中3日の勤務を経て、

本日から4連休のにょへ子!

ちなみに前半の3連休中は

草むしり大会や断捨離大会に

励んでおりました(笑)

断捨離大会中に

脳内で再生するテーマソングは、

昔から変わらず『LOVE PHANTOM』

と決まっております( ̄▽ ̄)

(テーマに沿う歌詞が

ほぼ出だしだけなのですがw)

 

 

 

この話も3連休中に完成させたいと

思っていたんですけどね~

 

近藤さん以外の2人に

何を歌ってもらおうかと

色々曲を検索している間に

時が過ぎました(笑)

アレコレ考えたわりに

つらつらとお楽しみ会の様子を

実況しているだけの話ですが、

それでもいいよという方は

お付き合いください(*^^*)

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは本題へ。

 

 

 

未来編では

出来過ぎ高校生として登場します、

モリシタくんこと森下賢一くん。

今回は現代設定の

小学4年生編をお送りいたします。

 

 

 

賢一くんが登場する

『ひだまりハウス』のエピソード

↓↓↓↓↓

 

 

『旅行前にもまたひとつ』

(前編後編)

 

『バレンタインの恋模様』

 

『マスクですから!』

 

『18歳』

 

『もうひとつの短冊』

 

『…翔べ!』

 

『笑顔が見たいから』

 

『受難は続くよどこまでも』

 

 

『もうひとつの噓』

 

 

『散らばるココロ 最終話』

※全35話

 

2人の先生との

やり取りを綴った妄想を、

思いつくままに垂れ流したいと思います^^

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(第1話第2話第3話はコチラです☆)

 

 

 

シハル先生のお祝いをすべく

ワックでランチタイムを過ごした一行。

次はシハル先生も好きだった

カラオケ店へと向かいます。

 

 

 

※下ネタワード有!

清らかな記事しか見たくないお方は

直ちにお逃げください!(^▽^;)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

******************

 

 

オリキャラ妄想

「ヒミツのお楽しみ会」第4話

 

 

 

 

「きょうは賢一も初カラオケだし!

近藤さんも、ナマ歌を

披露しちゃおっかなーっ」

「お前歌えるの?」

「失礼な!家族と行くときは

フツーに歌ってるもんね!

最後に行ったとき『ぞうさん』を

熱唱したら、きょうだいに

大ウケだったんだからっ!」

「『ぞうさん』を熱唱って……。

曲のチョイスが近藤らしいや」

 

 

 

(カラオケって、マジで童謡歌えるんだ)

ワックで昼食を済ませたあと

カラオケ店へ移動。

派手な建物が現れるかと思いきや、

茶色くて、落ち着いた雰囲気をしている。

 

 

「いらっしゃいませー。―――って!」
受付にいた男性店員は、
中に入って来た俺たちの顔を見るなり、

ぎょっとした。
「…何だこの子!お前らの隠し子!?」

「ブッブー!残念!

さすがのアタシでも、

10歳の子どもはいないから!」

店員にしては親し気な会話を見て、

この人がふたりの会話に登場した

力本さんだと察する。

 

「力本久し振りーっ。

お前昇格したんだって?すごいじゃん」

「まァ俺くらい優秀だと、

黙って働くだけで上からも

注目されちまうんだよ!困ったモンだ」

おそらくこの人も、シハル先生たち

陽キャグループの一員なのだろう。

ひとりで本を読む時間が

好きな俺にとっては

対極的な存在だけど、

自信のある佇まいは見習いたいと思う。

 

 

 

 

「帰る時間とかも考えて、

2時間コースで設定したよー。

ちょっと短いかもだケド」

「それでいーんじゃナイ?

冬はすぐに暗くなるし」

タッチパネル式の機械で

スマホアプリの情報を読み込んだあとは

端末とマイクが入ったカゴを受け取る。

「端末って重いんだな」

「大丈夫!このアプリ使って

操作する事も出来るんだよー」

案内された部屋は特に薄暗くもなく。

ローテーブルを挟む形で

対面式にソファが置かれていた。

 

ソフトドリンク飲み放題コースを

選んだため、廊下にあった

ドリンクバーへ行き、

歌う前に飲み物を調達。

(ワックでジュース飲んだし、

いまはお茶にしておこう)

麦茶を注いだグラスを持ちながら、

部屋へと戻る。

 

 

「では主役の紫晴ちん!

