西国三十三所 後半まとめ | れぽれろのブログ

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西国三十三所をまわり終えましたので、まとめを残しておこうと思います。

2013年から2015年にかけて訪れたお寺、前半17か所のまとめは以下参照。
西国三十三所 前半まとめ
https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12118459144.html

今回は2016年から2018年にかけて訪れた後半16か所のお寺についてまとめておくのと同時に、全33か所の中からお気に入りのお寺や、お勧めのお寺なども整理しておこうと思います。

西国三十三所は近畿2府4県+岐阜県にある観音霊場。
多くのお寺は、元々古代の信仰の場であった場所で、6世紀の仏教伝来に伴い後にお寺となったということのようです。
このためお寺の起源はやたらと古いところが多く、中には1800年前だとか、怪しいくらいに起源が古いものもあります。
観音様が奉じられるのは奈良・平安時代のころで、おそらく多くのお寺の正確な起源はこのころになるのだと思われます。
平安時代後期、観音信仰の広がりとともに三十三所が設定され、このころは修験的な宗教的動機による参拝がメイン。
近世江戸時代になると観光地化し、お伊勢参りなどと同じように庶民が観光目的で訪れるようになります。

近年は西国三十三所草創1300年(この起源も実はかなり怪しい)ということで、観光ツアーが組まれたり、スイーツ巡礼とのことでお菓子とセットで観光を後押ししたりだとか、多くのお寺で観光に力を入れている形になっています。
お寺はあちこちに点在しており、東は岐阜の山奥、西は姫路の北の山、南は那智勝浦の滝のそば、北は天橋立付近というように、その範囲は広いです。
広い敷地に大きな伽藍が残っているお寺もあれば、山奥や都市の中にひっそりと存在しているお寺もある、観光に力を入れてるお寺もあれば、観光など構わず宗教的使命を全うしている雰囲気のお寺もある、公共交通機関で簡単に訪れることのできるお寺もあれば、人が立ち入りにくい山の奥にあるお寺もある、古刹の雰囲気を強く残しているお寺もあれば、現代的な観光ワンダーランドと化してるお寺もある、というように、お寺の雰囲気は種々様々です。

以下、16所のお寺のまとめです。
前半の記事と同様、いくつかの指標について5段階でポイント化してみます。

・混雑度・・・自分が訪れた際の混み具合。
・敷地広さ・・・お寺の広さ。
・観光地度・・・観光地としてどれくらい力が入っているか。
・到達困難度・・・辿り着くのがどれだけ難しいか。
・お気に入り度・・・個人的なお気に入り度。

これらは主観的なもので、正確に比率化したものではありません。
「混雑度」は日によって異なると思いますし、「敷地広さ」も正確に面積を比較したものではなく体感的なものです。
「到達困難度」はどこから出発するかによって大きく異なると思いますが、電車・バスの本数、乗り継ぎの回数、最寄り駅・バス停からの距離、山門をくぐってから本堂までの距離などでざっくりと判定しています。
お寺を数値化するなど怒られそうな気もしますが、何らかの参考にと思い、個人的な覚え書きとして記録しておきます。

記載の順序は札所の番号順です。


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◎第一番札所 青岸渡寺



・訪問年月日 2017年4月30日日曜日
・場所 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12272103547.html

・混雑度 ★★★
・敷地広さ ★★★★★
・観光地度 ★★★★★
・到達困難度 ★★★★
・お気に入り度 ★★★★★

和歌山県は那智勝浦、紀伊半島の南の果ての山の中にあるお寺です。
多くの人にとって最も遠い場所にあるお寺だと思います。
青岸渡寺は熊野那智大社の中に存在するお寺で、お寺がメインの西国三十三所の中ではやや異質な存在、上記ポイントは神社及び那智の滝や周辺の風景も含めた所感となります。
大自然と神社・お寺の組み合わせが素敵で、個人的なお気に入り度はかなり高いです。


◎第五番札所 葛井寺



・訪問年月日 2018年12月1日土曜日
・場所 大阪府藤井寺市藤井寺
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12424725881.html

