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人が生きていくなかで遭遇する

 

さまざまな場面に活用していただきたいのが、ポリヴェーガル理論。

 

逆境的小児期体験(ACE)にも

 

このポリヴェーガル理論を実践していただきたいんです。

 

 

 

自分自身にも相手にも大切なことは

 

人間らしく生きることだと思っていますが

 

それを妨げてしまう逆境的小児期体験(ACE)は

 

小児期だけでなく、成人になってからの影響もあり

 

アメリカでは国家レベルで対策がとられています。

 

小児期の逆境的体験(ACE)のことやアメリカでの調査をご紹介したのがこちら。

 

令和3年には、日本でも大規模調査が行われてました。

 

 

ご紹介した2つの記事は

 

家庭内で起こるACEについて述べられています。

 

ACEに関するこれまでの研究の多くは

 

主として家庭内で保護者から受けた行為の影響を調査していて

 

学校で教師や級友から受けた行為の影響については

 

まだ明らかになっていないことが多いとのこと。

 

 

 

 

 

昨年公益社団法人子どもの発達科学研究所の研究グループが

 

公表した調査が見つかりました。

 

学校でのACEを体験した成人の割合

 

それらの体験と成人後の抑うつ・不安レベル

 

および社会的ひきこもりとの関連についての

 

インターネット調査を実施したのだそうです。

 

 

 

 

 

調査対象は

 

ネット調査パネルに登録している

 

20~34歳の成人約4,000人。

 

匿名で回答してもらったのだそう。

 

 

 

 

 

ACEの評価には

 

保護者による身体的虐待、言葉の虐待、性的虐待、ネグレクトなど

 

10項目のトラウマ体験を問い

 

「はい」と回答した項目数を「総ACEスコア」として解析。

 

 

 

 

 

学校でのACEの評価には

 

教師から受けたACEについては

 

前記の質問の主語の「保護者」を

 

「学校または幼稚園の先生」と置き換えて質問し

 

該当項目数を「教師ACEスコア」として解析。

 

 

 

 

 

 

子ども間でのACEについては

 

同級生または上級生によるいじめ被害の体験を

 

「いじめACEスコア」として解析し

 

教師ACEスコアといじめACEスコアを統合した

 

「学校ACEスコア」も解析に用いました。

 

 

 

 

 

その結果

 

解析対象全体のACEスコアは平均0.76±1.37で

 

1点以上が35.9%。

 

学校ACEスコアの平均は0.96±1.18で

 

1点以上が55.1%だったのだとか。

 

 

 

 

 

 

病気や妊娠、家族の介護、新型コロナウイルス感染症対策や

 

自然災害などの理由がないにもかかわらず

 

6カ月以上にわたり

 

他者との交流を伴う外出をしていない場合を

 

「社会的ひきこもり」と定義すると

 

138人(3.5%)が該当。

 

 

 

 

 

 

学校ACEスコアが

 

社会的引きこもりの発生や

 

メンタルヘルスの悪化に関連する因子として

 

抽出されたことを明らかにしました。

 

また、学校関連のACEは

 

家庭内でのACEより高頻度で発生している

 

可能性があることもわかりました。

 

 

 

 

 

 

今後、家庭だけでなく

 

教育現場に対する支援も重要となってくるでしょうが

 

ACEを有する方は

 

安全、安心を感じる周囲との絆を作ることが阻まれてしまったため

 

社会で生きていくために欠かせない

 

社会交流システムを担当の腹側迷走神経複合体が

 

成長過程でうまく育まれていないと考えます。

 

 

 

 

 

 

ACEを有しているかも。とか

 

生きづらさを感じている。とか。

 

そんな方はいらっしゃいますか?

 

このまま、何もできないの?…

 

そんなことありませんよね。

 

 

 

 

 

 

学校や家庭内に安心、安全を確保するのが難しければ

 

その他の場所に見つけてください。

 

親戚の人、近所の人、サークルなどの関係者など

 

誰か、信頼できる人、安心できる人はいませんか?

 

また、専門家による支援や治療が必要な方もいらっしゃると思います。

 

ひとりで悩まずに、専門家に頼ってください。

 

 

 

 

 

本来であれば

 

小児期に活性化されるはずだった腹側迷走神経複合体。

 

このシステムは背側迷走神経や、交感神経とともに

 

人類の進化上、生き延びるために

 

保存されている神経システムですので

 

今からでも、働きかけを行うことが大切だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

安全、安心を感じる人と人の繋がり、絆。

 

ポリヴェーガル理論の出番です。

 

社会交流システムを担当する

 

腹側迷走神経複合体の活性化ってどのように行うんでしたっけ?

 

 

 

 

 

 

落ち着く環境を整えること

 

食事、睡眠、運動など生活習慣を工夫することは基本中の基本。

 

人間の相互交流の本質である直に対面する経験を大切にして

 

安心感を得られるように

 

信頼できる他者との会話やふれあいを味わうこと。

 

でしたよね。

 

相手に対して、笑顔で接すること

 

鏡を見た時など、自分にも笑顔を向けることも効果的。

右矢印笑うと免疫力アップの効果があるらしい

 

もちろん、エピクテトスの言葉とセルフコンパッションも駆使して

 

自分を癒すのも忘れずに。

 

 

ポリヴェーガル理論、とても参考になります。

 

 

 

ポリヴェーガル理論についてはこちら。

初めての方は①から順番にご覧くださいねニコニコ

右矢印自律神経は交感、副交感の2種類だけじゃない…ポリヴェーガル理論①

右矢印進化の過程で自律神経が3階層に…ポリヴェーガル理論②

右矢印ストレスと自律神経の関わり…ポリヴェーガル理論③

右矢印ストレス反応からの回復過程を考える…ポリヴェーガル理論④

右矢印自律神経は自律する神経…ポリヴェーガル理論⑤

右矢印自律神経を理解してストレスと向き合う…ポリヴェーガル理論⑥

右矢印生きているだけで、素晴らしいんです。…ポリヴェーガル理論⑧

他にもいろいろと綴ってます。

右矢印親子のコミュニケーションをポリヴェーガル理論的に考えてみる。

右矢印ご自身を労っていますか?…セルフコンパッション

右矢印他人は変えられないもの、と受け入れること。…哲学者エピクテトスに学ぶ

掲載時時点の内容です。ご了承ください。