【01-10】シルク2023年度募集馬全頭評価① | バッタの一口馬主データ分析室

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  はじめに

 シルクホースクラブの2023年募集馬の全頭分析【01~10】です。


 期待値評価はS以上、A+、A、B+、B、C+、C、D+、D、Eの10段階です。

 評価は、事前に基準を決め、機械的に出しています。(詳しくはこちら

 そのため、自分の評価と齟齬が生じる場合もあります。【総評】に書いてあるコメントが機械的に出した評価も踏まえた私の最終評です。

 

 あくまで私個人の評価です。 『私を楽しむ。(それが競馬)』という昔のJRAのキャッチコピーのとおり、皆さんそれぞれの一番があるはずなので、皆さんの一番を大切にしていただければと思います。

 

 Twitter:@drosshopper01

 ツイッターでは、シルクツアーの写真、動画などをアップ予定!

 
7/21 0:05 測尺の計測時期を勘違いしていたため、一部評価変更しています。
 
【全頭分析リンク集】
 

  評価の見方

【価 格】 募集価格と一口価格
【血 統】 父と母父の組み合わせ
【厩 舎】 厩舎名
【馬 格】 誕生日

      募集時馬体重

      誕生日と募集時馬体重から推測されるデビュー時の馬体重

      管囲(標準管囲との差)
【母能力】 母の最終クラス

      獲得賞金

      主に走っていた距離
【繁殖力】 牝系活力ポイント

      母の出産時の年齢

      第〇仔

      仔の勝利数(左端が第1仔、Xは未出走引退、-は競争登録なしを意味する)
【総 評】 個人的な評価

 

 

  評価一覧(01~10)

シ01 アーモンドアイ 牡 期待値E
シ02 プリモシーン 牡 期待値E
シ03 ツルマルワンピース 牝 期待値D+
シ04 アピールII 牡 期待値C
シ05 ブラックエンブレム 牡 期待値E
シ06 ファイナルディシジョン 牝 期待値D+
シ07 チリーシルバー 牝 期待値C
シ08 ラストプリマドンナ 牝 期待値E
シ09 クードラパン 牝 期待値B+
シ10 アイムユアドリーム 牝 期待値D+

 

 全体のまとめはこちら

 

 

  個別評価(01~10)

シ01 アーモンドアイ 牡 期待値E

【価 格】2億4000万円(一口48万円)
【血 統】父エピファネイア×母父ロードカナロア
【厩 舎】国枝栄厩舎
【馬 格】1月13日生 442kg 予想馬体重470kg 管囲20.7cm(+0.81)
【母能力】OP 賞金14億4580万円 芝中距離
【繁殖力】牝系活力201pt 出産時7歳 第1仔 

~総 評~

 母はGⅠ9勝馬。4歳時の有馬記念9着以外はほぼパーフェクトな成績。 歴代最強馬に挙げられる1頭です。セレクトセールに出ていれば歴代最高額を更新したことは間違いないでしょう。

 母母はこれまたGⅠ馬のフサイチパンドラで牝系としてこれ以上のものを用意するのは困難です。

 父エピファネイアは最近勢いに陰りがありその点は心配ですが、全体的に軽い芝に寄せた母の配合にさらにエピファネイアを重ねて極限まで軽い芝に寄せており、はまれば面白いと思います。

 

 馬格はちょうどよく、管囲は標準以上に太く、足元の問題はなさそうです。

 

 問題は初仔、2億4000万円という価格です。

 この価格だと、重賞を1個、2個勝ったぐらいでは種牡馬として買われたとしても回収できず、はっきり言って期待値的には全くお勧めできません。

 

 まあでもこの馬を前に期待値がどうとかそういうことは野暮でしょう。

 シルクの夢が詰まった1頭です。

 私は、、、まあ、イクイノックス産駒が来るまでは様子見しますかね・・・

 

シ02 プリモシーン 牡 期待値E

【価 格】1億2000万円(一口24万円)
【血 統】父エピファネイア×母父ディープインパクト
【厩 舎】木村哲也厩舎
【馬 格】3月12日生 462kg 予想馬体重510kg 管囲20.8cm(-0.02)
【母能力】OP 賞金2億0300万円 芝マイル
【繁殖力】牝系活力140pt 出産時7歳 第1仔 

