田原歩
さて、今回のお話で私が1番考えさせられたことは、「中立」ということです。岡部様のお話を聞くまでは、プレゼン班同様、私も中立など有り得ないと思っていました。この点に関し、岡部様も中立は有り得ないとおっしゃったのですが、なぜこのことに私が注目したかというと、それをよりリアルなものとして感じることができたからです。岡部様はこの説明をする際に、野球のレフリーの例を挙げられました。「一人一人のレフリーの基準は違うかもしれない。でも、どのレフリーもそれぞれ自分の中立を守っており、またそれに励んでいる。コンサルタントもこれと同様である。」私にとってまず衝撃であったことは、コンサルタントは必ずしも中立ではないということです。私は、コンサルタントは自身は中立であると自負しているだけで、実際はどこかに偏りがあるのではないか、と思っていました。そもそも、コンサルタントが自身の責務を果たしていないのではないか、と考えたのです。しかし、それが絶対的に中立であるとは言うことができないにしろ、そうである努力をしていると知ったのです。私はこのことに深く考えさせられました。コンサルタントの責務は中立を図ること。当たり前のことかもしれませんが、これに忠実になることはそう簡単なことではないと思います。もしも自分のことを考えたら、もしも責務に忠実でなかったら、すぐにどこかに傾いてしまうのではないでしょうか。コンサルタントがこのように、相対的にしろ中立を守ることができているのは、概して自分たちの仕事の意味と真摯に向き合っているからなのではないでしょうか。貧困に苦しむ人々など、誰のために、何のために自分たちは動いているのかという目的意識がはっきりしているのだと思います。
どんな形にしても、このコンサルタントの姿勢は見習わなければならないと思います。政府、JBIC、世界銀行…どんな規模であっても、どんな援助形態であっても、誰かのために、という目的意識があるのなら、誰もが持たなければならない共通認識なのではないでしょうか。例えばODAがビジネスのために行われているということはしょうがないことかもしれません。しかし、目的意識よりも営利追求が先に来てしまうのでは、本当に意味での援助とは呼べないのではないでしょうか。例えば、ダム建設が果たして本当に住民のためになるのか、という議論のように、もしも営利追及が大きくなってしまえば、そこから移住しなければならない住民がいること、ダムが建設されたことにより工場が建ち、環境汚染につながるなど、デメリットの部分が大きくなってしまうということです。
そのため、今回のコンサルタントの姿勢は印象深かったのです。この姿勢が、全てにおいての原点となるのだと思うと同時に、これが確立される必要性を改めて感じることとなりました。
前山明日香
05w2113005G 前山明日香
今日は岡部様より、自分の気持ちを相手に伝えることの大切さ、またそれは簡単な言葉で伝えなければならないということを学んだ。岡部様は何度も、頭でっかちの理論や議論も時には必要だが、それだけではいけないとおっしゃっていた。開発プロジェクトひとつを実行するのにも、様々な試練を乗り越えなければならない。それは、プロジェクトの関係者の意思疎通を図ること、関係者のやる気を出すことなどだ。そしてそうするためには、自分の思っていることを相手に正確に伝えなければならない。その時に「現場」を知らないで、理論だけを話しても意味がないのだと感じた。
私たち学生も、これに当てはまる。学生は理論を学ぶ時であるとは思うが、そればかりではいけないのだと今日改めて思った。例えば私は今開発について学んでいて、持続可能な開発とは何なのかということを考えたり、持続可能のためには環境に優しく生きなければならないと思ったりしている。でも、思うだけではだめなのだ。それこそ頭でっかちに「この行為は環境に悪い」と理解しているだけだ。そこで自分に今何ができるのかが問題なのだ。例えば割り箸を使わないようにmy箸を持ち歩くとか、なるべくゴミは出さないとか、そういう行動が伴ってこそ、学ぶ意味があるのだと思う。私自身が、頭でっかちになりかけていたのではないかと思う。頭でっかちでは、こちらの意見が正しいと思い続けることにつながり、本当に必要なことは何なのかを考えることができなくなる。それでは岡部様のおっしゃる、皆が幸せになれる政策は行うことができない。
