南北戦争が終わって武器の需要がなくなり、武器業者は先住民を新たな顧客と見なした。
ラティマーと言う業者がシャイアン族にライフルを売り渡した。それを追ったワイルド・ビル・ヒコックとカラミティ・ジェーンがシャイアン族に捕えられた。
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製作年:1936、監督:Cecil B. DeMille、脚本:Waldemar Young、Harold Lamb、Lynn Riggs、Courtney Ryley Cooper、原作:Wild Bill Hickok, the Prince of Pistoleers(1934、Frank J. Wilstach)
■ はじめに
◆ 登場人物
ワイルド・ビル・ヒコック(ゲイリー・クーパー)
カラミティ・ジェーン(ジーン・アーサー)
バッファロー・ビル・コーディ(James Ellison)
ルイーザ・コーディ(Helen Burgess) 妻
ジョージ・アームストロング・カスター将軍(John Miljan)
メリット将軍(George MacQuarrie)
ブリージー(George Hayes)
アブラハム・リンカーン大統領(Frank McGlynn, Sr.)
ジョン・ラティマー(Charles Bickford) 武器業者
ジャック・マッコール(Porter Hall)
イエロー・ハンド(Paul Harvey) シャイアンのリーダー
◆ 補足
「平原児/The Plainsman」では何か分からない。ゲイリー・クーパー、ジーン・アーサー出演は知っていたが放っておいた。もう少し鑑賞意欲が湧く題名にしてほしい。
本作には有名な実在の人物が四人も登場する。ワイルド・ビル・ヒコック、カラミティ・ジェーン、バッファロー・ビル・コーディ、ジョージ・アームストロング・カスター将軍。ずいぶんと豪華。リンカーンも登場する。
ゲイリーとジーンは「(1935)オペラハット/Mr. Deeds Goes to Town」でも共演している。
■ あらすじ
◆ 南北戦争終結
南北戦争の末期、ジョン・ウィルクス・ブースによってリンカーン大統領が暗殺された。
そして南北戦争が終結した。結果として武器業者は武器の売却先をなくした。
彼らは先住民を新たに顧客とみなして活動を始めた。
ジョン・ラティマーは武器製造業者の代理人であり、シャイアン族に連発式のライフルを売っていた。
◆ 旧友と出会う
ワイルド・ビル・ヒコックはアメリカ合衆国軍=北軍を除隊して西部に戻ることにした。
蒸気船の中で、かっての同僚バッファロー・ビル・コーディにばったりであった。コーディは新婚の妻ルイーザと一緒である。
またジャック・マッコールという男性とも知り合いとなった。
セントルイスに到着し、蒸気船を下りて駅馬車に乗り換えることになる。なんと御者をしているのは二人の知り合いのカラミティ・ジェーンであつた。
ジェーンはヒコックに抱き着いた。
三人とジャック・マッコールが乗客となった。
◆ カスター将軍の指示
途中で傷ついて倒れている男性ブリージーを発見した。ブリージーは、シャイアン族が連発ライフルを持っており、パイニー砦を攻撃すると言う。
ヒコックはその事実をジョージ・アームストロング・カスター将軍に報告した。
将軍はヒコックにシャイアン族の偵察を命じ、コーディにはパイニー砦に弾薬を運ぶ部隊の道案内を指示した。
ヒコックは「コーディは結婚したばかり」と抗弁したが、将軍は指示を変えなかった。
コーディ夫妻は、荒野の真ん中に小屋を手に入れた。ここで(駅馬車の)駅を作って商売をするつもりである。
まずジェーンが来て二人を手伝った。
次にヒコックが来て将軍の命令を伝えた。すでにコーディは軍を離れており、ルイーザは反対したがコーディは任務を引き受けた。
二人はルイーザとジェーンを置いて出発した。
◆ ジェーンは連れ去られた
その後ジェーンはルイーザから借りて、着たこともないスカートを穿いたりした。恥ずかしそうな顔をする。
だが数人の先住民が押し込んできた。二人は無理に笑顔を作って応対し、いろいろ無意味なプレゼントをして彼らの機嫌を取った。
彼らがカタコトの英語で話したところでは、軍の動向を知りたいようである。
ジェーンは捕らえられ両手を縛られて彼らに連れ去られた。注、ルイーザはそのまま。
◆ シャイアン族に尋問され軍の動向を教えた
彼らの一行をヒコックが発見。近づいて行く。ジェーンは「こっちに来ないで」と叫ぶ。
ヒコックも時計などを出してプレゼントしたが、結局二人とも捕らえられて、彼らの集落に連れてこられた。
