原発いらない!3・11福島県民大集会 参加報告 | 満行潤一 オフィシャルブログ Powered by Ameba

原発いらない!3・11福島県民大集会 参加報告



3月11日(日)、福島県郡山市の開成山野球場で、「原発いらない!3・11福島県民大集会」が開かれ、県内外から約1万6千人が集まった。
 集会は震災1年に合わせて福島大の清水修二副学長や、同県三春町在住の作家玄侑宗久さんら11人が呼び掛けた。
13時よりオープニングコンサートであったが、その前から日音協の歌声が会場に響き渡っていた。日音協福島のあと歌手の加藤登紀子さんが14時までの約40分歌と脱原発のメーセージを放っていた。
 14時より福島県民大集会が始まった。この頃には1万5千収容の内野席は通路も含め満杯になり、除洗されていない外野席も開放しなければならないほどの参加者の数になっていた。開場時は太陽も顔をのぞかせていたが、しだいに冷たい風が吹き、デモ行進時は時折みぞれが降る悪天候へと変わっていった。壇上の皆さんが寒そうに見えた。

 開会のことば 竹中柳一実行委員会委員長(県平和フォーラム代表)
 「参加された県民の皆さん、そして私たちの思いを受け止めようと、全国から駆けつけていただいた皆さん、本当にありがとうございます。この3.11は忘れられない特別な日となった。地震、津波によって多くの人命財産を失った。それに加え県民は原発事故による放射性物質の拡散により自然豊かな故郷から追われてしまった。多くの子どもが県外に転校した。今後についての思いと決意を新たにすべき日だ。この集会が、終わりではなく、大きな変革の始まりとなることを期待する。」

呼びかけ人代表あいさつ 清水修二福島大学副学長
「世界最大の災害国である日本が50基を超える原発を運転していたことがいかに無謀であったか今回の事故で証明された。福島ではまだ災害は進行している、目に見えない人心の差別と分断がおこっている。福島県民の心はひとつ、原発はいらない!『原発いらない』の声は痛恨の思いを込めた福島県民の叫び。この声を全国の心ある人に届けるのは、県民の使命であり義務だ。」
壇上に上がっていた呼びかけ人が紹介された。福島県女性団体連絡協議会会長、福島県生協連会長、弁護士、JA福島中央会会長、県漁連代表理事など
 
連帯のあいさつ 大江健三郎さん(ノーベル文学賞作家)
 「大きい困難をのりこえ、または乗り越えられない想いをもった、福島の皆さんが準備された集会の開催に敬意を表したい。原発は完全にコントロールされてきたものではなかった。地震大国としての考慮がなかった。あと1度2度、原発事故が起きれば、将来の人間に対して人間らしい生活を奪うことになる。3.11以降再稼働問題が話題となっているが、もうすでに再稼働しても良いという学者もいる。再稼働を止める必要ある。活断層の上にある原発の再稼働は認められない。ドイツでは倫理面からスタートし、脱原発にむかった。ドイツでは倫理委員会が原発の廃止を決めた。私たちも倫理的な責任を重んじて、我が国すべての原発の廃止を!」

 郡山市長のメッセージが紹介された。

県民の訴え
 発言に立った福島の6人ひとり1人の重い、しかし素晴らしい発言に涙が止らなかった。

 小学生の母親「義母と2人の子どもと4人で福島市から山形県米沢市に避難している。将来が不安。原発いらない。」

 有機農法実践者「農業、人の営みに原発は共存できない。『がんばろう日本』ではなく、『変えよう日本』ではないのか。

 ここで14:46をむかえ1分間の黙祷を行った。

 漁業者「漁師をしていた。今、大手ゼネコンが群がり除染、除染。でも美しかっ た飯館村は放射能まみれ、そこでは暮らせません!」

避難者「飯館村から福島市内に避難。全てを失う。多くの人が農業を廃業した。原発はいらない。」

県立あさか開成高2年女子生徒
 「転校を余儀なくされ友達とも離ればなれ。原発がなければ、被害に遭った人を助けに行けました。人の命も守れないのに、電力とか経済とかいっている場合ではないはずです。私たちと一緒に未来を考えていきましょう!」と訴えた。

避難者「浪江町から避難。正確な情報がなく9カ所も避難所を転々とした。原発事故で 消防も救助活動ができなかった。もう希望はない。唯一の希望があるとすれば、子ども たちの未来のために原発のない社会をつくるために動くこと。再生可能エネルギーへの 転換を急ぐべきだ。 

 福島市の詩人 和合亮一さんが詩の朗読

集会宣言採択のあと市内を3コースに分かれて行進した。多数の参加者のために会場周辺は大変な混雑となっていた。無事デモも17時半頃には終了した。

朝七時前に都心のホテルを出て郡山へツアーバスで移動。肌寒いなかでの参加者16000人の脱原発福島県民大会とデモ行進。15時間のハードな行動でしたがはるばる宮崎から参加した価値がありました。集会での福島地元代表6人の意見が特にすばらしかったです。