ひとりぼっちのウォークマン -27ページ目

ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」

今回は、誰でも見たことがある

この絵を取り上げる。


ボッティチェリの代表作、

「ヴィーナスの誕生」である。

ヴィーナスの誕生

中心にいるのはヴィーナス、

なんと美しく輝いているのだろう。


この絵は、

ギリシャ神話からとったもので、

地上の岸辺にたどり着いた

愛と美の女神ヴィーナスを描いたものだ。


ヴィーナスは西風ゼフロスに吹かれながら

フワフワと天上から

舞い降りてきたのだろうか、


優しくほほえんでいる。


そして、首を少し傾け、

女性らしい優しい表情で

こちらを見ている。


これこそ本物のヴィーナスだ。


どこかで、

このヴィーナスに逢えないだろうか・・・


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

ヴィーナスに逢いにフワフワと・・・




ボッティチェリ「キリストの哀悼」

ヨーロッパで

最も優美な邸宅美術館といわれている

ポルディ・ペッツォーリ美術館のなかに、


創設者が亡くなる

数日前に購入したとされる

サンドロ・ボッティチェリの

「キリストの哀悼」がある。


この絵は

十字架から降ろされた死せるキリストを、

聖母マリアはじめ親しい者が嘆き悲しみ

最後の別れをする場面を描いたものだ。

キリストの哀悼

何と痛ましい情景なのだろう。

思わず、目を覆ってしまうほど。


何が起こっているのか。

こんなマリアを見たのは初めてだ。


そして、

あのボッティチェリが描いたとは思えない。


聖母マリアは気を失っているようだ。

両腕を支えられ、放心している。


死んだ我が子を抱きしめることさえ

できないぐらいだ。

やっとその腕にキリストを抱いたときには、

どんな思いだったのだろうか。


マタイ伝によると

キリストの遺体を引き取って

埋葬したアリマタヤのヨセフは

背後で茨の冠と、

抜いた3本の釘を握り締め、嘆いている。


マリアを支える赤衣の聖ヨハネの腕は

力なく垂れ下がり、

硬直した足に接吻するのは

マグダラのマリア・・・・


死せるキリストへの哀悼は、

ボッティチェリの溢れる信仰心が、

描かせたのだろうか。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

静かに

ポルディ・ペッツォーリ邸宅美術館へ・・・




ポッライウォーロ「若い貴婦人の肖像」

この絵は、

どこかで1度や2度は、

目にしたことがあると思う。


これはルネサンス初期を代表する画家

ピエロ・デル・ポッライウォーロの

「若い貴婦人の肖像」だ。

若い貴婦人の肖像

何と美しい横顔なのだろう。


貴婦人といいながら、

どこか親しみも感じる。


少女のようなあどけなさが

残っているからだろうか。


そして、なぜ、横顔なの?