集落では多量のライフル銃が届けられていた。
白人が先住民の土地を侵略し、多くのバッファローを殺したことを非難された。さらに軍の動向を尋問された。コーディが通っている道である。
もちろんヒコックは教えない。ヒコックはジェーンに「二人が犠牲になれば、多くが助かる」と言う。
質問に答えないのでヒコックは処刑されることになる。
大きな穴が掘られて、その上に棒が渡される。その棒に縛り付けられた。穴には薪がいれられて火がつけられた。
それを見てジェーンが溜まらず、コーディたちの銃弾を運ぶ道を教えた。
二人は解放された。
◆ シャイアン族の攻撃
シャイアン族はコーディ一行を待ち構えている。ヒコックは近づいて大声で警告する。
ヒコックは敵を一人倒して馬を奪い、ジェーンに「カスター将軍に知らせろ」と指示した。コーディ一行に加わった。
一行は、谷を利用して守りを固めた。
シャイアン族は次々と突撃してくる。
なんとか防ぐが負傷者が増えてくる。負傷者を弾入れ係にして必死の反撃をする。
夜になり、敵の攻撃が止まり、さらに朝になると攻撃が再開された。逃亡する経路もなく、攻撃にさらされる。
これが六日間続いた。
◆ シャイアン族は撤退した
ジェーンは将軍の元に到着して状況を報告。ジェーンが部隊の進路を教えたことにたいして「なんてことをしてくれた」と言われた。
カスター将軍は部隊を率いて救援に向かった。
さらにシャイアン族の攻撃が続き「もうダメか」と思われたところで、カスター将軍に率いられた援軍が到着した。シャイアン族は撤退した。
◆ ヒコックは逃亡した
町に戻ったが、ヒコックとジェーンは部隊の進路を漏らしたことで人々に批判された。コーディは二人を弁護したが、庇いきれない。
ヒコックはラティマーを捕らえようとした。
対してラティマーは三人の脱走兵を送り出してヒコックを襲撃した。
ヒコックは彼らを返り討ちにしたが、この行為によってヒコックはお尋ね者となり、ダコダ準州に逃亡した。
◆ 先住民の動向
カスター将軍はコーディにヒコックの追跡を命じた。
ついに森の中で二人は出会った。
二人は先住民二人に遭遇して彼らを捕らえた。彼らから驚くべき情報を得た。
まずカスター将軍がリトルビッグホーンの戦いで戦死したこと。
次にシャイアン族がブラックヒルズのスー族に加勢するために移動していること。
さらに、ラティマーが先住民にライフルを送り、デッドウッドで受け渡す。
◆ ラティマーを追跡しデッドウッドへ
コーディはヒコックを捕らえるどころの事態ではないことを理解した。
コーディはメリット将軍に報告するために出発し、ヒコックはラティマーを始末するためにデッドウッドに向かう。
ヒコックは首尾よくラティマーを殺害し、三人の手下を捕らえた。
軍が来るのを待つため、酒場で手下三人とカードをする。三人からは拳銃を取り上げないが、ヒコックの腕前を知っている三人は手出しができない。
◆ ヒコックが撃たれた
だがカウンターにいたマッコールが拳銃を取りだした。さすがのヒコックも背後には目が届かない。
マッコールが引き金を引いてヒコックが倒れた。
その時に軍とジェーンが到着した。三人は逮捕された。
ジェーンは倒れたヒコックに涙でしがみついた。
■ 出演作
◆ ジーン・アーサー
(1953)シェーン/開拓農家と牧場主+殺し屋の対決/Shane
(1939)コンドル/Only Angels Have Wings
(1936)平原児/The Plainsman
(1935)オペラハット/Mr. Deeds Goes to Town
(1937)街は春風:コメディ/Easy Living
◆ ゲイリー・クーパー
モロッコ/Morocco(1930)
(1943)誰が為に鐘は鳴る/For Whom the Bell Tolls
真昼の決闘/High Noon(1952)
(1941)群衆/Meet John Doe
(1932)武器よさらば/戦場よさらば/A Farewell to Arms
西部の男/The Westerner(1940)
(1959)コルドラへの道/They Came to Cordura
(1954)悪の花園/Garden of Evil
(1935)永遠に愛せよ/PETER IBBETSON
(1935)オペラハット/Mr. Deeds Goes to Town
(1938)マルコ・ポーロの冒険/The Adventures Of Marco Polo
(1950)燃えつきた欲望/Bright Leaf
(1936)真珠の首飾り/Desire
(1931)ビール密造組織:市街/City Streets