イヤな上司がいる会社
イヤな教師がいる学校

そんな上司や教師の
役立つことをしてあげることが
共同体感覚を育てる「他者貢献」では
ありません。



イヤな上司、
イヤな教師よりも大きな
会社や学校、
さらには社会という共同体にとって
自分が役立つ人となれるよう
活動することこそ「他者貢献」です。



イヤな上司と自分
イヤな教師と自分
これも
上司と部下、教師と生徒という
共同体です。

この2人で構成される共同体の
目的は何でしょう?

それが構成員すべてに
利益となることであれば
所属していることは
うれしいことです。

しかし「イヤな」わけですから
自分の利益は考慮されずに
上司や教師の利益のためだけの
目的となっている状況です。

その目的の実現を
いくら頑張っても
しあわせ感じられないのは
そのためです。



例えば
マイケルジャクソン。

彼を役に立つと思う人々は
世界中にいます。

なので
「私はあなたに居場所を与えない」
という人が1人現れても
居場所は他にいくらでもありますから
その人に迎合する必要はありません。



イヤな上司がいても
所属する部署で
所属する会社で
所属する市場で
「役立つ人」と認められたら
その上司に迎合する必要は
なくなります。

イヤな人に
認められようとするよりも
自分の市場価値を高めようとする方が
居場所が増えるため
共同体感覚は育ちやすくなります。

より大きな共同体の利益を
見ることは
たくさんのしあわせを感じることに
とても役立ちますね。



イヤな親がいる状況でも
同じことが言えます。

親にすがって
生き続けるしかないと
信じていると
ずっと「イヤな親と自分」という
小さな共同体の利益だけを
見ていくことになります。

しかし、
その共同体より
大きな共同体の利益、
例えば
家族、
祖父母などの親類も入れた家族、
学校や地域その他の社会など、
その共同体の利益に貢献できると
「イヤな親と自分」以外にも
居場所を得ることができます。

そうなれば
イヤな親に迎合せずとも
しあわせを感じられますね。



私は親がイヤでした。
父親からは性的な被害を受け、
それを母親に相談すると嘲笑される。
そんな親なんか、イヤですよ。

自分が歪んだ感覚を
今も感じます。

イヤな親を迎合していました。
「親より優秀になってはいけない」
「親より劣っていなくてはいけない」

自分の手柄はすべて
親のものとして献上してました。
そうすれば親が喜ぶからです。
それが「イヤな親と自分」という
共同体の利益だったんですね。



当時、親と暮らしていました。
それは、一人で家を出ても
生きていけないと
信じていたからです。

その後、
20代半ばで会社に
営業職として勤務します。

未踏の地に踏み込んだような
不安だらけの日々でした。



意外と売れて
自分って一人で
生きていけるかもと
自信を感じました。
「会社」という共同体の
利益に貢献できたわけです。

貢献できたので
「イヤな親と自分」以外に
居場所を得ることができました。



入社半年後あたりで
社宅制度があることを知り
上司に許可をいただいて
一人暮らしをすることにしました。

家を出ることは
「イヤな親と自分」という共同体の
利益を実現する機会が
減ることになります。

やったらどうなるか。
利益が減る親に何をされるのか。
何を言い出すのか。
そんな不安が
私の心を占拠してました。

でも、
「イヤな親と自分」という
共同体の利益には
自分の利益は考慮されてない。
親の私欲だけだ。

このままの自分はイヤだ。
変えたい。
そう思う勇気が、
自分を進めてくれました。



一人暮らし当日、
親は意外にも協力的でした。

子供が一人暮らしできるように
なったことまで
自分の手柄と思っていたから
かもしれません。

もう、なんでもいいから
早く消えてくれ。
そんな感じで
引っ越しもとっとと終わらせました。



玄関の鍵を
内側からかけて
部屋を振り返ると、
仕事に必要な
スーツやカバンなどの他には
テレビと布団とパソコンが
あるだけでした。

なのに
ものすごく充実している感じ。

それって何?

それは、自由なんだと思います。
涙が出てきました。
出てきてしょうがない。
こんな安心感は初めてでしたから。



打つ手がない。
そんな状況を感じたら、
より大きな共同体の利益に
どうしたら貢献できるのかを
見る時期です。

その利益に貢献しようとすると、
そこに居場所が見つかります。




お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ8年目、常楽でした。



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