~総 評~

 母はシルク募集馬で重賞3勝、ヴィクトリアマイル2着の名牝。

 母母も豪州GⅠを4勝した名牝で、母以外にも複数勝利馬を輩出しており、牝系ラインは最高級です。

 母はマイル以下を中心に活躍しましたが、兄弟は1800m~2000mでも走れており、父エピファネイアなら中距離以上での活躍が見込めます。

 父エピファネイア×母父ディープインパクトは、アリストテレス、オーソクレースと活躍馬が出ており、相性は悪くなさそうです。

 

 相当出来がいいとの噂で、1億2000万円という価格からもノーザンの自信が見て取れます。

 馬格は十分で、管囲も体重相応に太くて足元のリスクも低めです。

 

 この仔も問題は1億2000万円という価格で、超ハイアベレージのディープ産、あるいはシーザリオ級の超名繁殖の仔ならギリギリ許容できますが、最近勢いに陰りのあるエピファネイアに繁殖としては未知数の母の初仔では期待値的にはやはり厳しいと言わざるをえません。

 ただ、馬体はめちゃくちゃいい。

 

シ03 ツルマルワンピース 牝 期待値D+

【価 格】5000万円(一口10万円)
【血 統】父エピファネイア×母父キングカメハメハ
【厩 舎】大竹正博厩舎
【馬 格】3月21日生 424kg 予想馬体重460kg 管囲20cm(+0.25)
【母能力】2勝C 賞金3400万円 芝マイル
【繁殖力】牝系活力72pt 出産時14歳 第7仔 713-01未

~総 評~
 母は2勝クラスで頭うちの平凡な成績ながら、その産駒からアーモンドアイと同期のグランプリホースであるブラストワンピース、フローラS2着のホウオウピースフルが出ており、非常に優秀なお母さんです。

 

 兄がハービンジャーで7000万円、モーリスで6000万円だったので、父エピファネイアの牝馬で5000万円は安く見えます。(感覚麻痺)

 

 母の仔は、募集されるといつも体の大きさが話題になり、父モーリスの21年産オールライズは600キロを超えています。ただでさえでかくなりがちなモーリスをつければそりゃそうなるわという感じではありますが。その点、本馬は標準よりも少しだけ小さめの馬格でこれまでの兄弟とはタイプが異なります。

 セオリーから言えば、兄弟に活躍馬がいる場合は基本的にその兄弟に似たほうが走る確率は高いと思います。(流石に兄貴はやりすぎですが)

 

 エピファネイアの中ならこの仔かなとは思いますが、つなぎが立ち気味なのも気になりますし、パスする予定です。

 

シ04 アピールII 牡 期待値C

【価 格】2000万円(一口4万円)
【血 統】父ダイワメジャー×母父Selkirk
【厩 舎】加藤士津八厩舎
【馬 格】4月14日生 365kg 予想馬体重440kg 管囲20.3cm(+1.06)
【母能力】英3勝
【繁殖力】牝系活力28pt 出産時14歳 第8仔 1121000未

~総 評~

 母は英国3勝馬で能力はぼちぼち。仔に新潟2歳S2着、デイリー2歳S3着のペールエールがおり、本馬はペールエールの全兄弟。叔父に仏短距離重賞勝馬がおり、仏オープン勝馬の叔母から独1000ギニー勝馬も出ている血統で、牝系活力は高めです。

 

 ここ最近の産駒が地方でも怪しいレベルで、その点は心配ですが、父ダイワメジャーに、牝系活力高めかつ結果を出したことのある母の牡馬で2000万円は安いなーと思って、一般枠候補に入れていたのですが、情報公開されて納得、馬格にやや問題ありですね。

 予測440kgでは馬格で走るダイワメジャー産駒としてはどうかなーといった感じ。

 とはいえ、4月生まれなので、ここから成長の余地も多分に残されているので、2000万円でダイワメジャーを手に入れる機会はめったにないので、これからの成長の期待込みなら買える仔だと思います。

 

