【2010年 板橋区民まつり】 お前らに板橋区の本気を見せてやる | C.I.L.

【2010年 板橋区民まつり】 お前らに板橋区の本気を見せてやる

板橋区民は祭り好きで、何かと言うと神輿だ縁日だと騒いでいるんだが、その中でも最も板橋区民の血が暴走するのは、何と言っても板橋区民まつり である。

他にも約120万人を動員する日本でも有数の規模を誇る大花火大会などもあるんだが、それは区外から訪れる人が多いため、純粋に 「板橋区民のための!」 という祭りの筆頭は区民まつりだと断言していいと思う。

で、この板橋区民まつりってのは、そんじょそこらの区民まつりだ市民まつりだとは本気度が違う。いや、本気度っていうか 「ヤケッパチさ」 が違う。

今回の記事を少し前に紹介した北区の区民まつり と比較して見てみるとよくわかると思うんだが、規模の大きさ・出店数の多さ・内容の幅広さ・実用性 に関して、もしかしたら23区トップを狙えるんじゃないかというほどなのである。

今回はこの区民まつりの様子を自慢げに紹介すると共に、「どうして板橋区の区民まつりはこんなトンデモな規模になってしまったのか?」 について説明しようと思う。


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というわけで、まずは上の地図を御覧ください。ここは区役所から山手通りを渡って大山方面へ抜ける道でございます。

普通は区民まつりに限らず 「○×祭り」 ってのは正式な会場が 「ここ!」 と定められているもんなんだが、板橋区民まつりはそうじゃない。会場になっている場所へ続く道の至る所で、個人や会社が屋台を出したりフリマを出したりテントを建ててたりするもんで、どこからどこまでが正式な会場なのかさっぱりわからないのだ。(みんなが許可を取ってるのかツッコム気にもならない)

しかも区のオフィシャルページにすら各会場への案内に 「○○の広場 = ××とその周辺」 なんて超適当な書かれ方をしている始末で、行政自体がとってもあやふやっていう。(参考リンク )

これが例えば北区の区民まつりのオフィシャルサイト などには 「飛鳥山公園・滝野川公園」 といった具合にハッキリと 「会場はここです!」 と明記されており、それが普通だと思うんだが、板橋区の場合は

「一応は老人医療センターとか~、文化会館とか~、グリーンホールとかが正式な会場なんだけど~、その周辺にもなんか知らないけど色々と出てるから~、適当に歩き回ってみたらいいんじゃな~い?」

ってなノリなのである。

会場への案内に 「~~の辺り」 とか 「○×ホール等」 なんて書き方をするのは板橋区くらいのものだろう。なんだよ 「辺り」 とか 「等」 っつうアバウトな説明は。

言ってみれば板橋区のお祭りにおいて 「会場」 というのは単なる目印であり、ぶっちゃけ区もどこで誰が何をやってるか完全には把握できてないんだと思う。だからオフィシャルサイトで堂々と 「その周辺」 なんて書き方をしやがるのだ。

板橋区の官民一体となった適当さ を舐めちゃいけない。


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で、この板橋区民まつりがどれくらいカオスかつ適当かというと、上の地図のAの場所にある食堂(以前紹介した一龍食堂 ) が、この日だけ衣料品店になっているくらいトンデモない。

おい、いつもの 「御食事処」 ってのれんはどうした?


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そして同じく地図上のB地点では、デニーズが駐車場の一部を利用して屋外飲食スペース&屋台を出していた。

ちなみに、この場所から区民まつりの正式な会場まで200mくらいあるんだが、そんなのお構いなしである。「人出があるから商売する」 という、とても根源的な話なのだ。

「デニーズ=セブン&アイ・フードシステムズ」 なんてれっきとした大企業ですらこれっていうところに恐怖を感じて頂ければ幸いである。


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そしてトチ狂っているのは個人や企業だけじゃない。

この写真は税務署(地図のC地点) なんだが、そこにも当たり前のようにテントが建っており、税金に関する啓蒙をしてたり、なんだかよくわからない着ぐるみが子供達にボコられていたり、さらには 「1億円の現金の束を手に持たせてくれるコーナー」 なんて下品極まりない出し物も。

よしよし、今年も板橋らしい展開だ。


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税務署の近く(地図D) に昔からの空手道場(建武館 ) があるんだが、ここにもフリマなんだか道場のグッズ販売なんだかといった売り場が作られていた。


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E地点は普段は放置自転車などでギチギチになっている汚い駐輪場なんだが、この日は鉢植えの販売所に様変わりしていた。

