モダン・ゴルフの動きの仕組み:続
「核心打法」のダウンスイングについては、「深いトップ」から「肩と腕の体勢をそのままに、脚腰の踏ん張りで一気に左へ振り抜く(腕を引き下ろす意識は不要)」、という実行法を提示してあります(目的意識でスイングを固める(07-10-19))。この話は、動きの作り方の秘訣に関係します。その詳しい話に備えて、しばらくモダン・ゴルフ関連の話を続けます。
ホーガンの「モダン・ゴルフ」のスイングの構造は、一言で表現すれば、足の「回転」の動きでクラブを振るフラットな打法、となります。腕の動きはインパクトの一瞬を除いては「反魔法型」です。ネルソンの言うキャディー・スイングとの違いは、キャディー・スイングでは体を回してクラブと腕を体の周りに振り回すのに対して、脚腰の左右の動きをより積極的に使うことです。
ホーガンの足の「回転」を利用する動きでは、バックで腰が右に動いて右回りに動きます。腰の左への引き戻しと左への回転の動きでダウンを実行することの必要性は、ここから生まれているわけです。
ネルソンの場合には、アップライトな打法を導入した結果、バックで「魔法型」の腕の動きが現れますが、「核心打法」とは異なり、バックで左膝が右に引き込まれます。このトップから直接腕を振る動きに入ると、グリップが外に振り出されます。これを避けるために、バックで引き込まれた左腰を左に移動し、そこから足の「螺旋」の動きの踏ん張りで振り抜くことになります。
結局モダン・ゴルフと呼ばれたネルソンとホーガンの近代打法は体の横移動の動きが大きく、地球を押し下げる動きを主に使う「核心打法」に比べるとパワーのロスが多く、飛距離の点では不利になると思われます。
地球を押し下げる動きを使うと、その反作用として肩が上がる動きが現れます。この動きとインパクトの直線的な振り抜きとの関係は、固めたグリップを引き伸ばした両腕で左に引く動で確認できます(「上体を右に回す」動きと直線的なインパクト(07-10-18))。肩を上げる動きが腕を振る広背筋の有効利用を生み、インパクト圏での強力な直線的引き抜きが現れるのです。
両肩に掛かった平面(スイング面)を意識していては、両肩を上げる打法は積極的に使えません。この辺りが「モダン・ゴルフ」の限界になるのではないでしょうか。
近代打法を超えて現代打法を目指す人は、体の回転や横移動を押さえて力を発揮するスイングを追求すべきです。「目的意識でスイングを固める」(07-10-19)は、このような動きでクラブを強力に振る実例を提供しているわけです。
ホーガンの「モダン・ゴルフ」のスイングの構造は、一言で表現すれば、足の「回転」の動きでクラブを振るフラットな打法、となります。腕の動きはインパクトの一瞬を除いては「反魔法型」です。ネルソンの言うキャディー・スイングとの違いは、キャディー・スイングでは体を回してクラブと腕を体の周りに振り回すのに対して、脚腰の左右の動きをより積極的に使うことです。
ホーガンの足の「回転」を利用する動きでは、バックで腰が右に動いて右回りに動きます。腰の左への引き戻しと左への回転の動きでダウンを実行することの必要性は、ここから生まれているわけです。
ネルソンの場合には、アップライトな打法を導入した結果、バックで「魔法型」の腕の動きが現れますが、「核心打法」とは異なり、バックで左膝が右に引き込まれます。このトップから直接腕を振る動きに入ると、グリップが外に振り出されます。これを避けるために、バックで引き込まれた左腰を左に移動し、そこから足の「螺旋」の動きの踏ん張りで振り抜くことになります。
結局モダン・ゴルフと呼ばれたネルソンとホーガンの近代打法は体の横移動の動きが大きく、地球を押し下げる動きを主に使う「核心打法」に比べるとパワーのロスが多く、飛距離の点では不利になると思われます。
地球を押し下げる動きを使うと、その反作用として肩が上がる動きが現れます。この動きとインパクトの直線的な振り抜きとの関係は、固めたグリップを引き伸ばした両腕で左に引く動で確認できます(「上体を右に回す」動きと直線的なインパクト(07-10-18))。肩を上げる動きが腕を振る広背筋の有効利用を生み、インパクト圏での強力な直線的引き抜きが現れるのです。
両肩に掛かった平面(スイング面)を意識していては、両肩を上げる打法は積極的に使えません。この辺りが「モダン・ゴルフ」の限界になるのではないでしょうか。
近代打法を超えて現代打法を目指す人は、体の回転や横移動を押さえて力を発揮するスイングを追求すべきです。「目的意識でスイングを固める」(07-10-19)は、このような動きでクラブを強力に振る実例を提供しているわけです。
モダン・ゴルフの動きの仕組み
最近の世界的なプロゴルファーのスイングには、まさしく現代打法と呼ばれるにふさわしい動きの特徴があります。これは体の不要な動きを最大限に切り落として強力なスイングを実現するというものです。このような動きの特徴を知るには、ヒッコリー・シャフトからスチール・シャフトへの変化に対応して発生した、近代(現代に近い)打法への転換が参考になります。
この転換を最初に実現したバイロン・ネルソンの話は前に紹介しました(07-10-15)。同じ年に生まれたゴルファー、ベン・ホーガンは、その著書「モダン・ゴルフ」で著名です。しかし二人の打法は明瞭に異なります。いわゆるアップライトとフラットなスイングの違いす。
ネルソンの著書SHAPE YOUR SWING THE MODERN WAYによれば、体の周りに腕を振り回すキャディー・スイングから、モダン打法への転換に際し、バックスイングに逐次二つの重要な動きを入れています。最初はフェースを開かなくするアップライトな引き上げの動きです。次は、脚の動きによるストレートな引きの動きです。
