不動心 松井秀喜
悔しさは「過去」ではなく「未来」へぶつけるのです。
僕にとってはそれが素振りです。
長嶋茂雄さんとも、何度も素振りを繰り返しました。
ちょっと調子が悪いときや、いや調子がよいときでも、
ベッドで寝ていると長嶋さんからの電話がかかってきました。
「おい松井、バット持ってこいよ」
・・・
長嶋さんはスイングの音をチェックします。
それしか気にしていないと言ってもいいくらいです。
眼をつぶって、僕が振るバットの音だけを聞いていました。
(p89 第三章 努力できることが才能である)
↓(所感)
一流選手師弟コンビでも小さな軌道修正を日々繰り返していることには、さすがの一言。
バットの音、ヘッドの走る走らないは、体の使い方の微妙な差と思う。
(力を入れすぎても抜きすぎても、スイングが大きすぎても小さすぎても、良くない。)
プロ野球ニュースで、良いときと悪いときのスイングの比較をしているけど、
江川や掛布には悪いが、あれは嘘っぱちで、
調子の善し悪しを支配する体の動作は、もっともっと微妙なところにあると思う。
有力な軌道修正方法を持つことは、強いなと、感じた。
リクルートのDNA -企業家精神とは何か 江副浩正
私は高校の漢文の時間い出会った言葉、易軽の
「窮すれば変じ、変ずれば通じ、通ずれば久し」
を人生の指針の一つにしていた。
その言葉をもっと積極的に表現したのが、
「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」
私が考え、これを社訓にしてはどうかと提案すると、みんなも賛同してくれた。
(p21 第一章 企業風土について)
↓(所感)
よく「経営理念」や「社内風土」という言葉が使われるが、
言葉では説明しにくく曖昧なもので、ことさら重要と考えていなかったが、
この本を読むと、その効果について再考させられる。
どんな気持ちで、どんな意識で仕事をするか、
トップはそれをどうコントロールするか、
ときどき意識してもいいのだなと、この本を読んで感じました。
精神と物質 分子生物学はどこまで生命の謎を解けるか 利根川進、立花隆
サイエンスというのはカバーしている領域が広くて深いから、
こまかいことをほじくり出したら研究対象なんていくらでもあるわけです。
・・・
大半の学者は、何が本質的に重要で何が重要でないかの見分けがつかないから、
どうでもいいことを追いかけて一生を終わっているわけです。
・・・
科学というのは、一般法則の発見を目的にしているわけでしょう。
より一般性のある、より普遍性のある原理や法則を見つけていくことが、
科学の発展というものでしょう。
その目的に大きく近づくことができる研究ほど重要な研究ですよ。
・・・
科学者にとって一番大切なのは、何をやるかです。何をやるかというアイディアです。
若いときに大切なのは、この本当に重要なものを重要と判断できる
ジャッジメント能力を身につけることなんですね。
(p115 第三章 運命の分かれ目)
↓(所感)
考える優先順位付け、という意味で、サイエンスの土俵に関わらずに、言えることと思う。
一般性や普遍性判断するには、上位概念化して高くから見る、ということか。
実際に手をつけてしまうと、視野が手元ばかりになってしまうんだよなっぁー。
マネーはこう動く 藤巻健史
実はドル/円が147円まで上昇した頃、クリントンが訪中しました。
その時中国が人民元高円安を嫌がって、日米ドル売り協調介入をした。
政治的理由でしたが、ドル売り介入をしたおかげでドルが急落してしまいました。
もしあのドル売り協調がなければ、金利差がゆえに、160円、170円になったのではないかと思います。
そうすればその時点で日本は不況とおさらばできたのだと私は確信しています。
(p141 6章 為替はどうなるか)
↓(所感)
為替、株価、金利、景気がどのように連動してきたか、今後するか、
について、国内外の連動も含めて書かれていて、ノウノウの読んでいた新聞記事の意味も再発見出来た。
過去の出来事もわかりやすく紹介されていて、入門編としては良かったと思う。
(ただし、運用には絶対はないことには注意!!)