さっそく開会の挨拶をどうぞ」

「ハイハイ。

えー……っとォ。本日はァー」

「コラーッ!真面目にやれーっ!」

近藤さんから強引に押し付けられた

マイクを、渋々といった調子で握る。

 

「僕のためにこのような会をー」

「『ちん・こけお楽しみ会』!」

「あーもう!

ちん。……こけお楽しみ会を

開いてくれてありがとうございまーす。

とりま内定もらったけどォー、

ここからがスタートだと思うんでェ。

お仕事頑張りまァーす」

「紫晴ちん、ありがとうございます!

では賢一くん、お祝いの言葉をどーぞ!」

「ええ?俺がやんの…?」

近藤さんのマイクを受け取り、立ち上がる。

 

「んーっと。…このたびは就職内定、

誠におめでとうございます。」

4月の頃、先生の転退任式で

お礼の作文を読み上げたときを思い出す。

「僕が落ち込んでいるとシハル先生は、

バスケの相手をしてくれましたね。

シハル先生と遊んでいると、

嫌な気持ちも吹き飛びました。

『ひだまりハウス』に通う子供たちを

励ましてくれたシハル先生なので、

お菓子で沢山の人を元気づける

素晴らしい職人になれると信じています。

今後のご活躍を、

心よりお祈り申し上げます。」

「わっ…。マジモンの祝辞じゃんか」

シハル先生のパッチリと開かれた目が、

感動を物語った、次の瞬間。

 

「何はともあれ!

きょうは『ちん・こけお楽しみ会』を

心ゆくまで楽しんでくださァーイ。以上!」

おどけた調子で締めくくり、

くしゃっと笑った。

「あーあ!イイ感じだったのに。

ってかお前、よく平気で言えるねえ…」

「こーいうのは堂々と言ったほうが

恥ずかしくないんだぜ」

「いいぞ賢一!立派立派ァ!」

近藤さんのよく響く拍手のなか、

マイクを机に置いた。

 

 

 

「賢一くん、ありがとうございました!

…続きまして、歌う順番決めを始めます」

近藤さんが掲げたスマホには

あみだくじの絵が映っている。

「じゃあ場所決めは50音順で…。

あッごめーん!アタシが一番だねえ」

「どーせ最初から、

お前から選ぶつもりだったくせに」

「俺もシハル先生も、

“も”から始まるもんな」

変なところで大人げの無さを見せつけ、

近藤さんは自分の名前を入力。

続いてシハル先生、俺の順番で

名前を入力した。

 

「おっ!シハル先生が一番だ」

「さっすが!もってる男!」

「まァ、当然デショ」

シハル先生は長い脚を組んで、

端末を操作する。

選んだ曲の情報が機械へ送信されると、

ソファに座ったままマイクを握る。

 

「あ!この曲、学校でよく流れてた」

「あー!去年流行ったもんねえ」

聞いた事のあるタイトル名を見て、

近藤さんと小声で話す。

女性の声で歌われる

女子感満載の歌詞の曲で、

実際に歌うのは難しそうだけど、

シハル先生は音の高い部分も難なく、

しかも堂々と歌い切った。

 

「シハル先生すげえ!

本当に上手いんだな!」

「いいねいいねェ!

