半田カメラ/気になったら とりあえず行ってみるブログ

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フリーカメラマンで大仏写真家の半田カメラが、
「気になったら とりあえず行ってみる」
をモットーに、彷徨いつづける日々の記録です。

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Web連載
withnewsさんにて、お読みいただけます。


書肆侃侃房さんのWebサイト「Web侃づめ」からお読みいただけます。

以前にもご紹介しました、

『変じゃない 偏なだけで』をキャッチコピーにした

偏愛系ウェブメディア5PM Journalさん。

 

こちらに書かせていただいている

『半田カメラの大仏の世界』というコラム

(やや自己主張強めのタイトルですみません)

第2回目が今月16日に公開になりました。

 

石仏、磨崖仏ブログが途中だったため、

コラムの公開から少し時間が経ってしまいました。

 

 

こちらからお読みいただけます↓

『半田カメラの大仏の世界vol.2』

 

第1回目は日本一大きな大仏さま牛久大仏を例にあげながら、

私が大仏にハマったきっかけを書きました。

つづく第2回目では、日本で2番目に大きな大仏さま仙台大観音を例にあげ、

私の考える大仏さま(巨大仏)の魅力を私なりにご説明しています。

 

もしかしかするとこのブログをよく読んでくださっている方には、

ミミタコの内容かもしれません。

仙台大観音の魅力なんてこれまで何度も書いていると思います。

でも少しずつ文章力も上がってる…いやどうかな…

いやたぶん上がってる!と思いますので、ぜひぜひお読みください!

 

リアクションもいただけると嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします!!

 

ちなみに第1回目はこちらから↓お読みいただけます。

『半田カメラの大仏の世界vol.1』

 

最近は石仏ブログがつづいていますが、

大仏さまは私のライフワークであると思っており、興味がなくなることはありません。

今後も大仏さま情報も発信しつつ、石仏めぐりの幅も広げて行きたいと思っています。

ひきつづきお付き合いいただけますと有り難いです。

ふもとから山頂まで大小約700体の石像仏が並ぶ、

石仏好きにはよく知られる因島の白滝山

最高気温37.6度という猛烈な暑さの中、

この白滝山にチャレンジした前回のブログ

『石仏好き憧れの因島 五百羅漢(前編)』

からの後編となります。前編よりつづけてお読みください。

 

 

表参道から行って、山門をくぐると左手に休憩できる展望台があります。

前回はそこまでの道のりと展望台付近の石仏について触れました。

そして山門を右手に進むと広がるのが五百羅漢ゾーン

ここがまさに私が何年間も来たいと願ってきた場所です。

 

 

参拝者をまず出迎えるのは、上の写真の釈迦三尊像

中央に釈迦如来、両脇に文殊菩薩普賢菩薩

緑に囲まれていて分かりづらいですが、三尊像の周りには小ぶりな四天王

そして十大弟子十六羅漢がさらに周りを取り囲みます。

 

 

つづいて西国三十三番札所

丸い台座に三十三の観音像が二重の円形で並びます。

 

丸い台座をぐるっとまわりお参りすれば、

西国三十三所を巡ったことになる、ということでしょう。

あまりに可愛らしい観音さまに何周でもグルグルできます。

 

 

その後には過去七仏(かこしちぶつ)。

過去七仏とはお釈尊さま以前に出現した7人の仏さまのこと。

 

 

さらに後に三大師坐像

達磨大師弘法大師道元承陽大師の三大師です。

 

ここまでで何体の石仏があったでしょう。

釈迦尊像…

天王  …

大弟子 …10

十六羅漢 …16

三十三観音…33

過去仏 …

大師坐像…3

3+4+10+16+33+7+3=計76体

 

ここまで数字のつく仏さまを数えただけでも76

(他にも石仏は点在しますが割愛させていただきます)

 

 

さらに三大師の背後には延々とつづく五百羅漢!!

