ひとりぼっちのウォークマン -28ページ目

ゴッホ「夜のカフェテラス」

24日はクリスマス・イヴ。

ある人と約束は出来ているが、

さて、どこで待ち合わをしようか・・・


まだ、決まっていない。


そこで、浮かんできたのが、

ゴッホ「夜のカフェテラス」だ。


この絵は

南仏アルルのフォラン広場にある

カフェテラスの情景を描いたものである。

夜のカフェテラス

ガス燈の黄色い光が

カフェテラスを明るく照らしている。


そこだけが黄金に輝いて、

まるで、スポットライトのよう。


この席に座って彼女は、

喜んでくれるだろうか。


そして、夜空は青い色で描かれているが、

なんて美しい色なのだろう。


この黄色と青のコントラストが

とてもいい!

いかにもゴッホらしくて。


ゴッホ自身が当時、よく通った店で、

今もなお現存しているこのカフェテラスに、


待ち合わせ場所は、

決まりだ。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

このカフェテラス

「カフェ・ファン・ゴッホ」へ・・・




シャヴァンヌ「幻想」

フランスの主要建築の壁画装飾を

次々と手がけたシャヴァンヌの、

今回は「幻想」である。


この絵は

翼を広げて逃げようとするペガサスを

女性がつる草で捕らえようとしている

情景を描いている。


深い、深い森の中・・・

青と白の冷たい世界だ。


ペガサスも、女性も、青年も、

動かない白い彫像のよう。


冷たい感じのする絵だが、

とても心が落ち着く、

なぜか冷静になれる。


この冷たい氷の世界に

魅了されてしまった。


この作品は彫刻家の邸宅に

描かれた4枚の装飾画の一枚で、

264 x 147.6 cmの大きな作品だ。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

再び理想郷アルカディアへ・・・




シャヴァンヌ「諸芸術とミューズたちの集う聖なる森」

シャヴァンヌは、

19世紀のフランスの壁画家である。


数々の主要建造物に壁画を描いたが、

それらの縮小版を

キャンバスに絵画として残していた。


この作品はリヨン美術館の

大階段に描いた壁画を、

縮小して絵画としたものである。


彼が絵画にしてくれたおかげで、

このように身近で見ることが出来るのは、

とても嬉しいことだ。


$ひとりぼっちのウォークマン

この絵をみると別世界を見ているようだ。


まるで神々の住む理想郷アルカディア・・・

とても幻想的。


この絵は、艶消しの落ち着いた色調で

描かれていて、

現実離れした、夢の中に出てきそうな、

心地良さを感じる。


あわただしい日常をはなれて、

こんなフワフワとした世界に、

紛れ込んでみたい。


絵の真中の、ギリシャ建築の前には、

建築、彫刻、絵画の3分野の

それぞれの化身がいて、


その周りには芸術家に創造の力を与える

9人の美しい女神が集っている。


そういえば、女神のことはミューズという、

すなわち、美術館。


この美術館の壁を飾るに

ふさわしい壁画なのだ。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

この理想郷アルカディアへ・・・





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注: 絵画をを大きくして観たい方は、
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フェルメール「窓辺で水差しを持つ女」