・混雑度 ★★
・敷地広さ ★★
・観光地度 ★★
・到達困難度 ★
・お気に入り度 ★★★★

近鉄藤井寺駅を降りてすぐのお寺で、アクセスは良いです。
商店街のすぐそばにあり、地域住民に親しまれている雰囲気のお寺。
本尊の千手観音像は国宝で、月に1度開帳されますが自分は未見。
周辺に仲哀天皇陵などの大きな古墳もあり、古代の雰囲気を感じることのできるスポットでもあります。
我が家から最も近いお寺だったりします。


◎第六番札所 南法華寺(壺阪寺)



・訪問年月日 2017年11月25日土曜日
・場所 奈良県高市郡高取町壺阪
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12332438006.html

・混雑度 ★★
・敷地広さ ★★★★
・観光地度 ★★★
・到達困難度 ★★★
・お気に入り度 ★★★★★

インドから運ばれたとされる巨像がたくさんある、全33か所の中でもかなり異質な雰囲気のするお寺です。
巨像はここ数十年のもので、近年になってかなり様相が変わったお寺であると思われ、これが本当に日本のお寺なのか?という感じ。
巨大なインド風の仏像は人によっては違和感を覚えるかもしれませんが、意外と奈良盆地南部の晩秋の雰囲気ともよく合い、個人的なお気に入り度は高いです。
日印友好や盲人福祉にも力を入れているお寺でもあります。


◎第七番札所 龍蓋寺(岡寺)



・訪問年月日 2016年11月12日土曜日
・場所 奈良県高市郡明日香村岡
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12218990187.html

・混雑度 ★★
・敷地広さ ★★★
・観光地度 ★★★
・到達困難度 ★★★
・お気に入り度 ★★★

同じく奈良にあるお寺。
明日香の狭い道をゆっくりと走るバスで、のんびりと訪れたお寺です。
本尊の如意輪観音像が珍しく、高さ4.6メートルの巨大な塑像でした。
周辺には有名な石舞台古墳や、その他の明日香の古代遺跡が点在しており、周辺の街の雰囲気も合わせて楽しめるお寺です。


◎第十一番札所 上醍醐



・訪問年月日 2017年2月4日土曜日
・場所 京都府京都市伏見区醍醐醍醐山
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12246672955.html

・混雑度 ★
・敷地広さ ★★★
・観光地度 ★★
・到達困難度 ★★★★★
・お気に入り度 ★★★★

(観音堂である准胝堂は2008年に焼失、上記は開山堂の写真。)
伏見の有名なお寺である醍醐寺(下醍醐)の敷地を通り抜け、その奥にある険しい山道を延々1時間ほど登って訪れる必要のあるお寺。
全33所の中で最も訪れるのがたいへんなお寺で、自分も疲れたという印象ばかりが残っています(笑)。
山上には古いお堂がいくつか残っており、敬虔な雰囲気がします。
上記ポイントは上醍醐に対する所感、下醍醐には京都で最も古い五重塔や、その他綺麗な庭園や多数の文化財があり、下醍醐を含めるとぐっと観光地度は上がります。


◎第十二番札所 正法寺(岩間寺)



・訪問年月日 2018年3月17日土曜日
・場所 滋賀県大津市石山内畑町
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12361188326.html

・混雑度 ★★★★★
・敷地広さ ★★★
・観光地度 ★★
・到達困難度 ★★★★
・お気に入り度 ★★

滋賀の山奥にある、月に1度しかバスが出ないお寺。
この月に1度の縁日のバスは(とくに休日は)大混雑しますので、余裕のある方は縁日の日以外に車で訪れることをお薦めしたいです。
個人的には、混んでいたという印象しか残っていないお寺(笑)。
雷除けに効果があるといわれる、珍しいご利益のお寺でもあります。


◎第十五番札所 今熊野観音寺



・訪問年月日 2018年2月3日土曜日
・場所 京都府京都市東山区泉涌寺山内町
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12351864635.html

・混雑度 ★
・敷地広さ ★★★
・観光地度 ★★
・到達困難度 ★★
・お気に入り度 ★★★

京都の有名なお寺である泉涌寺の敷地内にある、いくつかのお寺のうちの1つ。
泉涌寺の本堂からは少し離れたところにあるためか、訪れるてい人は少なかったです。
医学に関わるお寺のようで、江戸時代を中心に有名なお医者さんの名前がずらりと並ぶ石碑が印象的。
上記ポイントは今熊野観音寺に対する所感で、泉涌寺全体を含めると所感は変わります。
泉涌寺は見どころは多く、とくに狩野山雪の龍の天井画が印象に残っています。