 

五百羅漢が実際に500体あるかは分かりませんが、

山頂の五百羅漢ゾーンだけで600体ほどの石仏があるのは間違いないでしょう。

山のふもとから山道に点在する石仏も合わせれば、

大小700体の石仏というのは大げさではなく、実に現実的な数字です。

 

 

 

そしてこれらの石仏はどれも実に個性的で可愛らしい

この石仏群はどのようにつくられたのでしょう。

 

瀬戸内海の中央に位置する因島は、村上水軍の島として知られます。

村上水軍とは14世紀中頃から瀬戸内海で活躍した、いわゆる海賊のこと。

(歴史にうとく、ふわっとしててすみません)

1569年に因島村上水軍6代当主が、

見張りどころとして観音堂を建てたと伝えられます。

 

その後、豪商であった柏原伝六という人物が、

神道儒教仏教キリスト教四大宗教を基礎にした

『一観教』という新たな宗教をつくり出します。

一観教をもとにして柏原伝六がつくったのが、

この自由奔放個性的な石仏パラダイス、白滝山 五百羅漢なのです。

 

 

こちらがその柏原伝六(一観)さんと奥様、ご夫婦の像です。

一観教の信者は1825年当時、数千人いたと伝えられます。

この地のカリスマだったんですね。

 

「一観教」は、伝六自ら教祖として布教され、信者は

一番背後の高い位置には阿弥陀三尊像

阿弥陀三尊のすぐ隣に展望台がつくられていて、そこから観た景色がこちら。

 

 

一観ご夫婦の背中、無数の石仏とその向こうに瀬戸内海の絶景が見えます。

 

ご夫妻の横に一体分スペースが空いているのは、

二代目の石造をつくる予定だったからだと言われています。

結果的に一観さんは五百羅漢の完成を見ることなく、

1828年に亡くなってしまい、二代目の席は空席のまま。

 

 

上の写真は西国三十三観音の中央にあった観音石仏。

左手に十字架を掲げているように見えます。

前編でも十字架の刻まれた観音磨崖仏をご紹介しました。

一観教の成り立ちがわかると千手観音が十字架を持っているのも頷けます。

一観教は禁教だったキリスト教をも取り込んだものだったんですね。

 

ざっくりまとめると白滝山の石仏群は、

『江戸時代後期にひとりのカリスマが現れ、新たな教えを説きその地をおさめた。

そうして生まれた自由で個性的な石仏群』

ということなのだと思います。

そう定義すると、長野県東筑摩郡の修那羅山石神仏群が思い浮かびます。

まさに同じような背景を持つ石仏群です。

 

修那羅山石神仏群についてはこちらからどうぞ↓

『鳥居の先の異世界 修那羅石神仏群 〜前編〜』

『鳥居の先の異世界 修那羅石神仏群 〜後編〜』

 
修那羅山石神仏群白滝山の五百羅漢を比べると、
修那羅山は森の中で暗く、秘密の場所みたいな隠されたイメージがありました。
それに対し白滝山遮るものがなく明るい
印象としてはアッケラカンとしていて明るく大らかなイメージ
(あくまで個人的なイメージです)
似ているけど対照的な両者。どちらも好きです。
 
 
まだまだ書きたいことはありますが、長くなるのでこれぐらいにします。
書き足りないことをまたいつか追記するかもしれません。
実際に参拝できる方はぜひご自分の目でお確かめください。
 
明るく優しく元気をもらえる石仏たち。
ずっとそこに居たくなる魅力的な石仏群でした。
時間を忘れ、熱中症のことも忘れてしまったんだから間違いありません。
パワーをもらえます。
とても一度では観きれないですね。
またいつか再訪したいと思います。暑くない時に。

前回、前々回のブログで広島県三原市の白滝山に登り、

龍泉寺磨崖仏に出会った話をしました。

今回もそのつづき、因島の白滝山編です。

リンクを貼りますので、つづけてお読みいただくと流れが分かります。

『広島で最も会いたかった磨崖仏(前編)』

『広島で最も会いたかった磨崖仏(後編)』

 

 

今回は、前回の山登りを終えたところから。

三原市の白滝山を降りる途中、軽い目眩を感じました。

どこかが痛いとか気持ち悪いとかではないけど、

なんか真っすぐ歩けてない感じ…もしかしてこれって熱中症じゃない?と。

 

