皆さま、おばんです!
留萌本線には「交通の要衝」として栄えた過去を持つ駅がありました。
恵比島(えびしま)駅。
鉄道ファンの間では、
昭和5年に開通した留萠鉄道の起点駅として知られている駅ですが、
それ以前、明治時代の頃からこの辺り一帯は、
「峠の宿」と呼ばれていたようですよ。
画像右下で弧を描くように伸びているのが留萠鉄道で
直進するのが留萌本線でした。
この頃の留萠鉄道の敷地には転車台があったようですね。
留萠鉄道、中でも恵比島駅-昭和駅間を結ぶ炭砿線は
浅野炭鉱、昭和炭鉱から産出される
石炭を輸送するために敷設された鉄道でして、
昭和30年代のピーク時には年間45万トンもの石炭が輸送されたとのこと。
ところがエネルギー革命によって昭和43年に炭鉱が相次いで閉山、
本来の目的を失った炭砿線は昭和46年に廃止されたそうですよ。
こちらは留萠鉄道廃止後の昭和52年に撮影された航空写真です。
炭砿線廃止からわずか6年後(営業休止からは8年後)の姿ですが、
建物は撤去され、敷地の大部分が更地に変わってました。
残された国鉄駅の、大きな駅舎と広い敷地だけが、
交通の要衝だった当時の面影を残していたようですね。
そんな過去を持つ恵比島駅にこの6月行ってきました!
かつて、数多くの石炭車が構内に列をなしていた恵比島駅。
えっ?
え~っ、これが恵比島駅なの?
かつての交通の要衝は物置小屋に変わってしまったみたいですね。
それにしてもこの大きさ、
どこか見覚えのある大きさのような気がするけど…
やっぱりヨ太郎(車掌車)だわ!
恵比島駅の待合室は
車掌車(ヨ3500)から改造されたものでした。
それにしてもなぜ、こんな板張りの
掘っ立て小屋のような待合室になったのかが謎でしたが、
その答えは待合室のすぐ隣りにありましたのよ。
実はここ、平成11年に放映された
NHK朝の連続テレビ小説「すずらん」のロケ地のひとつである、
明日萌駅のロケセットなんですって。
「あまちゃん」と「マッサン」は見たけど「すずらん」は見てなかったわ。
恵比島駅の旧駅舎跡地に建てられたロケセットですが、
ちなみに矢印の先にあるのが物置、もとい、恵比島駅のホンモノの待合室ですよ。
やっぱり物置だわ。
ちなみに待合室の外側全体に貼られた板ですが、
明日萌駅をより古い建物に装うための偽装なんだそう。
ドラマ終了後も「すずらん」ファンがこの地に数多く訪れたために
元の状態に復元されることなく現在に至ってるんですって。
なお、恵比島駅の広い構内はJR移行後に大部分が整理されまして、
留萌本線&留萠鉄道の敷地は草むらで完全に覆われておりました。
そんな草むらの中に1本の煙突?突起が見えますけど、
これこそが、昭和46年に廃止された留萠鉄道の本社社屋なんですって。
本社社屋ですが現在は屋根が完全に抜け落ち、
廃墟マニア涎垂モノのスポットと化してしまったそうですよ。
自分も近くで見たかったのですが、
ご覧のとおり、草むらが群生していてこれ以上は近づけず…諦めた次第です。
なお、恵比島駅の隣にある明日萌駅ですけど、
ここがまた、とんでもなく楽しめちゃう場所でしたのよ。
続きは次回のブログ で。
☆追 記☆
留萌駅に留萠鉄道の本社社屋の写真が飾られておりました。
訪問駅リスト(JR線)
留萌本線
↑(深川駅方面)
北一已駅(平成27年6月4日)
恵比島駅(平成27年6月4日)前編 ・後編