はじめに
シルクホースクラブの2023年募集馬の全頭分析【31~40】です。
期待値評価はS以上、A+、A、B+、B、C+、C、D+、D、Eの10段階です。
評価は、事前に基準を決め、機械的に出しています。(詳しくはこちら)
そのため、自分の評価と齟齬が生じる場合もあります。【総評】に書いてあるコメントが機械的に出した評価も踏まえた私の最終評です。
あくまで私個人の評価です。 『私を楽しむ。(それが競馬)』という昔のJRAのキャッチコピーのとおり、皆さんそれぞれの一番があるはずなので、皆さんの一番を大切にしていただければと思います。
評価の見方
【価 格】 募集価格と一口価格
【血 統】 父と母父の組み合わせ
【厩 舎】 厩舎名
【馬 格】 誕生日
募集時馬体重
誕生日と募集時馬体重から推測されるデビュー時の馬体重
管囲(標準管囲との差)
【母能力】 母の最終クラス
獲得賞金
主に走っていた距離
【繁殖力】 牝系活力ポイント
母の出産時の年齢
第〇仔
仔の勝利数(左端が第1仔、Xは未出走引退、-は競争登録なしを意味する)
【総 評】 個人的な評価
評価一覧(31~40)
シ31 プリズマティコ 牡 期待値E
シ32 トスアップ 牝 期待値D
シ33 シャンハイロック 牡 期待値D
シ34 エレガントクルーズ 牝 期待値D+
シ35 イストワールファム 牡 期待値A+
シ36 ボシンシェ 牝 期待値D
シ37 アナスタシアブルー 牡 期待値C+
シ38 バラダセール 牝 期待値C+
シ39 トレジャーステイト 牡 期待値A
シ40 アンセラン 牝 期待値E
全体のまとめはこちら
個別評価(31~40)
シ31 プリズマティコ 牡 期待値E
【価 格】2200万円(一口4.4万円)
【血 統】父サトノアラジン×母父Medaglia d'Oro
【厩 舎】菊沢隆徳厩舎
【馬 格】1月8日生 420kg 予想馬体重450kg 管囲21cm(+1.58)
【母能力】1勝C 賞金1065万円 芝短距離
【繁殖力】牝系活力40pt 出産時7歳 第1仔
~総 評~
母はスプリント戦で未勝利を勝ちましたが、その後、1勝Cは突破できず、能力的には可もなく不可もなくといったところ。
母母は米国GⅠ馬で、期待されて輸入された繁殖でしたが、いまのところ結果は残せておらず、近親の活躍馬は母母のみで、牝系の活力に大きくは期待できません。
馬格は420kgと超早生まれとしてはやや不満で、サトノアラジンにこの母ならダートであろうことも踏まえると、もうすこし馬格が欲しいというのが正直なところ。
血統的にも馬格的にもあと一歩足りないという印象。
シ32 トスアップ 牝 期待値D
【価 格】2000万円(一口4万円)
【血 統】父サトノアラジン×母父ジャスタウェイ
【厩 舎】和田勇介厩舎
【馬 格】3月17日生 419kg 予想馬体重460kg 管囲19.4cm(-0.21)
【母能力】1勝C 賞金990万円 芝マイル
【繁殖力】牝系活力28pt 出産時6歳 第1仔
~総 評~
母は芝1500mで新馬勝ちしたものの、その後勝ちきれず、能力的には可もなく不可もなく。
叔母に米牝馬限定芝GⅠ馬がいるが、母母が輸入されてからの繁殖成績はイマイチで、牝系の活力はぼちぼち。
サトノアラジンはディープ×ストームキャットの配合で、ストームキャットが強く出ればダートも走ります。むしろダートの方が勝ってます。
馬体は標準よりやや小さいぐらいなので、初仔の牝馬らしさはなく、買う理由が何か見つかれば、ハナから消すような馬ではないかと思いますが、母の成績、牝系活力からはあまり押し材料がなく、父サトノアラジンの牝馬で2000万円なら、まあそんなもんかなという値段なので、私はパスします。
シ33 シャンハイロック 牡 期待値D
【価 格】3500万円(一口7万円)
【血 統】父シルバーステート×母父ロックオブジブラルタル
【厩 舎】宮田敬介厩舎
【馬 格】2月17日生 440kg 予想馬体重480kg 管囲20cm(-0.17)
【母能力】未勝利
【繁殖力】牝系活力36pt 出産時14歳 第9仔 00400000-
~総 評~
母は地方馬で、中央は未出走。地方でも1勝と競争能力は厳しいです。
母は、第3仔に3歳重賞を2勝したジェネラーレウーノを出しましたが、ジェネラーレウーノ以外、中央未勝利です。
牝系はというと、ジェネラーレウーノ以外、近親に中央で勝利している馬を見つけるのが難しいレベルです。
セール馬らしく、馬体のバランスはいいのですが、この条件で3500万円はさすがに出せません。
シ34 エレガントクルーズ 牝 期待値D+
【価 格】1600万円(一口3.2万円)
【血 統】父リアルインパクト×母父クロフネ
【厩 舎】武藤善則厩舎