これは、左腕を横に、右腕を縦に動かすという「革命的イメージ」、すなわち「核心イメージ」(07-09-21)の形の動きを生み、肩と腕の「魔法の動き」が現れる筈です。インターネット上のネルソンの動画でも、トップで腰が踏ん張り「上体を右に回す」動きが現れます。しかし、右に真っ直ぐ引く脚(左)の動きは、「核心打法」にはない動きです。
これに対して、ホーガンの手、腕、肩、腰の順の動きでスタ-トするバックは、フラットな動きになり、グリップは「反魔法」の動きを現します。このバックでは、腰の回転を含む右への移動がネルソンの場合以上に大きくなります。この動きで腕とグリップが固まらないことは既に指摘してあります(スイングで一番難しいスタートの動き:再論(07-10-17)。
そこでホーガンが、苦心の結果到達したのは、一定の面(スイング面)に沿ってバックすれば、クラブがバックスイング中一定のスロット(溝)を走り、バックスイング面のトップで毎回確実に溝の最終点を打つ、というイメージです。これで「反魔法型」のバックが完成します。この深いトップへの動きで、腰が踏ん張って「上体を右に回す」背骨の動きが現れます。
ここからのダウンで腕を振ると、上半身が回って古いキャディ-・スイング型の動きになります。そこでホーガンは、下半身の左への回転的引き戻しでのダウンを重視しています。これでインパクトの一瞬「上体を右に回す」動きが現れ、「反魔法型」の動きで固めた腕をスクエアの位置に戻します。
これで左前腕の回外が発生します。これによるフェースの急激な回転を防ぐには、左グリップを従来のストロングからスクエアに変える必要があります。これがホーガンのグリップを決めています。
この転換を最初に実現したバイロン・ネルソンの話は前に紹介しました(07-10-15)。同じ年に生まれたゴルファー、ベン・ホーガンは、その著書「モダン・ゴルフ」で著名です。しかし二人の打法は明瞭に異なります。いわゆるアップライトとフラットなスイングの違いす。
ネルソンの著書SHAPE YOUR SWING THE MODERN WAYによれば、体の周りに腕を振り回すキャディー・スイングから、モダン打法への転換に際し、バックスイングに逐次二つの重要な動きを入れています。最初はフェースを開かなくするアップライトな引き上げの動きです。次は、脚の動きによるストレートな引きの動きです。
これは、左腕を横に、右腕を縦に動かすという「革命的イメージ」、すなわち「核心イメージ」(07-09-21)の形の動きを生み、肩と腕の「魔法の動き」が現れる筈です。インターネット上のネルソンの動画でも、トップで腰が踏ん張り「上体を右に回す」動きが現れます。しかし、右に真っ直ぐ引く脚(左)の動きは、「核心打法」にはない動きです。
これに対して、ホーガンの手、腕、肩、腰の順の動きでスタ-トするバックは、フラットな動きになり、グリップは「反魔法」の動きを現します。このバックでは、腰の回転を含む右への移動がネルソンの場合以上に大きくなります。この動きで腕とグリップが固まらないことは既に指摘してあります(スイングで一番難しいスタートの動き:再論(07-10-17)。
そこでホーガンが、苦心の結果到達したのは、一定の面(スイング面)に沿ってバックすれば、クラブがバックスイング中一定のスロット(溝)を走り、バックスイング面のトップで毎回確実に溝の最終点を打つ、というイメージです。これで「反魔法型」のバックが完成します。この深いトップへの動きで、腰が踏ん張って「上体を右に回す」背骨の動きが現れます。
ここからのダウンで腕を振ると、上半身が回って古いキャディ-・スイング型の動きになります。そこでホーガンは、下半身の左への回転的引き戻しでのダウンを重視しています。これでインパクトの一瞬「上体を右に回す」動きが現れ、「反魔法型」の動きで固めた腕をスクエアの位置に戻します。
これで左前腕の回外が発生します。これによるフェースの急激な回転を防ぐには、左グリップを従来のストロングからスクエアに変える必要があります。これがホーガンのグリップを決めています。
グリップの確認
前回(07-10-19)の話の内容の再確認に進む前に、今回はあらためてグリップの確認を試みます。普通のゴルフの本では、グリップと言えば、オーバーラッピング・グリップ(バードン・グリップ)、インターロッキング・グリップ、ベースボール・グリップが基本の形として示されます。更に手の平の握り方で、ストロング、ノーマル、ウィークなどと区別されます。
オーバーラッピング・グリップを有名にしたのは、クラシックな打法の名手ハリー・バードンです。もちろん当時は体の回転で腕を振る打法の時代です。彼のグリップを見ると、左手の平がシャフトの真上に来るような、強烈なストロング・グリップです(Harry Vardon THE COMPLETE GOLFER 1905 Reprint by Golf Digest Inc. 1984)。
彼のスイングの写真は典型的な「反魔法型」の動きで、これは駄目という例の写真が「魔法型」の特徴を示しています。彼の打法を古典打法と呼ぶことにすれば、古典から現代に至る迄にすべてが反転したのではないかという感じがします。そうとなれば、手の平をシャフトの上に置いたグリップから、手の平をシャフトの下に置くグリップに変わる筈です。
実際に「マジック・グリップ」は、この形になっています(ザ・マジック・グリップ:「魔法のグリップ」07-09-20))。これはかなりの「暴論」のように見えますが、試してみると確かにこの見方が成り立ちます。このグリップと背骨の動きの関係については以前にも書いてありますが(背骨の動きの作り方(07-09-22))、あらためて前回の話に繋げて確認をしてみます。
7番アイアンを左腕一本で振ってみます。左手の平をシャフトの上から握る形のストロング・グリップで握り、軽く右に引いた所からボールを打つ動きを作ると、左肩が後ろに引かれグリップの背中が緊張してヘッドを引き抜きます。腕で打つ動きです。人差し指に力が入ると、肩との繋がりが弱まりフェースが回ります。これには注意が必要です。
