「あんぱん」から学ぶ子どもへの接し方〜課題の分離〜
自死ゼロ・事故ゼロの世界を創るメンタルコーチ安田伸也です。最近、NHKの連続テレビ小説「あんぱん」を見ていて、柳井崇のお母さん、松嶋菜々子演じる登美子さんの言動に「あ〜、典型的な親子関係を悪くするコミュニケーションだな」って感じました。崇の「漫画で食べていきたい」という想いを登美子は「そんなの無理」とか「現実を見なさい」などなど自分の主観・価値観で否定していきます。今回は、そんな親子のコミュニケーションについて考察していきましょう。「ちゃんと宿題やったの?」「それ違うよ、こうでしょ?」「テスト近いんだから、そろそろ勉強しなさい!」こんな言葉、つい口から出てしまうことありませんか?わたしの母親もそうでした。子どものことを想えばこそ、つい口を出したくなってしまう。でもね、それが逆効果になることもあるんです。わたしは、母親から”勉強しなさい”と言われる度に「意地でも勉強しないぞ!」と心に誓ったモノです。(^_^;誰しも人から強制される、無理矢理やらされるのは気分が良いモノじゃありませんよね。じゃあ、どう関われば良いか、一緒に考えて行きましょう。・課題の分離アドラー心理学には、「課題の分離」という考え方があります。簡単に言うと、「それって誰の課題?」という視点で、人との関わり方を見直すというもの。例えば、宿題をするかどうかは、親の課題? それとも子どもの課題?この答えを間違えると、親子関係はギクシャクしていきます。「子どもが困るのがイヤ」って気持ち、すごくわかります。しかも親としては「後で困ってほしくない」「今のうちに教えておきたい」って思いますよね。しかし、その「親心」が行き過ぎると、子どもの中にはこんな気持ちが芽生えます。「どうせ自分がやっても親が口出してくる」「信用されてない気がする」「やらされてるだけで、楽しくない」こうなると、どんなに良いアドバイスも届かなくなってしまうんです。とはいえ「放っておいたら何もしないのでは?」もし本当に放っておいて何もしなかったら…と考えると、不安になりますよね。でも、課題の分離はただ単に放置するわけではないのです。必要なのは「信じて待つ勇気」。親が手も口も出していると、子どもは「自分で考える」経験が育ちません。そして、失敗した時は全て親のせいにしてしまいます。放任するわけではなくて、「いつでもサポートするよ」というスタンスで見守ることが大事なんです。つまり、“子どもの課題に土足で踏み込む”のではなく、靴を脱いで、そっと隣に座るような関わり方。そして、子どもの課題に対して、一緒に悩み考えてあげる。そんなイメージが、子どもに安心感を与えるんです。・信じて任せることは、子どもの自己肯定感の土台になるだからこそ「これはあなたの課題だから、あなたに任せるね」って伝えることは、子どもにとって「信じてもらえてる」という大きなメッセージになります。それって、自信や責任感にもつながっていくんですよね。じゃあどうするかというと…口を出す前に、まず問いかけてみるのがオススメです。「今、何に取り組もうとしてるの?」「なにか手伝えることある?」「困ったときは、いつでも相談してね」アドバイスや指示じゃなくて、「あなたを信じて見守っているよ」というスタンス。これが、親子の信頼関係を少しずつ築いていく鍵になります。・あなたはどんな関わり方を選びますか?子どもの課題に土足で踏み込むと、親子関係には距離が生まれます。でも、靴を脱いでそっと寄り添えば、子どもは「自分の人生を、自分で生きていいんだ」と感じられる。それが、将来の自立や幸せにもつながっていくのではないでしょうか。もちろん、完璧な親なんていません。でも、立ち止まって「これは誰の課題?」と問い直すだけで、関わり方は変えられます。さて、あなたは今日、どんな言葉をお子さんにかけてあげますか?【お知らせ】最近疲れが取れないとか寝付きが悪いなどの方は「心の疲労度チェック」もお試しください。安田伸也 心の疲労度チェック「あれ?疲れてるのかな」と思ったら - リザスト事故防止|講演|海上保安庁|コーチング|うつ|カウンセリング|研修 自死ゼロ・事故ゼロの世界を創るメンタルコーチ 安田伸也resast.jpうつや不安が多い方などのメンタルが不安定な方向けに、セミナーなども開催しています。ほぼ毎日メルマガ書いてます。