脚の踏ん張りが一貫して保たれるようにクラブを振ります。
「上体を右に回す」背骨の各部の回転的な動きに対応して、バックからダウンまで、一貫して左腕には外側回り、右腕には内側回りの「魔法の動き」が現れ続けます。これを意識して思い切りバックの両脚の踏ん張りを続けると、その限界で両膝の体勢が変化し、クラブを引き上げる方向に動いていた肩と腕の仕組みが、「螺旋」の働きでクラブを引き下ろす方向の動きに入ります。
脛を左回りに回す左右の「螺旋」の踏ん張りで、左腕と右腕を限度一杯に振り切ることを意識して、バックの動きを作ってみて下さい。その限界で、それまでの背骨の動きを更に強めるように脚腰が踏ん張る形に、足の「螺旋」の動きが現れ、ダウンスイングに入ります。背骨の動きはそのままに、「螺旋」の踏ん張りがクラブを一気に引き下ろして振り抜く腕の動きを生むわけです。
両手をグリップの形に握り合わせて、この動きを確認してみて下さい。足腰背骨の踏ん張りで背骨が同じ方向に動きながら、腕の引き上げに続いて強力な引き下ろしと振り抜きの動きを生むのが体感的に確認できます。腰を左に回してクラブを引っ張るのではなく、背骨を右上方向に押し続ける感じの足腰の踏ん張りで、強力なダウンスイングの動きが現れます。
これで、バックのスタートから「深いトップ」への動きとこれに伴う方向転換の動き、更に背骨の動きを強めてのダウンの強力な振り抜きが、一貫した足腰の踏ん張りで実現することが分かります。結局、脚腰の動きでダウンの腕の動きを引き出すことになり、「腕の振りでダウンスイングを駆動する」(07-10-25)に続き、再度のパラダイムの転換が生まれます。
このスイングの動きでは、地球を押し下げる足の「螺旋」の動きが一貫して全ての動きを支えます。特に左足の「螺旋」で押し切ることで、強力なダウンスイングの振り抜きが現れます。腰の左右の動きを使うスイングに比べ、当然パワーの点で有利です。飛ばすスイングの実現です。もちろん方向性も確保できます。
この動きは、「脚腰でバック、脚腰で方向転換、脚腰でダウン」という形になります。しかし完全な実用化には、より簡単な「腕でバック、腕で方向転換、腕で振り抜く」というイメージでの動きの作り方が求められます。次回はこの方向への第一歩を試みます。
「上体を右に回す」背骨の動きは、腰椎部分の左への引きと右回りの動き、胸椎部分の右への引きと左回りの動きが実現します。実際にこの動きで重いクラブを振るには、足の「螺旋」の働きを確保するように、アドレスでグリップやスタンスを調整し、踵を通じて地面をしっかり押す構えを作ります。この脚の踏ん張りが一貫して保たれるようにクラブを振ります。
「上体を右に回す」背骨の各部の回転的な動きに対応して、バックからダウンまで、一貫して左腕には外側回り、右腕には内側回りの「魔法の動き」が現れ続けます。これを意識して思い切りバックの両脚の踏ん張りを続けると、その限界で両膝の体勢が変化し、クラブを引き上げる方向に動いていた肩と腕の仕組みが、「螺旋」の働きでクラブを引き下ろす方向の動きに入ります。
脛を左回りに回す左右の「螺旋」の踏ん張りで、左腕と右腕を限度一杯に振り切ることを意識して、バックの動きを作ってみて下さい。その限界で、それまでの背骨の動きを更に強めるように脚腰が踏ん張る形に、足の「螺旋」の動きが現れ、ダウンスイングに入ります。背骨の動きはそのままに、「螺旋」の踏ん張りがクラブを一気に引き下ろして振り抜く腕の動きを生むわけです。
両手をグリップの形に握り合わせて、この動きを確認してみて下さい。足腰背骨の踏ん張りで背骨が同じ方向に動きながら、腕の引き上げに続いて強力な引き下ろしと振り抜きの動きを生むのが体感的に確認できます。腰を左に回してクラブを引っ張るのではなく、背骨を右上方向に押し続ける感じの足腰の踏ん張りで、強力なダウンスイングの動きが現れます。
これで、バックのスタートから「深いトップ」への動きとこれに伴う方向転換の動き、更に背骨の動きを強めてのダウンの強力な振り抜きが、一貫した足腰の踏ん張りで実現することが分かります。結局、脚腰の動きでダウンの腕の動きを引き出すことになり、「腕の振りでダウンスイングを駆動する」(07-10-25)に続き、再度のパラダイムの転換が生まれます。
このスイングの動きでは、地球を押し下げる足の「螺旋」の動きが一貫して全ての動きを支えます。特に左足の「螺旋」で押し切ることで、強力なダウンスイングの振り抜きが現れます。腰の左右の動きを使うスイングに比べ、当然パワーの点で有利です。飛ばすスイングの実現です。もちろん方向性も確保できます。