次ぎに左手の平をシャフトの下に回す感じに左手の平で握り(「マジック・グリップ」の形です)、軽く右に引いた所からボールを通して引き抜く動きを作ってみます。この時は左脚から肩に掛けて緊張し、肩が固まってクラブが引き抜かれます。この動きで右肩が後ろに引かれるように動きます。「上体を右に回す」動きが現れているのです。
右手でも同じような実験ができます。右手の平を内側に巻き込むようにして手の平で握れば「マジック・グリップ」の形になります。この握り方で振ってみると、右肩が後ろに引かれて固まり、両足が踏ん張って腕が振られます。右手の指で握る形にすると、軽く腰が回り、右肩が前に引き出される動きで腕が振られます。
これらの動きで実際に小さくボールを打ってみて下さい。脚に繋がる「マジック・グリップ」の方がしっかりした当たりが出る筈です。グリップの影響は十分検討する必要があります。
オーバーラッピング・グリップを有名にしたのは、クラシックな打法の名手ハリー・バードンです。もちろん当時は体の回転で腕を振る打法の時代です。彼のグリップを見ると、左手の平がシャフトの真上に来るような、強烈なストロング・グリップです(Harry Vardon THE COMPLETE GOLFER 1905 Reprint by Golf Digest Inc. 1984)。
彼のスイングの写真は典型的な「反魔法型」の動きで、これは駄目という例の写真が「魔法型」の特徴を示しています。彼の打法を古典打法と呼ぶことにすれば、古典から現代に至る迄にすべてが反転したのではないかという感じがします。そうとなれば、手の平をシャフトの上に置いたグリップから、手の平をシャフトの下に置くグリップに変わる筈です。
実際に「マジック・グリップ」は、この形になっています(ザ・マジック・グリップ:「魔法のグリップ」07-09-20))。これはかなりの「暴論」のように見えますが、試してみると確かにこの見方が成り立ちます。このグリップと背骨の動きの関係については以前にも書いてありますが(背骨の動きの作り方(07-09-22))、あらためて前回の話に繋げて確認をしてみます。
7番アイアンを左腕一本で振ってみます。左手の平をシャフトの上から握る形のストロング・グリップで握り、軽く右に引いた所からボールを打つ動きを作ると、左肩が後ろに引かれグリップの背中が緊張してヘッドを引き抜きます。腕で打つ動きです。人差し指に力が入ると、肩との繋がりが弱まりフェースが回ります。これには注意が必要です。
次ぎに左手の平をシャフトの下に回す感じに左手の平で握り(「マジック・グリップ」の形です)、軽く右に引いた所からボールを通して引き抜く動きを作ってみます。この時は左脚から肩に掛けて緊張し、肩が固まってクラブが引き抜かれます。この動きで右肩が後ろに引かれるように動きます。「上体を右に回す」動きが現れているのです。
右手でも同じような実験ができます。右手の平を内側に巻き込むようにして手の平で握れば「マジック・グリップ」の形になります。この握り方で振ってみると、右肩が後ろに引かれて固まり、両足が踏ん張って腕が振られます。右手の指で握る形にすると、軽く腰が回り、右肩が前に引き出される動きで腕が振られます。
これらの動きで実際に小さくボールを打ってみて下さい。脚に繋がる「マジック・グリップ」の方がしっかりした当たりが出る筈です。グリップの影響は十分検討する必要があります。
目的意識でスイングを固める
前回は背骨の「上体を右に回す」動きについて検討しました。この動きがインパクトの強力な直線的引き抜きの動きを実現する様子を確認しました。しかし、この動きの仕組みは複雑で、これ考えていては実用になりません。この場合、目的とする動きの要点を明確にし、これを目指して振れば実行が簡単になります。
そこで、次のような動きの意識でクラブを振ります。
1)アドレスの構えから、背中の緊張で両肩(肩甲骨)を固めながら、背骨の動きでバックを十分に実行し、その限界でグリップの方向に腕を引き伸ばすように足腰背骨を踏ん張ります。
2)ここから、肩と腕の体勢をそのままに、脚腰の踏ん張りで一気に左へ振り抜きます。
(腕を引き下ろす意識は不要です)
アドレスで肩を腰に繋ぐように腕とクラブの構えを固めたら、後は肩(肩甲骨)を体に密着させるように背中を緊張させ、背骨でクラブを振ります。これで肩と腕の「魔法の動き」が実現します。バックの終わりの腕を引き伸ばす動きで、肩が引き上げられます。これをそのままの状態にして、脚腰の動きでダウンを振り抜きます。
このスイン グの意識は簡明なものですから、思い切って試してみて下さい。「考えるより行うが易し」です。もしうまく振れなかったら、前回の話を読み直し、肩と腕の「魔法の動き」と「上体を右に回す」背骨の動きとの繋がりに慣れてから、あらためて試してみて下さい。
そこで、次のような動きの意識でクラブを振ります。
1)アドレスの構えから、背中の緊張で両肩(肩甲骨)を固めながら、背骨の動きでバックを十分に実行し、その限界でグリップの方向に腕を引き伸ばすように足腰背骨を踏ん張ります。
2)ここから、肩と腕の体勢をそのままに、脚腰の踏ん張りで一気に左へ振り抜きます。
(腕を引き下ろす意識は不要です)
アドレスで肩を腰に繋ぐように腕とクラブの構えを固めたら、後は肩(肩甲骨)を体に密着させるように背中を緊張させ、背骨でクラブを振ります。これで肩と腕の「魔法の動き」が実現します。バックの終わりの腕を引き伸ばす動きで、肩が引き上げられます。これをそのままの状態にして、脚腰の動きでダウンを振り抜きます。
このスイン グの意識は簡明なものですから、思い切って試してみて下さい。「考えるより行うが易し」です。もしうまく振れなかったら、前回の話を読み直し、肩と腕の「魔法の動き」と「上体を右に回す」背骨の動きとの繋がりに慣れてから、あらためて試してみて下さい。
