アイドルとミュージカルをして経験した長短所 | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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さて今回は個人的にアイドルと一緒に作品をやったときの経験をお話しします。

アイドルたちとやった作品は1つしかないですが、まぁ作品自体たくさんやったわけでないのも事実ですが、昔の話ですし、時間が経ちましたけど、もう2019年ですよね。

アイドルがたくさん出る作品をやったんですよ。数えてみたらアイドルだけで8名ほど出ていたと思います。日本公演にも行ったし。感じることが多かったんです。今とは環境が少し違うでしょうけど、そんなに大きくは違わないと思います。

アイドルがたくさん出る作品をして良かった点は何かと言うと、うーん、関心をすごくもたれること。アイドルのファンの方たちに。おやつなんかもすごく入ってくるし、サンドイッチとか、毛布とかそんなものもやってきます。すごくしょっちゅうじゃないですけど時々くるんですよ。

アイドルの人数が多いから順々に来るじゃないですか。そういうのが良かったですよね。既存の他の作品をするときには、なかなかそういうものをもらえないですが、ペンダムが強力な仲間がいるとそういうのがよかった。劇場の食事がまずいとかそういう場合には、差し入れはありがたいですよ。劇場の食事の代わりにそれを食べればいいし。それとインターミッションの間に簡単に食べてもいいから。

[食べ物をくれる人 = いい人]

それから興業になるから、客席がある程度以上は必ず埋まります。公演をする側としては観客が少ないより多い状態で演じた方が気分が良いじゃないですか。それも大きな長所ですね。

[チケットパワ〜!]

最初はアイドルたちが1人2人ずつ来たら、初めて会う時は不思議に感じます。わー誰々だ、わーあの人だ、テレビで見た人だーとか言って、最初は話もよくできなくて、ご飯食べるのも気まずいんですが、時間が経てばすごく親しくなります。会食もするようになるし彼らも気楽にしてくれます。そのうちに友情を築く場合も珍しくありません。後々には別に何も感じなくなります。

[最初は めちゃ不思議]

他に何があるかな?良い点は?なんだろう。それくらい?それくらいですかね。

嫌だったことの1つはこれだな。アイドルは忙しいってことです。だから公演の練習に集まれないことも多いです。そうすると僕たちは正常にスケジュールを消化できる他の俳優とアンサンブルの練習を全部して合わせておきます。それからそのアイドルが来た時、またもう一度合わせます。それからまた別のアイドルが来た時に、またもう一度合わせる。別のアイドルまたもう一度、別のアイドルでもう一度。それをずっと反復するんです。

[ペイさえ踏み倒されなければ大丈夫です]

1つのキャスティングに5〜6人いるから、この人はこうやる、あの人はああやると覚えなきゃいけないし、練習する時も本当に忙しい人の場合には…僕たちは練習を全部終えて週末が休日です、だけど週末に出ないといけない日もあります。そのアイドルが日曜日の1日しかスケジュールが空かないと言うので。その日曜日に合わせるために行ってあげて、他の俳優の先輩たちも出てこられて、練習して、それがすごく嫌だった記憶があります。

僕たちはその時公演の直前だったので、1週間に1日でも休むのが難しい時だったんですよ。2週間に1回位しか休む日がなくて。ずっと10 to 10で。テントゥテンとは何か?

もっとやらせるんだと男性たちだけ別に出てきて、朝10時に初めて夜11時に終わって。次の朝9時に始めた時も多かったです。男性陣のやることが多いからといって。休日がほんとに貴重ですが、アイドルの彼のスケジュールが合わないと言うから、僕たちはもう全部合わせて上手にできるようになってるんだけど、彼に合わせてあげなきゃいけないし、練習させてあげなきゃいけないから、僕たちが出て行った記憶があります。それが嫌だった。

だけど実際の話それは彼のせいじゃないですよ。無理やりスケジュールを入れた事務所のせいですよね、実際は。

良くなかった点?嫌だった点?
練習を真面目にやらない人を見る時。そういう時は悔しいですね。正直言えば、僕たちはアンサンブルでもあるけど、ある意味ミュージカルの専門俳優だし、アンサンブルの座をつかんで登るためにすごく(努力を)して1次から3次まで全部通り抜けてきたのに、誰かが不誠実な時、そして上手くできない時、本当に残念です。僕らも人間なので、見えちゃうんですよ。こいつ練習してないな。一生懸命やらなかったんだな。