さっすが皆のアイドル!」

いつの間にか近藤さんは

タンバリンを手に持ち

ぶんぶんと振っている。

 

 

 

「次は賢一ね!」

「うん」

初めてのカラオケに緊張しつつ、

最初に歌おうと決めていた曲を入力。

「あ!これアタシが生まれる前の曲だ。

でも色んな人がカバーしてるんだよね」

「うん!父さんも言ってた」

「そーなの?僕も歌った事あるケド

最近の曲かと思ってた」

 

いざ歌い始めてみると、

マイクによって声がよく響いて

歌うのが楽しかった。

「イエーイ!賢一イケてたよォ!」

「んー?そうかな」

近藤さんのタンバリンと

シハル先生のマラカスが鳴る中

ぽすっとソファに座る。

 

 

「近藤さんはもう決めた?」

「決めたよ!いま送信するトコー」

友達の前では初めて歌うというわりに

近藤さんは特に緊張していないようだ。

「まさか『ぞうさん』じゃないよねェ…」

「お!紫晴ちんからの

リクエスト入りましたァ!

祝いの席だし、後で歌ってアゲルよ」

「ゲ。言わなきゃよかった」

 

送信したあと、近藤さんは

タンバリンを机に置き、立ち上がった。

(この曲、高学年が合唱してた気がする)

見覚えのあるタイトルが出たあと

ピアノの前奏が始まる。

近藤さんはお腹から声が出ていて、

父さんが観ていた正月の特番の、

歌が上手い人選手権に

出て来そうなくらい上手い。

 

(へえ…。いい曲なんだな)

ところどころ共感の出来る歌詞と、

身を揺らしながら丁寧に歌い上げる

近藤さんの声が合わさって、

無言で聴き入ってしまった。

 

「近藤……意外と上手いんだ。ビックリ」

「はァア!?“意外”ってなんなのさ!」

「俺も。近藤さんはノリのいい曲を

ワーワー叫んで歌うと思ってたから」

「ちょっとォ!賢一までヒドくナイ!?」

自然と感想が零れた俺たちに、

近藤さんはいつものテンションで喚いた。

 

 

 

 

「あ。バイト先から電話だ」

シハル先生が部屋を出たあと、

近藤さんに話し掛ける。

「近藤さんって歌上手いんだな!

本物の歌手みたいだった」

「アハハ、ありがとー!」

感想を伝えると、ちょっと前の熱唱が

嘘のように、明るく笑う。

 

「でもさ?そんなに上手いのに

何で今まで歌わなかったの?

カラオケ、何度も来たんだよね」

シハル先生とのやり取りを聞く限り

近藤さんは裏方に徹していたようだ。

てっきり歌が苦手だからかと思ったけど

これだけ上手いのなら、仲間の人たちも

一目置くと思うのに……。

 

「賢一も10歳だし、ちょこっとだけ

ぶっちゃけるとさァ……」

「うんうん」

ちょっと含みのある間を置いて、

近藤さんは説明を続ける。

「仲間でカラオケ~って言ってるケド、

実態は合コンみたいなモンなのよ」

「ああ…!」

「男子のメンバーはバスケ部が

多いんだけど、女子はアタシにとって

初対面の子ばかり集まるワケ」

陽キャあるあるなイベント名を聞いて

合点がいく。

「…なるほど。その女の人たちは

シハル先生達と仲良くなりたいんだ」

「そーなの!だからアタシは、

そういう場では出しゃばらず、

女の子達の恋が実るよう応援してる」

「近藤さんも、色々大変なんだな…」

陽キャの人は深く考える事なく

楽しそうにやっていると思ったけど、

大勢ならではの気苦労もあるようだ。

 

 

しかし近藤さんが大人しくする理由は

100パーセントが善意という

ワケではないのだという。

「男子がそんな出会いの場に

わざわざアタシを誘うのはさァ。

…たぶん気に入った女の子が

見つからなかったバアイ、

真っ直ぐ家に帰る手段として

アタシを利用するためだと思う」

「うわ。マジか……」

「それって、女の子達に失礼だし。

でも男子だけじゃなくて、

理由を分かっていながらついて行く

アタシも、同罪なんだよね」

近藤さん本人が言っていたように、

わいわいとした雰囲気を楽しむのが

好きだから、誘いに乗るのだろう。

でもそれは、本気で恋してる

女の人たちには関係ない。

自分達がハズレだった場合の

“保険”が置かれる事は、
ただ不快でしかないのだ。

 

「…まあな。」

近藤さんを責める気はないけど

ここで正当化するのは違う気がして、

簡潔に答える。

 

