【帚木190-1】手を折りてあひ見しことを…
【古文】
「…『手を折りてあひ見しことを数ふればこれひとつやは君が憂きふし えうらみじ。』など言ひはべれば、…」
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(左馬頭の物語は続きます)
「…『手を折りてあひ見しことを数ふれば
訳)「…『指折り数えて、あなたと結婚していた年月を思い返してみると、
これひとつやは君が憂きふし
訳)この一つだけがあなたの嫌な点であったろうか、いやあなたの欠点はこれだけではなかったように思う。
えうらみじ。』
訳)恨むことはできまい。』
【古文】
「…『手を折りてあひ見しことを数ふればこれひとつやは君が憂きふし えうらみじ。』など言ひはべれば、…」
【訳】
「…『指折り数えて、あなたと結婚していた年月を思い返してみると、この一つだけがあなたの嫌な点であったろうか、いやあなたの欠点はこれだけではなかったように思う。恨むことはできまい。』などと言いますと、…」
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■【手を折りて】
■【あひ見る】
■【し(過去)】
■【数ふ(かぞふ)】
■【已然形+ば(確定条件)】
■【やは(反語)】
■【君】
■【が(連体修飾格)】
■【憂し(うし)】
■【ふし(節)】
■【え~じ】
※【じ(打消推量)】
■【うらむ(上二段)】
■【など(引用)】
■【はべり】
■【已然形+ば(確定条件)】
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