この動きは、「脚腰でバック、脚腰で方向転換、脚腰でダウン」という形になります。しかし完全な実用化には、より簡単な「腕でバック、腕で方向転換、腕で振り抜く」というイメージでの動きの作り方が求められます。次回はこの方向への第一歩を試みます。
オーバーハンド・スローの球速は大
今回は、足腰背骨の「上体を右に回す」動きで、どのように腕を振るのか大要を明らかにします。ベン・ホーガンの「モダン・ゴルフ」では、インパクト圏での右腕の使い方について、野球の動きで言えば、なかばサイドアーム・スロー、なかばアンダーハンド・スローの形で、右肘は右腰に極めて近く保たれ、これが腕をリードすると図入りで説明しています。
ところが「核心打法」では、右腕は上腕の内旋によりバックで外側から上に上がり、ダウンでは上腕内旋と共に上から下に向けて伸ばされます。これは野球のオーバーハンド・スローの腕の動きに似た動きになります。球速が求められる野球では、現在はオーバーハンド・スローが支配的です。プロ野球の試合の球速表示を見ても、横投げでは歴然とスピードが落ちます。
以前のゴルフの世界では、この上から投げる腕の動きで振る動作をオーバー・ザ・トップの動きと呼んで排斥していました。トム・カイトのコーチとして知られる、著名なゴルフ教師ハーヴェイ・ペニックも、彼のLittle Red Bookで、これを「トップから叩く」(Hitting From the Top)と呼び、悪い動きとしてその矯正法を議論しています。
この動きではダウンでヘッドが外側からボールに近づく、いわゆるアウトサイドインの軌道になると見なされているわけです。しかし、多くのゴルファーがこの動きをしたということは、腕の動きとして自然なものがあることを示します。これを認めずにその矯正法だけが議論されたのは、スイングについての先入観念の産物でしょう。
ヘッドがアウトサイドからボールに近づくのが望ましくなければ、上体を右に回して右肩を後ろに押し込めば、この問題は解決します。体の動きを固定観念で固め、これに合うように腕を使うという、主客転倒の考え方がゴルフの教えで支配的な地位を占めていたわけです。
力を出しやすく、方向性の確保も容易な右腕の動きを押さえ、力の出ない形の右腕を体の横の動きで引っ張り、左腕の動きで引き出して打つというのは、どう見ても無意味なことです。現在の多くのトップクラスのプロの動きでは、右腕がインパクトまで体側に近くある動きは見られません。右肘が体側から離れて右腕が伸びる形で打っています。
ペニックの本では、運動能力のある人がアウトサイドイン型のスイングで上手くやって行けるとしても、普通の人々にとってはこれが壊滅的なものであることに変わりはないとしています。しかし、右肩を落として打つ古い打法に対して、新しい打法では右肩を引き上げて打つと考えれば、問題はなくなります。
このブログでの話は、肩と腕の「魔法の動き」を手懸かりに、スイングの動きの完全解明を目指して来ました。長い道のりを経て、両足の「螺旋」の動きに支えられる「上体を右に回す」脚腰背骨の動きで腕を振る、「核心打法」に到達しました。これで新旧の打法の構造の違いが明確になったのです。今やこの新しい打法を積極的に活用し、そのパワーを満喫する時なのです。
ところが「核心打法」では、右腕は上腕の内旋によりバックで外側から上に上がり、ダウンでは上腕内旋と共に上から下に向けて伸ばされます。これは野球のオーバーハンド・スローの腕の動きに似た動きになります。球速が求められる野球では、現在はオーバーハンド・スローが支配的です。プロ野球の試合の球速表示を見ても、横投げでは歴然とスピードが落ちます。
以前のゴルフの世界では、この上から投げる腕の動きで振る動作をオーバー・ザ・トップの動きと呼んで排斥していました。トム・カイトのコーチとして知られる、著名なゴルフ教師ハーヴェイ・ペニックも、彼のLittle Red Bookで、これを「トップから叩く」(Hitting From the Top)と呼び、悪い動きとしてその矯正法を議論しています。
この動きではダウンでヘッドが外側からボールに近づく、いわゆるアウトサイドインの軌道になると見なされているわけです。しかし、多くのゴルファーがこの動きをしたということは、腕の動きとして自然なものがあることを示します。これを認めずにその矯正法だけが議論されたのは、スイングについての先入観念の産物でしょう。
