8月に入りました。カキ氷

 

 
なんとなく、“ひら(平良)んち@美しい彼”の縁側に想いを馳せる夏。。
 
※ 都合により、カフェの情報を下げさせていただきますね。<2023 8/5>
 
最近、ずっと、外は灼熱だし、画面の中の男たちも熱すぎて、どこにも逃げ場のないびびです。
いえ、“命に関わる危険な暑さ”のアドバイスに従って、できる限り、移動は最短で・・・クーラーの効いた部屋で過ごすように心がけてます。
 
皆様もお気をつけて! 

 

では、いつものご注意をば・・・。

なお、本サイトは、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。

誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

 

『NOT ME

原題:เขา...ไม่ใช่ผม

原作:++saisioo++

 (GMM 25 2021/12/12-2022/03/20 全14話×45分)

13+

 

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11話(前半) 傷だらけの純情 

 

 

工場裏手まで逃げてきた、クンパー、グラム、ヨック、デーン。

「ショーンはどうした?」

ここで、はじめて、ショーンがいないことに気づきます。

 

「くっそ! お前らは先に行け。俺がショーンを連れてくる」

元に戻るクンパーを放っておけず、ヨックやグラムたちも戻ろうとした時、

← なんども言うように、ブラックが束ねていた頃は、こういう時、戻ったりしない・・・が鉄則で、こんな風に、全員で戻ろうとするなんて、それだけでも随分変わった・・ってことを表してるんでしょう。


先をいくクンパーが、後方から迫ってくる物音に、グラムたちに、止まるように指示を出す。

 

緊迫の中、ブラック(ホワイト)に抱えられたショーンが姿を見せる。

ほっとしたヨックとグラムが、二人を囲むように抱きついちゃうところ、泣ける!

 

とは言え、全員で、無事を喜びあってる時間はなく・・・裏手に隠してあったバイクに分乗し、逃げることに。。

そのほうが追手をまきやすい、というクンパー。

クンパー「グラムは俺と来い!」

 

それでもまだ、一人混乱しまくってるショーン。

 

~トッドのペントハウス~

一方、その頃、本物のブラックは、当初の予定どおり、トッドのところに出向いてきました。

銃を持ってます。

 

テラスのプールサイドで、待っていたトッド。

こういう葉巻みたいなありがちな小物に頼らなくても、トッドの背のび感(無理してる感)は、ちゃんと出てますよ(笑)

 

「すわれよ、ホワイト」と声をかけるトッド。

 

う~ん、トッドを前にして、胸中、複雑だろうね。。

 

(警戒しながら)プールのへりに座るブラック。 

「なにか飲むか?」

頷くだけのブラック。

 

ウィスキーをつぐために背中を向けたトッドを睨む、この顔がブラック。。

 

使い分けながら、進んでいきます。

 

 

~逃亡 ヨックとデーンの場合~

追手を警戒しながら、運転してるのはヨック。

 

ヨック「ここまでくれば、もう大丈夫だろ。」

頷くデーン。

ヨック「どこに行く?」

一瞬、意識を失い、背後で崩れ落ちそうになるデーンを慌てて、支えるヨック。

自分の腰に巻き付けようと掴んだデーンの手に血がついているのを見て、ケガを負った、と気づき、「なんで、すぐ言わないんだよ。病院に向かったのに・・・」と心配する。

デーン「必要ない。俺なら平気だ。アトリエに向かってくれ」

仕方なく、バイクを飛ばすしかないヨック。

 

~逃亡 ホワイトとショーンの゙場合~

こちらも運転してるのは、ホワイト。

後方を気にして、何度も振り返りつつ、絶対、ブラックに寄りかからないぞ、とでもいうように、姿勢をまっすぐに保っているショーンに涙。えーん

 

ショーン「どこにつれてく気だ?」

ホワイト「お前が俺を連れていったビル!」

ショーン「俺は行きたくなんかない。今すぐ、バイクを停めろ!!」

ホワイト「だったら、どこに行くんだよ? 工場には戻れないぞ」

ショーン「どっちにしろ、お前の面なんて見たくねぇんだよ! 停めろ! 停めろって言ってるだろ!」

運転中に、結構、本気で後ろからどつかれ、

「どうしたんだよ、ショーン」とわけがわからないホワイト。

ショーン「停めろって言ってんだよ!」

キーを引き抜こうとするショーン。

 

それは、まじで危ないよ。。。

 

