まずはアイドル君2人のフェルゼンで1回ずつ。
10月2日 ソヒャン/ウナ/ミニョン/ヨンギ
10月3日 ソヒャン/ウナ/テグン/ジュンヒョン
ミニョン君…。声量云々という評判でしたが歌いこなしていたと思います。弱いところは弱く、強いところは強く、長いところは長く。…

あくまで私の目にはこう映った、という話なんですが。ミニョン君!感情はどうした?君は本当にマリーを愛しているのかね?彼女が死刑になったと聞いた反応がその程度?
幸か不幸か、ソヒャンさんが素晴らしいんです。登場シーンの愛らしさ、フェルゼンに再会した嬉しさ、抑えられない恋しさ。歌と演技、存在そのものでほとばしる想いが瑞々しく鮮やかに描かれます。
彼のマリーを想う気持ちもそれに劣らない(んだろうと思う)。けれど現実を見極める目を持っている彼は、マリーに同調することはできない。愛する気持ち、苛立ち、心配、複雑な想いが渦巻かないといけないですよ。
手を取り見つめ合うマリーとフェルゼン。左のマリーは情感豊かなのに、右のフェルゼンはなんだかやたらアッサリ。
歌を歌うこと、歌で表現すること、似て非なる行為ですね。
作品としてのマリー・アントワネットもこれまで波風のある評価だったし、良くなったとは言えこんなものかーと思いながら1幕終了。2幕は緊迫した盛り上がりで、さすが今期評価9.3の作品に相応しい展開でした。
翌日はテグン君。デビューはミニョン君と同時期だそうですが、ミュージカルはだいぶ先輩のテグン君。幕が開き、マリー処刑の知らせを受け取るフェルゼン…♪ とじょひー♪
前日と違うのでびっくりです。歌ってません。表現してます。切ないです。テグン君
成長したわね!

そして1幕から面白い。正直フェルゼンの登場シーンは少ないですが、マリーという人間を描くのに必要な存在だし、ストーリー展開にも大きな役割を果たします。フェルゼンが役割を全うしてこそ、作品全体の質が保たれると思いました。(どのキャラクターも一緒ですが普通そんな心配は無用なので改めて考えたことは無かった。)
何が違いを産むのか。元々の実力?キャリア?指導方法?本人の熱意?練習量?
とりあえずもっと練習すれば良くなりそうな気もします。やりたくないアイドルにミュージカルをやらせるにしても、やる気はあるのに練習時間を与えないにしても、責任は会社側にあると思う。
以前訳した動画が思い出されます。
この機会に、これまでに観た歌手もしくはアイドル系の人たちを振り返ってみました。
(歌手出身と言っても男性に限り知っている人のみ。実はもっとたくさんいることでしょう。)
ついでに自分の観た作品数も。連続的に観始めたのは2016〜17年で、これまでに48作品。125回。少ないね。
まず歌手系から。
ソン・ホンヨン (GOD) 三銃士の1作で1回。
歌手時代も知りませんし、普通にミュージカル俳優と思って観てました。
K.Will ノートルダム・ド・パリの1作で1回。
感傷的な歌声で素敵に演じてらした。ただこちらがグァンホ君のカジモドを求めていたので多少物足りない。彼の責任ではないです。
SE7VEN もしかしてハッピーエンド(日本公演)の1作で1回。
エリザベートのトートもかっこよくシャウト!されていましたが(実物は観てません)、この作品はあくまで可愛らしく。
イ・ジフン。アンナ・カレーニナ、バンジージャンプする、エリザベート、エクスカリバーの4作で6回。
アンカレのブロンスキーで落ちました。その後も観る作品ごとに魅力は増すばかり。今度はシティオブエンジェル、観に行きます。
アイドル系。
ジュンス (JYJ)。デスノート、エリザベート、エクスカリバーの3作、5回。
もはや説明は要らないと思いますが、アイドルとしてミュージカルへの道を開いた第一人者と言いますか。ただ私自身はジュンスをアイドルではなく、アイドル出身のアーティストだと思っています。
若干何を演じてもジュンスはジュンスになりがちですが、歌唱力、ウェットな表現力は素晴らしい。
チョン・テグン/LEO (VIXX) モンテクリスト、マタハリ、ラストキス、エリザベート、マリー・アントワネットの5作、5回。
なぜかご縁のあるテグン君。
最初はモンテの息子役。チョッピリしか出ないので良いも悪いもなし。
マタハリは映像で。アルマンというキャラクター、ジヨンさんのお相手としては若すぎるような。歌もイマイチのような。
ラストキスは堂々の主演でしたが、音程が上がって行くとこちらまで苦しくなるような歌いぶり。翌日ドンソク君を観て胸のつかえがおりた感じ。
やはりアイドルはアイドルに過ぎないと思わせた張本人とも言えます。
しかし、エリザベート。作品の魅力、似合う役柄、本人の努力などなどにより、嬉しくも私の評価を覆してくれました。大好評でしたね。
スホ (EXO) 笑う男の1作、1回。
始まって当初は不評でしたっけ。マチネを観ていた知人はソワレまで時間がギリギリということもあり、2幕は見る必要無しとインターバルで出てしまったそうです。個人の好みの違いもありますけどね。
2回に分かれて上演期間の長かった笑う男。ひょんなことでスホ君を観た別の知人が、意外にもすごく良かったと言い始めたのです。経験を重ねるごとに成長していったのでしょう。あまりにも絶賛するので観に行きました。
パク・ヒョンシク (ZE:A) エリザベートの1作、4回。
彼の敬愛するヒョシン君も演じたこの役。相当の熱意で臨んだことでしょう。似合ってもいましたし。チュヒョンヌナのしごきも効いたのかもしれない。テグン君と同様、アイドルに対する偏見を完全に覆してくれました。大抵アイドル系キャスティングは日程の都合上当たってしまうので観るのですが、彼の場合は積極的に追いかけました。

ニエル (TEEN TOP) キング・アーサーの1作、1回。
アイドル君もバカにできないと思い始めた中、彼も1回観ることに。ほっそり素敵なランスロットでした。普通に若手俳優な感じ。
ドギョム (Seventeen) エクスカリバーの1作、2回。
同じく、アイドルも期待できる気持ちで観たドギョム君。熱演でした。
ジュン (U-KISS) スワッグエイジの1作、1回。
作品が素晴らしくもあり、ジュン君も魅力的だった。アイドルと区切る必要全く無し。スケジュール的に2回しか観覧できなかったので、もしできたならもっと何度も観ていたと思う。トリプルキャストの全員思う存分観たかった。
ファン・ミニョン (NU'EST) マリー・アントワネットの1作、1回。
基礎訓練はやってきてるのだから、練習すればきっと良くなるはず。歌いこなすことや動線や視線、そういう事に気を使ってるように見えないように、感情表現を頑張って欲しいです。頑張れ!