「そんなワケで、女の子達への

せめてもの償いをしたくてさ。

少しでも多くの男女がイイ感じに

なるよう、アタシはとにかく

裏方に徹しようって決めたワケ」

「まあ…その気持ちはわかるよ。

俺も誕生日会の飾り付けは、

似たような理由でやったからさ」

 

自己満足だとわかっていても、
何かしないと気が済まなくて……。

そんな一心だったから

近藤さんが語る理由も胸に落ちた。

もしかしたら近藤さんも、

『ひだまりハウス』で俺の話を聞いて

似たような事を感じ、

手を差し伸べてくれたのかもな……。

 

 

 

「まあアタシも高3のとき、

そういう集まりは卒業したし!

きょうは時間が許す限り歌うよんっ」

「そうだな!時間は有限だもんな」

シハル先生もまだ戻って来ないため、

2人で歌う事に。

 

「賢一、夢の国系映画の歌知ってる?

コレなんだけど」

「うん。知ってる。

英語と日本語、どっちで歌う?」

「じゃあ英語版いっちゃおう!」

お互い大げさな動きをつけながら

歌ってゲラゲラ笑っていると、

シハル先生が戻って来た。

 

「ええっ!近藤英語の曲歌えるの!?」

「マリンにせがまれて、

必死に研究したからね。

プリンセス映画シリーズの

メイン曲はほぼほぼ歌えるよ!」

「………。まさか4年の付き合いが

あるやつの意外な一面を、1日で

こんなに見るとは思わなかったよ」

席に着いたシハル先生に、マイクを渡す。

「…はいコレ。俺たち歌ったから、

次はシハル先生の番な」

「ハイ了解~」

 

 

 

 

シハル先生は

流行りの曲を色々知っていて、

近藤さんは意外と歌唱力で魅せる

タイプのようだ。

その後も順番に歌っていると、

あっという間に入室から90分が経ち。

 

近藤さんが、最初の曲と同じノリで

『ぞうさん』を歌い上げるのを

笑って見守ったあと、

「実はお前らに、

お土産持って来たんだよね。」

シハル先生が、改まった顔して

保冷タイプのランチバッグを取り出す。

「マジで!?もしかしてお菓子?」

「カスタードケーキ。

冬だし保冷剤ガンガンに入れたから

全然ヨユーだと思う」

中から出て来た

ショートケーキサイズの箱が

開かれると、ひよこの顔がついた

ふんわりとしたケーキが現れる。

 

「うわあ!可愛いじゃん!」

覗き込んで、近藤さんが叫ぶ。

「コレ、シハル先生が作ったの?」

「うん。まだまだひよっこだケド、

これから頑張るね!~ってな

意味を込めてみたよ」

強く握ると潰れてしまいそうに

ふわふわなケーキを手に持ち、

じっと見つめる。

(勿体なくて食べられねえ…)

そう一瞬思ったものの、

個包装じゃないから持ち帰れそうにない。

 

「シハル先生ありがとう!

…食べてもいい?」

「食べな食べな!持ち帰るとお前、

勿体ないとか言って腐らせそうだもん」

「バレたか。…いただきます」

豪快にかぶりつく近藤さんの横で、

小さく割って口に入れる。

カスタードが甘くてなめらかで、

優しい気持ちになれる味だ。

「ご馳走様でした!

すげえ美味かったよ」

「アッ。空のカップは貰うよ」

「はァーイ」

小さな箱の中に、カップを返す。

 

 

「ありがとね紫晴ちん!