「上体を右に回す」動きと直線的なインパクト
ゴルフダイジェスト誌のインタビュー記事の紹介(07-10-15)では、「頭を飛行線後方に動かすくらいの気持ちで打つ」というバイロン・ネルソンの言葉が、「上体を右に回す」動きに対応するものであることを指摘しました(モダン・ゴルフと言うけれど(07-10-15))。ネルソンはこの動きについて、「これによってクラブヘッドは真っ直ぐ走る」と話しています。
このブログには「上体を右に回す」動きがしばしば登場していますが、これは背骨の動きの簡略化した表現です。「魔法の動き」でクラブを振る場合の「上体を右に回す」動きの正確な内容は、「下から上への順に、腰椎は左に引かれて右に回り、胸椎は右に引かれて左に回り、頸椎は左に引かれて右に回る」となります(背骨の動きと腕の振りの関係(06-04-17))。
背骨が椎骨の積み重ねで出来上がっているためにこのような動きが現れ、腰(腰椎部分)の動きが上体を右に回す感覚の動きを生みます。これに対して胸椎部分は右に引かれながら左方向に回ります。この左回りの動きがなければ、胸が右に引かれる動きと共に頭が完全に右向きに回ってしまう筈です。
ネルソンは、頭を静かに保つという考え方を見出した時に、全ての物事が一箇所に収まり始めたと書いています。この時彼は、前記の「上体を右に回す」背骨の動きの特徴を、体感的に把握し始めていたのでしょう。これは分かり難い動きに見えますが、実際の動きで簡単に確認できます。
椅子に腰を掛けて左手の親指を右手の平で握り、グリップの形に固めて腕を伸ばします。これで腕と肩が固まります。ここからグリップを左に引きます。胸を左に回して引くと、グリップは左内側に引き込まれます。前を向いたまま、逆に胸の背中(胸椎)を右に引くとグリップが真っ直ぐ左に引かれます。この時の背骨の動きが「上体を右に回す」動きです。
今の実験は両腕が固く伸びたインパクト圏での動きです。ところが、腕を普通のアドレスの構えにして、同じように胸を右に引くと、グリップがバックの動きに入って腕が固まり、「上体を右に回す」背骨の動きが現れます。「上体を右に回す」動きが現れると、肩(肩甲骨)がしっかり固まって体に引きつけられ、背骨の動きがグリップに確実に伝えられるのです。
「核心打法」では「上体を右に回す」動きでバックスイングを実行します。この動きでは肩(肩甲骨)がしっかり体に固定され、腕は固まります。「上体を右に回す」背骨の動きは、足の「螺旋」の動きを通じて地球に繋がり、「深いトップ」への動きでは、固まった腕が引き伸ばされてグリップが上がります。
ここからのダウンスイングは、再び「上体を右に回す」動きで実行され、インパクトの強力な直線的な引き抜きの動きを実現します。次回には、これらを纏めた簡単で実用的なスイング実行法を書きます。
このブログには「上体を右に回す」動きがしばしば登場していますが、これは背骨の動きの簡略化した表現です。「魔法の動き」でクラブを振る場合の「上体を右に回す」動きの正確な内容は、「下から上への順に、腰椎は左に引かれて右に回り、胸椎は右に引かれて左に回り、頸椎は左に引かれて右に回る」となります(背骨の動きと腕の振りの関係(06-04-17))。
背骨が椎骨の積み重ねで出来上がっているためにこのような動きが現れ、腰(腰椎部分)の動きが上体を右に回す感覚の動きを生みます。これに対して胸椎部分は右に引かれながら左方向に回ります。この左回りの動きがなければ、胸が右に引かれる動きと共に頭が完全に右向きに回ってしまう筈です。
ネルソンは、頭を静かに保つという考え方を見出した時に、全ての物事が一箇所に収まり始めたと書いています。この時彼は、前記の「上体を右に回す」背骨の動きの特徴を、体感的に把握し始めていたのでしょう。これは分かり難い動きに見えますが、実際の動きで簡単に確認できます。
椅子に腰を掛けて左手の親指を右手の平で握り、グリップの形に固めて腕を伸ばします。これで腕と肩が固まります。ここからグリップを左に引きます。胸を左に回して引くと、グリップは左内側に引き込まれます。前を向いたまま、逆に胸の背中(胸椎)を右に引くとグリップが真っ直ぐ左に引かれます。この時の背骨の動きが「上体を右に回す」動きです。
今の実験は両腕が固く伸びたインパクト圏での動きです。ところが、腕を普通のアドレスの構えにして、同じように胸を右に引くと、グリップがバックの動きに入って腕が固まり、「上体を右に回す」背骨の動きが現れます。「上体を右に回す」動きが現れると、肩(肩甲骨)がしっかり固まって体に引きつけられ、背骨の動きがグリップに確実に伝えられるのです。
「核心打法」では「上体を右に回す」動きでバックスイングを実行します。この動きでは肩(肩甲骨)がしっかり体に固定され、腕は固まります。「上体を右に回す」背骨の動きは、足の「螺旋」の動きを通じて地球に繋がり、「深いトップ」への動きでは、固まった腕が引き伸ばされてグリップが上がります。
ここからのダウンスイングは、再び「上体を右に回す」動きで実行され、インパクトの強力な直線的な引き抜きの動きを実現します。次回には、これらを纏めた簡単で実用的なスイング実行法を書きます。
スイングで一番難しいスタートの動き:再論
背骨の動きの仕組みを再検討する予定でしたが、考えてみると肩と腕の体勢が固まらなくては、背骨の動きとグリップの動きとの繋がりが決まらないのです。このグリップを背骨の動きに繋ぐ動きこそが、スタートの動きの基本だったのです。
ホーガンが「モダン・ゴルフ」で言うように、手と腕と肩の動きでスイングをスタートさせ、これで腰を引っ張るという意識でバックの動きを作ろうとすると、肩の動きで腕を引くしか方法がありません。左手の親指を右手の平で握ってグリップを固め、この動きを実行しながらグリップを引き上げる動きを加えてみると、グリップが自由に動きます。
