東洋医学的な脳の育て方 その2 | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


東洋医学的な脳の育て方、昨日のその1 からの続きです。脳の機能は五臓に分配されているワケですが、それがどういうことか、そのあたりから話を進めることにいたしましょう。


中心となるのは、「君主の官」とか「五臓六腑の大主」と呼ばれる(しん)です。(しん)を収蔵して、精神・思惟活動や、からだの反応をコントロールしていますからね(→東洋医学講座No.9 )。は、神気とも言いいますが、生命活動を支配し統制するです(→No.24 )。


が生命活動を支配・統制するならば、が脳だと言ってもいいくらいですが、常に陰陽五行のバランスを大切にする東洋医学ですから、だけでは機能できないことになっています。


君主のもとで、全体をまとめるのは、「将軍の官」と呼ばれるです。疏泄(そせつ)機能で、気血がイキイキ伸び伸びと流れるように調節します(→No.10 )。また、(こん)を収蔵して、無意識的な活動を支配しています(→No.24 )。


は、運化(うんか)・昇清(しょうせい)作用によって、気血をつくって全身に送ります(→No.11 )。(い) を収蔵して、単純記憶や思考を担当します(→No.24 )。


は、宣発(せんぱつ)・粛降(しゅくこう)作用によって、からだのすみずみにまで気が流れるように、調節しています(→No.12 )。(はく)を収蔵して、本能的な行動や日常動作を制御し、痛みやかゆみなどの皮膚感覚を起こします(→No.24 )。


は、精を蔵して、生殖や生長発育をコントロールしています(→No.13 )。また、(し)を収蔵して、記憶をつかさどります(→No.24 )。


こんなふうに、五臓は、脳機能の役割を分担しています。また、感情面でも、喜びが、怒りが、思いが、憂い・悲しみが、驚き・怖れがと分類されている。そして、それぞれの役割とも関連して、周囲の状況や環境に関する情報を集める五官(目・舌・口・鼻・耳)もまた五行に分けられて、五臓へとつながっていきます。


西洋医学的に言えば、環境に関する情報は、五感(嗅覚・視覚・聴覚・味覚・触覚)で集められ、脳で統合され、環境に適合したからだの状態をつくるために、自律神経ホルモン が作動されます。これが、感情の動きにも影響を受けるとわかってきたのは、実は最近のことなんですね。


東洋医学では、思惟活動も、情動も、それぞれ五臓と関係している。なので、とくに伸ばしたい面があれば、同じ五行分類の五臓にアプローチをかければいいワケです。つまり、記憶力を強化したければ、腎を手当てすればいいってこと。一見難しそうだけど、わかりやすいでしょ?


一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。


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