霧島観光ホテル地熱発電所を見学 | 満行潤一 オフィシャルブログ Powered by Ameba

霧島観光ホテル地熱発電所を見学



地熱発電は地下に掘削した坑井から噴出する天然蒸気を用いてタービンを廻して行う発電です。エネルギー資源としては、純国産であること、地球温暖化の元凶である炭酸ガスの排出量が少なく、地球環境に優しいことが大きな特徴です。

霧島市牧園町の霧島国際ホテルには地熱発電所があります。1984年に運転開始して、2010年にリニュアールしています。既存の温泉井を利用して設置されたわが国で始めての小規模地熱発電所。認可出力100kw。

同ホテルの担当二見さんに案内していただきました。既存の温泉井の深さは400m位とのことです。ここから水蒸気を分岐して発電用のタービンを回す仕組みです。施設自体は火力や水力と大差ありません。タービンを回す力が水力なのか火力なのか温泉水蒸気なのかの違いだけです。とてもコンパクトでした。



この発電施設でホテルの消費電力の1/4から1/5をまかなっているそうです。
最初設置した発電設備の償却は5~6年ぐらい、今回の設備では10年ぐらいとのことでした。

近くに九州電力大霧地熱発電所があります。井戸の深さは1000mぐらい。第2発電所の計画もあるようですが地元の温泉業者等の反対もあり具体化はしていないようでした。

次にバイナリー発電施設を見せていただきました。地熱バイナリー発電設備は、沸点の低い媒体を温泉の熱で熱交換して高い圧力の蒸気に替え、その力でタービンを回して発電するものです。2006年10月から稼働し、 既存の温泉井戸を活用 温泉蒸気を活用し、媒体にイソペンタンを使用した国産第1号のテスト機で、100~220kwの発電をしていたようです。設置主体の富士電機が2年ほど前に実証運転を停止して稼働はしていません。九州電力がバイナリー発電施設を同県川辺町に建設中とお聞きしました。(未確認)
二見さんのお話ではコスト高が課題でしょうとのことでした。ただ、富士電機はすでに実機を販売しているようです。