ひとりぼっちのウォークマン -30ページ目

ゴッホ「麦束のある月の出の風景」

今回はゴッホを取り上げる。

明るい太陽の光を求めて

訪れた南仏アルル、

ゴッホは、ここで様々な絵を描いた。


この絵はアルルの夕方を描いた

「麦束のある月の出の風景」である。

$ひとりぼっちのウォークマン

いったい何時頃なのだろう。

月が出ているのに妙に明るい。


でも、やっぱり夜のようだ・・・

とても静かな・・・


月の明かりに照らされた麦が、

波のようになびいて、

とても美しい。


そして、麦の黄金と、山の青の、

コントラストがいい。


ゴッホは畑を耕すことに

興味を持っていたようだ。


月明かりに照らされたこの風景を見て、

収穫の喜びを感じていたのだろうか。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

月明かりの南仏アルルへ・・・






モネ「ロンドンの国会議事堂、霧を貫く陽光」

前回の

ロンドンとテムズ川の風景から、

もう一つの連作、


モネの

「ロンドンの国会議事堂、霧を貫く陽光」

を取り上げる。


この絵はロンドンの霧に包まれる

テムズ河畔に建つ冬の国会議事堂と

陽光を描いたものである。

$ひとりぼっちのウォークマン

霧を貫くまぶしい太陽の光が、

なんと強烈なのだ。


テムズ川の川面の赤は燃えるよう・・・


建物の紫と、太陽の赤、

この強い二つの色が、

良くブレンドされていて、見ているうちに、

安らぎさえ覚えてしまう。


この絵に、吸い込まれていきそう、

ああ、この絵の中に入ってみたい。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

あのテムズ川の畔へ・・・・・




モネ「ウォータールー橋、ロンドン」

昨年10月に

オランダのクンストハル美術館で、

モネや、ピカソなど7点の作品が

盗難にあった。


証拠隠滅のため、首謀者の母親が、

全ての名画を焼却したことが5月に判明。


今月の17日には、焼却灰鑑定から、

それは盗難にあった作品であることが

判明した。


ただ、ただ、残念 ・・・・・


そのなかの一枚がモネの

「ウォータールー橋、ロンドン」である。

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モネは1899年から3年にわたり、

毎年、ロンドンを訪れ、

近くのホテルから、

テムズ川に架かるこの橋を描いた。


きれいな青色と、白い光・・・・・


霧のロンドンで、

この景色をどう描きたかったのか。


3年も通ったというのだから、

モネを相当とりこにしていたに違いない。


「ウォータールー橋」の連作だけでも、

40点を超えているといわれている。


この絵はもう現存しないのかと思うと、

逢ってみたいと思う気持ちが

募るばかりだ。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

霧のロンドンへ・・・・・



ミケランジェロ「レダの頭部習作」

これは、イタリア素描史上

最も美しい頭部といわれている

ミケランジェロ「レダの頭部習作」である。


この絵は、「レダと白鳥」の

「レダの頭部」を素描したものだ。


肝心の「レダと白鳥」は作成直後、

紛失しているので、

この素描は、特に貴重なものといえる。

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絵から、

レダは、気高く、気品のある女性だと

想像できる。


慎み深く目を伏せ、

物思いにふける横顔が、

なんとまあ、美しいのだ。


赤チョークを使って

繊細なカーブで見事に描かれている。


ギリシャ神話の「レダと白鳥」で、

レダはスパルタ王の妻だったが、

あまりの美しさに、

主神ゼウスに目をつけられてしまう。


ゼウスは愛の女神の協力により、

白鳥に姿を変えてレダを誘惑し、

思いを遂げてしまうという神話である。


今回はシスティーナ礼拝堂の500年祭記念

ということで、

ミケランジェロ展が福井県立美術館で、

9月6日から

国立西洋美術館で観ることが出来る。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

美しいレダに会いに・・・





ゴッホ「日本趣味 雨の大橋」

この絵は、広重の・・・・・ようだが、

いや、違う。


これも、ゴッホなのだ。


これは、ゴッホの

「日本趣味 雨の大橋

(大はしあたけの夕立)」である

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確かに、広重より、

カラフルで、立体的かもしれない。


ゴッホが、

ここまで日本びいきであったとは・・・


日本画から、相当の衝撃を受けて、

学ぶことも多かったのだろう。


日本人の私としては、

ゴッホを身近に感じて嬉しい。


また、この絵の廻りに謎の日本文字を

描いている。

ゴッホは、日本語を

知っていたのかも知れない。


なんということだ!!!