まさかアタシにも作ってくれるなんて

思わなかったよー」

「まァお前は……。

よくこれまで、この僕の横に

平気でい続けてくれたと思ってるよ」

「へ?」

「高校時代、女子から

お前に対する嫌がらせがあったって事、

卒業してから聞いたから。

二十歳を祝う会の写真だって…」

「ああ…!あんなの、

屁のツッパリにもならないから!」

近藤さんは、歯を見せて明るく笑い飛ばす。

 

「紫晴ちんってさァ。

どっちかっていうとアタシと同じ

サポーター気質だよね?」

「ウン。そうかも」

「だからノリが合うって

いうのもあったし、アタシを含む

マネージャー達にも親切だったから。

チャラいけど、根はいい奴

なんだろうなーって思ってたよ」

「お前……」

 

(これが、友達以上恋人未満。

っていう関係なんだろうか)

2人の間に恋愛感情は見えないけど、

お互い気の置けない友達だったのだろう。

近藤さんはもう、シハル先生と

1対1で会わないって言ってたし、

この2人にとっても、このお楽しみ会が

有意義なものになってよかった……。

 

まさに有終の美となりそうな、

そのとき。

 

 

 

「それに何より!

アンタは見栄えのいいチ○コだったし」

「はァ…。雰囲気壊すなよ」

近藤さんの下ネタのせいで、

いつもの雰囲気に戻る。

 

「だって男なんて、

見栄えのいいチ○コか

そうじゃないチ○コの2択じゃん?

…あ!もちろん賢一は可愛いチン…」

「未成年を巻き込むな!」

「別にヘーキだけど。チ○コに

可愛いもへったくれもなくね?

…あ。お茶のおかわり行ってくる」

「待ちな賢一!アタシも一緒に行くから」

近藤さんが立ち上がるのを見計らい、

ドアを開けると……。

 

 

 

 

「光希!!!?」

「おー!お疲れ黄藤くん!」

シハル先生の叫び通り、

ドアの前にミツキ先生が立っていた。

(何でここにいるのがわかったんだ…?)

事情が呑み込めず、

無言で見上げる俺とは違い、

近藤さんは訳知り顔だ。

 

「実はァ。ワックから出る前、

黄藤くんがフロアでゴミ回収してたから

カラオケ店の場所教えたんだよね」

「そうなんだよ。」

近藤さんの言葉に、ミツキ先生が頷く。

 

「近藤さんが、仕事終わったら

『チンコケお楽しみ会』においでって」

「ああああああ!近藤お前、

光希に何て言葉を吹き込んでんだよ!」

「アッごめんごめん!

黄藤くんも加わるんだからァ、

ここからの名前は

『ちん・こけ・キトウお楽しみ会』に…」

「お前マジで黙れっ!」

 

(さっきまでの温かい雰囲気はどこへやら)

しょうもない抗争を横目で見たあと、

ミツキ先生に向き直る。

「ミツキ先生、点を入れて!

『“ちん・こけ”お楽しみ会』だから!」

「あ。そうだったんだ」

「先生、仕事で疲れてるよな?

シハル先生の横空いてるよ?

さァ座って座って!」

「ありがとな、賢一」

 

「光希、お腹も空いてるんじゃナイ?

食事代は僕が出すから何か食べたら?」

「気持ちは有難いけど、

ちゃんと自分で払うよ」

ミツキ先生が隣に来ると、

シハル先生はメニュー表を手渡した。

 

 

 

「そういえば光希、

カラオケ来た事あるの?」

「うん。去年の夏頃、

サークルで知り合った先輩から

男子の数が足りないから数合わせとして

来てくれって頭下げられて…」

「ソレ合コンじゃんかァ!」

「え。そうなのか?」

「ホイホイついて行ったら危険デショ!」

 

ミツキ先生の発言を聞いて

シハル先生の顔は真っ青になる。

逆に近藤さんは、ミツキ先生の

合コン話に興味津々だ。

「それで?

黄藤くんはいっぱい歌えたの?」

「いや。最初に『魔王』歌って

皆が静かになったときに

家族が熱出たって連絡来たから、

メンバーに謝ってすぐ帰ったんだ。

…やっぱりそれが失礼だったのか、

それ以来誘われる事はなかったな……」

「あのさ光希。『魔王』って一体…」

「シューベルトの曲だよ。

先輩が何でも歌っていいって言うから、

ちょうど外国語の授業で習った

ドイツ語の腕試しをしようと思ってさ」

「アーッハハハハ!