開発コンサルタントという仕事は、様々なテークホルダーとかかわる。岡部様は、そこの場で、ひとつが幸せになるのではなく、皆が幸せになることが望ましいとおっしゃった。岡部様のお話を聞くまで、私はどのようにそれを行えばいいのか、中立に立つことはとても難しいのではないかと考えていた。結局開発コンサルタントもどこかに偏ってしまうのではないかと疑問に思っていた。しかし、どの方法を使ったとしても、そこに問題は必ずあるのだと知った。「中立」ということはあり得ないのである。しかし岡部様は「中立性」はあるとおっしゃった。完璧な「中立」ではなく、どのような措置をとることが多くの人、機関にとって望ましいかを考えることが大切なのだ。
私は今まで、いいか悪いか、そのどちらかしか見ていなかった。しかし物事には両方の面があり、そのデメリットの部分も知った上で、その先どうするかが問題なのだと知った。ひとつの意見を尊重して押し通すのではなく、よい面も悪い面も受け入れてから、次の一歩を踏み出さなければならない。だからこそ、頭でっかちではいけないのだ。頭でっかちになってしまうと、ある論理だけを信じ、そのようなことを考えることができなくなってしまうのではないか。私は今日、そのようになりかけていた自分にもう一度問いかけることができた。
中村 蕗子
05w2116001E 中村蕗子
まず、このご講演のために遠くまでお越しいただいた岡部様にお礼を申し上げたい。岡部様、帰国後すぐというお忙しい日程の中、わかりやすくそして心に響くご講演を、本当にありがとうございました。難しく考えがちなことも「好きな人」「ダイエット」などわかりやすい例えを用いてお話してくださり、とても楽しく開発コンサルティングを知ることができた。
私はこの岡部様のご講演を、現在ある団体の代表として活動している自らの状況と重ねて聴くことができた。また、いろいろな数多くのご経験を積まれた岡部様から、プロジェクトを行う際には関係者のやる気が重要であること、そしてやる気が起きない場合は、お金を使ってやる気を奮起させることも重要であるとのお話があった。やはり物質的な要素の重要性もあるが、気持ちの重要性が大きいということを直接岡部様から聴くことができ、とても新鮮であったし、私にとって貴重な経験となった。岡部様は、開発コンサルタントのプロフェッショナルとして何年もお仕事をなさってきて、理想ばかりを追いかけていることの難しさなどを感じられたこともあるのではないかと思う。私は、何をするにも、いくら物質的な要素が完璧な状態だとしても、関係者のやる気がなかったら、その活動をすることで何かを伝えたり、感じたりすることはできないと思う。岡部様が気持ちの面での重要性を示して下さったことは私の考え方の大きな支えとなった。一方で、お金を使うことも必要であるという事実。私事であるが、現在所属する学生団体での活動を行う際、関係者のやる気を起こさせるためにどのような行動をとれば良いのか、悩むときがしばしばある。その解決策として、私なりに出した答えが、“気持ちには気持ちで勝負”であった。つまり、やりたいという気持ちが起きないのであれば、その人のやる気の部分を増やしていく必要がある。そのために、自らの、その活動に対する強い気持ちを少しずつ伝えていくことで解決できると信じていた。しかし、岡部様が“お金をあげることで少しのインセンティブになるのであれば、それも必要なことであるのでは”と話してくださったので、今まで持っていた私の考えは、まちがいではないにしろ、理想論に近くなっていたのではないかと考えた。気持ちで通じる時もある、しかし気持ちだけでは通じきらない時もある、そんなメッセージが、たくさんのご経験を積まれた岡部様から聞こえてくるようであった。
“development”、これがこの講義のキーワードであるが、今回私はこのキーワードとあまり深く結びつけずに考えた。しかし、このご講演の後に改めて開発というものを考えて、ものすごく重要なことに気付いた。開発というものは、自らのすぐそばにある、ということだ。もちろん、世界をとりまく、良くも悪くも主要な課題として、開発という言葉は欠かせないと思うが、この開発を行うことや考えるための根底、またその途中を作り上げるものの基本は、限りなく私たちのすぐそばにある。今まで、まずは自分の身の回りの生活を見直していこうという話を何度も聞いたが、今回はまた新たな発見をできたと実感している。うまく言葉で表すことはできないが、自らを開発していくということ、そして世界の国々を開発していくということ、これらは決して遠いものでなく、つながって考えられるべきものだと感じた。
佐野佑希子
