自然も人も循環する | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます 

10月5日は旧暦の9月(長月)9日、重陽(ちょうよう)の節句です。陰陽論では奇数は陽の数で、9はそのうちの最大数であり、陽の極みとなります。9月9日は、最大の陽の数が2つ重なるので、重陽というワケです。

9はまた、陰の数である偶数も含めた1~9の中にあっても、極みの数となります。数字も、9まで来たら1へと戻り、2、3…と進んで、また9で極まって1へ戻る。こうして循環します。

陰陽も、陰が徐々に増えていって最大となると、今度は一転して徐々に減り始め、相対的に陽が増えていきます。陽もまた極まれば、転じて陰の方向へと動きます。つまり陰陽も循環しているのです。

陰陽の循環は、夜と昼の移り変わりを見れば、よくわかるでしょ。1日のうちで陰がもっとも強いのは子の刻、真夜中であり、そこから少しずつ陰が減っていって、夜明けを迎える。その後、陽が増えていって、午の刻、真昼に陽がもっとも強くなる。

1年では、冬至が陰の極みで、夏至が陽の極み。その中間が春分と秋分です。「1日の帳尻合わせ?」に書いたように、季節の移り変わり、すなわち陰陽バランスの変化をあらわしたのが太極図なんですよ。

自然の中で、たとえば水も循環しますね。水は蒸発して天へのぼり、冷えると雨となって地へ降り注ぎます。そして、川となって流れ、海へ。また蒸発して…という具合です。

この水の循環が、東洋医学における「の流れ」という考え方のもとになったと言われます。『黄帝内経・素問』 の「陰陽応象大論篇」には、「地の気は上って雲となり、天の気は下って雨となる」とありますから。水の循環は大気の循環ってことでしょ。

大気は、温まれば蒸気としてのぼり、冷めれば水となって流れ、冷え固まると氷になりますね。そこから、体内を流れる気も、上昇したり、下降したり、凝滞したりすると考えたのでしょう。

五行もまた循環しています。東洋医学講座No.7にある相生と相克の関係を見ていただければ、一目瞭然。それは、東洋医学講座No.8に書いたように、ともすれば堂々巡りになってしまいそうなほど(笑)。

人のからだは、「またも気について考えてみる」にあるように、気が凝集して形をなしています。からだの活動は気の循環や変化によって営まれています。そして、人体が気でできている以上、天の気・地の気の影響も受けるんです。

自然の循環に合わせて、体内の気も循環させたいものですね。一天一笑、今日も笑顔でいい一日にしましょう。


曼珠沙華
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