【馬 格】4月14日生 408kg 予想馬体重460kg 管囲19.7cm(+0.05)
【母能力】1勝C 賞金1460万円 ダート長距離
【繁殖力】牝系活力0pt 出産時7歳 第1仔
~総 評~
母は、ダート中距離で1勝しましたが、1勝クラスでは通用せず、能力はぼちぼちです。
近親に活躍馬はいませんが、シャンハイロックの牝系よりは中央で勝利を挙げています。
リアルインパクトは、可もなく不可もなくといった種牡馬で、それほど強調材料にはなりません。
初仔の牝馬なので、基本的には出資対象にはならず、あえて初仔の牝馬に行くだけの好条件も特段見当たりません。
もっとも、1600万円と安価で、馬体にも問題はないので、安さに魅力を感じるのであればといった感じ。
シ35 イストワールファム 牡 期待値A+
【価 格】4500万円(一口9万円)
【血 統】父サートゥルナーリア×母父ローエングリン
【厩 舎】鹿戸雄一厩舎
【馬 格】3月17日生 419kg 予想馬体重470kg 管囲20.6cm(+0.57)
【母能力】3勝C 賞金7054万円 芝中距離
【繁殖力】牝系活力0pt 出産時8歳 第2仔 未
~総 評~
母は、初仔の牝馬ながら芝中距離を3勝し、準OPでも3着の実績があり、競争能力は上々です。
牝系はベガ牝系で、少し遠いですが母母の兄弟にハープスターがいます。
4代母ベガの繁殖成績はすさまじかったのですが、そこから思ったよりも活躍馬が出ず、イストワールファムのラインからは活躍馬があまりおらず、4代母ベガというのがどこまで押し材料になるのかは微妙なところです。
とはいえ、母の競争能力は十分で、そこに種牡馬として期待大のサートゥルナーリアがついて、走る産駒が出やすい第2仔となれば、期待は当然大きくなります。
サートゥルナーリアの種牡馬としての可能性については別記事を上げていますのでそちらをご覧ください。
馬格を見るに、3月中旬生まれで420kgはほぼ理想的な馬体で、管囲も問題ありません。
牝系の活力は若干不安ですが、母の競争能力は十分で、父は期待大のサートゥルナーリア、第2仔、牡馬、馬格ほぼ理想とここまで条件が揃って4500万円。
文句なしの抽優候補です。
シ36 ボシンシェ 牝 期待値D
【価 格】2000万円(一口4万円)
【血 統】父スワーヴリチャード×母父Kingmambo
【厩 舎】田中剛厩舎
【馬 格】4月17日生 383kg 予想馬体重440kg 管囲20cm(+0.81)
【母能力】英0勝
【繁殖力】牝系活力98pt 出産時18歳 第11仔 X161X-0201未
~総 評~
母は英国0勝ながら、第3仔でグレンツェントを出しました。
母はキングマンボという軽い血にアイリッシュリヴァー、リファールという欧州の重厚な芝の血統の組み合わせで、日本の芝だとスピード不足に陥りそうで、スピード能力全振りの種牡馬をつけて芝を狙うか、ダート種牡馬をつけてダートを狙うかの二択で、中途半端な種牡馬をつけると芝ではスピード不足、ダートではパワー不足の中途半端な感じになってしまいそうです。
父スワーヴリチャードは、既に4勝と新種牡馬の中でもスピードダッシュを決めており、今後に期待が持てます。
スワーヴリチャードは今のところ芝で使われていますが、母父アンブライドルズソングですから、ダートでものタイプなはずです。
ただ、この母ならもう少しどちらかに寄せた配合でもいいかなという感じで、若干中途半端な感じもあります。
ここまでの条件なら2000万円は安いなという感じなのですが、馬格に問題があります。
4月生まれとはいえ、383kgは不満。
高齢出産の影響を感じさせる馬格で、最近の繁殖成績が右肩下がりということも相まって、安いとはいえ手が出にくいです。
シ37 アナスタシアブルー 牡 期待値C+
【価 格】4500万円(一口9万円)
【血 統】父レイデオロ×母父ファルブラヴ
【厩 舎】栗田徹厩舎
【馬 格】4月20日生 426kg 予想馬体重490kg 管囲21.3cm(+0.85)
【母能力】1勝C 賞金2315万円 芝マイル
【繁殖力】牝系活力40pt 出産時13歳 第6仔 0203-未
~総 評~
三代母フサイチエアデール(重賞4勝)、母母ライラプス(クイーンC)と続く牝系で、三代母フサイチエアデールの繁殖成績は偉大だが、直近はこの牝系からは活躍馬は出ておらず、若干牝系の勢いには陰りがみられる。
母は、芝マイルと1800mで1勝ずつ挙げるも、降級後の1勝クラスで足踏みし、そのまま引退となった。
繁殖成績は、父エピファネイアと父キングカメハメハでそれぞれ2勝、3勝、父オルフェーヴルと父モーリスで0勝と上々。
馬格は理想的で、管囲も太く足元に不安なし。
そこに父レイデオロを迎えた牡馬で4500万円。
うーーん、妥当!!