ただ、関東住みの私にとって広島はそう頻繁に来られる場所ではありません。

これから向かう因島の白滝山も、前々から行きたいと願ってきた場所。

旅先で倒れるのは避けたい。でも軽症なら諦めたくない。

そんな想いが交錯します。

 

標高227メートルの因島の白滝山は、もともと修験者の修行の場でした。

そうしたこともあり、山のふもとの仁王門から、

展望台のある山頂まで、大小約700体の石像仏が並んでいる、

石仏ファンには有名な場所なんです。

 

本当は仁王門から石仏を拝みつつ登って行きたいところですが…

この暑さ(この日の最高気温は37.6度)です。

しかも熱中症一歩手前でフラフラしている。

誰がどうみても到底無理!!

なので泣く泣くすっ飛ばし、山頂に一番近い駐車場に車を停めました。

帽子をかぶり、首に冷たいタオルを巻き、手には杖を持ってと…

考えうる限り最大限の対策をし、ゆっくり登山を開始しました。

 

 

上の写真が山頂に一番近い駐車場からの登山道入口です。

二人連れが階段の先を登って行きます。

酷暑にもかかわらず、何人もの登山客(参拝客)とすれ違いました。

有名な散策スポットであることがうかがえます。

 

ここから山頂までは10分で行けると書いているサイトもあれば、

20分かかると書いているサイトもあります。

どちらにせよ、猛暑でなければそこまで大変な道のりではありません。

 

 

体調が体調ですから、いつもより慎重にゆっくり登って行きます。

10分ほど登った頃でしょうか、分岐点が現れました。

表参道と裏参道に分かれる分岐です。

行きは表参道、帰りは裏参道を行くことにしました。

 

ここから山頂までは100メートル。

100メートルなんて、すぐだろうと思うでしょ。

でも山登りの100メートルと平坦な100メートルでは雲泥の差です。

 

 

表参道の途中にあった、白滝山マップにも載っている慈母観音

昭和に入ってからつくられた磨崖仏のようです。

優しげなお顔が汗ダクの登山の中で一時の癒しになりました。

 

そうこうしていると階段の先に山門が見えてきました!

 

 

なんとかここまで来ることができた!

最後の力を振り絞り階段を登ります。

登り切ると白滝山山頂です!

そしてそこには、無数の石仏たちが待っているんです!!

 

 

山門をくぐり辿り着いた山頂!

息も絶え絶え、周囲を見渡します。

 

正面に観音堂と管理室、右手に大きな多宝塔。

(この自然石による多宝塔が素晴らしかった)

そして左手には瀬戸内海を見渡せる展望台があります。

 

 

この展望台は土足厳禁になっていて、ゴザが置いてあります。

景色を望むためだけでなく、休憩を取るためのスペースとなっているようです。

まさに今の私のためにあるような場所。

靴を脱ぎゴザを敷き横になって休憩させていただきました。

 

水分補給をし横になると、呼吸も落ち着き汗も徐々にひいてきて、

冷静に回りが見えるようになってきました。

すると周囲の個性的な石仏、磨崖仏が目に入ります。

 

 

 

展望台のすぐ脇に大きな岩があります。

岩の高い位置には天狗らしき像が3体、

その他にも地蔵菩薩、観音菩薩の石仏が安置されています。

そして岩自体にも数カ所、磨崖仏が彫り込まれていました。

 

上の写真の左下にある千手観音磨崖仏を拡大したのが下の写真です。

 

 

ニッコリ合掌する可愛らしい観音さまですが、何か気付きませんか?

そうです、十字架です。

観音さまの左手、向って右側に十字架が刻まれています。

 

現在は何の説明看板もありませんが、

この観音磨崖仏はかつて『十字架観音』と紹介されていたそうです。

(いまもパンフレットには紹介されてました)

 

ここ白滝山山頂には、この十字架観音の他にも

十字架と取れるものが刻まれた像が何体もあります。

これらの像がつくられたのは主に1827〜1830年。

江戸時代後期ですから、キリスト教は禁教とされていました。

なんだかドキドキしますね。

 

ここ白滝山がどんな場所なのか詳細は、

長くなりますので、後編につづきます。

後編はとうとう無数の石仏が並ぶ、憧れの五百羅漢ゾーンへ!