腕と体の結びつきが弱く、グリップの動きが決まらないのです。これに対して、両脛(すね)を左回りに回す足の「螺旋」の動きで地球を押すと、グリップに左回りの動きが現れ、両腕が固まって体にしっかり結びつけられます。この体勢ができれば、足の「螺旋」で地球を押す動きを強めるだけで、バックの動きを継続することができます。
以前の「「右踵を下向きに押して右肩を引き上げ、左踵を下向きに押して左肩を右に引く、という明快な動きの意識で、難しかったバックのスタートが完璧に捉えられる」(スイングで一番難しいスタートの動き(07-10-12))という話では、踵の押し下げだけに意識が集中し、腕とグリップを固める、両脛を左回りに回す「螺旋」の動きが曖昧になっています。
ゴルフの話は面倒なもので、簡略化し過ぎると役に立たなくなる危険があります。自分の記憶が曖昧になることでも、この危険が生まれます。
前回(07-10-16)の「深いトップ」への動きでは、足の前後の軸回りに左回りに回す、足の「回転」の動きが登場しました。しかし、この動きもこの表現では捉え難い動きです。これに対して、「決定打2:「螺旋」の動きでクラブを押し上げる!」(07-10-08)の話では、バックスイングの最後の動きを、「螺旋」でクラブを押し上げる動きと捉えています。
このクラブを押し上げるという意識で、両足先に力が入ります。これが「回転」の動きを生みます。確認してみて下さい。それならば「螺旋」の動きでクラブを押し上げるという表現がよいかというと、「螺旋」の動きを継続するだけでは、体が右に回り続けて方向転換ができないのです。結局、「回転」の動きでクラブを押し上げる、というのが正確な表現になります。
これで難しいスタートの動きと、「深いトップ」での方向転換という、二つの重要な動きが明確になりました。スイングの動きを言葉で表現する難しさ(07-10-11)を痛感するわけです。
ホーガンが「モダン・ゴルフ」で言うように、手と腕と肩の動きでスイングをスタートさせ、これで腰を引っ張るという意識でバックの動きを作ろうとすると、肩の動きで腕を引くしか方法がありません。左手の親指を右手の平で握ってグリップを固め、この動きを実行しながらグリップを引き上げる動きを加えてみると、グリップが自由に動きます。
腕と体の結びつきが弱く、グリップの動きが決まらないのです。これに対して、両脛(すね)を左回りに回す足の「螺旋」の動きで地球を押すと、グリップに左回りの動きが現れ、両腕が固まって体にしっかり結びつけられます。この体勢ができれば、足の「螺旋」で地球を押す動きを強めるだけで、バックの動きを継続することができます。
以前の「「右踵を下向きに押して右肩を引き上げ、左踵を下向きに押して左肩を右に引く、という明快な動きの意識で、難しかったバックのスタートが完璧に捉えられる」(スイングで一番難しいスタートの動き(07-10-12))という話では、踵の押し下げだけに意識が集中し、腕とグリップを固める、両脛を左回りに回す「螺旋」の動きが曖昧になっています。
ゴルフの話は面倒なもので、簡略化し過ぎると役に立たなくなる危険があります。自分の記憶が曖昧になることでも、この危険が生まれます。
前回(07-10-16)の「深いトップ」への動きでは、足の前後の軸回りに左回りに回す、足の「回転」の動きが登場しました。しかし、この動きもこの表現では捉え難い動きです。これに対して、「決定打2:「螺旋」の動きでクラブを押し上げる!」(07-10-08)の話では、バックスイングの最後の動きを、「螺旋」でクラブを押し上げる動きと捉えています。
このクラブを押し上げるという意識で、両足先に力が入ります。これが「回転」の動きを生みます。確認してみて下さい。それならば「螺旋」の動きでクラブを押し上げるという表現がよいかというと、「螺旋」の動きを継続するだけでは、体が右に回り続けて方向転換ができないのです。結局、「回転」の動きでクラブを押し上げる、というのが正確な表現になります。
これで難しいスタートの動きと、「深いトップ」での方向転換という、二つの重要な動きが明確になりました。スイングの動きを言葉で表現する難しさ(07-10-11)を痛感するわけです。
「深いトップ」で方向転換:再論
今回はボディーターンに関わる誤解の危険を議論する予定でしたが、ターンすなわち方向転換と捉え、肩と腕の「魔法の動き」を一貫して実行する「核心打法」で決定的に重要なターンの動きの話をすることにします。これは「深いトップ」への動きで、この動きでバックの動きからダウンの動きへの切り換えが行われます。
既に「「深いトップ」で方向転換」(07-10-14)で検討してあるように、肩の「魔法の動き」が限度一杯に実行されるとこのターンの動きが現れ、バックの場合と同じように、地面を押す足の「螺旋」の動きでダウンが実行できます。これにより、強力なグリップの引き下ろしと左への引き抜きが実現します。
問題は、この「深いトップ」への動きの実行法です。直接肩を動かして、右肩甲骨を後ろ上方、左肩甲骨を右前下方に引くと、バックで緊張していた背中の張りが緩みます。これではダウンで強力に腕が振れません。この問題を解決するために、両足先を足の前後の軸の回りに左回りに回す、足の「回転」の動きを利用します。
両足の「螺旋」の動きで実行するバックの動きの終わりに、この足の「回転」を加えると、右肩甲骨が後ろ上方、左肩甲骨が右前下方に引かれて、両脚には強い緊張が生まれます。これが「深いトップ」への動きです。ここから両足の「螺旋」の動きで地面を下向きに押すと、急激なダウンスイングの動きが現れます。
これは、「核心打法」の動きの中で、方向転換を実現する唯一の動きです。これで、バックの動きで引き伸ばされた背中の筋群の緊張を緩めることなく、ごく自然に強力なダウンに繋げることが可能になります。こうして、バック、ダウン共に、両足の「螺旋」の動きで地球を押して実現する、力強いスイングの動きが出来上がります。