シ38 バラダセール 牝 期待値C+
【価 格】4500万円(一口9万円)
【血 統】父レイデオロ×母父Not For Sale
【厩 舎】宮田敬介厩舎
【馬 格】1月12日生 495kg 予想馬体重490kg 管囲21cm(+0.51)
【母能力】亜G1
【繁殖力】牝系活力130pt 出産時14歳 第8仔 2333201-
~総 評~
母はアルゼンチンGⅠ2勝馬で、競争能力は上位です。亜牝系は、サトノダイヤモンド、レシステンシアなど頭数以上に活躍馬が出ており、豪や独からの輸入牝馬よりも日本の馬場との相性が良いのだと思います。アルゼンチンも芝、ダートどちらも相応の熱量で行われている数少ない国なのでその影響でしょうか。
母バラダセールからは、弥生賞馬サトノフラッグが出ており、ここまで第6仔以外すべて勝ち上がり、直近の仔以外はすべて複数勝利というすばらしい繁殖成績を挙げています。
父レイデオロは苦戦が続いていますが、まだ新馬は始まったばかりですからまだ全然見限れません。
キタサンブラックも初年度のこの時期は散々失敗種牡馬だ、やはり牝系がよくな種牡馬は失敗するんだと散々な言われようでしたからね。レイデオロもここからでしょう。
馬格は495kgと現時点で十分な馬格があるのも安心材料。1月生まれなのでこれから大きくなりすぎるということもないでしょう。
495kgでつなぎがほんの少しだけ立ち気味なのは怖いですが、管囲は太いのでそれほど心配はしていません。
牝馬で4500万円はそれなりにお高いですが、この母の産駒なら致し方ないでしょう。
父レイデオロのせいか、人気がありませんが、私は評価高めで、拾いたい馬の一頭です。
アナスタシアブルーよりもバラダセール推しです。
シ39 トレジャーステイト 牡 期待値A
【価 格】4000万円(一口8万円)
【血 統】父フィエールマン×母父Oasis Dream
【厩 舎】手塚貴久厩舎
【馬 格】2月23日生 431kg 予想馬体重470kg 管囲20.5cm(+0.47)
【母能力】3勝C 賞金3055万円 ダートマイル
【繁殖力】牝系活力35pt 出産時10歳 第4仔 40未
~総 評~
毎年ブログを読んでいただいている方はご存じかもしれませんが、私、トレジャーステイト好きなんですよ。(ちなみに、モルジアナはもっと好きです。)
母は、ダンジグ系の快速馬オアシスドリームに重厚な欧州の大種牡馬サドラーズウェルズという組み合わせの血で、芝なら短距離でも長距離でも出せそうなバランスのよい血統で、輸入馬としてシルクで走り、ダート1400m中心に4勝と能力的にも上々でした。
そして、繁殖に上がるといきなりピースオブエイト(毎日杯)を出しました。
血統的に短距離も長距離も出せそうな血統です。父フィエールマンとの組み合わせなら芝の中距離での活躍が期待でき、芝2000mぐらいまでは持ってほしいですね。
父フィエールマンの詳細な評価は別記事にて書きましたが、個人的にはそれほど期待している種牡馬ではありませんが、この母につけて4000万円の牡馬なら明らかに安いですね。
厩舎も名門手塚厩舎、馬格にも問題はなし。
種牡馬以外どこをとっても文句なしの抽優候補です。
頼むからそろそろ一流種牡馬つけてあげてくれ!
23産もインディチャンプってなんだよ、もー!(怒)
シ40 アンセラン 牝 期待値E
【価 格】2000万円(一口4万円)
【血 統】父イスラボニータ×母父ドゥラメンテ
【厩 舎】辻哲英厩舎
【馬 格】3月5日生 416kg 予想馬体重450kg 管囲20.5cm(+1.08)
【母能力】未出走
【繁殖力】牝系活力33pt 出産時4歳 第1仔
~総 評~
タイタンクイーンの18年産の未出走馬。
母は募集時からいい馬だけどめっちゃつなぎ立ってると良くも悪くも話題になった馬でした。
結局屈腱炎で引退し、能力がどの程度だったのかはわからずじまいでした。
出産時4歳は久々に見ましたね。
父イスラボニータは可もなく不可もなくの種牡馬で、強調材料にはならず、未知の母の初仔の牝馬では、2000万円はとは言え手が出ないですね。この牝系が好きならといった印象。
【全頭分析リンク集】
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