05W2113009J 佐野佑希子 はじめに、先日帰国したばかりとご多忙の中、遠い多摩までお越しくださり、私たち学生に「開発」とは何かということを改めて考えさせる機会を与えてくださった岡部様に感謝いたします。ありがとうございました。
私は今回の岡部様のご講演と懇親会を通して、「開発」においての自分が向き合う対象について考えさせられました。
私はスリランカの「開発」をテーマにリサーチする中、自分の直接の問題でない問題について自分が触れていいのか、勝手に自分の問題として捉えていいのかということについて長い間考えていました。今回岡部様のお話を聴き、岡部様は私の悩んでいる点については何も感じていないのだと理解し、そしてそれがわたしの対象にする相手の見方と岡部様の対象にする相手の見方の違いからきているのだと考えました。私が今日本で行っている学びは、スリランカにある問題を取りあげ、観察するというものです。その問題がなぜ問題なのか、なぜ起こったのか、その問題に対してどういったアプローチがされてきたのかといったことをリサーチし、自分はどういった解決策がよいか考える。この工程の中で、スリランカに住む人々の生の声というのは得がたいことです。というのも私が今行っている学びは現地の人々が直接関わらない学びであり、一方的なものだと考えるからです。その一方的な学びでは私には、相手の問題を自分の問題として、一緒に解決していこうという感情が生まれてきません。そこから、スリランカの問題に対して自分が触れてよいのかという問題が生まれました。スリランカという国の人が実際はどういった人たちで、実際私に関わる人たちがどんな人であるか触れない限り、私は他人の問題を自分の問題であると感じることはできないと考えています。問題を取り上げる対象が他人ではなく、関わりがある人だからこそ、その人の問題を一緒になって解決していきたいと思うのだと考えます。このことから、岡部様が行っている活動は、問題を解決してあげたい人と一緒になって行う活動なのだなと思いました。現地に行き、直接現地の住民と話すことによって、岡部様が問題を解決したい現地住民と一緒になって解決していこうという姿勢をとっているからだと思います。そして私の行っている活動は、その前の段階で、関わる人たちについて知ることです。私は今、学びの最初の段階にいて、これからスリランカの現地住民と触れ合うことによって、今私が抱えている「問い」を解決できるなんらかの糸口になるのだと考えます。今回、岡部様のお話を聴き、今まで考えていた問題について、自分が今いる段階は私からの学び一つで、問題を直接持つ現地の人と一緒に解決する2方向の学びの段階はその後、ということを再確認したと同時に、これからスリランカまでの3ヶ月間を問題を観察することに全力を尽くそうと考えました。
今回、岡部様のお話を聴き、将来自分が行う活動も、岡部様が行う活動のように、現地の人々と共に問題を解決できるような活動であることを望みます。その前に、今は目の前に控えたスリランカでのフィールドワークから多くの学びを得るため、そして少しでも多く現地の方と一緒になって問題解決になる活動をするために、今は現地についての知識を少しでも多く学んでいきたいと思います。最後に、「開発」を考える私たち学生に、自らの活動を話すことで、問題に対する私たちの関わり方をお教えくださった岡部様に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。そして、特殊講義developmentライブ!の授業を通して、岡部様を含む5名の実務者と、私たちを結び付けてくださったモモに感謝します。プレゼン班の活動中はさまざまなご迷惑をお掛けいたしましたが、developmentライブ!の授業を通じて、私個人は将来に向けた大きな学びを得ました。この学びを活かし、これからモモと、みんなと一緒に「開発」を考えて行きたいと思います。
鈴木真理奈
05w1407022F 鈴木 真理奈
まず、先日ご帰国なされたばかりというご多忙の中、中央大学までお越しくださった岡部様、本当にありがとうございます。私は、岡部様のお話から、改めて開発という言葉の奥深さを知り、今まで簡単に発していた言葉を一つ一つ見直していきたいと思った。開発は、概念ではないと強く思ったのは、岡部様から、東ティモールでの開発に大変ご苦労なさったお話を伺ったときであった。開発においてその受益者が主体的になることは欠かせない、とプレゼンを作る時点では、頭ではしっかり掴んでいたつもりだった。だから、ボトムアップの開発が絶対に必要だと考えていた。しかし、岡部様は東ティモールでのお話しを通して、現場を見なければ住民のニーズはわからないし、ボトムアップの開発ができない場合もあると教えてくださった。言葉の表面だけで判断し、一人ひとりの受益者の変化について思いをめぐらすことが出来ないと、開発はお節介なものになってしまうと思った。