進化しすぎた脳 池谷裕二
・・・
脳というのは進化に最小限必要な程度の進化を遂げたのではなく、
過剰に進化してしまった、と言えるのではないか。
進化の教科書を読むと、環境に合わせて動物は進化してきた、
と書いてあるけど、これはあくまで体の話。
脳に関しては、環境に適応する以上に進化してしまっていて、
それゆえに、全能力は使いこなされていない、と僕は考えている。
能力のリミッターは脳ではなく体というわけだ。
(p87 第一章 人間は脳の力を使いこなせていない)
学生U:
起きていると、脳の自発活動によっていろんな情報が入ってくる。
その入力された情報で脳が飽和しきってしまう時があると思うんです。
それで、睡眠をとることで、外部からの情報を断ち切って、脳の活動レベルを下げるんじゃないかな。
池谷:
でもね、大脳皮質に限って見ると、たとえば深い睡眠(ノンレム睡眠)のときにこそ、
最も活発にニューロンを使っているんだ。
ノンレム睡眠のいわゆる「遅いゆらぎ」が生じているときって、
ほぼ全部のニューロンが一斉に活動しているんだよ。
逆に起きているときは、6~37%のニューロンしか活動していない。
(p340 第五章 僕たちはなぜ脳科学を研究するのか)
↓(所感)
パソコンのCPUみたいに、自分の脳のフルスペックに対する稼働率をリアルタイムで表示出来たら、
面白いだろうに。
風呂に入って頭を洗っているときに、考えがまとまったりする、あれはなんなんだろう。
それと、確かに今日は頭使ったー、という日ほど、睡眠を欲している気がする。
脳は不思議のかたまりで、今後も最新の研究動向が、本当に楽しみ。
とてつもない日本 麻生太郎
日本は不況といわれ、格差が拡大したといわれながらも、
相変わらず世界第二の経済大国であり、
貿易収支、経常収支ともに黒字なのは先進国の中では唯一日本だけだ。
しかも、犯罪発生率は最低、特許取得率は一番、外貨準備高も一番。
数字で見れば日本が「とてつもない力」を持った国であることは一目瞭然である。
これで将来を悲観する方がどうかしている。
(p122 地方は生き返る)
↓(所感)
「なんだか都合のいいことばっかり!」、と、やや、この本に対して悲観的な印象を最初に持ったが、
日本の良いところが事実ベースでサクサクと書かれていて、
(美しいくに、のように、けむにまいたような感じではなくて、)
新しい発見もあり、麻生さんの体験ベースの記述も豊富で、
ポジティブに読んでみたらいい本、これはこれで価値のある本と思う。
今の日本の累積赤字が830兆円で、この10年で2.5倍になっている、
とかいう事実は本の中では出てこなかったが、
それはそれとして、別途、議論するのだろうし、
世界を見渡せば、もっともっと深刻な問題が山積みで、
必要以上に悲観的にならないように、というところに同感だった。
「知」のソフトウェア 情報のインプット&アウトプット 立花隆
アルキメデスは風呂の中で浮力の原理が頭の中に閃いた瞬間に、
「ユーレカ(わかった)」と叫んで風呂から飛びだし、
裸のまま街を走ったという。
何かを探求していれば、必ずそのうちに「ユーレカ」の瞬間がやってくる。
「ユーレカ」は快楽である。
おそらく人間が味わうことができる快楽のうちで、
最も上質、かつ深い快楽の一つだろう。
・・・
本を読んでいるうちにメシを食うのを忘れ、
デートの約束を忘れて読みふけった経験を持つ者は少なくないだろう。
それくらい強い「ユーレカ」欲求に突き動かされての仕事であれば、
認識過程の一つ一つが頭の中に刻み込まれいく。
(p173 コンテ型と閃き型)
↓(所感)
しかし、裸のまま何メートルくらい走ったんだろう・・・、アルキメデスさんは。
「ユーレカ!」と一瞬思っても、ロジックのある部分が欠落していて、
完璧なユーレカでないことや、小粒なユーレカの場合が多くある。
これが怖い。へたげに快楽の要素を持っていることは、ある意味、怖いことと思う。
コンテを作ろうが作るまいが、
流れるものはそれまでに集めた材料である。
よいものが書けるか書けないかという問題は、
自分が集めた材料に最適な流れを発見してやれるかどうかという問題と同義である。
(p168 コンテ型と閃き型)
↓(所感)
泣いてる材料がいっぱいあるなぁ・・・
千円札は拾うな。 安田佳生
・・・
優秀でない人は、暇になれば暇なだけで終わっていまうが、
優秀な人というのは、暇な時間ができると、意識的に、あるいは、無意識のうちに、
それを「考える時間」にあて、そして実際、必ずなにか新しいものを生み出す。
優秀なひとに「自由な時間」を与えるほど、効率のいい戦略はない。
p29
こなせそうにもない仕事に、より短い時間で臨むなど、
一見すると不可能のように思えるこのに対し、
頭をフル回転させて解決策を考えることによって初めて、人は「別のやり方」を思いつく。
p38
どうしたらあろ0.01秒縮めることが出来るのかと考えるのではなく、
5秒で100メートル移動するために、車を使うのか、ジェット機を使うのか、という
「走るのとは全く別の方法」を考えること、それがビジネスの勝敗を決める。
p40
↓(所感)
現実化するには、
①新しい着想点、発想
+
②その方法の必然性を説得する論理付け
の両方によって、①も②も高品質なものになる。
①だけではこける。