ヘッドがアウトサイドからボールに近づくのが望ましくなければ、上体を右に回して右肩を後ろに押し込めば、この問題は解決します。体の動きを固定観念で固め、これに合うように腕を使うという、主客転倒の考え方がゴルフの教えで支配的な地位を占めていたわけです。
力を出しやすく、方向性の確保も容易な右腕の動きを押さえ、力の出ない形の右腕を体の横の動きで引っ張り、左腕の動きで引き出して打つというのは、どう見ても無意味なことです。現在の多くのトップクラスのプロの動きでは、右腕がインパクトまで体側に近くある動きは見られません。右肘が体側から離れて右腕が伸びる形で打っています。
ペニックの本では、運動能力のある人がアウトサイドイン型のスイングで上手くやって行けるとしても、普通の人々にとってはこれが壊滅的なものであることに変わりはないとしています。しかし、右肩を落として打つ古い打法に対して、新しい打法では右肩を引き上げて打つと考えれば、問題はなくなります。
このブログでの話は、肩と腕の「魔法の動き」を手懸かりに、スイングの動きの完全解明を目指して来ました。長い道のりを経て、両足の「螺旋」の動きに支えられる「上体を右に回す」脚腰背骨の動きで腕を振る、「核心打法」に到達しました。これで新旧の打法の構造の違いが明確になったのです。今やこの新しい打法を積極的に活用し、そのパワーを満喫する時なのです。
「体の正面」を保つ動きの仕組み
パワーを確保する動きの話の前に、スコアに関わる話を続けます。大分以前のブログをプリントした友人が、近頃不調で90台前半に止まっていた息子さんに見せたところ、ドライバーは飛ばなくなったが、フェアウェイウッドとアイアンの当たりが確実になり、暫くぶりに41、43で回ったとメールで知らせてくれました。恐らく真っ直ぐ打つ動きができたのだろうと思います。
いくら飛ばしても、曲がっては役に立ちません。飛ばない方が安全です。スコアが気になる人は、まず真っ直ぐ打つ方法を身につけることが大切です。曲げないためには、インパクト時にフェースをスクエアに保って真っ直ぐ引けばよいわけで、このための基本は、クラブをしっかり保ったままグリップを左に引き抜く体の動きです。
これを直感的に表現すると、「体の正面」を保って腕を引く動き、ということになります。実際の動きでは体の各部の向きは刻々変わりますから、この場合の「体の正面」は、直線的な腕の引っ張りを支える体の動きが生み出すイメージということになります。
クラブを握り上体を左に回す動きで振ってみると、ヘッドを一定の直線的な動きで振ることは殆ど不可能なことが分かります。この動きでヘッドを真っ直ぐ振るには、大変な修練と調節が必要になる筈で、これはたまに練習する程度のゴルファーには望めないことです。
クラブを握ってアドレスの構えでソールを地面に置き、グリップを固めてヘッドを真っ直ぐ左に引く動きを作ってみると、脚腰が背骨を右に押し返すように踏ん張り、頭が右に引かれるように動きます。これが「上体を右に回す」動きによるインパクトのミニチュア版です。小さなスイングで、実際にこの動きを意識してインパクトを実行してみて下さい。
「体の正面」を保つという動きは極めてダイナミックなもので、その内容を詳しく説明することは難しいように見えますが、本来左に回りたがる体の動きを押し返す動き、と考えると分かり易くなります。この左に回りたがる体の動きを押し返す動きが「上体を右に回す」動きで、これがインパクト圏でヘッドを真っ直ぐ左へ引く動きを生むわけです。
肩と腕の「魔法の動き」を一貫して実行し、グリップを右脇前に引き下ろして両腕を伸ばすと、左脚が踏ん張ってヘッドの直線的引き抜きの動きが現れます。友人の息子さんはこの動きを実行したものと思われます。より強力な「腕の振りで駆動するダウンスイング」(07-10-25)の要領で振れば、飛距離の問題も一気に解決するでしょう。
しかし、これを完全に実行するには、「上体を右に回す」足腰背骨の動きの完全利用で腕を振る必要があります。次回はこの動きを確認することにします。
いくら飛ばしても、曲がっては役に立ちません。飛ばない方が安全です。スコアが気になる人は、まず真っ直ぐ打つ方法を身につけることが大切です。曲げないためには、インパクト時にフェースをスクエアに保って真っ直ぐ引けばよいわけで、このための基本は、クラブをしっかり保ったままグリップを左に引き抜く体の動きです。
これを直感的に表現すると、「体の正面」を保って腕を引く動き、ということになります。実際の動きでは体の各部の向きは刻々変わりますから、この場合の「体の正面」は、直線的な腕の引っ張りを支える体の動きが生み出すイメージということになります。
