私の「わからない」に答えてくれる人はいなかった。
久々のブログです。2014年母と私の任意後見契約を発効してから今年で10年がたとうとしています。まだ幼稚園児だった甥っ子君はこの春、中学生となり“おばあちゃん”からの入学祝いは自転車でした。後見発効後に生まれた次男君もサッカー少年に成長しました。母が段葛沿いの施設に入所していた頃に石畳からの大々的な植え替え工事をしていた八幡宮の桜並木は見事に育ち、今年は外国人観光客でたいそうな賑わいでした🌸後見開始当時はリハビリに励み、そごうまで介護タクシーで買い物に出かけたりもしましたが、今は穏やかに日々を過ごしてもらうことが目標です。コロナ禍を経て色々な事がありました。後見制度について、色々なことを感じた10年でした。2018年後見制度とは何なのか 私の「わからない」に答えてくれる人いませんか?というタイトルでこのブログを始めました。このタイトルは母と私の任意後見契約を作成してくださった司法書士法人事務所の当時のキャッチフレーズあなたの「わからない」に答えたい!へのリスペクトの意を込めてつけたものだったのですが、現在この事務所のホームページにこのキャッチフレーズはありません。「わからない」に答えるのはやめたのかもしれません。「わからない」に答えるのをやめた後のキャッチフレーズはワクワクできる老後にしよう!になりました。ワクワクという擬態語を使ったのは相続、遺言、後見などに対する堅苦しいイメージを払拭し、司法書士事務所に親しみを持ってもらうためかと思いますが、日本司法書士会連合会が作成した女優の桜庭ななみさんの顔のドアップに「好きです 司法書士」「知ってる? 司法書士」というコピーを入れたポスターに対するのと同様のモヤモヤとした違和感を感じてしまいます。また、以前にこの事務所とお仕事をなさっていた方のお話では、こちらの司法書士法人は宣伝やセミナー活動が功を奏して多くの遺言書を作成しており、その遺言執行者として自社を指定しているため、お客様がお亡くなり遺言が執行されると報酬が相当入るそうで、代表は接待を伴う夜の席でワクワクのご様子だったそうです。この10年、決してワクワクはしていない母の姿を思うとモヤモヤとしてしまいます。さて、私の任意後見人生活も長くなりましたが、自分に課された後見人としての仕事は信念を持って遂行してこれたと思っています。そう思えるのは前任の弁護士から交代になった現在の後見監督人弁護士先生のお人柄が真っ当であること、明確なご指導をいただけているおかげかと。弁護士という要職につく方を「真っ当」と表現するのは不躾ではありますが、後見制度と関わり、家裁と家裁を取りまく士業というのが私が生活している社会とは異なる「わからない」業界であるのを感じてきましたので、現在の後見監督人弁護士先生の真っ当なお人柄は後見監督人として当たりであると感謝しています。そして、後見制度については未だ「わからない」ままです。この「わからない」制度、変わるそうではありませんか。どんな制度に変わるのでしょうか?わかるようになるのでしょうか?あなたの「わからない」に答えたい!と書かれ、拳を握りしめた顔写真まで入った司法書士法人事務所代表の名刺をホチキスで貼り付けた任意後見契約書は熟読しすぎてボロボロになりましたが今でも読み返しています。この書類を持って家裁、弁護士、司法書士、税理士、不動産会社、金融機関、役所、あらゆる所に「わからない」と尋ねて回った時期は思い出ではありません。ブログという発信方法は古くなった気もしますが、後見制度の末端で見聞き感じた「わからない」任意後見で思ったこと、10年の節目に今年は少しずつでも忘却録として書き留めたいと思っています。改めて後見制度とは何か私の「わからない」に答えてくださる人がいらっしゃれば幸いです。