横顔がとても美しいのは分かるが、

正面からも見てみたい。


ヘアースタイル、アクセサリー、洋服が、

この女性をいっそう美しく

引き立てているところも、

見逃せない。


この絵は、ヨーロッパで

最も優雅な邸宅美術館といわれた

ポルディ・ペッツォーリ美術館の

シンボルとなっている。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

この邸宅美術館へ・・・






ミレイ「オフィーリア」

多くの画家が「オフィーリア」を描いている。


なかでも私が気に入っているのは、

ジョン・エバレット・ミレイの

「オフィーリア」だ。


入水自殺したオフィーリアが

描かれているのだが、

何と美しく優雅なのだろう。

オフィーリア

まるで、お気に入りの歌を

口ずさんでいるかのように、

歌いながら流されていく。


その顔は微笑みを浮かべ、

生き生きとさえ見えてくる


可愛いい花とともに流され、

彼女はこのまま亡くなってしまのだろうか。


死の場面ではあるがとても美しく清らかだ。


死にゆく自分の運命を

自然に受け入れているかのように。


死をこんな風に迎えることが出来たら、

何と幸せなことだろう。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

ハムレットの舞台へ・・・




ロセッテイ「ベアタ・ベアトリクス」

綺麗な女性が祈りを奉げている。


深緑色の衣裳に身を包み、

何かを無心に祈っているようだ。


この女性の身に何が起こったのだろうか。

ベアタ・ベアトリクス

ロセッテイの妻は出産して直ぐに、

その子を亡くした。


ショックのあまり

アヘンに走り、

自らも結婚後、

わずか2年で亡くなってしまった。


その時に描いたのが、

「ベアタ・ベアトリクス」である。


この絵のタイトルの

「ベアタ・ベアトリクス」とは、

「祝福されたベアトリーチェ」

の意味である。


この女性は祈りによって、

神に触れ

何の迷いもなく

安らかに天に召されようとしているのか。


とても清らかな雰囲気さえ伝わってくる。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

当時のフィレンチェへ・・・




ロセッテイ「プロセルピナ」

ダンテ・ゲィブリエル・ロセッティは

19世紀のイギリスの画家であり

詩人である。


何と激しい表情なのだろう。


何かをうらんでいるように・・・

こんな激しい表情の女性を

見たことがない。


この絵はギリシア神話の一場面を

描いたものである。

プロセルピナ

この女性は女神プロセルピナで、

誘拐され、無理やり

冥界の帝王の妻にさせられた。


「囚われの身」を意味するザクロと、

背後の「記憶の執着」を意味するツタに

囲まれている。


この表情の意味するものが分かった。


プロセルピナは囚われの身を嘆き

地上への帰還を切望したが、

それを諦めざるを得なかったのだ。


この複雑なかげりは深い哀しみからか。


この絵は画家ロセッティと

彼の愛したモデルとの関係を

神話になぞらえて描いた

ともいわれている。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

テート美術館へ・・・




クリムト「ストックレー・フリーズ=成就(抱擁)」

先週に引き続いて、

また9枚のうちの一枚、

「ストックレー・フリーズ-成就(抱擁)

の原図」をとりあげる。


この絵は

生きていること、

そして男女が抱き合うことが

幸せの成就として描かれたものだ。

成就

女性は目を閉じ、

腕を男性の背中にそっと添え、

愛の幸せに酔いしれている。


これ以上の幸せはないかのように。


男性の大きな背中は、

たくさんの安らぎと幸せで

女性を包んでいるようだ。


服の模様は限りない愛を表しているのか、

愛は永遠だ。


この壁画装飾のあるストックレー邸は、

屋敷丸ごと、

3年前に世界遺産に登録されたのだ。


ちなみに9枚の原図を下に掲げる。


ストックレー・フリーズ


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

ブルッセルにあるストックレー邸へ・・・



クリムト「ストックレー・フリーズ=期待」

先週に続き、

壁面装飾の原図のうちの

一枚をとりあげる。


それは「ストックレー・フリーズ=期待」だ。


大きく描かれている女性は

樹の女神のようだ。


とても目立つ大きな頭で、

後ろを振り向いている。

それはまるで大きな鼓のようにも見える。

期待

目は何と強い力を放っているのであろう、

ある一点を凝視しているかのように。


その視線の先にあるのは、

先週とりあげた生命の樹か、


そして、その樹の先には何が・・・


期待というタイトルから、

女性が期待するものは何か。


9枚を並べてみるといろいろなことが

想像できて楽しくなる。


そして、全体として金色が多く

使われているのに、派手さはなく、

むしろ、安定した安らぎを感じる

魅力的な一枚である。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

食堂壁面の前でじっくりと・・・




クリムト「ストックレー・フリーズ=生命の樹」

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。


今回は、

新春にふさわしいクリムトの

「ストックレー・フリーズ=生命の樹」

を取り上げる。


この黄金の渦巻きを観ていると、

尽きる事のないパワーが湧いてくる。


この絵はストックレー夫妻が、

新築の食堂を飾る壁面装飾のため、

原画9枚をクリムトに依頼した。


そのうちの中心となる一枚である。

生命の樹

このらせん状の植物はなに?

ものすごいエネルギーを感じる。


大地に根を下ろした生命の樹は、

らせん状の枝を伸ばし、

触れるものを手当たり次第に巻き込み

活動領域を拡大していくのか。


円形と三角形の模様は

何を表しているのか、

枝には、天空と太陽の神ホルスの化身の

一匹の鷹が留まっている。


そして他の8枚へ、

踊り子、抱擁する男女、植物や花、蝶、鳥

などが描かれ、繋がっていく。


この生命の樹は、

尽きる事のない永遠の生命を現していて

朽ちることなく立ち続ける

不変の存在なのだ。


渦巻きのらせん状の枝や、

背景の金箔などは、


クリムトが尾形光琳などの

日本の屏風絵の影響を

受けているとも言われている。


昨年の生誕150周年記念のクリムト展で

印象に残っていた、この一枚を

取り上げてみた。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

この生命の樹に会いに・・・



ゴッホ「赤い葡萄畑」

この絵を観て最初に感じることは、

”実りの秋の収穫”


この黄金色は、たわわに実った稲穂、

赤は色づいた紅葉を連想してしまう。


この絵は南仏アルルの葡萄畑で、

夕方に人々が農作業をする様子を

描いた作品である。


ゴッホの「赤い葡萄畑」だ。

赤い葡萄畑

葡萄畑一面が赤で描かれている。


何と鮮やかな赤だろう、

まるで、火のようだ。


そして、

強烈な夕陽に染まった空と川が

まぶしく黄金色に輝やいている。


この強烈な赤と輝く黄金色が、

見事に描かれている。

まるで収穫の喜びを表すかのように・・・


そして太陽が沈む前に、

作業を終えようとしているのか、

黙々と働く人々が描かれている。


ゴッホは37歳で亡くなってしまったが、

生前に売れた絵は、

たった一枚だったとか。


その一枚がこの「赤い葡萄畑」だ。


ゴッホの若い情熱とエネルギーが

伝わってきて、とても好きな一枚だ。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

プーシキン美術館へ・・・





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