しばしお待ち下さい。

広島県三原市の白滝山にある龍泉寺さん。

そこからさらに山を登り、山頂の大岩に刻まれる磨崖仏、

龍泉寺磨崖仏を拝みに行った話。

前回の前編につづく後編になります。

 

前編ありきで話を進めてまいりますので、

どうぞ前編よりつづけてお読みください↓

 

 

 

このブログには何度か書いていますが、

私が旅をする上で最も大切にしているのは『初見の新鮮な驚き』です。

初見の場合、行く前にできるだけ詳細を調べないようにしています。

あえて情報を入れない。見ない。

そしておおいに驚く。

知らないことで道に迷うなどいろいろな失敗もあるわけですが、

トラブルもまた旅の醍醐味ととらえています。

 

龍泉寺磨崖仏に関しても

「釈迦三尊像以外にも磨崖仏がある」

程度の事前情報で山登りをしていました。

 

 

ですから、この釈迦三尊像に遭遇した後、

先にこの光景が見えて来たときには、本当に驚きました。

 

 

 

なんかめっちゃいる!!

凄くないですか…この密度!!

十三仏?…いや違うなぁ。

 

 

上写真の一番左の尊像はお腹に顔があるから、深沙大将かもしれません。

深沙大将(じんじゃだいしょう)とは仏教の守護神で、

玄奘三蔵像(西遊記の三蔵法師)とともに沙悟浄の立ち位置で描かれたりします。

となると写真の右の尊像は玄奘三蔵かもしれません。

なんかそう見えてきた。

 

特徴的なのでこの辺りは想像できましたが、

不勉強なもので他はさっぱり分からない…

 

十六善神(じゅうろくぜんしん)か?

十六善神とは大般若経の守護を誓った16の守護善神のこと。

仏教を守る神々っぽいですよね、装備が。

そうだとしたら数が足りないかも。

 

と思ったら!

 

 

わー、まだまだいらっしゃる!!

巨大な岩の側面を全て使うかのごとく!

あっちにもこっちにも、尊像が乱れ彫りされてるような状態。

しかもクオリティもめちゃ高い。

これはすごい!!

 

 

ここにも!!

あんな高いところにも!

 

 

ぐるっとまわってここにも!!

光が当たっていないので分かりづらいですが、ここにも3尊。

これら全てが江戸時代初期の作とは…

前編にも書きましたが、よくここまで残っているものです。

 
と、興奮しきりだったわけですが。
暑すぎて1尊1尊をよく観る余裕はなく、
驚きながらただただ拝んだという感じでした。

 

後で調べてみるとこの像はやはり
十六善神を含む20体とのこと。
数えたら21体だったんだけどなぁ…
暑さで朦朧としていたのか計算が合いません。
いつか再訪したいです。暑くないときに。
 

 

八畳岩と呼ばれる大岩の磨崖仏が刻まれた部分をぐるりと回り込むと、

自然と山の山頂に出るようになっていて、大岩の上にも登ることができます。

そこは遮るもののない360度の絶景が広がります。

 

大岩の上から望む景色がこちら。

 

 

360度の大パノラマ。

「山頂まで登ったー!!」

という達成感よりも何よりも、とにかくただただ暑い。

それでも会いたかった磨崖仏は本当に素晴らしく、

汗を流したかいは充分にありました。

 

事前に下調べをしていなかったため、

磨崖仏の密度と素晴らしさにとても驚きましたが、

これは調べていても驚くレベルだと思います。

 

ただ、このときはまだ元気だったのですが、

山を降りたぐらいから軽く目眩がしはじめます。

おそらく熱中症の初期症状だと思います。

皆さまはどうかもう少し涼しい時期にご参拝ください。

 

ブログはもうひとつの白滝山の登山へと進みます。

しばしお待ちください。

暑すぎませんか。9月も半ばなのに。

このまま行くと温度上昇により人類はすべて滅び去り、

熱帯に適応する生物のみ生き残るのではないか。

そして人類が滅んだ後も、石に刻まれた磨崖仏は残りつづける…

そんな世紀末的な想像をしてしまう今日このごろ。

皆さま、生きてますか。

 