そのチョイス、

黄藤くんらしくて最高じゃーん!」

シハル先生と俺が言葉を失うなか、

近藤さんの笑い声が、部屋に響く。

(シューベルトって確か、

昔の音楽家。…だよな。

クラシック音楽まで歌えるんだ…)

またひとつ、カラオケ屋の

万能ぶりを知る。

 

 

「ねえ歌ってみてよ!」

「いいよ。

まだ素人の域を脱してないけど」

「いーんだよ!

アタシ全然わかんないし!」

「そっか。じゃあ失敗してもバレないね」

「光希、ノリノリだねえ……」

近藤さんの後押しによって、

ミツキ先生は『魔王』を披露。

近藤さんいわく中1の授業で

習うのだという。

激しいピアノの伴奏とミツキ先生の

迫力ある歌が、緊迫感を増長させていた。

 

「ミツキ先生すげえ!

ドイツ語ペラペラだったな」

「イエエエェェェィ!

イケてるぞ黄藤くんッ」

「いやいや。聴いてくれてありがとう」

歌が終わると、部屋は拍手で包まれた。

「ミツキ先生、他にもドイツ語話せるの?

今度聞かせて!」

「ああ勿論。」

 

 

 

結局ミツキ先生の合流によって、

1時間だけ延長する事に。

それぞれ好きな歌を歌い、

残り10分という頃、近藤さんが選んだ

国歌斉唱で、お楽しみ会を締めくくった。

 

「あー楽しかった!」

「さすがにカラオケで国歌は

初めて歌ったケド、

意外と面白かったかも」

「国歌は短いけど、

込められた意味が深いよな!」

「賢一、意味調べたのか?

今度俺にも教えてよ」

「もちろん!」

 

口々に喋りながら店を出たあと、

中央駅まで電車で移動。

ここでシハル先生ミツキ先生と別れ、

近藤さんと2人でバスに乗った。

 

 

 

 

「賢一、カラオケはどうだった?」

「面白かったよ!

大声で歌うのが気分良かったし、

みんなの歌を盛り上げるのも楽しかった」

「そっかァ!喜んでくれて何よりだよ」

近藤さんの質問に、笑って答える。

親以外から貰うバレンタインチョコや

きょうのお楽しみ会とか…。

近藤さんのおかげでこの3年間、

普段の俺が知り得ないような経験が

出来たなあと思う。

 

「きょうは、誘ってくれてありがとう。

俺、近藤さんの事も忘れねえから!」

改めて、近藤さんにお礼を伝える。

近藤さんはシハル先生達と同様、

俺たち『ひだまりハウス』の子どもの

幸せを願ってくれる人。

大切な彼氏さんと結婚して、

この人らしい明るい家庭を

築いてほしいな……。

 

 

 

 

しかし近藤さんの顔を見ると、

目を見開き、ぽかんと口を開けていて。

 

「ヤダヤダ!ちょっと待って!?

アタシは悠貴が卒業するまで

顔出す予定だよ?」

「エ。そうなの?」

数秒前の別れの挨拶が蘇り、

顔がぶわっと熱くなる。

ユウキ先生が高卒で就職するとしても、

まだ1年ちょっとはあるじゃねえか…。

 

 

「……えっと。これからもヨロシク」

「押忍!」

恥ずかしくなって頭をかいた。

 

 

 

 

******************

 

 

ちん・こけの3人(言い方!w)が

最初に何を歌ったのか?

曲名は書いてないものの、

いちおう設定がありまして、

 

 

シハル先生

「アイドル」(YOASOBI)

 

賢一くん

「小さな恋のうた」(MONGOL800)

 

近藤さん

「手紙~拝啓 十五の君へ~」

(アンジェラ・アキ)

 

という感じです(^▽^)

 

 

シハル先生は、

「怪獣の花唄」(Vaundy)や、

「ケセラセラ」(Mrs. GREEN APPLE)

が候補だったのですが、

カラオケのトップバッターとして

歌う曲はノリの良い曲を

選ぶんじゃないかなあと思った次第です。

 

 

賢一くんは家で民放を

じっくり観るタイプではないので、

主な情報源は学校生活と予想。

今回の曲も校内の放送とか、

クラスの音楽係の子を中心に決めて

HRのときに歌う“今月の歌”などで

知ったのではないかと。

 

そうして知った曲をきっかけに、

動画サイトで検索orおすすめで

出て来た曲…といった具合に

お気に入りの歌を増やして

いると思われます(゚∀゚)

難易度高い事に挑戦するのが

好きな子なので

「KICK BACK」(米津玄師)

も候補にありました!