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

再び、ゴッホ美術館へ・・・





ゴッホ「タンギー爺さんの肖像」

6月22日、カンボジアで開催された

世界遺産委員会で

日本の象徴とされる「富士山」が

世界遺産に決定された。


思わず「やったー!」 と、

叫んでしまった。


そこで、西洋絵画の中で、

富士山を描いたものはないだろうか、

と探していたら、


なんと、ゴッホが描いていた。

「タンギー爺さんの肖像画」である。


モデルは、

モンマルトルで画材店を営んでいた

タンギー爺さんである。


彼は出世払いと称して、

画家達に便宜を図ったりして、


パリの才能ある若者を、

応援していたとか。

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この絵からも、タンギー爺さんの優しさが

十分に感じとれる。


ゴッホは自分の父親を描いているような、

気持ちだったのかも知れない。


ゴッホはこの絵の背景を、

日本の絵画で覆い尽くしているが、

なんと、タンギー爺さんも

日本画を収集していた。


絵の左上から、

冬の吉原の雪景色、秋の富士山、

春の桜、夏の入谷の朝顔など、

日本の四季で彩り、

そして、浮世絵を左右に配している。


これぞ日本だ!!


ゴッホは、敬愛するタンギー爺さんと

大好きな日本を一枚の絵に

盛り込みたかったのだろう。


そこにゴッホの愛を感じる。


そんなゴッホから、

心のこもった肖像画を贈られた

タンギー爺さんの気持ちは、

文句のない日本晴れだっただろう。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

タンギー爺さんのいるロダン美術館へ・・・




ラファエロ「友人のいる自画像」

ラファエロ展で観た絵のなかに、

ここで取り上げてみたい一枚の絵がある。


それは「友人のいる自画像」である。


ラファエロ自身と、

一番弟子のジュリオ・ロマーノを

描いたものだ。


ラファエロの作品には

明るい感じのものが多いが、

この絵はモノトーンで暗い。


しかも男性が二人。

あえて、このように暗く描いたものなのか。

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中央の若い弟子の、

右手の指は何を語っているのか。


ラファエロは弟子の肩に手を置き、

何を語ろうとしているのか。


この二人の間には、

深い尊敬と信頼があるに違いない。


前面の愛弟子を、後継者として、

絵を観てくれた人に

紹介したかったのかもしれない。


とても、残念だが、


この絵を描き終えたラファエロは、

37歳という若さで、

この世を去ってしまった。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

ラファエロのいるルーヴル美術館へ・・・





 

セザンヌ「リンゴとオレンジ」

セザンヌといえば、これでしょう。

そう、「リンゴとオレンジ」である。


この絵は、セザンヌが、

「リンゴでパリをあっと驚かせたい」

と言って描いたとか。

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このリンゴは

何の上に置かれているのだろう?

テーブルはない。


よくみると、長椅子のようだ。


あちこちに無造作に置かれたリンゴが、

今にも崩れ落ちそう・・・ポットまで、

手を延べて支えたくなりそうだ。


この不安定感が、なんと、まあ、

見事に描かれているのだろう。


これには、親友のモネも、ルノワールも、

「どうやって描いたんだろう? 」と

考えるほど。


当時は、インパクトのある、

皆の記憶に残る絵だったとか。


セザンヌは、写真では出来ない、

絵画だからこそ、

このような「リンゴとオレンジ」を、

描くことが出来た。


人が物を見る時、

四方八方から見たそれぞれの視点を

一枚の絵にしたのだ。


さすが、セザンヌ!!


ピカソをして、

「セザンヌは私の唯一の先生だった」

と言わしめたのも納得。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

あのオルセー美術館へ・・・




セザンヌ 「パイプをくわえた男」

これは近代絵画の父として知られている

ポール・セザンヌが、

故郷の庭師を描いた

「パイプをくわえた男」ある。

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セザンヌの人物画には美しい女性が

ほとんどなく、

無骨な、庭師や農夫たちを

繰り返し描いている。


いろいろな男の生き様を

描きたかったのか。


この男も、何か思い悩んでいる

のだろうか。

どこか、晴れ晴れとしない表情を

している。


庭師というが、

頑固な腕のいい職人なのかも知れない。


仕事の合間の一服なのか、

斜めに傾けた身体や、

パイプをくわえた姿を見ていると、


今まで、どのような人生を歩んできた人

なのだろうか、


いろいろと想像してしまう。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

当時の南仏エクサン・プロバンスへ・・・






クロード・モネ「白い睡蓮」

真ん中に太鼓橋、

その上には柳、

どこかで見たことのある

風景ではないか。

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この絵はモネの「白い睡蓮」だが・・・

モネがここまで、日本通だったとは。


モネは、広重の「亀戸天神境内」を

模して太鼓橋を作り、

池端に柳を植えるなど、

日本庭園を楽しんでいたとか。


なんとさわやかな緑なのだろう。

ちょうど、今頃の季節なのかもしれない、

瑞々しい空気が伝わってくる。


水面に浮かぶ睡蓮の花は、

ピンク、紫・・・そして白。


緑の中の白が、

より一層、さわやかさを

運んでくる。


ああ、この場に立って眺めてみたい。


今晩の

「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

この睡蓮の池へ・・・