東洋医学的な脳の育て方 その1 | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


この間、「男の子の脳の育て方?」「こころの本質は前頭前野にある?」 でご紹介した『0歳から思春期まで 男の子の脳の育て方 有田教授の子育てに役立つ脳科学』(有田秀穂著・かんき出版)に、「育脳」という言葉が出てきました。


で、健全な育脳には、やっぱり食事・運動・睡眠のバランスが大切だよねぇ…と思いながら、これを東洋医学でみたらどうなるんだろう…なんてことを、つらつらと考えておりました。


東洋医学講座 シリーズをみていただくとわかりますが、東洋医学の人体と健康は、五臓六腑・気血津液が中心です。脳が出てこない。東洋医学講座No.15 の最後のほうに、奇恒の腑のひとつとしてあげられているだけです。


脳という言葉があって、奇恒の腑としてリストされている以上、その存在は認められている。でも、養生とか、病気治療とかで、脳に対してどうこうするという記述は出てきません。五臓六腑・気血津液がととのっていれば、健康を保つことができるという考え方ですから。


「脳」という漢字は、臓器を示す「にくづき」に、毛を示す3つの「く」の字、赤ちゃんの大泉門を中心に十字に切れる前頭縫合と冠状縫合を示す「メ」、頭蓋骨の周囲を示す「□」で成り立っていると言われますから、脳が頭蓋骨の中にある臓器だという認識も、古代中国にはちゃんとあったことがわかります。


赤ちゃんの頭蓋骨を上からみると、↓下図の左側のようになってます。頭蓋骨がこんな形をしてて、中には脳みそが入ってることを、古代中国の人は知ってた!


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そんなふうに、脳の存在は認識してたけど、その働きまではわからなかった。それでも、ふだんは中空で水や食べ物が通過する腑のようでいて、中に何がしかを蔵している臓にも似ているから、奇恒の腑と分類したんでしょうね、きっと。つまり、頭蓋骨をみれば腑みたいだけど、脳みそがあるから臓みたいっていうとこかな。


では、私たちが現在、解剖生理学や脳科学を通して理解している脳のはたらき、これを古代中国の人はどんなふうに考えたんでしょうか?その答えは、東洋医学講座のNo.9No.10No.11No.12No.13 にあります。そう、脳の機能を五臓に分けて与えたんですね。


ものを考えたり、喜んだり、悲しんだりという思考や感情の動きは、現代科学では脳の機能であるとわかっていますが、古代中国の人は、五臓が担っていると考えた。五臓の性質や、五臓が不調なときに出てくる症状なんかと照らし合わせても、理論的につなげることができた。


となると、東洋医学的な「育脳」に大切なのは、「五臓の健康を保つこと」になります。であれば、体質的に弱い部分を補って、過剰な部分は発散していけばいい。具体的には、どんなことがいいのか?次回に続く…。


一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。


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