学校で「パプリカ」を知って

他の曲も聴き始めた…という

深堀り妄想つき(笑)

 

 

 

 

近藤さんは、変幻自在(笑)

基本バラードが好みなのですが、

流行りの曲もいちおう把握していて。

新しい曲ではないものの、

今回のカラオケの中で

「オトナブルー」

(新しい学校のリーダーズ)も

歌っていたらいいなあと妄想^^

他にも小さなきょうだいに

カッコつけるため、

プリンセス映画や

ヒーロー・ヒロイン系番組の

主題歌も覚えています(≧▽≦)

 

 

ちなみに今回歌った曲は、

小学生時代の辛かった頃に

高学年の合唱で知った…という設定。

1番の歌詞に共感し、

2番以降の歌詞にほのかな希望を

見出していたのかなあと。
そんな背景があるからこそ、

小さな賢一くんの心にも

響いたのだと思います(*^^*)

 

 

 

…と、独断と偏見により

歌ってもらう曲を決めたものの。

 

何しろ、にょへ子自身が

近年の曲をほぼ知らないので

若者のカラオケにおすすめ

~みたいなサイトを回ったり、

今どきのカラオケ店とは

どうなっているのかを調べたり。

(もしかして端末を部屋に持っていく

…というのも古くて、

現代は全部スマホ操作とか!?

受付は完全に無人!?と不安になった)

 

 

曲によっては

歌詞の考察を読み比べたりと

まわり道ばかりしたので

軽い内容なわりに

書くのがやたらと時間

かかっちゃいました(^^ゞ

 

 

 

 

 

 

ただイケメン達に“ちん・こけお楽しみ会”というワードを言ってほしい一心で書き始めたわりに曲選びまで楽しんだな~

 

 

と(笑)

 

 

こんな、子どももびっくりな

幼稚な動機にもかかわらず、

ちん・こけのメンバーは皆生き生きと

動いてくれて♪

魔王を歌った黄藤くんも含めて

全員にMVPをあげたいです( ̄▽ ̄)

 

 

個人的には、

プレゼントを受け取ったときの

シハル先生のリアクションに

こだわっていまして。

 

日頃ファンから貰うときは

「うわあ!

素敵なプレゼントをアリガトーッ☆」

と、大きく、キラキラエフェクト満載な

リアクション。

 

友人である近藤さんには、

業務的ではない辛口ぶり。

 

子どもの賢一くんには、

わざとらしくない、

しかし優しい対応を心掛けている

…などなど、サービス精神旺盛な

彼の人物像を想像しながら

書きました(*^^*)


もし黄藤くんからプレゼントを貰ったら

一瞬、感激で呆けたリアクションに

なるんだろうなあ♡

 

 

 

 

 

次にお話を書くときは

一旦現代設定はストップし。

 

きららちゃん編か

ツクシくんの修学旅行編が

いいなあと思っているのですが、

賢吾さんの溺愛が解放されたくだりを

書かない事には賢一くんが

5年生になれないので、

早くて父の日付近、遅くても

賢一くんの誕生月である9月までには

エピソードを書きたい予定です!

 

勇者コンドウシリーズも

ネタはあるのですが、

平日オタ部屋にこもる余裕がないときは

PCに文字を打つのが

にょへ子には合っていまして(゚∀゚)

 

とか言いつつまた気まぐれで

フラフラと予定変えるかもしれません(笑)

生温かい眼差しで

無理のない範囲で

お付き合い頂ければと思います。

 

 

 

それではお付き合いいただき、

ありがとうございました(^^)