開発は、人との関わりなしには行えないことも改めてわかった。しかし、ただ人が好きなだけで出来るような簡単なものではないことを、岡部様は懇親会の時に、教えてくださった。また、「自主性を持って開発に取り組むことは、自主性を持って開発から身をひくことができることもある。しかし、企業人として開発を行うときは、どんなに辛くても逃げることはできない。」という岡部様の開発に対するご姿勢に大変感銘を受けた。私に今出来る最低限のこととして、他人にも届く位、もっともっと本気で学びたいと思った。
また、プレゼンを作る中で、言葉でしか物を考えられていなかったとき、モモから、プロジェクトとは何かと聞かれたことを鮮明に覚えている。あの時、モモが私たちプレゼン班に気づかせてくださったことは、開発を受益者の視点から見るということが私たちには欠けていたことへのヒントであったと今では思う。モモからのご指摘を受け、岡部様のお言葉を感じ、私なりにこの授業を通して考えてきた「開発とは何か」という問いへの回答はまたここで、原点に返ることが出来た。「開発をもっと自分のことにひきつけて考えて」とモモからご指摘を受け、今私が大切にしたいと考えるのは、人と人とのつながりであった。表面でしか考えてなかった会話、言葉の裏にある思い、どれだけ私は素通りしてきたのだろうと反省している。開発を学ぶ中で思うことは、いつも開発途上な自分の惨めさだった。こんな私に何が出来るのだろうと考えると先へ進むのが怖かった。しかし、このプレゼンを作っていくうえで、向上心でいっぱいになった。また、4人という少人数の班で作るプレゼンには、4人の意見が均等に反映されていて、誰一人欠けてもこのプレゼンは出来なかった。それ以上に、最後のプレゼン班ということで、たくさんの履修生から助けられた部分もあった。そうした人との関わりから、人嫌いだった私は、人が好きだと何度思ったかわからない。話すことが嫌いだった私は、自分の思いを伝えることに自分の存在意義を強く感じている。それ以上に人の思いをインプットすることの難しさに初めて意識した。一緒に学んできた履修生一人ひとり、もう一度開発を問い直すきっかけをくださった岡部様、約3ヶ月かけて開発を感じる機会を設けてくださったモモに感謝しています。
豊田貴志
最初に今回お越しいただいた岡部様に感謝したい。今回のご講演では、開発コンサルタントとプロジェクトをテーマにお話をいただいたが、ご講演の内容の中で、実際にモモが私たちに言う社会の常識が詰まっているようだった。
まず開発コンサルタントとプロジェクトということに関して、開発ワーカーとして必要なことというお話では、岡部様が開発プロジェクトを行う際に気をつけておられることは、プロジェクトの主役はあくまでプロジェクト対象地域の住民で、支援は側面的なものでなければならず、相手国のwantsではなく、needsや能力を尊重した支援が必要であり、岡部様はそのような中で、住民の人たちがどう変わるのか、そのプロセスを楽しむことやりがいを感じるとおっしゃられたことがとても印象的だった。それは支援地域の住民との係わり合いというものを通じて、岡部様が人好きだということをとてもよくあらわしていると感じた。また同時に人好きだからこそ、支援をしてあげるのではなく、住民が自ら作り上げていく自助努力による開発プロジェクトを目指しておられるのだと感じた。そして今回のご講演では、私が事前リサーチを通して感じた疑問も解決することができた。私はリサーチを行った中で、開発コンサルタントは中立性を持ってプロジェクトを行うという文献があったが、それが受注者と対象地域との中立なのか、それとも違う中立要素がほかにあるのだろうかと疑問に思っていた。なおかつ企業という立場から利益を追求することが活動の目的であるとも考え、そのような利害関係がある中で中立というものは存在するのだろうかとも考えていた。この疑問に対し、岡部様はプレゼン班の質問に対してお答えになられた際、必ずしも中立という物はないが、受注者にとってバランスのよい開発プロジェクトを行うことが、中立性を保つ方法であると述べられた。私はこのお話を聞き、このようなバランスのよいプロジェクトを行うことは、ひいてはプロジェクト対象地域の住民にとって適切なプロジェクトかどうかという開発コンサルタント側の選定も含まれているのではないかと感じ、それが受注者と住民との中立性をバランスのよいプロジェクトを行うことで保とうとしているのだと考えた。