クラブを握り上体を左に回す動きで振ってみると、ヘッドを一定の直線的な動きで振ることは殆ど不可能なことが分かります。この動きでヘッドを真っ直ぐ振るには、大変な修練と調節が必要になる筈で、これはたまに練習する程度のゴルファーには望めないことです。
クラブを握ってアドレスの構えでソールを地面に置き、グリップを固めてヘッドを真っ直ぐ左に引く動きを作ってみると、脚腰が背骨を右に押し返すように踏ん張り、頭が右に引かれるように動きます。これが「上体を右に回す」動きによるインパクトのミニチュア版です。小さなスイングで、実際にこの動きを意識してインパクトを実行してみて下さい。
「体の正面」を保つという動きは極めてダイナミックなもので、その内容を詳しく説明することは難しいように見えますが、本来左に回りたがる体の動きを押し返す動き、と考えると分かり易くなります。この左に回りたがる体の動きを押し返す動きが「上体を右に回す」動きで、これがインパクト圏でヘッドを真っ直ぐ左へ引く動きを生むわけです。
肩と腕の「魔法の動き」を一貫して実行し、グリップを右脇前に引き下ろして両腕を伸ばすと、左脚が踏ん張ってヘッドの直線的引き抜きの動きが現れます。友人の息子さんはこの動きを実行したものと思われます。より強力な「腕の振りで駆動するダウンスイング」(07-10-25)の要領で振れば、飛距離の問題も一気に解決するでしょう。
しかし、これを完全に実行するには、「上体を右に回す」足腰背骨の動きの完全利用で腕を振る必要があります。次回はこの動きを確認することにします。
腕を背骨に密着させるパッティング
「上体を右に回す」動きでダウンスイングを実行する方法の話を予定していましたが、その前に、スコアに直接関係する真っ直ぐ打つ動きについて検討することにします。その最初はパッティングの動きです。これは家の中でも簡単に確認ができます。
普通のスイングと同様に、パッティングでも腕が勝手な動きをするとエラーが出ます。大きな振り幅は不要なので、方向性を確保してパターを振ることが、パッティングの主要な動作になります。そこで、腕の動きから不要な動きを排除し、方向性を確保して振る方法を考えます。
方向性の確保には、頭を安定に保つ背骨の働きを利用する以外に確実な方法はありません。ここから、腕と肩を固めて背骨に繋ぎ、背骨の動きで打つという考えが浮かびます。パッティングについては以前にも書いてありますが(パッティングと転がしの極意(07-05-14)、パッティングの極意にまつわる話(07-05-15))、あらためてこの点を検討してみます。
腕を固めて背骨に繋ぐために、肩甲骨を体に固定させる腕の構えを作ります。このため、普通のクラブを握るようにパターをグリップし、そこから両前腕を一杯に外側に回します。これでグリップが外側に回って左手の平が下からパターを握り、右腕で左に押せる形になります。腕が固まり、背骨に直結する感じで動くようになります。
ここで、ヘッドの高さがボールに合うようにグリップの位置を上下し、ヘッドの中心が目の真下に来るように構えます。このようにして出来上がった構えでは、背骨にしっかりパターが繋がり、背骨の意識で振るだけで安定した打ち方が実現します。
この構えができたら、別のボールを目標の位置に置き、これに向けてまっすぐ打つ練習に入ります。まずフェースの方向を確認し、頭を真っ直ぐに保って、視野の中にある目標のボール(実際の場面では中間目標地点)を意識し、方向と距離感を確認し、頭を安定に保ったままボールに向けて背骨の動きで打ちます。
この場合の要領としては、打つ動きに入る前に、打つ方向を確認するために目標を見ます。ここから頭を正面に戻してそのままバックし、頭を正面向きに固定したまま目標に向けてボールを打ちます。これで極めて安定なパッティングができる筈です。
始めの目標を見る頭の動きが、普通のスイングの場合のフォーワード・プレスの役割を果たし、ここから頭を戻すと、そこからごく自然にバックの動きに入れます。ヘッドを戻してヒットする動きは、小さな動きですが、背骨が踏ん張って引き戻す動きになります。この場合は頭を正面に向けて固定したまま打つ必要があります。
実験してみると、これで確信を持って打てます。通常のスイングの「核心打法」に対し、この打法はパッティングの「確信打法」になるでしょう。試してみて下さい。
普通のスイングと同様に、パッティングでも腕が勝手な動きをするとエラーが出ます。大きな振り幅は不要なので、方向性を確保してパターを振ることが、パッティングの主要な動作になります。そこで、腕の動きから不要な動きを排除し、方向性を確保して振る方法を考えます。