ホワイト「撃たれたくせに・・・、気でも狂ったのか?!」

ショーン「おかしくなったのはお前だ!! 二度と関わるなって言ったのはお前だぞ!」

 

ここで、ようやく、なにかおかしい、と気づいたホワイト。

 

ショーン「俺を捨てたくせに! なんで、助けに戻ってきたんだよ。なんで、見殺しにしなかったんだよ!」

 

ホワイト「・・・・・・・」

なんとなく、読めてきました。

 

ショーン「いいから、バイクを停めろって言ってんだ!! 停めろ!! でないと、飛び降りるぞ」

 

あれこれ言ってる余裕はないと判断したホワイトが、ショーンの銃弾がかすったほうの左手を掴み、バイクのハンドルを握らせる。

激痛に顔を歪めるショーン。

ホワイト「飛び降りるなら、一緒にだ!」

 

自分の手を強く押さえつけるように、ハンドルを握るブラック(ホワイト)の手を見つめるショーン。

 

だって、これはどう見ても、ブラック(ホワイト)が、自分の命をかけて、ショーン一人では死なせない、と言ってるようなもので、手を引き抜こうとするショーンをますます混乱させるのです。。。

 

~トッドのペントハウス~

 

トッド「ブラックと会えなかったのか? 自分の部屋に戻ってこない気かな」

ブラック「一日中待ってたけど、こなかった」

トッド「奴を追跡するために、手下を送り込んだが、無駄だったようだ」

ブラック「どこに逃げる気だと思う?」

 

グラスを置くトッド。

トッド「逃げる? あいつは、そんなことをするような奴じゃない。意識が戻ったら、なによりもまず最初に、復讐の機会をねらうはずだ」

さすが、10年来の友人。

こういうところは、ちゃんと、ブラックを理解してます。

 

それだけじゃなくて・・・・

 

トッド「自分をあんな目にあわせた奴に、会いに来たいに決まってるからな・・俺のもとに。。。そうだろ、ブラック?」

隣のブラックのほうを向くと、同時に、ピストルを向けられました。

 

見破れるのは、母ちゃんだけじゃなかったね。

 

さっきの酒には、即効性の薬が仕込んであったのか、トッドに向けた銃口が揺れ始めるブラック。

 

ここで、ショーンを乗せて、バイクを運転してるホワイトの様子も、おかしくなりはじめるのね。

 

トッドが、拳銃を手にしたブラックの手を押さえ込み、殴り飛ばす。

そのまま、水中に沈めこまれたブラック。

ローズウッドホテルのプールが懐かしすぎる。。。

 

・・と、悠長なことは言ってられないのは、プールに沈められそうになってるブラックと連動してるホワイトよ。

 

冷徹に、ブラックを押さえ込んでいるトッド。

 

水中で、抵抗する力が弱まるブラック

 

運転しながら、気を失ったブラックを、後ろから必死に支えるショーン。

ショーン「ブラック、どうしたんだよ!!」

 

結局、バイクは転倒。。。

よくよく見たら、もう、廃墟ビルの眼の前だったのね。

 

プールに沈められたブラックも意識を失いました。

押さえ込んでるトッドの顔が、さきほどの阿修羅のような顔とは違い、迷いが生じはじめてます。

 

~回想~

どこでケンカしてきたのか、ふらりとトッドのところに現れ、

氷で顔を冷やすブラック。

 

トッド「まったく、毎日傷だらけだな」

ブラック「いつものことだ」

トッド「お前の、新しい仲間とやらはどんな調子だ?」

ブラック「ああ、あいつらなら、騒ぎを起こして、学長を解任させられて、盛大に祝ってるよ。だが、こんなもんじゃない。また、新しい事態が表面化する。過去から学ばなければ、繰り返されるだけだからな。つまり、その・・・警告だ」

 

トッド「お前って奴は、獰猛な犬だな」

半ば呆れたように、PCを置くと、ベッドに大の字になるトッド。

 

ガラス張りの部屋からみえる、バンコクの街並みをみているブラック。

 

ブラック「トッド、変革を望んでるのは、俺たちだけじゃないはずだ。俺はいままでも、社会をもっとよくしようと願う人たちを見てきた。俺には、他人には見えないものが見える。俺には、変革が見える。考えてもみろ。これは、大学に限定した話じゃない。社会や国家的な舞台に持ちだすんだ。俺には、古いものを取り壊すために、多くの人たちが立ち上がる、そんな青写真が見える。自分たちが属すべき新しい世界を構築するんだ」

