皆さま、おはようございます!
人はなぜ北を目指すのか。
我々鉄道ファンは、貨車や客車の廃車体のことを「ダルマ」と呼びます。
車輪や台車などの足回りが取り外されて
身動きが出来なくなった様がダルマのように見えるから、
このように呼ぶのですが、
このダルマを利用したダルマ駅というモノがありまして、
実に、その総数の7割が道内にあるのでした。
留萌本線・幌糠(ほろぬか)駅です!
ダルマ駅は北海道以外でも、
あることにはあるのですが、その存在は非常に稀。
留萌本線のようなダルマ駅だらけの路線なんて、
北海道以外では考えられませんからね。
※留萌本線は19ある駅のうち、5駅が車掌車を改造したダルマ駅でした。
ちょっとだけウンチクをたれますと、
車掌を乗務させるための車両ですが、
国鉄の経営合理化のために昭和60年ダイヤ改正で一部を除き廃止され、
多くの余剰車が発生したのですよ。
民間への貨車の払い下げが行われたのも、この頃でしたね。
時を同じくして、JR北海道では
無人駅の古い駅舎駅舎の老朽化が深刻化していたのですが、
そこで注目したのがこの廃貨車で、
撤去した駅舎に代わり廃貨車を改造した待合室を置いた、
多くのダルマ駅が生まれたのでした。
車掌車時代は出入りできなかった車内に、
今は自由に入ることが出来るのです!
車掌車は事業用車両で一般のお客さんは乗車出来ませんからね。
ダルマ駅の中は車掌室のまんまですの。
このテーブル、サイズがスペースにマッチしてましたけど、
湘北7番のリョーちんのぬいぐるみもあって、
北海道出身の設定だっけ?と思い調べてみたら、出身地は埼玉。
う~む、わからん!
それとベビーパウダーが置かれている理由も。
二重窓が道内仕様っぽくていい感じです。
これを見るだけで、ご飯が3杯おかわり出来ちゃいますね。
ちなみに幌糠駅の待合室の種車はヨ3500。
そんな幌糠駅は幌糠町のど真ん中にありました。
周辺には農協の施設や郵便局もあり結構賑やかです。
ガソリンスタンドが無かったのが残念。
調子こいてレンタカーに乗ってたらガス欠寸前になりましたわ。
ここもかつては列車の行き違いが可能な駅だったようで。
向かい側にホームがあったはずなのですが、
この草むらの中に今でも残ってるんでしょうかね?
この地域は林業も盛んだったらしく、
駅前の広い敷地は木材を集積していた時の名残らしい。
藤山駅の文字の下に文字が消された跡があるのと、
峠下駅の箇所がシール貼りされているのは、
幌糠駅の両隣にはそれぞれ、桜庭駅、東幌糠駅という駅があったためです。
今回はダルマ駅のことをダラダラと書きましたけど、
昨年の江差線 末端区間の廃止でダルマ駅3駅が消え、
留萌本線の留萌駅以西が廃止されれば
更に2駅が消滅することになります。
日高本線の休止区間にも3駅あるし、
廃止区間以外のダルマ駅でも建て直しされた駅があるっていうし…
ダルマ駅が登場して30年、
こうして気軽に楽しめるのも今だけなのかも知れませんね。
訪問駅リスト(JR線)
留萌本線
↑(深川駅方面)
北一已駅(平成27年6月4日)
幌糠駅(平成27年6月4日)