宏美さんの記念すべき50枚目のシングルであり、かつ岩崎宏美復活シングル第1弾という「朝が来るまで」。そのリリースから、今日でちょうど丸25年が経過した。驚くべき時の流れの早さである。

 

 作家陣は、作詞が藤田千章さん、作曲が佐藤竹善さんの SING LIKE TALKING コンビ。そして編曲は13CATS(キャット・グレイ、沼澤尚、カール・ペラッゾ)。『FULL CIRCLE』のアルバムを契機として、藤田さん・竹善さん・沼澤さんなどの日本の優れたアーティストが結集したのも嬉しい。

 

 この曲は、日本テレビ系情報番組『NNNきょうの出来事』のエンディング・テーマであった。そのためもあると思うが、「♪ 明日を/眺めれば/緑の星を/いつまでも/守りたいはず」「♪ 何も/産まれない/諍いを今/優しさに/閉じ込めて」などという歌詞が歌われ、今までの宏美さんになかったスケールで、自然や人類といったものに対する大きな愛が感じられる。

 

 また、クリエイターの面子から判る通り、この曲は完全な洋楽センスである。見事に抑制の効いたスマートなボーカルは、過去の宏美さんのシングルには、類似したものはちょっと見当たらない。また、3コーラス目のAメロの「♪ 何も/産まれない/諍いを今」の部分は、少しメロディーをいじってブルージーな雰囲気を醸し出している。サビの穏やかな盛り上がり方も良い。私の大好きな作品の一つである。

 

 

 この曲の発売日が忘れられない訳が、実はもう一つある。何を隠そう、私の結婚記念日なのである。

 

 1995年10月21日。朝妻の実家に迎えに行き、その足で役所へ行き婚姻届を提出。そして次に寄ったのは、今はもう潰れてしまったCDショップ。そう、もちろんその日に発売の宏美さんの新曲「朝が来るまで」を買うためである。結婚当日に購入したので、どうしても「朝が来るまで」のジャケットを見ると、当時、特に結婚式当日のことを思い出さずにはいられないのだ。

 

 そして式場のホテルへ向かう車中、その日妻がパーティーで歌う「決心」のレッスン(?)。「♪ 飛び去る街の灯 ねえ二人で」の部分の音程が悪い、と私が指摘してケンカになった覚えが…😅💦

 

 というのも、このパーティーでわれわれ夫婦が参加しているビッグバンドに、『45回転で抱きしめて 〜岩崎宏美メドレー〜』を演奏してもらい、そのクライマックスで妻が「決心」を歌う予定だったからだ。15分にわたる長大なメドレーで、お客さんを強制的に踊らせる、というムチャぶりのパーティー。一生に一度のわがままということで、バンドの皆にお願いして、自分の書いた譜面を演奏してもらったのだ。一応その時のメドレーの曲目を挙げておこう(カッコ内はフィーチャリング等)。

 

♪ 未来

♪ ロマンス(A.Sax)

♪ センチメンタル(Tbセクション)

♪ 万華鏡(G)

♪ 想い出の樹の下で(Saxセクション)

♪ 聖母たちのララバイ(Br.Sax)

♪ すみれ色の涙(Pf、ボサノバ風)

♪ 思秋期(スウィング)

♪ 夏に抱かれて(Ds、Vo、T.Sax、G)

♪ シンデレラ・ハネムーン(Vo)

♪決心(Vo)

♪ 私たち

 

 

 一昨日、珍しい平日の代休だった。妻と二人で、ひと足早くランチで銀婚式。今までの感謝と慰労と、これからもよろしくの想いを込めて、乾杯した。

(今日は半分ノロケ話で失礼しました。今日だけはご勘弁ください🙏)

 

(1995.10.21 シングル)