ここまで熱く語るブラックを見ると、一匹狼的なブラックが、いかに、トッドに対しては、心を開いていたのか、がわかる。。

だって、彼は、そうじゃない相手には、いいとこ2語文だからね(苦笑)

 

トッド「お前が言ってるのは、ユートピアについて、だ。クーデターで大虐殺でも起きない限り、そんなことは起こらないね」

ブラック「キング牧師がいい例だ。あの人は、非暴力差別抵抗活動で闘い・・そして勝った」

トッド「それで? 結局、キング牧師は暗殺されただろ。だから、お前のことが心配なんだよ、ブラック」

 

ブラック「自分がどうなるかなんて、わかってるよ」

トッド「彼は、自分が信じたもののせいで死んだ。それで、どうなった? 50年経っても、いまだに、人種差別主義者は存在してるぞ。俺たちが今、話してるのはタイのことだ。俺たちの社会や国家は、彼らのとは別物だ。もし、お前が、この国でなにかを変えたければ、お前も十分な権力を持つしかない!

 

ブラック「・・・・・・・」

この、間(ま)がね、ブラックが、長年の友達が、何を望むようになってしまったのか、を、一瞬にして把握してしまったのをわからせる。

 

ブラック「権力は腐敗してる。思想には、社会を変える力がある」

 

トッド「・・・・・・」

ブラックの訴えに、顔を背けるトッド。

 

ここが、ある意味、決別の時だったのね。

(回想おわり)

 

その会話を思い出し、最後の最後で、水中からブラックを引き上げるトッド。

 

激しくせき込むブラック。

ブラックが持ってきた銃を手にするトッド。

 

トッド「お前が、ここに最後に来たのは、いつだったかな」

ブラック「お前が、タウィのように汚れちまったんだ、とわかった日だよ」

軽蔑の表情で嗤うブラック。

 

トッド「お前だって似たようなものだろ。お前は自分の考えに執着してる。お前の弟と仲間たちは、実によくやってくれたよ。まもなく、タウィは、この絵から消え、全ての権力は俺の手におちる

ブラック「タウィが失脚するってことは、他の誰かもそうなるってことだ。お前が、権力を手にし続けられるのは、そう長い間じゃない

トッド「そんなことはわかってるさ。権力ってやつは、常に他の誰かに、取って代わられるものだからな。俺の一族じゃなくても、他の奴らも同じだ。だが、今は、俺に勝算があるし、あいつがしたような失敗は犯さない

 

ブラック「お前が、あいつらよりマシになるわけがない。権力を手にすれば、人は変わる。」

 

トッド「そんなことは当然だ。うちの国は、今、歪み、方向性を失ってるるんだ。誰かが馬上で、権力を行使してコントロールしない限り、もっと悪い方向に進むかもしれない」

ブラック「お前はただ、権力者になりたいだけだ。だから、そんな戯言を言ってるにすぎない」

トッド「俺だって、全てを支配できるわけじゃない。誰もが、多少のこと(義務)は除き、自分の自由意志で何でもする自由と権利を持ってるんだ。たとえ、多少は問題があっても、受け止められないほど大したことじゃない。平和に共存するためには妥協点を見つけることだ。これまでずっとそうだったし、これからもずっとこの状態が続くだろう。」

ブラック「・・・・・」

トッド「現実を受け入れ、俺が言ったことに心を開いてみろよ」

 

なまじ、対極にいる全くの他人だったら、ここまで、怒りも感じなかったのかもしれず。。。タウィを倒すために、自分を利用しようとしたことも含め、そっち側にいってしまった友が許せず。。。

そして、なにより、ブラックが苦しいのは、トッドの言うことが、自分の母親の主張と同じく、まったくの的外れではないことも、理解できるからでしょう。

 

これは想像だけれど、アッパーな家庭環境の中で育った同士とは言え、考え方が柔軟で、お坊ちゃんお坊ちゃんせず、資産家の後継者としてちゃんと仕事を引き継いでるトッドのことを、なんだかんだ言って、ブラックは一目置いていたんじゃないか・・って思うんだよね。

そうでなければ、ホワイトがロシアに行ってしまったあと、トッドとの付き合いを続けるはずがない。。

 

でも双方が、相容れることはない。

 

そして、権力を握ると宣言した友が、次のターゲットになったと自覚したんだよね。


~空き地~

意識を失い、バイクごと転倒してしまったホワイトを後ろで抱き留めてるショーン。

ショーン「どうしたんだよ?!」

 