こういう 「出せる場所があったらとにかく何か出しとけ」 という思考がたまらなく好き。おそらくこの辺りが 「板橋区は大阪に近い」 と言われる所以なんじゃなかろうかと。


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F地点ではディスティニーのジョニー がちゃっかり屋台を出しており、イタリアンでも母国のガーナ料理でもなく、なぜかケバブっていう適当さ。(本当はアフリカ料理も出してたそうなんだが、ケバブ以外が早々と売り切れちゃったそうだ)


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ケチャップとマヨネーズでガッツリ味がついててうめえ!これで500円ってのは縁日のテキ屋価格からしたら随分とお得だなあ。


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さて、最初の地図のF地点からさらに左上に進むと板橋一中(M地点) に出るのだが、本来はこの辺りからが正式な会場である。

じゃあこれまでは一体なんだったんだって話になるんだが、まあそんな細かいことを気にしてたら板橋区じゃ生きていけねえって。

な?


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この一帯には老人医療センターや様々な区立ホールなんかがひしめき合っており、それらの殆どが何らかの形でお祭りの会場になっている。

また道路は通行止めにされ、様々なパレードや神輿の類が練り歩き、そして人の波波波……。

これだよこれ!これでこそ板橋区民まつりだヒャッホィ!

※ちなみにこの写真は地図上のG地点の辺り


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神輿の間を縫うように通りを渡り、老人医療センター(旧養育院) の敷地内に入る。(地図のH地点)

ここには板橋区の各県人会が郷土の品を売るテントを出しており、とにかくバリエーションが豊富。生鮮品もあれば肉魚もあればうどんだ蕎麦だ漬物だとジャンル問わず。


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北区のお祭りの時にも見かけた鮎の塩焼きまであった!

これ、もし買ったらバリバリ食べながら歩くハメになるんだろうか?(それが怖くて気にはなるけど買えない……)


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沖縄だの鹿児島だの北海道だの山形だの富山だの長野だの栃木だの群馬だの……とにかく日本各地の物産店がここに集結している。気の利いた地酒や地ビールなんかもいろいろあったし、こりゃすげえや。


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また老人医療センターの敷地は笑ってしまうほどだだっ広いので、このように適当な場所にブルーシートを敷けば好き勝手にくつろげます。(どれくらい広いかは各自地図を見れ)

酒も肴も山ほどあってなおかつ縁日価格よりずっと安いので、ここで他の人の迷惑にならない程度に宴会しちゃうってのもありかもしれん。(騒ぎすぎやゴミのポイ捨ては殴り合いの原因になるので厳禁)


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I 地点ではさらにカオスなテントの群れが立ち並んでいる。ここには県というよりさらに細かい 「○○市」 といった郷土物産が多く、農産物から海産物からとにかく品数豊富で質も悪くない。

こういうお祭りのときってドサクサでとんでもない粗悪な物(特に生鮮品) を売ってる場合があるんだけど、ざ~っと流し見した限りではそのような 「え?安くもないし物も悪いぞおい」 ってな品はなかった。


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巨大な梨が5個で1,000円だったので思わず購入。これは食べ応えありそう。


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さて、老人医療センターを後にしてお次は隣の大山公園へ(J地点)。ここではなぜかお茶をたててたんだが、周囲の賑わいから完全に浮いていた(笑


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K地点にもラーメンだの焼きそばだのといったテントが並んでおり、公園の脇には献血カーが横付けされているという、なんでもアリなカオスさが充満していた。

こういう 「お祭りなんだからいいじゃん!」 で全て済まそうとする区民性が大好きだ。


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大山公園を抜けた先のL地点は、確か普段はゲートボール場なんかに使っているスペースなんだが、この日はここぞとばかりにテントで埋め尽くされていた。(主に古本市)

しかも時間帯によってはここに板橋動物公園 で飼われている動物達が放され、人間だけじゃなく動物までをも巻き込んだ乱痴気騒ぎになっている。

そろそろ皆様にも 「板橋のハレのパワー」 の恐ろしさが伝わっただろうか?

板橋区民まつりとは、「ドサクサとか悪ノリが正義とされる狂乱の宴」 だと思ってもらって構わない。祭りだからと言えば大抵のことが許されてしまうのだ。


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さて、いい加減歩き疲れたので、屋台歩き派にとってのメイン会場である板橋一中へ。(M地点)


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板橋一中は都内の学校としては校庭が広いんだが、そこに100を超えるテントが建てられ、さらに体育館までも使って様々な……


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地デジカいた!!!!!!


なんで地デジカが!?

うわビックリしたー!

