アイドルのミュージカル 光と影 (後半) | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

韓国ミュージカル
想像と創造だらけの翻訳
(注意: 目標はネタバレ100%)
近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。

(6:41から)

2番目。イメージが合わない役にキャスティングされる場合。これもまた質的下落を招きます。あるアイドルがミュージカルが大好きです。本当に熱心にやります。練習も一生懸命たくさんしました。だけどイメージが似合わない。そのキャラクターとアイドルの年齢層が近いという理由だけ。それから主人公をしなければならないという理由だけで投入される場合があります。

こうなった場合、そのアイドルも被害者ですよ。ほんとに。自分でもうまくやりたいでしょうし。自分にぴったり合う服を着てやりたいはずです。だけど会社がやらせて製作者もチケットを売らなきゃならないからそうするんです。

こうなったらもう僕たち全員が被害者じゃないですか。彼は似合わない服を着せられて。これは製作者の問題ですよ、アイドルの問題と言うよりは。なぜならそのアイドルを主人公にすればチケットが売れるから。

そのアイドルがもしも、助演だけど重要な役割でイメージがぴったり合う、だけど出番が少ない、それだとどうなりますか。チケットは売れないし、ファンからもいろいろ言われることでしょう。そのアイドルを見ようと高いお金を出して行ったのに、あまり出なかったらそれは残念でしょう。僕でもそうだと思いますよ。

だから当然制作会社に抗議をするだろうから、制作会社がストレス受けるのもそうだけど。まずはチケット販売が振るわないだろうし、投資を受けるのも難しくなる。それはそうだとしてもイメージに合わないキャスティングをするのはちょっと問題だと思います。

だから「失」である。イメージに合わないキャスティングをすることによって、質的下落を招くかもしれない。

[いつもそうだと言うわけではありません!]

3番目。ミュージカルのコンサート化です。こういう声がすごく多く聞かれます。僕は個人的にこの問題は時間が解決してくれると思っています。どういう事かと言うとミュージカルとコンサートは違います。ミュージカルはその「作品」を見に来るものでコンサートはその「歌手」を見に来るものだと思うんですよ。

コンサートの場合は合間に暗転でない状況で、歓声だとか叫ぶだとか、そういうことが可能です。ミュージカルでは暗転や歌が終わる時以外は拍手や歓声を上げることを禁止しています。なぜ?その作品の邪魔になるから。劇を進めて観客が観覧するのに邪魔になるってことです。俳優が適切なアドリブとか笑えるアドリブとかすごく良くてもちょっとだけ拍手する程度にとどめます。

アイドルのファンの方がミュージカルを見にこられてもミュージカル文化に慣れておられないから、コンサートを見るように観覧される場合がしばしばあったので妨害になる場合がありました。

これは当のアイドルたちにも妨害になります。彼らも俳優なので舞台に没頭したいんですが、観客席から突然大きな声などがすると集中が途切れる場合があります。ですからそのアイドルにも邪魔になると申し上げたいです。

しかしこれは、こういう言い方もできるかもしれません。90%以上の観客がそのアイドルを見ようとチケットを買ってこられて、どうせ私たちは彼を見に来たんだとおっしゃるかもしれない。しかし90%以上だとしても、この作品自体を見に来た観客もいらっしゃるのです。作品を見に来られた観客に配慮するためにも、公演中はミュージカル観覧のマナーを守るのが良いのではないでしょうか。皆さんの15万ウォンと、ただ作品を見に来られた方の15万ウォンは同じ価値があるのですから、90%だ、10%だ、それが重要ではないと思います。誰にでも15万ウォンは大切です。

それにしても近頃チケットが本当に高くて、僕もよく見には行けないです。

[怖いほど 高い]

僕は個人的に、ミュージカル文化をよくご存じない状況だったんだなと思います。ミュージカルを観覧するアイドルのファンの方たちが、だんだん変わってきていると思うからです。そういった公演観覧の礼儀礼節みたいなものが凄く良くなっていると思います。

でも基本的にそう考えてくださったらいいですね。僕の15万ウォン、この人の15万ウォン、それが5万ウォンであっても、小額ではないですね。大金ですよ。

[チケット価格はなぜ安くならないのか?]

結論。
アイドルたちがミュージカルにキャスティングされる前はミュージカル市場がとても小さかった。現在よりも給料の未払いもはるかに多かった。公演のクオリティーが劣っていたのも事実です。なぜかと言うと投資されないから。投資を得るのも大変だから1年に上演される作品数も現在より少なかった。

ですがアイドルがキャスティングされるようになるにつれて市場が拡大して、更に韓流の影響を受け始めました。日本やブロードウェイのように外国ファンもだんだん増加してきました。市場が拡大して公演数が増えたから、多くのミュージカル志望者が俳優に育つようになって、もともとミュージカルをしていた方たちも更に雇用が安定するようになった。

僕自身もその恩恵を受けた人間です。実のところ。ミュージカル市場が拡大しながらアンサンブルも選抜されて、僕もそのようにして参入するようになったのだから。これは明らかにミュージカル市場の「得」であり、ありがたいことだと考えています。

しかしながら、あまりにも興業だけのためにアイドルをキャスティングする製作者は問題だと思います。また、無理なスケジュールでアイドルをミュージカルに投入する所属社も問題です。練習時間も足りずに質の低下を招くことは事実ですから。そしてイメージに合わないキャスティングもあります。

これからはアイドルも堂々とオーディションを受けてキャスティングされる、そんなシステムが作られると良いと思います。

儲けのためだけで、チケットパワーだけで、配役をする事は、そのアイドルにとっても幸せなことではないでしょう。それを見るファンの方たちにも辛いことだと思います。もともとミュージカルを好きだった方たちも当然そうです。量的成長はたくさんあったので、これからは質的成長もさらに重要になってくると思います。

いろいろな意見が出てきそうな内容なので、僕も注意深く撮影しましたが、この問題について僕たち皆が成熟した対話をするべきだと思います。「失」と「得」は厳然と存在するので「失」は変えていけばいいんだし「得」はそれをもっと大きくすればいいんだと思います。ですから、争うとか、そうする理由は全くないと思います。視聴ありがとうございました。

おしまい