ここまでスイングの動きの構造が明瞭になると、バックのスタートの動きが最後の決め手になります。以前に議論した「「右踵を下向きに押して右肩を引き上げ、左踵を下向きに押して左肩を右に引く、という明快な動きの意識で、難しかったバックのスタートが完璧に捉えられる」(スイングで一番難しいスタートの動き(07-10-12))という話が気になります。
左右の動きを統一するのは、背骨の動きです。したがって、このバックの動きも、背骨の動きの仕組みを通じて、その作り方を再確認する必要があります。そこで、モダン・ゴルフの話に入る前に、この背骨の動きの仕組みを次回に検討します。
既に「「深いトップ」で方向転換」(07-10-14)で検討してあるように、肩の「魔法の動き」が限度一杯に実行されるとこのターンの動きが現れ、バックの場合と同じように、地面を押す足の「螺旋」の動きでダウンが実行できます。これにより、強力なグリップの引き下ろしと左への引き抜きが実現します。
問題は、この「深いトップ」への動きの実行法です。直接肩を動かして、右肩甲骨を後ろ上方、左肩甲骨を右前下方に引くと、バックで緊張していた背中の張りが緩みます。これではダウンで強力に腕が振れません。この問題を解決するために、両足先を足の前後の軸の回りに左回りに回す、足の「回転」の動きを利用します。
両足の「螺旋」の動きで実行するバックの動きの終わりに、この足の「回転」を加えると、右肩甲骨が後ろ上方、左肩甲骨が右前下方に引かれて、両脚には強い緊張が生まれます。これが「深いトップ」への動きです。ここから両足の「螺旋」の動きで地面を下向きに押すと、急激なダウンスイングの動きが現れます。
これは、「核心打法」の動きの中で、方向転換を実現する唯一の動きです。これで、バックの動きで引き伸ばされた背中の筋群の緊張を緩めることなく、ごく自然に強力なダウンに繋げることが可能になります。こうして、バック、ダウン共に、両足の「螺旋」の動きで地球を押して実現する、力強いスイングの動きが出来上がります。
ここまでスイングの動きの構造が明瞭になると、バックのスタートの動きが最後の決め手になります。以前に議論した「「右踵を下向きに押して右肩を引き上げ、左踵を下向きに押して左肩を右に引く、という明快な動きの意識で、難しかったバックのスタートが完璧に捉えられる」(スイングで一番難しいスタートの動き(07-10-12))という話が気になります。
左右の動きを統一するのは、背骨の動きです。したがって、このバックの動きも、背骨の動きの仕組みを通じて、その作り方を再確認する必要があります。そこで、モダン・ゴルフの話に入る前に、この背骨の動きの仕組みを次回に検討します。
モダン・ゴルフと言うけれど
1945年のP.G.A.ツアー競技で、11連勝を含む18勝という驚くべき成果を上げたバイロン・ネルソンは、ヒッコリー時代のバックでフェースを開き、閉じながら引き戻して打つというキャディー・スイングから、現代風の打法への移行を最初に完成したと言います(Byron Nelson SHAPE YOUR SWING THE MODERN WAY Golf Digest, Inc 1976, Reprint by Alisa, Inc 1985)。
彼の言うキャディー・スイングは、「樽の中で回る」と呼ばれる、足や脚を余り使わずに腕を振るもので、これに対して体の動きを多く使う現代風のスイングの動きは、しばしばボディターン(body turn)と呼ばれます。ターンは「回転」ですから、ボディーターン打法は体の回転を使う打法と理解されやすいのですが、ここには問題があります。
体の回転という言葉の難しさ曖昧さについては前にも議論しました(「スイングの動きを言葉で表現する難しさ」(07-10-11))。最初に現代風の打法に移行したバイロン・ネルソンは、彼の脚腰の動きは、単純な目標に向かっての横方向の押しだと考えていたと言います。自分が実際に回していた程、腰を回していたとは思わなかったと言うのです。
実際に、彼のスイングを横から撮った連続写真では、インパクト圏で右の腰ポケットが殆ど回転の動きを見せていません。また、インパクトの振り抜き時点でネクタイが真っ直ぐ前向きに下がっている写真もあります(資料:バイロン・ネルソン新春技術トーク[後編] インタビュー 中村信隆編集長 ゴルフダイジェスト1991年1月22日号)。
インターネット上の動画で見ると、ネルソンのスイングでは、右腕が左水平の高さに抜けるまで頭の左方向への回転の動きは見えません。ホーガンの場合には、腰も頭も左回りに回り続けてフィニッシュに入っているように見えます。この二人は同年の生まれですが、現代打法への転換を最初に実現したネルソンのスイングの方が、体の回転の意識のない「直線的」なものであることが分かります。
更に注目すべき点として、前記ゴルフダイジェスト誌のインタビュー記事で、「ダウンでのヒザの動きというのは意識の中にありますか」という問いに対する答えの中で、「頭を飛行線後方に動かすくらいの気持ちで打つことだ、これによってクラブヘッドは真っ直ぐ走る」と話しています。これはまさしく「上体を右に回す」動きに対応する動きの感覚です。
ここまで来ると、著書「モダン・ゴルフ」で有名なホーガンの打法に比べ、ネルソンの打法は体の回転の意識の無いものであることが明瞭になります。モダン・ゴルフすなわちボディーターンという理解には、大きな誤解の危険が含まれているのです。次回にはその内容を明らかにします。
彼の言うキャディー・スイングは、「樽の中で回る」と呼ばれる、足や脚を余り使わずに腕を振るもので、これに対して体の動きを多く使う現代風のスイングの動きは、しばしばボディターン(body turn)と呼ばれます。ターンは「回転」ですから、ボディーターン打法は体の回転を使う打法と理解されやすいのですが、ここには問題があります。
