【技術士対策61】下水道の水質事故 | 新見一郎

新見一郎

勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

令和5年4月24日、国土交通省の下水道のHPに新着情報がアップされました。以下のとおりです。

下水道:セーフティネット - 国土交通省 (mlit.go.jp)

 

今回の内容は、下水道に関する水質事故や人身事故の発生状況を集計した資料を公表したものです。

ここでは、水質事故について説明したいと思います。

 

令和4年度、下水道では、1年間に36件の水質事故が件発生しました。

その内訳は、①下水道施設からの下水等の流出が15件、②下水処理場への悪質水質の流入及び放流水質の悪化が9件、③雨水管からの悪質水質の流出が5件、④その他が7件となっています。

 

最も発生件数が多いのは、①下水道施設からの下水等の流出です。

これは、硫化水素や老朽化による管路の漏水、汚物の蓄積等による暗渠の閉塞、汚水移送ポンプの故障等による、汚水が道路や河川に溢れ出たものです。

こうした事故への対策として、管渠の更新・更生、暗渠の浚渫、ポンプ設備の更新・分解補修等を実施する必要があります。

 

次に多いのが、②下水処理場への悪質水質の流入及び放流水質の悪化です。

これは、工場等からの排水の流出等により下水処理場に基準値を超過する汚水が流入したり、下水処理場内の水処理の悪化により放流水が悪化したりするものです。

こうした事故への対策として、速やかに水質検査を実施し、公共用水域の水質を保全できるよう、適切に水処理を強化する必要があります。

 

また、③雨水管からの悪質水質の流出については、交通事故により漏れた油等が水路に流入し、これを集水した雨水管から流出したことなどによるものです。

こうした事故への対策として、事故時の速やかなオイルマットの設置等を実施する必要があります

 

 

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