だけどそうじゃない人たちもすごく沢山いますよ。アイドルの中には。本当に一生懸命やって、本当に準備をたくさんして、何の問題もなくバッチリやる人も多いですけど、たまに不真面目な場合があります。そういう時は懐疑的になります。俺は何をしているんだと思ったりもして。

そんな時に決定的だったのは、彼のペイを聞きました。はっはっは。少数精鋭で酒を飲んでる時に。おい、あいつ、いくらいくら貰ってるぞ、という話を聞いた時には、本当に現実自覚タイムが押し寄せました。わー、ホントに?そんなに貰ってんの?

だけど認めざるをえませんよね。彼の1時間と僕の1時間の格差が、資本主義社会なのだから、その差が生まれるってことを認めなきゃいけないと思います。それに対しては事実だと考えはしますが、人間ですから、寂しく思ったり、残念な気持ちになったりするのもまた仕方のないことだと思います。

それに、それは自分が一生懸命やるほかないんだと思います。自分が彼との格差を縮めるために頑張らなきゃいけないし、彼くらいに自分の価値を高めなければいけないんだなと思えるから悪いばかりではないと思いますが、現実自覚タイムに襲われた時は良い気分じゃありませんでした。

[でもアイドルは安い方だ]

良い点を1つ思い出した。アイドルの人たちはファンが韓国人だけじゃなくて海外ファンも多いじゃないですか。僕の場合は特に日本のファンにたくさん会いました。日本のファンの方たちは韓国のファンとちょっと違って、アンサンブルのメンバーも実によく面倒見てくれます。一人ひとりにプレゼントもたくさんくれて、プログラムブックあるじゃないですか。(アンサンブルにも)サインを頼んできます。日本のファンの方たちは。今は韓国ファンも多くの人がそうなのを知っていますが。あの時の作品をする時だけだったとしても、そういう方たち一人一人が本当にありがたかったです。

退勤の時アイドルの人たちは、多くのファンがまさに100単位で待っていて、僕たちはただ、ありがとうございますと通り抜けて行きます。そうやって僕たちが帰る準備をしていると、そのアイドルが来て素早くバンに乗って去っていく、こんな場合が多いですが。日本のファンの方はそのアイドルを見送った後に、一人一人アンサンブルのほうにやってきて、公演が良かったとおっしゃってくださり、サインを求めて、個人的なプレゼントも下さって。個人的にはアンサンブル生活をしながら、ミュージカル生活をしながら、一番大切な方たちではないか…。それが本当にありがたかったことの1つです。

ご自分の好きなアイドルとかメインの方達だけじゃなくて、アンサンブルにもよくしてくださって、名前も覚えてくださって、プレゼントも。小さな物で「休足時間」とかくださるんですよ。そういうものが貴重じゃないですか。ものすごく華麗な人たちと一緒にやるから、個人的にちょっと疎外されているような感じがしたのも事実なんですよ。だけどそうやって世話してくださるから、大切でありがたかったです。

だからこそもっと頑張ることができたし。そのアイドルと共演したことに感謝するようになって。そのお陰で関心を持ってもらえたんだから。そういうのも良かったですよね。

[あなたの小さな関心は 大きな愛になります]

もう一度申し上げますが、プラスとマイナスは存在します。ミュージカルをお好きな方たちはアイドルのファンとあまり対立しないでください。アイドルのファンの皆さんもミュージカルをご覧になる立場なので、ミュージカルと言う芸術の特殊性を理解していただけたら嬉しいです。それが相まって行けば、好きな役と俳優、アンサンブルとアイドルたち、全員がwin-winになるゲームにできると思います。そうしながらこの文化も変化していき、より成熟した市場になると思います。

アイドルについて話してみましたが、僕の個人的な意見と経験であり、個人的な分析、非公式なものですから、軽く受け止めてくだされば幸いです。ご覧いただいてありがとうございました。

おしまい