ちょうど、ブラックが息をしはじめた頃と重なったのか、自然に意識を取り戻したホワイト。

なんとか、身体を起こそうとする。

ショーン「大丈夫か?」

 

ああ、と返事をすると、ショーンの身体を抱え起こすホワイト。

 

ショーンを支えて、歩き始めるホワイト。

 

~デーンのアトリエ~

こちらの二人もなんとか、安全地帯に到着。

 

ベッドに横になっただけで、ひどく呻くデーン。

ヨック「これで、どうしたらいい? 言ってくれよ!」

デーン「バッテリーを作動させて、灯りをつけるんだ」

言われたとおりに、電気をつけるヨック。

デーン「手当てしてくれ。ハサミで俺のシャツを切れ」

手を触れただけで声が漏れるほど激痛に苦しむデーンの上着をずらし、中のTシャツを切ろうとするヨック。

ヨック「じっとして」

シャツを引き裂くと・・・銃弾がかすっただけではなく、とどまっていることに気づくヨック。

ヨック「P’、これ、俺の手に負えないよ。病院にいかなきゃ!」

デーン「だめだ」

ヨック「だって、銃で撃たれてるんだよ!」

デーン「だから、行けないんだよ。銃で負傷したことが警察に知られれば、みんなが巻き添えをくう」

ヨック「だったら、俺、どうすれば? このまま、ほうっておけっていうの?死ぬ気かよ!」

耳元で大声をあげるヨックに、落ち着け、と諭すデーン。

 

デーン「この上から、生理食塩水をぶっかけろ。それから、傷をアルコールで消毒するんだ。」

おあつらえ向きに、なんでも揃ってるデーンのアトリエ。。。

 

必死に、デーンの言葉を復唱しながら、傷の消毒をするヨック。

ヨック「それから?」

半分、意識がもうろうとしているデーンに声をかけ続ける。

ペンチと自分の手を消毒し、乾かしたら、銃弾を取り出せ、と指示するデーン。

 

ヨック「何言ってんの? オレ、医者じゃないんだよ!」

デーン「急げ! お前ならできる。俺を信じろ・・・」

 

愛の力ってすごいよね。

デーンを助けたい一心で、なんとか、銃弾を取り出すことに成功したヨック。

 

ヨック「もう大丈夫だ」

 

ここで、一旦きります。


★『NOT ME』11(前半)雑感★ 
  

緊迫した場面ばかりが続きましたね。

しかも、どれも、一歩間違えば、死人が出てもおかしくない状況の中、三者三様、いろいろな愛情ありき。

 

ショーンとホワイト・・あ、ブラックも含めた愛憎も、とりあえず、真相がわかる直前の、すれ違いなので、まぁ、粛々と見ていればいいっていうつもりだったのですが、やはり、そこに脈々と流れるお互いへの愛を無視はできず。

ショーンの顔が痛々しくて、あまりキャプチャーしないでおこうと思っていたのになぁ。

ショーンの言葉から、ブラックがやらかした、と気づいたけど、それどころじゃなくなるっていうのが、また、うまい運びで。。。

 

それにしても、ヨック、よく頑張った!

ダジャレじゃないよ爆笑

 

そして、なんと言っても、トッドとブラック。

なにせ、今まで描かれていない部分なので、全てにおいて、想像するしかないんですけど、トッドも、いうほど悪い奴じゃなく。

完全に手を下すこともできず、案外、後手後手な部分を含めて、権力を握っても、ほんと、長くは続かないような気がします。

いまのうちに、資産を海外に分散しておくことをおすすめするわ~!

ま、やってるでしょうけどね。

 

それにしても、他人からは、冷徹で暴力的に見えていたブラックが、こんなにも純粋だったなんて・・、ほんと、話が違うわ~~って感じです(笑)

もちろん、ユージンを巻き込まないために、事前に別れようとするあたり、その片鱗は見えてはいましたけどね。

自分の思想信条に理想を抱きすぎる人が、自分を追い込みすぎる事例は、過去にもいとまがないけれど、そうならないためにも、バランスって大事。。。

 

白人男性に撃たれ、帰らぬ人となったキング牧師(満39歳没)。

― 墓標には「ついに自由を得た」と穿たれている。―
キング牧師のWikiより

改めて、若くして亡くなったんだ、と、しみじみ。


★『NOT ME』11(後半)に続く★