方向性の確保には、頭を安定に保つ背骨の働きを利用する以外に確実な方法はありません。ここから、腕と肩を固めて背骨に繋ぎ、背骨の動きで打つという考えが浮かびます。パッティングについては以前にも書いてありますが(パッティングと転がしの極意(07-05-14)、パッティングの極意にまつわる話(07-05-15))、あらためてこの点を検討してみます。
腕を固めて背骨に繋ぐために、肩甲骨を体に固定させる腕の構えを作ります。このため、普通のクラブを握るようにパターをグリップし、そこから両前腕を一杯に外側に回します。これでグリップが外側に回って左手の平が下からパターを握り、右腕で左に押せる形になります。腕が固まり、背骨に直結する感じで動くようになります。
ここで、ヘッドの高さがボールに合うようにグリップの位置を上下し、ヘッドの中心が目の真下に来るように構えます。このようにして出来上がった構えでは、背骨にしっかりパターが繋がり、背骨の意識で振るだけで安定した打ち方が実現します。
この構えができたら、別のボールを目標の位置に置き、これに向けてまっすぐ打つ練習に入ります。まずフェースの方向を確認し、頭を真っ直ぐに保って、視野の中にある目標のボール(実際の場面では中間目標地点)を意識し、方向と距離感を確認し、頭を安定に保ったままボールに向けて背骨の動きで打ちます。
この場合の要領としては、打つ動きに入る前に、打つ方向を確認するために目標を見ます。ここから頭を正面に戻してそのままバックし、頭を正面向きに固定したまま目標に向けてボールを打ちます。これで極めて安定なパッティングができる筈です。
始めの目標を見る頭の動きが、普通のスイングの場合のフォーワード・プレスの役割を果たし、ここから頭を戻すと、そこからごく自然にバックの動きに入れます。ヘッドを戻してヒットする動きは、小さな動きですが、背骨が踏ん張って引き戻す動きになります。この場合は頭を正面に向けて固定したまま打つ必要があります。
実験してみると、これで確信を持って打てます。通常のスイングの「核心打法」に対し、この打法はパッティングの「確信打法」になるでしょう。試してみて下さい。
腕の振りでダウンスイングを駆動する
右腕を肩の所で内側に回す動き(上腕内旋)で、グリップが右耳の後ろに来るまで上げ、そこからグリップを前に投げるように振り出してみます。この時も上腕内旋の動きになります。この動きで急速に腕を振ると、脚腰が踏ん張って肩を右に押し返します。これは反射的な動きです。
同じ実験を左腕で試してみます。左腕の上腕外旋(外側回し)の動きでグリップを右耳外側にまで引き上げ、そこから同じ上腕外旋の動きで一気に左に振ります。この動きに対して脚腰が踏ん張り、グリップが一気に引き下ろされて左に引かれます。両手をグリップの形に握り合わせてこの動きを実験すると、右腕は前、左腕は下に一気に振られ、強力なインパクトの振り抜きの動きが現れます。
腰の動きで腕を引き右腕を右脇に添って引き下ろすという、一般的なダウンのイメージとは全く異なる動きで急速な振り抜きの動きが現れます。脚腰の動きは通常のイメージとは逆に、腕を振ろうとする動きに逆らうように脚腰が踏ん張ります。この腕の振りの動きを繰り返して、動きの感覚を身につけて下さい。
この腕の振りの場合の両足の動きを見ると、まさしく足の「螺旋」の動きになっていることが分かります。この足の「螺旋」の動きは、「上体を右に回す」背骨の動きを生みます。こうして、この腕の振りのイメージで腕を振れば、脚腰が「上体を右に回す」動きを生み出すように動くことが確認できます。
そこでクラブを握って限度一杯に深いトップに入れ、そこから一気に両腕を左に振る動きでクラブを振ってみます。これで脚腰が反射的に踏ん張ってクラブが急速に振られます。「上体を右に回す」動きが引き出されたのです。前回(07-10-24)の成功した親子のゴルファーの場合は、この要領での振り方で見事なショットが飛び出したのです。
肩や腕の動きでバック、足腰の動きでダウンというのが、ゴルフ・スイングの通念です。ホーガンの「モダン・スイング」もこの見方です。しかし、腕をどう振るかという目的意識がなくては、求める脚腰の動きは生まれないのです。腰の動きで腕を引いて打つというダウンのイメージに慣れた人にとっては、これはパラダイム(支配的な物の見方)の転換です。
