忘れたころにやってくる、西国三十三所探訪シリーズ。
今年は2月に穴太寺を、4月に華厳寺を訪れたきりでしたが、今回4か月ぶりにお寺詣りに行ってきましたので、記録を残しておきます。
今回の目的地は、西国三十三所の第二十三番札所である勝尾寺(かつおうじ)です。
昨年自分は大阪南部から中心部に引っ越したため、北摂方面も以前に比べるとずいぶん近くなりました。
8月27日の土曜日、なんとなくふらっと近場のお寺に行こうと突然思い立ち、大阪北部の勝尾寺に行ってみることにしました。
勝尾寺は大阪府箕面市(みのおし)にあるお寺です。
箕面市は大阪府内の北の北、箕面温泉スパーガーデンがあるところで、なんとなく山がたくさんある郊外のベッドタウンというイメージがあります。
そんな箕面市の山の中に勝尾寺は存在しているようです。
勝尾寺に向かうには北大阪急行千里中央駅からバスに乗る必要があるようですが、このバスがまた例によって本数が少なく、平日は1日に3本、土日祝日でも1日6本、1時間から1時間半に1本というなかなかの地獄表ぶり。
バスの時刻を気にしながら参拝するのはイヤですし、近場ですので今回も車で行くことにしました。
近畿自動車道を北上し、吹田ジャンクション付近で高速道路を下車、中国自動車道の高架下から国道423号線(新御堂筋)に乗り入れ、府道4号線の山道を走り抜け、自宅からおよそ1時間弱で勝尾寺に到着しました。
勝尾寺の開基は727年とされているようです。
現在の宗派は真言宗、ご本尊は十一面千手観音像。
山の中にあるお寺ですが、それなりにサービス精神のある(?)お寺という印象で、世俗度・観光地度は高いのではないかというお寺でした。
山門はこんな感じ。
入り口付近のお迎え地蔵さま。
お客様をお迎えするという、サービス精神あふれるお地蔵様です。
山門をくぐると池があり、この池の水が霧状に噴出されています。
こんな感じで水しぶきが。
解説によると、この水しぶきはマイナスイオンを体感するためのものなのだとか。
何とも今風のサービスとなっています(笑)。
池は良い雰囲気です。
しばらく歩くと、お寺詣り恒例の長い上り階段。
てっぺんにある多宝塔。
1階が方形で2階が円形というパターン。
このタイプの塔は良いデザインでお気に入り度は高いです。
お不動さん。
正式には一願不動尊といい、1つだけ願いごとを叶えてくれるのだとか。
こちらが本堂。
さて、この勝尾寺の最も大きな特徴、それは「だるま」です。
とにかくだるまさんづくしのお寺、敷地内の至るとことにだるまさんが転がっていました。
勝ちダルマ奉納棚と呼ばれる棚。
こちらには、たくさんのだるまさんが奉納されていました。
大小様々なだるまさんたち。
勝尾寺の名にかけてか、「勝」の字が刻まれています。
勝利のだるまさん。
願い事を書いた達磨さんを奉納すると、願いが叶うということのようです。
さらに敷地内の至る所にコダルマたちがころころと転がっています。
これがユーモラスで、とにかく楽しいです。
こんな感じのだるまさんがたくさんいました。
壁面に並ぶだるまさんたち。
瓦の上にも。
お寺の土台部分にも。
夥しい数のだるまさん。
石燈籠の足にも。
蓮の葉の中のだるまさん。
池の端で列をなすだるまさん。
円陣を組むだるまさん。
ベンチで休息するだるまさん。
おしあいへしあい。
葉の影からこちらの様子を伺うだるまさん。
滝に打たれて修行するだるまさん。
絶壁の上で一人佇むだるまさん。
木のうろに潜むだるまさん。
狛犬を乗りこなすだるまさん。
相談しよう、そうしよう。
向かい合うカップル。
枝の上の仲良しさん。
「だるまさんがころんだ」で遊ぶだるまさん(?)。
異種のだるまさん(緑色)との遭遇に驚くだるまさん。
仲直りしようよ。
「寺」の字の中に埋め込まれるだるまさんたち。
とにかくコダルマの様子が楽しくて、自分は参拝中のほとんどの時間を、このだるまさんの鑑賞に費やしてしまいました(笑)。
ちなみに、自分はこのだるまさんたちには一切手を触れていません。
面白い並べ方・配置の仕方になっていたおかげで、楽しい写真が撮れました。
帰り道もだるまさんたちが見送ってくれます。
以上、箕面市のお寺、勝尾寺でした。
個人的には完全にダルマのイメージ一色のお寺です。
前回訪れた岐阜県の華厳寺がどちらかというとストイックな雰囲気だったのに対し、勝尾寺は「勝」にあやかった願掛けのダルマ奉納のお寺、そしてだるまキャラのテーマパークという雰囲気の楽しいお寺でした。
このあたりはひょっとしたら、岐阜山中と商都大阪という地域の差異なのかもしれません・・・?
ということで、お寺巡りは面白い。
西国三十三所・・・残り十三所。