今回岡部様のお話はとても日々の私たちの学習に対する心構えと社会の常識が詰まっていたと感じた。岡部様が欠陥やリスクを改善するために必要なことをお話になり、それには計画作り、問題意識と目標設定、リスク・マネジメント、コミュニケーション能力が大切だと述べられた。また開発コンサルタントの要件のお話の中では、結果重視の成果主義、時間厳守、知識だけでなく現場経験、グループの中での協調性、異文化への適応性、そして日々何を考えているのか、一本筋の通った考えを自分なりに持っているのかという自らの問題意識をお話になられた。ここで感じたことは、岡部様はこれらのことを開発コンサルタントという立場から述べられたが、これらは同時にモモが私たちにALPsを通じて身につけさせようとしているものと同時に成果主義や時間厳守などは社会では当然ということを教えてくれているのだと実感した。それだけにALPsだけでなく、ほかの授業に対しても同様に取り組む必要ことでそれらがALPsの授業に還元され、社会に出たときに役立つのではないかと考えた。なぜこのように考えたかというと、それは私がALPsを重視しすぎて、他の授業をおろそかにしてしまうことが何度もあったからである。それでは結局ALPsの方では期限を守り、一方違う授業ではルーズになるという態度では何も身につかないと実感した。だからこそ今後は両立がしっかりできるようにするべきだと感じ、それには自分がタイム・マネジメントをしっかりし計画、実行していくことが求められるため、このことを心がけて行動していきたい。今回の岡部様のご講演は、developmentライブの最後を締めくくる機会としてとても私にとって意義のあるものであった。そしてこの機会を作っていただいたモモに感謝するとともに、あらためて岡部様に感謝したい。
加藤 翼
05w2111014C 加藤 翼
今回は、最後のdevelopment liveであったが、私にとってはとても興味深い内容であった。
プロジェクトというと、何か大きな事のように思えるが、(確かに大きいものもあるが)実際には存在する明確な問題に対して、計画、実行、評価する(PDC)というサイクルの中で解決を図ろうとすることがプロジェクトであり、これは何かしらの問題を解決しようとするときに必要なプロセスである。大掛かりなものだけではなく、このプロセスを踏むものをプロジェクトと呼ぶならば、身の回りにもプロジェクトと呼べるものは多く存在していくことがわかる。
そして、途上国に対してのプロジェクトには、途上国政府や、国連、大使館、企業、コンサルタント、発注者など、さまざまな機関や媒体や人が存在し、プロジェクトをうまく回すためには、これらの媒体がそれぞれ与えられた役割を理解することが必要であるということだった。物事がうまく回るためには、このようにそれぞれに与えられた機能を担い、それぞれが自らに与えられた役割を果たすことが必要であり、結果的に大きなプロジェクトを成し遂げることができるのである。これは先の身近なプロジェクトにしても同じことだと思う。
また、岡部様がものを作る側のハードのエンジニアから、ソフトの方のコンサルタントに転職された理由を聞いて、私も開発コンサルタントという職業に魅力を感じた。岡部様は、開発コンサルタントについて、人と人とが直接触れ合うことができ、人が変わってゆくプロセスがそこにはあるのだとおっしゃっていた。それはハードのエンジニアをされていた時では感じられなかったものであり、やはり人と触れ合うことで相手に何かしらの影響を与えられる職業ほどやりがいを感じられるものはないだろうと思う。
開発コンサルタントとして途上国に対してすることは、決して途上国を立ち上げるということではなく、相手工のニーズに合わせて手を添える形で援助することが大事だと私は受け取った。援助が終わってもプロジェクトが継続していくためには現地住民の自主性を尊重し、見守ることが大切である。これは、何も開発コンサルタントだけに求められることではなく、教育者として必要なことだと思った。
今回、岡部様のご講演を聞いて、開発コンサルタントという職業の様々な魅力に触れることができた。遠いところまでお越しいただいた岡部様に感謝申し上げたい。また、5回の授業の中で様々な方をゲストとしてお呼びくださったモモに感謝したい。そして、このdevelopment live で学んできた『開発』とは何かをもう一度整理していきたいと思う。