フェルメールの作品の中に

しばしば登場する、

窓辺の女性たちは様々なドラマを

暗示しているといわれている。


その一つが「窓辺で水差しを持つ女」だ。


この絵は、静けさのなかに

柔らかな光が差し込む窓に向かい、


左手で水差しを握り、右手で窓を軽く開き、

外を見る女性の

何気ないしぐさが描かれている。

$ひとりぼっちのウォークマン

色合いのせいか、

静かな冷たい部屋のように見える。


まず最初に、薄く青みがかった白頭巾に

目が奪われる。


この女性の正体は・・・

幾つぐらいの女性なのだろう・・・・・


窓からの光が

頭巾を透して女性の頭を柔らく包み、

胸のあたりは下の服地が透けている。


洋服の青は

ラピスラズリを惜しげもなく使い、

白と青がさわやかだ。


また、テーブルにも目が行く。


水盤はよく磨かれているようで、

テーブルクロスの緋色の模様が

映って見える。


何と、豪華なこと、

実に繊細で美しい絵だ。


聖書では、水差しは純潔の象徴であり、

テーブルの上の宝石箱は虚栄心の

象徴であると言われている。


その上にはリボンと真珠も・・・・・


窓辺の女性は何を考えているのだろう、

なにか、もの想いにふけっているようにも

見えてしまう。


その先を知りたいのは私だけだろうか・・・


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

この静かな部屋へ・・・



フェルメール「デルフトの小道(小路)」 

フェルメールの作品の中で、

気になる一枚がある。


彼が生涯を過ごしたオランダの都市

デルフトの街並みを描いた

「デルフトの小道(小路)」である。

$ひとりぼっちのウォークマン

この絵から、

フェルメールの生活の一端を

想像してしまう。


生涯を閉じるまで生活した町だから・・・


この建物の奥には何があるのだろう。


16世紀ごろのデルフトの

伝統的な建物で味わい深く、

レンガ、漆喰、金属の取手、木製の雨戸

など、ていねいに描かれている。


左側の出入り口の奥が明るく

奥行きを感じさせるが、

そこで女性が洗濯をしているようだ。


右側の女性は縫い物をしていて、

道端では子供が遊んでいる。


こんな静かな風景をみていると、

人々の営みがじんわりと伝わってくる。


フェルメールはこの町が

とても好きだったのだと思う。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

デルフトのこの町に・・・






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フェルメール「牛乳を注ぐ女」

今回はヨハネス・フェルメールを

取り上げる。


その作品は「牛乳を注ぐ女」だ。


窓辺に立つメイドの女性が、

テーブルの上の鍋に、

牛乳を注いでいる。


ありふれた日常の情景を

描いたものである。

$ひとりぼっちのウォークマン

この絵を観て、

目に飛び込んでくるのは、

メイドが着ている洋服の、

黄色とラビスラズリの青。


フェルメールの他の絵で、

何度も目にしたこの鮮やかな2色だ。


なんと美しい色なのだろう。


テーブルの上にはパンが並べられていて、

朝食の準備なのだろうか。


パンの白い小さな点々は、

皮のパリパリ感がよく出ている。


温かい牛乳と、

香ばしくて美味しそうなこのパンを、

とても食べてみたくなる。


なんと穏やかな情景なのだろう。


まだ、誰も起きていない

この静かな部屋で、

牛乳を鍋に注ぐ音の響きだけが、

こちらにも伝わってくるようだ。


この絵は縦45.5cm、横41cmの、

小さな作品だが、

とても印象に残る絵だ。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

この朝食のテーブルへ・・・




ルノアール「レースの帽子の少女」

紅葉が始まった箱根の森に

すっぽりと包まれるように

建っているポーラ美術館。


この美術館の

シンボルとされる2枚のうちの

もう一枚が、

ルノワールの 「レースの帽子の少女」だ。


もちろん、当館の人気ナンバーワン。


私にとっても、

印象に残る魅力的な作品である。


この絵に逢うたびに、

大切な人と、待ち合わせをしたような

トキメキを感じる。

$ひとりぼっちのウォークマン

何と美しい少女なのだろう。


最初のときは、清楚で可憐な少女だった。


しかし、その後は、

少しづつ大人びてきて、

ハッとさせられるものがある。


透き通るような白い肌、

上気したピンク色の頬、

夢見るような愛らしい表情。


小首を少しかしげながら、

ブルーの瞳は何を見ているのか。


恥じらいながら

何か話しかけてくれそうで、

その口元にも、目がいってしまう。


ルノワールは、父母が

仕立て屋ということもあり、

幼い頃から女性のファッションには、

かなり敏感であったとか。


当時流行した

華やかなレースの帽子が、

繊細で、しかも大胆に描かれ

この少女に似合っている。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

また、この少女に逢いに・・・



ルノワール 「髪かざり」

箱根には有名なポーラ美術館がある。


ポーラ創業2代目鈴木常司氏の

約9,500点の膨大なコレクションを

所蔵した美術館である。


この美術館のシンボルとされる2枚のうち、

一枚がルノワールの 「髪かざり」だ。


この絵はおしゃれをして外出する娘に、

母親が髪を結い上げ、花を飾っている、

そんな日常の情景を描いたものである。

$ひとりぼっちのウォークマン

何とほほえましい母娘の姿なのだろう。


母親は自分の手元に

夢中になっているが、

座っておしゃれの仕上がりを待っている

娘の表情は、


これから行く、

パーティーでも想像しているのか、

とてもワクワクしてる様子が伝わって来る。


娘が着ているドレスの色は

白なのだろうか、


華やいだ気持ちが

ドレスに伝わっているのか、

幸せ色に染まっているようだ。


絵からの雰囲気とは別に、

ルノアールは

40代後半スランプ状態になったが、


その苦しい時代に描いた作品と

いわれている。


鈴木常司氏が、

どうしても収集したかった想いが、

伝わってくる。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

何度も訪れているポーラ美術館に再び・・・




ルノアール「長い髪をした若い娘」

今回は、印象派の

オーギュスト・ルノアールをとりあげる。


ルノアールはふくよかな大人の女性を

描く事が多いが、

この絵の女性はちょっと違う雰囲気だ。


年齢はいくつくらいなのだろうか。


みずみずしく若々しい頬が

はっきりした輪郭で描かれている。


本当に美しく、かわいい。


そして、

長くてつややかな髪の毛も

印象的だ。


この絵はルノアールの

「長い髪をした若い娘」である。

$ひとりぼっちのウォークマン

何と涼しげな眼差しの女性なのだろう。

すっきりとした瞳で、

何を見つめているのか、

何を考えているのか。


髪の毛に手を添えた

そんなたたずまいが、

とても素敵で、こころ惹かれる。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

この娘に会いに・・・




ターナー「解体のため錨泊地に向かう戦艦テメレール号」

イギリス人が選んだ

西洋絵画のナンバーワンは

ターナーが描いたこの絵である。


これは大英帝国の栄光の

シンボルである戦艦テメレール号が、


後に廃艦となって解体のために

最後の停泊地に曳航される様子を

描いたものである。

$ひとりぼっちのウォークマン

この黄金色の空は何だ!?


太陽が水平線に沈もうとしている・・・


なんと美しい夕陽なのだろう、

荘厳な感じさえする。


戦艦テメレール号の

エンディングをたたえるかのように、


夕陽が少しづつ、

少しづつ、沈んでいく・・・・・


一分、一秒でも長く、照らしていたいのか。


手前に見える黒い船体は

戦艦テメレール号を曳っぱっている

蒸気船である。


役目を終えた戦艦テメレール号は、

いまや、当時の雄々しい姿はなく、


ゆったりと、これからの運命に

身をゆだね曳かれていく。


ご苦労さま、テメレール


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

戦艦テメレール号に乗船・・・