「上体を右に回す」動きでダウン | ゴルフ直線打法

「上体を右に回す」動きでダウン

マイク・オースチンのネット上の動画では、体の骨格を示す衣装を身につけ、その目的はこれでスイングの動きを説明することだとしています(YouTube - Mike Austin Golf)。しかし、説明のために振るインパクトの動きは、彼の実際のスイングの画像の動きとは明瞭に異なっています。

この動画が示すように、説明のために動きを作ると、実際の急速な動きの特徴は捉え難くなります。急速な動きには、体の動きの仕組みでは説明し難いフィーリングがあるのです。これに関連して、オースチン自身も前回(07-10-23)のAndy Burmerの記事の中で、様々なフィーリングに触れて「フィーリングは表現するのが一番難しいものだ」と語っています。

足の「螺旋」の動きで肩と腕の「魔法の動き」を支えてバックの動きを実行し、その極限で両腕を引き上げるようにして「深いトップ」への動きを実行すると、背中の筋群が限度一杯に引き伸ばされて腕が背骨に直結する体勢が出来上がります。ここからのダウンが今回の問題です。

脚腰の動きでダウンを実行すると考えると、「上体を右に回す」背骨の動きを作ってクラブを振ることになります。この動きはまず腰椎部分を左に引き、これと同時に胸椎部分を右に引く動きを作るで実現します。しかし、腕を左に振るダウンスイングを、「上体を右に回す」動きで振ると言われても、簡単には感覚的に動きが捉えられません。

そこで、腰を左に引いて腕を引き下ろすダウンの動きに入ってしまいます。この動きでは腰が左に回り、方向性の確保が難しいスイングになります。その上、脚腰の動きでダウンの準備を実行し、それから腕を振るという動きでは、スイングのスピードも出ません。この問題を解決するには、腰を回す意識のある人には清水の舞台から飛び降りるような意識の転換が必要です。

実際の解決は簡単です。引き伸ばした腕をそのままに、一気に左へ振り抜くのです。これでは腕は振れないと思うかも知れませんが、この動きに対して脚腰が反射的に逆らう動きに入ります。左に腕を振る動きに逆らう脚腰の動きは、「上体を右に回す」背骨の動きを生みます。これですべてが解決します。とにかく、引き上げた腕をそのまま一気に左へ振り抜けばよいのです。

練習場で久しぶりに顔見知りの親子に会いました。二人ともしっかりした体格で、特に若い息子さんはしなやかに力強いスイングを見せています。腰を回して右に曲がる球を打つ傾向のある親父さんに、トップから腰の動きに入ることなく、一気に腕を振り抜くことを勧めたところ、ドライバーが見事に真っ直ぐ飛び出しました。

アイアンをトップから一気に振ることで、見事なショットを見せた息子さんが、ウッドでは思うようにクラブが振れません。アイアンの場合にはしっかり入っていた「深いトップ」に入っていないのです。これをしっかり入れて一気に腕を振ることを勧めたところ、これも見事に真っ直ぐ遠くまで飛ぶようになりました。実験成功です。この動きの仕組みの話は次回に回します。