オーバーハンド型の腕の動きの実態と効用 | ゴルフ直線打法

オーバーハンド型の腕の動きの実態と効用

右腕でオーバーハンド型の動きと言うと、何となく腕の動きが分かる気がしますが、左腕はどうなるのかと考えると分かり難くなります。実は、この動きは左右の肩と腕の「魔法の動き」で、右腕は内側、左腕は外側に回る動きです。この動きではどちらの腕も肩の方に引き上げられて腕が回ります。

肩と腕の「魔法の動き」と言われると、耳にタコができる程に繰り返し登場していますが、左手の親指を右手の平で握ってグリップを作り、腕の回転を明瞭に意識して動きを実行してみて下さい。確かに腕が引き上げられ、最後に伸びてグリップが左に引かれます。これは強力な動きです。実際にクラブを握ってヘッドを机の脚に当て、この動きで左に引くとシャフトが撓みます。

肩と腕の「魔法の動き」は分かり難くても、右腕で肩の上を通してボールを投げるような動きと言うと分かり易く感じますが、肩と腕の「魔法の動き」の方が動きの内容は明確になります。

この肩と腕の「魔法の動き」だけでクラブを振ってボールを打つ動きを作りながら、次第に体の動きを大きくして行くと、自然に前回(07-10-31)の右腕主導型のスイングの動きに入ります。グリップも、この動きが効果的に実行できるように調整する必要があります。動きを大きくしていくと、簡単に脚腰の動きでダウンを加速する要領も会得できます。

これで、脚腰の難しい動きを考えなくても、腕の動きを手懸かりに「核心打法」を実用化する方法が得られたことになります。この場合に気をつけなくてはならないのは、ヘッドをボールに当てようとして、右肩を下げて「反魔法の動き」に入ることです。これでは「核心打法」は何時になっても実現しません。肩と腕の「魔法の動き」では右肩は右後方に引き上げられるのです。

肩の周りの筋群の動きは複雑で、スイングで重要な働きをするのが、腕の回転を担うローテーター・カフ(肩回旋筋腱板)であることは、フランク・ジョーブ博士らの研究で指摘されています((Frank W. Jobe & Diane R. Moynes著 大畑襄監訳 河野照重 小野寺昇訳 ジョーブ博士のゴルフ・フィットネス ソニー企業 1990年))。

肩と腕の「魔法の動き」は、その働きの利用の具体的な内容を示すものと言えましょう。ゴルファーは「魔法の動き」が自由にできるように、肩の健康状態を維持する必要があります。

今回の話の内容を更に発展させると、スイングの動きの構造と実際の動きの作り方を詳しく確認する方法が見つかります。これを上手く利用すれば、脚腰の動きと腕の動きの繋がりを細かく確認できそうです。その話に入る前に、次回は「スイング面」の話の整理を試みます。