東洋医学的な脳の育て方 その3 | 春月の『ちょこっと健康術』

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おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ


東洋医学では、脳の機能が五臓に振り分けられていることを、「東洋医学的な脳の育て方」シリーズのその1その2 でご説明しました。「育て方」って書いたので、子どものこと?と思われるかもしれませんが、これを「養生法」ととらえていただけば、おとなにも応用のきく話。


子どもとおとなで異なる点は、「子どものからだを東洋医学的にみると」 にあるように、発展途上の子どものからだは、気血・陰陽・五臓六腑の状態がおとなより不安定で、おとなより変化しやすいこと。変化しやすいってことは、病気にもなりやすいけど、回復もしやすい。ツボの反応も早い。つまり、敏感なんです。


なので、鍼灸治療を子どもに施す場合は、刺激量を少なくします。鍼を刺すことは、よほどのことがない限りしません。鍼先を皮膚に軽く当てる程度です。お灸もやわらく、軽くします。子どものからだは、ほんの少しの刺激で、しっかり反応してくれるからです。


養生法の基本、とくに食養生の基本 は、おとなも子どもも共通です。中でも、よく噛むことはとてもだいじ。噛むことによる顎のリズミカルな動きが、刺激となって脳に伝わって、脳が活性化されますから。それは、「カム かむ 噛ミング30」 に書いたとおり。


食事は、栄養バランスのためにも重要ですが、食事によって「噛む」ことを始めとして、料理の「味」、「見た目」や「香り」、煮たり焼いたりする「音」も、食材の「舌触り」も脳への刺激になる。そう、食事って、「噛む」という運動刺激だけでなく、味覚・視覚・嗅覚・聴覚・触覚の五感すべてを刺激するのよねぇ。


東洋医学で五感に相当するのは、目・舌・口・鼻・耳の五官です。五感と五官、読みは同じですが、字が違う。目=視覚、舌=味覚、鼻=嗅覚、耳=聴覚で、五感では皮膚=触覚となるところ、五官では代わりに口が入っています。口は、口腔粘膜や歯茎も含めて、食感を得る場所ですから、これも触覚よね。


で、五官は、脳機能も持つ五臓の と にそれぞれつながっています。食事は五感(五官)を刺激して、五臓を活性化する。食事って、食欲を満たすだけじゃないんです。また、食事は「団らん」の場でもありますから、感性を育てる場でもある。


洋の東西を問わず、からだの健康にも、脳の養生のためにも、よく噛んで、じっくり味わうこと、食事を楽しむこと、大切ですね。


一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。


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