体の回転という言葉の難しさ曖昧さについては前にも議論しました(「スイングの動きを言葉で表現する難しさ」(07-10-11))。最初に現代風の打法に移行したバイロン・ネルソンは、彼の脚腰の動きは、単純な目標に向かっての横方向の押しだと考えていたと言います。自分が実際に回していた程、腰を回していたとは思わなかったと言うのです。
実際に、彼のスイングを横から撮った連続写真では、インパクト圏で右の腰ポケットが殆ど回転の動きを見せていません。また、インパクトの振り抜き時点でネクタイが真っ直ぐ前向きに下がっている写真もあります(資料:バイロン・ネルソン新春技術トーク[後編] インタビュー 中村信隆編集長 ゴルフダイジェスト1991年1月22日号)。
インターネット上の動画で見ると、ネルソンのスイングでは、右腕が左水平の高さに抜けるまで頭の左方向への回転の動きは見えません。ホーガンの場合には、腰も頭も左回りに回り続けてフィニッシュに入っているように見えます。この二人は同年の生まれですが、現代打法への転換を最初に実現したネルソンのスイングの方が、体の回転の意識のない「直線的」なものであることが分かります。
更に注目すべき点として、前記ゴルフダイジェスト誌のインタビュー記事で、「ダウンでのヒザの動きというのは意識の中にありますか」という問いに対する答えの中で、「頭を飛行線後方に動かすくらいの気持ちで打つことだ、これによってクラブヘッドは真っ直ぐ走る」と話しています。これはまさしく「上体を右に回す」動きに対応する動きの感覚です。
ここまで来ると、著書「モダン・ゴルフ」で有名なホーガンの打法に比べ、ネルソンの打法は体の回転の意識の無いものであることが明瞭になります。モダン・ゴルフすなわちボディーターンという理解には、大きな誤解の危険が含まれているのです。次回にはその内容を明らかにします。
「深いトップ」で方向転換
前回(07-10-13)には、バックのスタート以後一貫して継続する「螺旋」の動きで「上体が右に回る」動きを確保し、これによってダウンからインパクトの振り抜きが実現することを指摘しました。これは同じ方向の背骨の動きで逆方向の腕の動きを生むという、一種のパラドックスめいた話です。今回はその仕組みを解明します。
まず、左手の親指を右手の平で握ってグリップの形を作り、アドレスの構えを作ります。この状態で、右踵で地面(あるいは床)を押すと右肩が引き上げられます。同時に左踵も押し下げると左肩が引き下げられて右前方向に引かれ、これでグリップがバックの動きに入ります。実際にクラブを握る場合には、グリップの固め方がバックのスタートに影響します。要注意です。
次ぎに、アドレスの構えから、その場で右腕を内側、左腕を外側に「限度一杯」回します。この動きでも、右肩が引き上げられ、左肩が引き下げられて右前方向に引かれます。この状態から右踵で地面を押すように力を入れると、グリップが左に動きます。左踵にも力を入れて地面を押すと、グリップが更に左に引かれます。これはインパクト圏の振り抜きの形の動きです。
同じように地面を下向きに踵で押す動きが、始めの場合にはバック方向のグリップの動きを生み、後の場合にはダウン方向の動きを生みます。これに関係するのが、右肩を後ろ上方に引き、左肩を前下方に引く動きで、これが肩の「魔法の動き」です。
スイングのスタートでアドレスの構えを適切に作れば、足の「螺旋」の動きで肩の「魔法の動き」が現れ、グリップはバックの動きにに入ります。そのまま動きを続け、右肩甲骨を後ろ上方、左肩甲骨を前下方に限度一杯引き込む動きで、「深いトップ」に入れます。この肩の「魔法の動き」で、バックと同じ「螺旋」の踏ん張りが、ダウンスイングの腕の振りを実現します。
結局、「深いトップ」への肩の「魔法の動き」が、バックと同じ「上体を右に回す」形の背骨の動きで、ダウンスイングの動きを可能にするのです。この動きでは頭を始めの位置に保ったままインパクトの振り抜きが実現します。
「深いトップ」に入れても、上体で腕を左に振る意識でダウンに入ると、地球との対話による強力な腕の引き下ろしの動きは消えてしまいます。これが不利な動きであることは明らかです。
「深いトップ」への動きは、両膝の体勢にも影響を生み、これが強力なダウンの動きを支えます。肩と腕の「魔法の動き」を確実に実行しながら注意深く観察すれば、この膝の動きは理解できる筈です。もちろん、膝が緩んでいては問題になりません。
まず、左手の親指を右手の平で握ってグリップの形を作り、アドレスの構えを作ります。この状態で、右踵で地面(あるいは床)を押すと右肩が引き上げられます。同時に左踵も押し下げると左肩が引き下げられて右前方向に引かれ、これでグリップがバックの動きに入ります。実際にクラブを握る場合には、グリップの固め方がバックのスタートに影響します。要注意です。
次ぎに、アドレスの構えから、その場で右腕を内側、左腕を外側に「限度一杯」回します。この動きでも、右肩が引き上げられ、左肩が引き下げられて右前方向に引かれます。この状態から右踵で地面を押すように力を入れると、グリップが左に動きます。左踵にも力を入れて地面を押すと、グリップが更に左に引かれます。これはインパクト圏の振り抜きの形の動きです。
同じように地面を下向きに踵で押す動きが、始めの場合にはバック方向のグリップの動きを生み、後の場合にはダウン方向の動きを生みます。これに関係するのが、右肩を後ろ上方に引き、左肩を前下方に引く動きで、これが肩の「魔法の動き」です。
スイングのスタートでアドレスの構えを適切に作れば、足の「螺旋」の動きで肩の「魔法の動き」が現れ、グリップはバックの動きにに入ります。そのまま動きを続け、右肩甲骨を後ろ上方、左肩甲骨を前下方に限度一杯引き込む動きで、「深いトップ」に入れます。この肩の「魔法の動き」で、バックと同じ「螺旋」の踏ん張りが、ダウンスイングの腕の振りを実現します。