◎第二十番札所 善峯寺



・訪問年月日 2016年12月23日金曜日
・場所 京都府京都市西京区大原野小塩町
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12231447589.html

・混雑度 ★★
・敷地広さ ★★★★
・観光地度 ★★★★
・到達困難度 ★★★
・お気に入り度 ★★★★

京都の西の山中のお寺。
源信、慈円、徳川綱吉などの歴史人物との関わりがあるお寺で、敷地内には見どころは多いです。
お花のお寺として有名なようですが、自分が訪れたのは歳末の時期でしたのでお花はなし。
天然記念物に指定されている巨大な松が印象的。
阪神大震災で危うく助かったバスにゆかりのある「落ちないお守り」は、受験にご利益があるといわれています。


◎第二十一番札所 穴太寺



・訪問年月日 2016年2月27日土曜日
・場所 京都府亀岡市曽我部町穴太東ノ辻
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12133761437.html

・混雑度 ★★
・敷地広さ ★★
・観光地度 ★★
・到達困難度 ★★
・お気に入り度 ★★

亀岡の中心から少し離れた街中にあるお寺。
この記事を書くまで半ば存在を忘れており、個人的には全三十三所の中でも印象の薄いお寺です。(庭園が開いている時期なら印象は変わったかも。)
なで仏が面白く、布団をかぶって寝ている仏様の布団をまくって体を触るという行為が、何やら妖しげで(?)妙に印象に残っています。


◎第二十三番札所 勝尾寺



・訪問年月日 2016年8月27日土曜日
・場所 大阪府箕面市粟生間谷
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12195891257.html

・混雑度 ★★
・敷地広さ ★★★★
・観光地度 ★★★
・到達困難度 ★★★
・お気に入り度 ★★★★★

大阪府の箕面の山奥にあるお寺で、自分は車で訪れました。
敷地内はだるまのワンダーランド。
勝ダルマを奉納すると勝負ごとのご利益があるとされ、奉納ダルマのうちの小さいだるまさんが敷地内の至る所に転がっており、これを撮影するのが楽しかったです。
敷地内には古いお寺もありますが、どちらかというと世俗性が強い雰囲気のお寺。
コダルマを追いかけてを敷地内を歩くのが楽しく、個人的にはかなりお気に入り度は高いお寺です。


◎第二十四番札所 中山寺



・訪問年月日 2017年4月1日土曜日
・場所 兵庫県宝塚市中山寺
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12261834924.html

・混雑度 ★★★
・敷地広さ ★★★★
・観光地度 ★★★★
・到達困難度 ★
・お気に入り度 ★★★★

阪急中山観音駅の駅前にあるお寺で、アクセスは非常に良いです。
近年再建された青色の五重塔が印象的。
これまた非常に世俗の雰囲気の強いお寺で、安産祈願は元より、敷地内に様々な祈願所が並んでおり、ご利益信仰の場として訪れる人が多いお寺です。
エスカレーターとエレベーターが完備されており、何ともバリアフリーなお寺で、個人的好感度は高いです。
(訪問後に分かったことですが、自分の母も安産祈願のためにこのお寺を訪れたらしく、自分が生まれたのも実は中山さんのご利益だったのだそうです。
個人的にも縁の深いお寺であることが分かりました。)


◎第二十五番札所 播州清水寺



・訪問年月日 2017年8月19日土曜日
・場所 兵庫県加東市平木
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12304817491.html

・混雑度 ★★
・敷地広さ ★★★
・観光地度 ★★
・到達困難度 ★★★★
・お気に入り度 ★★★★

加東市の山奥にあるお寺、お寺の標高は全33所の中で一番高いです。
バスが1日に2本しかなく、アクセスが悪いので自分は車で訪れました。
坂上田村麻呂や、中世の赤松氏や、松尾芭蕉など、敷地内には各時代を感じさせる碑などもあり。
渋めのお寺ですが、個人的には京都の清水寺よりこちらの方がお気に入りです。
籔内佐斗司によるご本人そっくりの(?)像も印象的です。


◎第三十番札所 宝厳寺



・訪問年月日 2018年10月26日金曜日
・場所 滋賀県長浜市早崎町
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12416635984.html