あらためて一人の普通のゴルファーに今回のダウンの動きを試して貰いましたが、これまでに経験したことのないドライバー・ショットの飛距離が見られました。腕を振ることでダウンに入るという、動きの意識の転換に慣れさえすれば、これで誰でも飛ばせるようになれる筈です。
今回の要領でダウンスイングを実行するには、肩と腕の「魔法の動き」がしっかり実現するように、「上体を右に回す」背骨の動きでバックスイングを実行する必要があります。この動きの実行法が問題になりますが、これを完全に実行すると、その動きを更に強めるだけで完全なダウンスイングが実現するのです。これを次回に議論します。
同じ実験を左腕で試してみます。左腕の上腕外旋(外側回し)の動きでグリップを右耳外側にまで引き上げ、そこから同じ上腕外旋の動きで一気に左に振ります。この動きに対して脚腰が踏ん張り、グリップが一気に引き下ろされて左に引かれます。両手をグリップの形に握り合わせてこの動きを実験すると、右腕は前、左腕は下に一気に振られ、強力なインパクトの振り抜きの動きが現れます。
腰の動きで腕を引き右腕を右脇に添って引き下ろすという、一般的なダウンのイメージとは全く異なる動きで急速な振り抜きの動きが現れます。脚腰の動きは通常のイメージとは逆に、腕を振ろうとする動きに逆らうように脚腰が踏ん張ります。この腕の振りの動きを繰り返して、動きの感覚を身につけて下さい。
この腕の振りの場合の両足の動きを見ると、まさしく足の「螺旋」の動きになっていることが分かります。この足の「螺旋」の動きは、「上体を右に回す」背骨の動きを生みます。こうして、この腕の振りのイメージで腕を振れば、脚腰が「上体を右に回す」動きを生み出すように動くことが確認できます。
そこでクラブを握って限度一杯に深いトップに入れ、そこから一気に両腕を左に振る動きでクラブを振ってみます。これで脚腰が反射的に踏ん張ってクラブが急速に振られます。「上体を右に回す」動きが引き出されたのです。前回(07-10-24)の成功した親子のゴルファーの場合は、この要領での振り方で見事なショットが飛び出したのです。
肩や腕の動きでバック、足腰の動きでダウンというのが、ゴルフ・スイングの通念です。ホーガンの「モダン・スイング」もこの見方です。しかし、腕をどう振るかという目的意識がなくては、求める脚腰の動きは生まれないのです。腰の動きで腕を引いて打つというダウンのイメージに慣れた人にとっては、これはパラダイム(支配的な物の見方)の転換です。
あらためて一人の普通のゴルファーに今回のダウンの動きを試して貰いましたが、これまでに経験したことのないドライバー・ショットの飛距離が見られました。腕を振ることでダウンに入るという、動きの意識の転換に慣れさえすれば、これで誰でも飛ばせるようになれる筈です。
今回の要領でダウンスイングを実行するには、肩と腕の「魔法の動き」がしっかり実現するように、「上体を右に回す」背骨の動きでバックスイングを実行する必要があります。この動きの実行法が問題になりますが、これを完全に実行すると、その動きを更に強めるだけで完全なダウンスイングが実現するのです。これを次回に議論します。
「上体を右に回す」動きでダウン
マイク・オースチンのネット上の動画では、体の骨格を示す衣装を身につけ、その目的はこれでスイングの動きを説明することだとしています(YouTube - Mike Austin Golf)。しかし、説明のために振るインパクトの動きは、彼の実際のスイングの画像の動きとは明瞭に異なっています。
この動画が示すように、説明のために動きを作ると、実際の急速な動きの特徴は捉え難くなります。急速な動きには、体の動きの仕組みでは説明し難いフィーリングがあるのです。これに関連して、オースチン自身も前回(07-10-23)のAndy Burmerの記事の中で、様々なフィーリングに触れて「フィーリングは表現するのが一番難しいものだ」と語っています。
足の「螺旋」の動きで肩と腕の「魔法の動き」を支えてバックの動きを実行し、その極限で両腕を引き上げるようにして「深いトップ」への動きを実行すると、背中の筋群が限度一杯に引き伸ばされて腕が背骨に直結する体勢が出来上がります。ここからのダウンが今回の問題です。
脚腰の動きでダウンを実行すると考えると、「上体を右に回す」背骨の動きを作ってクラブを振ることになります。この動きはまず腰椎部分を左に引き、これと同時に胸椎部分を右に引く動きを作るで実現します。しかし、腕を左に振るダウンスイングを、「上体を右に回す」動きで振ると言われても、簡単には感覚的に動きが捉えられません。