よくよく案内図を見てみたら、こここそ区民まつりのカオスさを最も表している魔界だと気付いた。

個人商店はもとより、モンゴル大使館だの人権団体っぽいのだの、おまけにガス水道電気といったライフラインの設置や修理受け付けまで揃っている意味のわからなさ。(そして地デジカ)

いったいガス屋や電気屋がここにテントを出して何をやりたいのか、全くもって目的不明である。

中には 「行政相談請け負います」 的な看板を出してるテントがあったり、そこで何事か話し込んでる人がいたり、そのすぐ隣でチヂミを焼いてたりカレーを作ってたり、なんだこの魔空間は。

……まあそんな細かい話はどうでもいいや。あるがままを受け入れよう。それが板橋で生きるコツ。


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先日の記事でもチラっと名前を出したトキハソース。特選ソースが安売りされていたので、ちょうど欲しかったところだったので大人買い。(おまけでお弁当用の小袋入りソースもいっぱいもらた!)


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そして超うまそうな匂いを漂わせていた姫ホッケ。七味マヨをつけてかぶりつくといくらでも酒が飲めてしまう恐るべき味わいだった。(思わず隣のテントで生ビールも購入)


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ふと気づくと地デジカが子供達に囲まれて大人気。

しかしこの着ぐるみは視界に問題があるらしく、常におっちゃんが手を握って誘導しており、握手を求める子供がいるとおっちゃんが 「子供子供……」 と囁いて教えるというチームワークを見せていた。

でもおっちゃんに子供の存在を教えられても肝心の子供の姿が見えてないようで、コントでメガネを探す人のような動きで子供の手を必死に探す姿に思わず涙が。


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地デジカに中の人などいない!!!



背中にチャック的な物体が確認できたり、明らかにくたびれてぐったりしてたりするようにも見えるけど、地デジカは鹿の一種だ!いわば板橋動物公園の動物達と同じ扱いだ!



……というわけで、相変わらずわが街の祭りは (色々な意味で) すげえな。

北区のお祭りで飛鳥山に行った時に 「あーーいいかもーー」 と思ったけど、板橋区の祭りに賭ける意気込みはケタが違ってた。このカオスさとハイテンションさと真っ向から勝負できる土地はそうはあるまい。

それに飛鳥山は確かに素晴らしいロケーションだけど山じゃん?使える面積で言うと実はそこまで広くないじゃん?

だが板橋区民まつりの会場はだだっ広い平地なので、半径500mくらいの地域一帯に出店がギッシリというテーマパーク的な土地の使い方をしているのである。

公園や○×会館といった区立の公共施設だけじゃなく、その地域にある学校や医療施設までもが土地を開放し、そこに建てられるだけテントを建てて商売してしまうなんて方法論が通用する土地、それが板橋区。

それに今回は紹介しなかったけれども、祭り会場になっている場所のすぐ裏には巨大な大山商店街(直線1km以上) があり、そこも全店お祭りモードに突入しているため、そこまで含めたらますますトンデモ度が上がってしまう。

またこれだけ様々な種類のテントや屋台が立ち並んでいる上に、やたらとCPが良いのも特筆すべき点だ。板橋といえば板橋価格であり、行政主導のお祭りなのでテキ屋の類は殆どおらず、みんな土地柄に合わせて価格を抑えているため、神社の縁日なんかと比較するとどこもかしこもお買い得価格。

これだけ選べて、安くて、質も良くて、規模も大きいんだから、客からすると楽しいのなんの。

それにここ数年は外国人が増えているので国際色豊かだし、国内に関しても県人会がしっかり協力してくれているし、ここまで充実したお祭りってそうはないんじゃなかろうか?

区民まつりという名に相応しく、「財布の紐が固いくせに質にうるさい」 という板橋っ子の願望が形になったかのような内容になっているのである。

お前らもし興味があるなら来年おいで~。

観光気分で来ても楽しいと思うよ。



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■番外編 「正しい板橋区の歩き方」 シリーズ
正しい板橋区の歩き方 大山編その1
正しい板橋区の歩き方 大山編その2
正しい板橋区の歩き方 大山編その3
正しい板橋区の歩き方 区役所前編 その1
正しい板橋区の歩き方 志村坂上編
正しい板橋区の歩き方 小竹向原編その1
正しい板橋区の歩き方 小竹向原編その2
正しい板橋区の歩き方 突発徒歩デート編その1
正しい板橋区の歩き方 突発徒歩デート編その2
正しい板橋区の歩き方 突発徒歩デート編その3
正しい板橋区の歩き方 ぶらり東武東上線の旅 その1
正しい板橋区の歩き方 JR板橋駅編その1



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