■ Easy Living
メアリーは偶然に落ちてきたコートを手に入れた。そのことで銀行オーナーのJ.B.ボールの愛人と誤解された。
メアリーはオートマットの店員のジョンと知り合った。実はジョンはJ.B.の息子であった。


製作年:1937、監督:Mitchell Leisen、脚本:Preston Sturges、Vera Caspary


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 メアリー・スミス(ジーン・アーサー)
 J.B.ボール(エドワード・アーノルド) 銀行オーナー
 ジェニー・ボール(Mary Nash) 妻
 ジョン・ボール(レイ・ミランド) 息子
 ヴァン・ビューレン(Franklin Pangborn) 帽子店の店長
 ルイ・ルイス(Luis Alberni) ホテル・ルイのオーナー
 E.F.・ハルガー(Andrew Tombes) 株式の仲買人
 


■ あらすじ

◆ コートを投げ捨てた

J.B.ボールは銀行のオーナー。息子のジョンは親の七光りの元で生きているが、それを好ましいとは思っておらず、自分の力を試したい考えている。

ジョンは朝食の時に父親とぶつかったことで家を出た。

J.B.の妻ジェニーは58000ドルもする毛皮のコートを買った。J.B.の財産はたっぷりあるとは言え、これは如何にも無駄遣いである。

J.B.がクローゼットを調べると、ずらりと高価なものが並んでいた。

J.B.は毛皮のコートを返品しようと手に持った。ジェニーが奪い返そうと取り合いになった。

怒ったJ.B.は屋上からコートを投げ捨てた。

◆ メアリーは解雇された

コートはヒラヒラと舞い落ちて、通りを走っている二階建てバスの二階にいたメアリー・スミスの頭に落ちた。注、二階部分には屋根がない。

この事件でメアリーが被っていた帽子が破損した。

ともかくメアリーはコートを返そうとバスを降りた。玄関に出てきたJ.B.にコートを渡そうとしたが、J.B.はコートを持っておくように言った。

さらにJ.B.はメアリーを帽子店に連れて行った。破損した帽子の代わりに高価な帽子を買い与えた。

メアリーは高価なコートと高価な帽子で出勤した。メアリーの給料では買えないものを身につけていたので、不正をしたものと誤解されて、解雇されてしまった。

◆ メアリーはスイートルームに

帽子店の店主のヴァン・ビューレンは、メアリーをJ.B.の愛人と誤解して、この噂を広めた。

この噂のせいでメアリーにアプローチするものが何人も現れた。

ホテル・ルイスのオーナーのルイ・ルイスもその一人である。ホテルは経営不振に陥っており、J.B.が買収しようとしていた。

買収を阻止するためにルイは、メアリーをスイートルームに泊まらせた。10部屋以上もある超豪華なものである。

◆ メアリーとジョンが知り合った

メアリーはオートマットに出かけた。注、オートマットとは料理の自動販売機を並べたセルフサーヴィスの飲食店。

オートマットとしては大きなもので加工食品だけではなく、裏に調理場があって、そこで作った料理も提供している。

そこには家出をしたジョンが働いていた。

ジョンはメアリーを見て気に入って、自販機を操作してメアリーに食べ物をタダで与えた。

結果、ジョンは解雇されたが、二人は仲良くなった。

ジョンはメアリーのスイートルームに来た。二人がすぐにラヴラヴ状態になったのはもちろんである。

◆ メアリーにはプレゼントの山

ジェニーはフロリダに出かけた。J.B.はホテル・ルイスに住み始めた。

J.B.が住んでいる部屋はメアリーのスイートルームとは無関係なのだが、二人の不倫の噂がゴシップ誌を賑わせた。

いろいろな人物・企業がメアリーにプレゼントを持ってきた。宝石や高級車など。

◆ 株価が下がった

株式仲買人のE.F.ハルガーはメアリーに近づいて「ボール氏から鉄鋼関係の内部情報を聞き出す」ように依頼した。

メアリーはJ.B.と最初に会っているが銀行家のJ.B.は知らず、ジョンにこれを話す。ジョンは適当に「株は下がる」と答えた。

J.B.が鉄鋼株を買い始めると、みんなは売り始めて株価はどんどん下がった。J.B.の銀行の屋台骨が揺らぐ事態にまでなった。

◆ プロポーズ

だがジョンは、また適当なことを言う。すると鉄鋼株は上昇に転じて危機は去った。注、ここのところの展開はよく分からない。

さて、ここまで来てジョンはメアリーにプロポーズした。
 


■ 出演作

◆ ジーン・アーサー
(1953)シェーン/開拓農家と牧場主+殺し屋の対決/Shane
(1939)コンドル/Only Angels Have Wings
(1936)平原児/The Plainsman
(1935)オペラハット/Mr. Deeds Goes to Town


◆ レイ・ミランド
(1942)絶海の嵐/Reap the Wild Wind
(1944)恐怖省/Ministry of Fear
(1949)春の珍事/It Happens Every Spring
(1951)生きるためのもの/Something to Live For
(1957)舞い散った札束/断崖の河/The River's Edge
(1956)陰謀のリスボン/Lisbon