・混雑度 ★★★
・敷地広さ ★★★
・観光地度 ★★★★
・到達困難度 ★★★
・お気に入り度 ★★★★

(観音堂は補修中だったため、上記は弁天堂の写真。)
琵琶湖の中の竹生島にあるお寺。フェリーに乗って訪れる必要があります。
お寺と神社が一体化しているような、神仏習合の雰囲気を強く残してる場所で、全体の感じは西国三十三所の中でも独特、その上で古刹の雰囲気も感じられる、素敵な場所です。
琵琶湖の風景もよく、修験の様相も感じられるお寺。
自分は長浜からフェリーで訪れました。
どの港から行くかにもよりますが、琵琶湖畔の港町の様子も合わせて味わうことができます。


◎第三十一番札所 長命寺



・訪問年月日 2017年6月3日土曜日
・場所 滋賀県近江八幡市長命寺町
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12281714544.html

・混雑度 ★★
・敷地広さ ★★★
・観光地度 ★★★
・到達困難度 ★★★★
・お気に入り度 ★★★★

近江八幡市、琵琶湖南東部のほとりの山中にあるお寺。
808段の階段が有名ですが、施福寺(4番)や上醍醐(11番)に比べるとそれほどきつくはありません。(車で700段ほどショートカットも可能。)
健康長寿のお寺で、階段を上ることができればまだまだ健康、ということなのかも。
敷地内にいくつか巨岩があり、古代信仰の様子も堪能できます。
琵琶湖の風景と合わせて、雰囲気の良いお寺です。


◎第三十二番札所 観音正寺



・訪問年月日 2018年5月26日土曜日
・場所 滋賀県近江八幡市安土町石寺
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12380912927.html

・混雑度 ★★
・敷地広さ ★★
・観光地度 ★★
・到達困難度 ★★★★★
・お気に入り度 ★★★

こちらのお寺も琵琶湖近辺、琵琶湖の東側の繖山にあるお寺です。
バス等のアクセスはなく、これまた訪れるのが面倒なお寺ですが、一応お寺のかなり近くまで道路が繋がっているため、車で参拝することも可能です。
やはり巨岩信仰の跡がみられるお寺で、中世には同じ山の中にお城もあった場所。
山上からの風景もかなり良い感じ。
謎の説教臭さがあるお寺で、参道の両脇に格言が表示された「ことわざの道」を、格言をたどりながら歩くのもまた楽しいお寺です。


◎第三十三番札所 華厳寺



・訪問年月日 2016年4月16日土曜日
・場所 岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲徳積
・記事 https://ameblo.jp/0-leporello/entry-12152274288.html

・混雑度 ★★★
・敷地広さ ★★★★★
・観光地度 ★★★★
・到達困難度 ★★★
・お気に入り度 ★★★★

岐阜県は谷汲山の奥にあるお寺で、ローカル鉄道とバスでアクセスするお寺ですが、自分は岐阜市内から車でお参りしました。
西国三十三所の満願のお寺で、ユーモラスなたぬきの像がたくさんありました。
近畿圏内のお寺とは少し印象が異なり、どことくなく敬虔な雰囲気がするお寺。
お土産物屋さんもたくさんありましたが、お寺の敷地内とは隔絶されており、聖俗がきっちり分離されている感じ。
それでいて観光地としての魅力もあるお寺になっています。


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さて、全三十三所の総合まとめ。
お勧めやお気に入りなど、いくつかの項目に分けてまとめておこうと思います。


・まず訪れるならここ。観光にお勧めのお寺。

古刹の雰囲気を残し、それなりに敷地の規模も広く、かつ観光地としての魅力のあるお勧めのお寺として、長谷寺(8番)、石山寺(13番)、三井寺(14番)、圓教寺(27番)、華厳寺(33番)の5か所をあげておきたいと思います。
いずれも雰囲気の良いお寺で、建物・文化財等、見どころもたくさん。
清水寺(16番)も有名で見どころもありますが、海外からの観光客も含め混雑がひどいので、個人的に評価は低い(笑)ですが、混雑が気にならない方にはこちらもお勧め。