河合暁
developmentライブ!を通して様々な機関をとおしての”development”に関するお話を伺う機会を与えていただいた。その中で、今回の「企業: 開発コンサルタント」を通しての”development”はとても想像しやすかった。”development”のもとで行われている行いを頭の中で描きやすかった。なぜならば、これまでALPsを通して繰り返し行ってきた、学習の基本姿勢である「前提を疑う」こと、そして「先読み」・「シェアすること」などALPsをはじめてから重要性が分かったことなど全てが、開発コンサルタントという「企業」において”development”を行ううえで、日常で行っていることと繋がっていたからだ。今回の岡部様のご講演を聴くまでは、ALPsにおける行動と、developmentの現場で行っていることが、どこか繋がっていなかった。知識としてのdevelopmentと、現実で行われているdevelopmentが別々のものであった。
また、ご講演を通して岡部様のお話全てが具体的であった。全てが自分の生活と繋がっていた。ご講演の中で述べてくださった「開発プロジェクトでよく見られる欠陥」の項目のほとんどが私たちのALPsというコミュニティー、またグループワークに繋がると感じた。
しかし、岡部様のお話はとても現実的であったぶん、現実における厳しさも多く含んでいた。「開発には政治的な意図を絶対に含む。開発はそんなに純粋なものではない。」という言葉はもの凄くショックだった。確かにMcMichael氏の著書などを読みながら自分が描く「理想のdevelopment」が地に足が着いてないのは気づいていた。けれども、開発の現場で働いている方から、直にあのような言葉を聞くとショックはとても大きかった。ただ、そのように厳しいことをおっしゃいながらも、岡部様のdevelopmentに関する考え・姿勢はとても前向きで明るい印象を受けた。現実を受け入れたからこそ、見えてくるものがあるのかもしれない。やはり自分は現実を見られていない、問題を自分に引きつけて考えられていないと思った。
そして今回developmentが身近に感じたことで逆に、今まで自分がどれだけdevelopmentを自分に引きつけて考えられていなかったのかが分かった。加えて、ALPsで学んでいることが自分の私生活に生かしきれてないということも痛感した。
developmentライブ!の締めくくりとしての岡部様のお話を伺って、これからのALPsで活かすべき多くの教訓を学ぶことができた。その中でも、「相手により良い理解をしてもらうためには、相手に分かりやすい言葉で説明する」ことはもっとも大切だと感じた。今の自分、そしてALPsの学生がもっとも欠いているものは「コミュニケーション能力」だと思う。この問題をたどっていって最後に行き着くのは「心遣い」であると思う。日常生活において「心遣い」が無ければ、とうていALPsにおける「心遣い」など存在しない。これがこれから気をつけていくべきことだ。
そして、帰国して間もないのにも関わらず遠いところまで、いらしてくださった岡部様に感謝をしたい。
宮島優子
05W1406019H 宮島優子
岡部様にお会いできたこと、そして「開発コンサルタントとプロジェクト」のプレゼンテーションを担当できたことを、心から嬉しく思う。今回の授業は、開発について考え直す良い機会となった。
私は、開発を言葉としてしか認識していなかった。傍から見れば今でもそうなのかもしれないが、確実に理解は深まったと思う。私は、開発をするということが、現実問題としていかに痛みを伴ったものであるか、考えもしなかった。開発をするためには、ただ「世界中の困っている人たちを助けたい」というような生温い気持ちだけあっても意味がないと思う。そんなきれい事ばかり言って、偽善ぶっても、何にもならない。所謂先進国に住んでいる私たちが、そのような事を言っても、何の説得力にもならない。悪く言えば、途上国の開発なんて関係のない他人事だとも言える。私たちは、途上国のことを考えなくても普通に暮らしてゆける。けれども、それを他人事と考えずに、自分の人生をかけて援助をするということは、そんなきれい事では言いくるめられない程、素晴らしくて、苦しい事なのだと思う。開発はそんなに簡単なものではないはずだ。沢山の格闘があって、物凄く複雑な要因が重なって、色んな人たちの気持ちがぶつかり合って、抱えきれないほどの問題が起きている。開発という言葉の裏には、果てしないほどの苦労が隠されているはずだ。今日私は、開発に対しての認識が甘かったと自覚した。