そこで、腰を左に引いて腕を引き下ろすダウンの動きに入ってしまいます。この動きでは腰が左に回り、方向性の確保が難しいスイングになります。その上、脚腰の動きでダウンの準備を実行し、それから腕を振るという動きでは、スイングのスピードも出ません。この問題を解決するには、腰を回す意識のある人には清水の舞台から飛び降りるような意識の転換が必要です。
実際の解決は簡単です。引き伸ばした腕をそのままに、一気に左へ振り抜くのです。これでは腕は振れないと思うかも知れませんが、この動きに対して脚腰が反射的に逆らう動きに入ります。左に腕を振る動きに逆らう脚腰の動きは、「上体を右に回す」背骨の動きを生みます。これですべてが解決します。とにかく、引き上げた腕をそのまま一気に左へ振り抜けばよいのです。
練習場で久しぶりに顔見知りの親子に会いました。二人ともしっかりした体格で、特に若い息子さんはしなやかに力強いスイングを見せています。腰を回して右に曲がる球を打つ傾向のある親父さんに、トップから腰の動きに入ることなく、一気に腕を振り抜くことを勧めたところ、ドライバーが見事に真っ直ぐ飛び出しました。
アイアンをトップから一気に振ることで、見事なショットを見せた息子さんが、ウッドでは思うようにクラブが振れません。アイアンの場合にはしっかり入っていた「深いトップ」に入っていないのです。これをしっかり入れて一気に腕を振ることを勧めたところ、これも見事に真っ直ぐ遠くまで飛ぶようになりました。実験成功です。この動きの仕組みの話は次回に回します。
この動画が示すように、説明のために動きを作ると、実際の急速な動きの特徴は捉え難くなります。急速な動きには、体の動きの仕組みでは説明し難いフィーリングがあるのです。これに関連して、オースチン自身も前回(07-10-23)のAndy Burmerの記事の中で、様々なフィーリングに触れて「フィーリングは表現するのが一番難しいものだ」と語っています。
足の「螺旋」の動きで肩と腕の「魔法の動き」を支えてバックの動きを実行し、その極限で両腕を引き上げるようにして「深いトップ」への動きを実行すると、背中の筋群が限度一杯に引き伸ばされて腕が背骨に直結する体勢が出来上がります。ここからのダウンが今回の問題です。
脚腰の動きでダウンを実行すると考えると、「上体を右に回す」背骨の動きを作ってクラブを振ることになります。この動きはまず腰椎部分を左に引き、これと同時に胸椎部分を右に引く動きを作るで実現します。しかし、腕を左に振るダウンスイングを、「上体を右に回す」動きで振ると言われても、簡単には感覚的に動きが捉えられません。
そこで、腰を左に引いて腕を引き下ろすダウンの動きに入ってしまいます。この動きでは腰が左に回り、方向性の確保が難しいスイングになります。その上、脚腰の動きでダウンの準備を実行し、それから腕を振るという動きでは、スイングのスピードも出ません。この問題を解決するには、腰を回す意識のある人には清水の舞台から飛び降りるような意識の転換が必要です。
実際の解決は簡単です。引き伸ばした腕をそのままに、一気に左へ振り抜くのです。これでは腕は振れないと思うかも知れませんが、この動きに対して脚腰が反射的に逆らう動きに入ります。左に腕を振る動きに逆らう脚腰の動きは、「上体を右に回す」背骨の動きを生みます。これですべてが解決します。とにかく、引き上げた腕をそのまま一気に左へ振り抜けばよいのです。
練習場で久しぶりに顔見知りの親子に会いました。二人ともしっかりした体格で、特に若い息子さんはしなやかに力強いスイングを見せています。腰を回して右に曲がる球を打つ傾向のある親父さんに、トップから腰の動きに入ることなく、一気に腕を振り抜くことを勧めたところ、ドライバーが見事に真っ直ぐ飛び出しました。
アイアンをトップから一気に振ることで、見事なショットを見せた息子さんが、ウッドでは思うようにクラブが振れません。アイアンの場合にはしっかり入っていた「深いトップ」に入っていないのです。これをしっかり入れて一気に腕を振ることを勧めたところ、これも見事に真っ直ぐ遠くまで飛ぶようになりました。実験成功です。この動きの仕組みの話は次回に回します。
飛ばすスイングの動き
さて、「上体を右に回す」という馴染みのない動きで打つ「核心打法」で、本当に飛距離が出るのでしょうか。この動きが生むインパクトの直線的な引きの動きの力強さについては、既に検討してあります(「上体を右に回す」動きと直線的なインパクト(07-10-18))。しかし、これは実験的なチェックに過ぎないのではと思う人がいるかもしれません。