先月8月、猛暑の最中に広島で山登りをして、

熱中症初期のような状態になった話をしようと思います。

 

 

どうやら広島県には『白滝山』と呼ばれる山がふたつあるみたいです。

広島で行きたい磨崖仏と石仏を調べると、両方とも場所が『白滝山』でした。

ですからてっきり同じ山だと思っていたんです。

ところがふたつは別の白滝山でした。

ひとつは瀬戸内海に浮かぶ因島にある標高226メートルの『白滝山』

もうひとつは三原市の南西部にある標高340メートルの『白滝山』

結果から言うと私は1日でこの両方の白滝山に登りました。

 

最初に目指したのは三原市の白滝山です。

私が会いたい磨崖仏は龍泉寺磨崖仏と言い、

三原市の白滝山の山頂付近にある龍泉寺というお寺の先、

まさに山の山頂に刻まれているらしいのです。

これはめちゃめちゃ会いたい。

 

 

龍泉寺までは最寄りの駅から歩くと、おそらく一時間以上かかります。

車だと、こんな感じの舗装された細い山道を走り、

お寺に一番近い駐車場に車を停め、

そこから徒歩で10分ほどの登山になります。

 

 

それまでの山道にも点々とお地蔵さまがありましたが、

駐車場近くでひときわ大きなお地蔵さまと観音さまがお出迎えしてくださいます。

ここが山登りのスタート地点。

 

この日の広島の気温は、

最低気温が28.0度、

最高気温が37.6度

…平熱を上回るぐらいな酷暑!

 

山登りとか、普通ならあり得ないんです。

でも高所だし、少し涼しいかも…

なんて淡い期待を持ちつつ向かいましたが、

標高1000メートルクラスならともかく、

300メートルクラスの山ですからそんなこともなく…

数分歩くと汗が滴り落ち、歩きはじめてから約10分後、

石段の先に龍泉寺が見えて来たときにはすでに汗ダクに。

 

 

階段の上に見えているのが龍泉寺の山門です。

石のちょっとファニーな仁王さま(ファニオーさま)がいらっしゃいました。

正面には立派な本堂。

本堂左手には地蔵堂。

ひとつひとつご紹介したいところですが、長くなりますので省きます。

 

本堂に手を合わせまして、今回の最大の目的である山頂の磨崖仏へと向かいましょう。

 

 

本堂の左手奥に石の鳥居があり、

その先にやや傾斜のキツそうな坂が見えています。

 

ここを登るのか…ツラそうだな…

暑くて、もうこの先は家族もついて来てくれません。

(そりゃそうだと思う、ここまで来てくれたことに感謝)

だからひとりで行きます。

ここまで来たんだから暑くても行く。

 

 

10分は歩いてないと思います。

6〜7分というところかな、

汗を拭いながら登って行くと、左手に石の羅漢さんが現れました。

 

「おっ、羅漢さんだ」

そろそろ山頂かな?

と、

左カーブを曲がって見上げた次の瞬間!

 

 

現れたのは、

巨大な岩場とそこに点在する羅漢さん!

岩が大きいだけに迫力があります。

なんでも方丈岩(八畳岩)といわれる大岩なんだそうです。

 

 

そして、

この羅漢さんゾーンの先にとうとう見えてきました…

 

 

 

釈迦三尊磨崖仏!!

 

中尊が釈迦如来坐像。

脇侍に迦葉尊者(かしょうそんじゃ)と阿難尊者(あなんそんじゃ)。

こちらは立像、つまり立ってる像で、いずれも釈迦の十大弟子です。

が雲に乗って出迎えてくださってます!

 

山の山頂にある大岩の一番高い位置に、雲に乗った釈迦三尊像

なんだか象徴的です。

江戸時代初期の作と推定されるとのこと。

よくここまで残っていますね…素晴らしい。

 

そしてここから先がさらに凄かったんです。

もう少しありますが長くなりますので、後編につづきます。