結局、「深いトップ」への肩の「魔法の動き」が、バックと同じ「上体を右に回す」形の背骨の動きで、ダウンスイングの動きを可能にするのです。この動きでは頭を始めの位置に保ったままインパクトの振り抜きが実現します。
「深いトップ」に入れても、上体で腕を左に振る意識でダウンに入ると、地球との対話による強力な腕の引き下ろしの動きは消えてしまいます。これが不利な動きであることは明らかです。
「深いトップ」への動きは、両膝の体勢にも影響を生み、これが強力なダウンの動きを支えます。肩と腕の「魔法の動き」を確実に実行しながら注意深く観察すれば、この膝の動きは理解できる筈です。もちろん、膝が緩んでいては問題になりません。
難しいダウンの動きの仕組み
実はベン・ホーガンが最も重視する動きはダウンの動きです。「モダン・ゴルフ」では、ここに腰の回転を伴う左への引き戻しが登場します。その説明は極めて納得し難いものなのです。更にインターネット上で見られるホーガンの動画では、ダウンを肩ではなく下半身の動きで始め、その動きの最低点でリリース(腕を解放)すると説明しています。
この説明の欠点は、インパクト圏でのスイングの方向を決める、「体の正面」が決まらないことです。これではショットの方向性の確保は難しくなります。この問題の解決には、頭を安定に保つ脚腰背骨の動きの特性を利用する以外に方法はありません。
最近検討して来た、クラブを押し上げる「螺旋」の動きで「深いトップ」に入れ、引き締まった肩と腕の体勢をそのまま、一気に左の上に向けてクラブを振り抜くというダウンスイングの実行法も、それだけでは方向性の確保が曖昧に見えます(決定打2:「螺旋」の動きでクラブを押し上げる!(07-10-08))。
この問題に対する解答は、クラブを押し上げる基本構造である、足の「螺旋」の動きを背骨の動きに繋ぐ仕組みを検討することで得られます(「魔法のグリップ」でドライバーを振る(07-09-21))。この動きの基本は、腰(腰椎)部分の背骨を右回りに回し、胸(胸椎)を右に引く動きを生みます。これが、これまでにもしばしば登場した、「上体を右に回す」動きです。
前回(07-10-12)に解説した、両足の「螺旋」の動きで地面を下向きに押すバックのスタートでも、この「上体を右に回す」動きが現れます。左手の親指を右手の平で握り、両手をグリップの形に固めて両足の「螺旋」の動きで地面を下向きに押し、バックの動きを作ってみれば、体感的に確認できます。
バックでこの動きが現れ、「深いトップ」への動きでもこれが更に強まります。問題はここからのダウンスイングです。一貫して「螺旋」の動きを継続してクラブを振る「核心打法」の場合、ダウンスイングでもこの動きが現れ、ダウンからインパクトの振り抜きも「上体を右に回す」動きで実行されることになります。
「上体が右に回る」動きを確保して、足の「螺旋」の動きでダウンの動きを作ると、インパクト圏のグリップの引き抜きを強力に実現する、足腰背骨の動きが現れます。この動きでは、その構造上、頭は安定に保たれて「体の正面」が確保されます。ダウンの「螺旋」の動きは、左上への振り抜きではなく、インパクト圏での方向性の良い強力なグリップの引き抜きを実行するのです。
しかし、バックとダウンという異なる方向の動きが、一方向の背骨の動きで実現するのは何故でしょう。これは「深いトップ」への動きで発生する、肩の「魔法の動き」によるのです。その話は次回に回します。
この説明の欠点は、インパクト圏でのスイングの方向を決める、「体の正面」が決まらないことです。これではショットの方向性の確保は難しくなります。この問題の解決には、頭を安定に保つ脚腰背骨の動きの特性を利用する以外に方法はありません。
最近検討して来た、クラブを押し上げる「螺旋」の動きで「深いトップ」に入れ、引き締まった肩と腕の体勢をそのまま、一気に左の上に向けてクラブを振り抜くというダウンスイングの実行法も、それだけでは方向性の確保が曖昧に見えます(決定打2:「螺旋」の動きでクラブを押し上げる!(07-10-08))。
この問題に対する解答は、クラブを押し上げる基本構造である、足の「螺旋」の動きを背骨の動きに繋ぐ仕組みを検討することで得られます(「魔法のグリップ」でドライバーを振る(07-09-21))。この動きの基本は、腰(腰椎)部分の背骨を右回りに回し、胸(胸椎)を右に引く動きを生みます。これが、これまでにもしばしば登場した、「上体を右に回す」動きです。
前回(07-10-12)に解説した、両足の「螺旋」の動きで地面を下向きに押すバックのスタートでも、この「上体を右に回す」動きが現れます。左手の親指を右手の平で握り、両手をグリップの形に固めて両足の「螺旋」の動きで地面を下向きに押し、バックの動きを作ってみれば、体感的に確認できます。
バックでこの動きが現れ、「深いトップ」への動きでもこれが更に強まります。問題はここからのダウンスイングです。一貫して「螺旋」の動きを継続してクラブを振る「核心打法」の場合、ダウンスイングでもこの動きが現れ、ダウンからインパクトの振り抜きも「上体を右に回す」動きで実行されることになります。
「上体が右に回る」動きを確保して、足の「螺旋」の動きでダウンの動きを作ると、インパクト圏のグリップの引き抜きを強力に実現する、足腰背骨の動きが現れます。この動きでは、その構造上、頭は安定に保たれて「体の正面」が確保されます。ダウンの「螺旋」の動きは、左上への振り抜きではなく、インパクト圏での方向性の良い強力なグリップの引き抜きを実行するのです。
しかし、バックとダウンという異なる方向の動きが、一方向の背骨の動きで実現するのは何故でしょう。これは「深いトップ」への動きで発生する、肩の「魔法の動き」によるのです。その話は次回に回します。