次点として、粉河寺(3番)、三室戸寺(10番)、善峯寺(20番)、播州清水寺(25番)、一乗寺(26番)の5か所をあげておきます。
最初の5か所に比べるとやや渋めですが、いずれも訪れる価値あり。
三室戸寺や善峯寺は季節によっては綺麗なお花が堪能できることだと思います。
古刹をのんびり散策したい方には粉河寺や播州清水寺や一乗寺はお勧めです。

ちなみに、南円堂(9番)、上醍醐(11番)、今熊野観音寺(15番)の3か所は、やや見どころは少ないですが、それぞれ、興福寺醍醐寺泉涌寺の敷地内にありますので、このお寺も含めると一気にお勧め度は上がります。
どくに興福寺と醍醐寺は奈良・京都有数のお寺ですので、お勧め度は高いです。


・お寺以外も楽しめる。周辺の雰囲気も含めて素敵なお寺。

お寺も良いですが、その周辺の雰囲気の観光地度が高いお寺として、青岸渡寺(1番)、成相寺(28番)をあげておきます。
前者は那智熊野神社と那智の滝を含む素敵なスポット、後者は日本三景である天橋立を堪能できます。

その他、明日香の町と遺跡を堪能できる岡寺(7番)、京都の街並みと共に楽しめる六波羅蜜寺(17番)と六角堂(18番)、琵琶湖と長浜の町を味わうことのできる宝厳寺(30番)などもこのパターンに含めても良いかもしれません。
六波羅蜜寺は文化財が素晴らしく、宝厳寺は神仏習合の雰囲気も素敵なお寺です。


・本当に古寺? 現代の観光を考える上で面白い寺。

ちょっと変わり種のお寺として、壺阪寺(6番)、勝尾寺(23番)をあげておきたいと思います。
それぞれインド巨像ワンダーランド&コダルマワンダーランドで、古刹には見えないような謎の不思議観光地と化しており、目的にもよりますが楽しめるお寺です。
バリアフリー完備のご利益たっぷりのお寺である中山寺(24番)もこのカテゴリに入れても良いかもしれません。


・訪れるのがたいへん・・・しんどいお寺。

山奥まで歩くのがたいへんなお寺は、やはり、施福寺(4番)、上醍醐(11番)の2ヶ所です。
個人的にはしんどいので、足を運ぶのはもういいかなと思っています(笑)。
(どちらのお寺も雰囲気は非常に良いです。)

次点として、長命寺(31番)、観音正寺(32番)をあげておきます。
どちらも車でショートカット可能、もし車を使わないなら、観音正寺はおそらく最難所になることだと思います。


・混雑がすごい・・・もう行きたくないお寺。

自分は混むことが苦手なので、岩間寺(12番)、清水寺(16番)は、もういいかなと思っています。
岩間寺は縁日以外だと所感は変わるかもしれませんが、清水寺が空く日は来るのかな・・・?


・こんなお寺行ったっけ? 記憶に残らないお寺。

ほとんど覚えていないお寺として、行願寺(19番)、穴太寺(21番)をあげておきたいと思います。
どちらも撮影した写真も少なく、何があったか思い出せません・・・笑。
行願寺は幽霊絵馬なるものがあるらしく、穴太寺も庭園が公開される季節もあり、どちらも別の日に訪れていたなら印象は変わったかもしれません。
(行願寺は革堂とも呼ばれ、戦国期の要塞化した京都の北側の中心であったお寺、穴太寺も亀岡の古刹であり、どちらも重要なお寺であることは間違いありません。)


・個人的お気に入り、行って良かった&また行きたいお寺。

以上を考慮した個人的なお気に入りベストは、
 青岸渡寺(1番)
 壺阪寺(6番)
 三井寺(14番)
 勝尾寺(23番)
 圓教寺(27番)
となります。

青岸渡寺は神社の雰囲気と周辺の風景も含め素晴らしいお寺。
三井寺は如意輪観音像が素敵で、お寺と文化財も素晴らしく、かつ現代美術にも理解があるお寺で好感度は高いです。
圓教寺は山奥にあり、古刹の雰囲気がよく敬虔な気持ちになれるお寺。
壺阪寺と勝尾寺は上にも書いた通り、現代のお寺を考える上で面白い&楽しく、いずれも訪れて良かったお寺です。


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以上、西国三十三所のまとめでした。

お寺巡りは面白いので、来年以降も機会を見てあちこち訪れてみたいと思っています。