そこで手許にある資料で記録的な飛距離を出した例を見てみました。最初の例はセイモア・ダンで、1907年当時、375ヤード地点のグリーンまでドライバーで飛ばしたことが何回かあり、もう一つのコースでは376ヤードのグリーンを超えて408ヤード飛んだこともあると書いています(Seymour Dunn GOLF FUNDAMENTALS 1922, Reprint 1984 by Golf Digest Inc.)。
彼のスイングの連続写真を眺めると、バックで腰の右への移動がなく、深いトップへの動きで腰が左に引かれる「上体を右に回す」形の背骨の動きが見えます。彼は前書きで、彼のゴルフの理論の証明や根拠を与えるために科学的な知識を利用していると書いています。ここに現代打法の芽がありそうです。
次の例は1974年に公式競技でドライバー・ショットを515ヤード飛ばしたマイク・オースチン(当時64歳)です。彼はキネシオロジー(体の動きの科学)の専門家です(Andy Burmer MIKE AUSTIN: LONGEST OF THE LONG Golfing Vol. 3, No. 12, pp.61-63)。
オースチンのスイングをネット上の動画で見ると、肩が高い位置にあって急速に振り抜くインパクトの動きが見られます(YouTube - Mike Austin: Secrets From The Game's Longest Hitter)。右肩が引き止められる形で、急激な振りの動きが実行されているのです。感覚的には右肩を後ろに引っ張って腕を振る動き、すなわち「上体を右に回す」動きで振る形に見えます。
これらの観察結果は、腕を振るには上体を左に回すという、常識的な感覚では飛距離は得られないことを示します。逆に、「深いトップ」から上体を右に回すようにして腕を振ればよいわけです。これが、以前(07-10-18))に書いた「逆に胸の背中(胸椎)を右に引くとグリップが真っ直ぐ左に引かれる」という場合の肩の動きです。
問題は、この動きを瞬発的に振るスイングの中で実行することです。これには、感覚的にも納得できる、瞬間的な動きの意識で腕を振る必要があります。この問題に対する解答は思い掛けない形で得られます。これについては、成功した実験例の報告と併せて次回に書きます。
そこで手許にある資料で記録的な飛距離を出した例を見てみました。最初の例はセイモア・ダンで、1907年当時、375ヤード地点のグリーンまでドライバーで飛ばしたことが何回かあり、もう一つのコースでは376ヤードのグリーンを超えて408ヤード飛んだこともあると書いています(Seymour Dunn GOLF FUNDAMENTALS 1922, Reprint 1984 by Golf Digest Inc.)。
彼のスイングの連続写真を眺めると、バックで腰の右への移動がなく、深いトップへの動きで腰が左に引かれる「上体を右に回す」形の背骨の動きが見えます。彼は前書きで、彼のゴルフの理論の証明や根拠を与えるために科学的な知識を利用していると書いています。ここに現代打法の芽がありそうです。
次の例は1974年に公式競技でドライバー・ショットを515ヤード飛ばしたマイク・オースチン(当時64歳)です。彼はキネシオロジー(体の動きの科学)の専門家です(Andy Burmer MIKE AUSTIN: LONGEST OF THE LONG Golfing Vol. 3, No. 12, pp.61-63)。
オースチンのスイングをネット上の動画で見ると、肩が高い位置にあって急速に振り抜くインパクトの動きが見られます(YouTube - Mike Austin: Secrets From The Game's Longest Hitter)。右肩が引き止められる形で、急激な振りの動きが実行されているのです。感覚的には右肩を後ろに引っ張って腕を振る動き、すなわち「上体を右に回す」動きで振る形に見えます。
これらの観察結果は、腕を振るには上体を左に回すという、常識的な感覚では飛距離は得られないことを示します。逆に、「深いトップ」から上体を右に回すようにして腕を振ればよいわけです。これが、以前(07-10-18))に書いた「逆に胸の背中(胸椎)を右に引くとグリップが真っ直ぐ左に引かれる」という場合の肩の動きです。
問題は、この動きを瞬発的に振るスイングの中で実行することです。これには、感覚的にも納得できる、瞬間的な動きの意識で腕を振る必要があります。この問題に対する解答は思い掛けない形で得られます。これについては、成功した実験例の報告と併せて次回に書きます。