実際に開発をするとなったら、気持ちだけでは本当に意味がない。具体的に欠かせない「技術」、プレッシャーに耐えるという「根気」、そして開発に対する「情熱」が必要だと思う。これらを持ち合わせていらっしゃる岡部様が、本当にかっこよく見えた。
また、岡部様は企業家でもある。利益を追求しつつも、社会に貢献する、というのは一見矛盾しているようにも思えるが、そんなことはない。自分が頑張った分だけ返ってくる物がなければ、人間頑張る気にもなれないものである。それに、利益があるからこそ、競争も生まれ、また、高度な技術も生まれ、次のステップへと進むこともできる。そんなに、利益を罪悪視すべきではないと思う。もちろん、利益を追求するという企業には、マイナスの影響を及ぼす可能性もある。だが、それと同時に、プラスの影響を生みだす大きな可能性をも秘めていると思う。どちらの結果となるかは、私たち人間のこれからの行動にかかっている。
最後に、至らない点がいくつもあった私たちプレゼンテーション担当班に対して、分かりやすく、笑顔で答えてくださった岡部様に感謝の意を表したい。本当に、良い経験ができました。ありがとうございます。
高塩 愛子
05w2111020B 高塩 愛子
まず、先日帰国されたばかりだという岡部様、お忙しい中中央大学までお越しいただきありがとうございました。
私は今回お越しくださるゲストの方が、今までの方とは少し違った、“企業”の方で、しかもご自身で会社を立ち上げられた方という事でいつもとは少し違った気持ちで望んでいた。正直、私はdevelopmentライブ!で開発コンサルタントというものを知るまで、企業として開発を行っているところがあることを知らなかった。開発と言えば、政府機関や国際機関、またはNGO・NPOが行っているものだという勝手な先入観があったため、“企業”という言葉を聞いて違和感を覚えてしまっていた。“企業”という言葉を聞くと、まだ自分の中で「利益追求」とつながってしまい、そのような機関が開発を扱う事に違和感を持ってしまっていた。
岡部様はもちろん利益のことばかり考えるような方ではなく、今までの政府機関やNGOからのゲストの方々と同じように途上国にとってより良い開発を考えていらっしゃる。しかし今、私自身の中で開発を行うこと自体に対して疑問を抱いているため、岡部様のお話も疑問を抱きながら聞くこととなった。私の抱いた疑問は、開発コンサルタントだけに向けた疑問ではなく、開発そのものに対するものであるが、そもそも“プロジェクト”が本当に途上国の求めるものなのであろうか。どれだけ相手国のニーズに沿うように考えたとしても、プロジェクトを考え出すこと自体が先進国側からのスタートなのではないか。現地の人間の立場に立って考えることが大切であるが、本当に現地の人間の気持ちになったら、開発など必要なく、今の自分たちの生活で十分満足なのではないだろうか。「現地の人に満足してもらえる開発」という前に、相手に不満の感情を起こさせているのが先進国なのではないだろうか。岡部様のスライドの中に「プロジェクトとは、何らかの問題・課題を解決すること」とあったが、そもそも先進国が何も働きかけをしなければ、当事国にとって問題など存在しないのではないだろうか。例えば「インフラ設備が整っていない」と言っても、それを問題視していることが先進国の勝手になってしまうのではないか。「開発プロジェクトでよく見られる欠陥」の中には「関係者にやる気がない」というものがあったが、やる気がないのは必要性を感じていないからであって、なぜそのような国にプロジェクトを持ちかける必要があるのだろうか。私はまだ知識がほんの点程度しかなく、極端な考えではあるが、「より効果的・効率的で相手のニーズにあった開発とは何か」を考える前に、“開発”というものが世の中にとって必要なのかがわからなくなってしまった。
developmentライブ!の授業を履修したことで、新たな発見、広い視野、感動など得たものはたくさんだが、最後にひとつ「開発とは必要なのか」というとても大きく根本的な問いが私の真ん中にドンと居座ってしまった。しかし、ただゲストの方々のお話に共感し感動するだけではなく、結果として自分の1番の問いを持つことができ、大きな収穫だと思っている。