シ05 ブラックエンブレム 牡 期待値E

【価 格】8000万円(一口16万円)
【血 統】父ロードカナロア×母父ウォーエンブレム
【厩 舎】国枝栄厩舎
【馬 格】3月5日生 415kg 予想馬体重470kg 管囲20.7cm(+0.86)
【母能力】OP 賞金1億5950万円 芝中距離
【繁殖力】牝系活力216pt 出産時17歳 第10仔 3280232-1-未

~総 評~

 すっかりシルクでお馴染みの母ブラックエンブレム。現役時は人気薄で秋華賞を勝利し、繁殖としても重賞馬3頭を出すなど、日本屈指の現役繁殖馬です。

 

 高齢になっても繁殖成績は落ちていませんが、出産時17歳では流石にそろそろという気もします。

 キズナ牝馬で5000万円、キタサン牡馬で3500万円という価格と比較すると、勢いの落ちた父ロードカナロアの牡馬で8000万円という価格はかなり厳しいです。

 自信はあるからこそこの価格ということなんでしょうが、条件的に購入対象にはなりません。

 

シ06 ファイナルディシジョン 牝 期待値D+

【価 格】4500万円(一口9万円)
【血 統】父ロードカナロア×母父Super Saver
【厩 舎】黒岩陽一厩舎
【馬 格】4月17日生 437kg 予想馬体重480kg 管囲20.2cm(-0.01)
【母能力】米0勝
【繁殖力】牝系活力40pt 出産時9歳 第5仔 300未

~総 評~

 母は米国未勝利ながら、母母から米ダートGⅠ3勝馬が出ており、牝系の活力はそこそこ期待できます。

 

 母の初仔は父イントゥミスチーフで3勝したものの、その後の産駒は4000万円前後で募集されるも期待にこたえることはできていない現状。

 父ロードカナロアはまだまだ割高感があり、この母の牝馬に4500万円は高いです。

 

シ07 チリーシルバー 牝 期待値C

【価 格】2500万円(一口5万円)
【血 統】父オルフェーヴル×母父Malibu Moon
【厩 舎】深山雅史厩舎
【馬 格】4月10日生 362kg 予想馬体重420kg 管囲18cm(-0.72)
【母能力】2勝C 賞金3050万円 ダートマイル
【繁殖力】牝系活力0pt 出産時8歳 第3仔 0未

 

~総 評~
 近親に活躍馬は皆無で牝系のサポートは期待できませんが、母は輸入馬として中央で3勝しており、能力はそこそこです。

 

 母父は1勝馬ながら産駒が米ダートで大活躍しており、父オルフェーヴルとの組み合わせなら狙うはダートで、それだけに牝馬に出たのが惜しい。

 

 そして、初仔もそうだったのですが、本馬も馬格に大きな問題があります。

 ダート血統で予想馬体重420kgではかなり厳しいと言わざるをえず、購入対象にはなりません。

 

シ08 ラストプリマドンナ 牝 期待値E

【価 格】2800万円(一口5.6万円)
【血 統】父モーリス×母父ダイワメジャー
【厩 舎】和田正一郎厩舎
【馬 格】2月28日生 413kg 予想馬体重440kg 管囲21.2cm(+1.87)
【母能力】2勝C 賞金3080万円 芝短距離
【繁殖力】牝系活力65pt 出産時7歳 第1仔 


~総 評~
 母はオークス馬シルクプリマドンナのラストクロップ。ラストクロップだとわかりやすい名前は好きです。ラストクロップの顔をしながら全弟がいるラストインパクトには見習ってほしいものです。

 母母シルクプリマドンナは複数勝利馬を連発した優秀な繁殖で、NHKマイル3着馬フラムドグロワールを出すなど、重賞でも戦える馬を出しており、母ラストプリマドンナは母母産駒唯一の牝馬でした。牝系の活力は上々です。

 

 母はダイワメジャーが強く出て短距離に寄り、中央で2勝しました。競争能力はそこそこといったところ。

 モーリスとの組み合わせならマイルが限界で、基本的には短距離狙いになりそうです。

 

 初仔の牝馬なので、私的には購入対象にはしませんが、芝短距離なら牝馬でも戦える舞台ですから、人気もないようなので、実績積みたいという目的であればそう悪くはないでしょう。

 牝馬牝系の活力は上々で、シルクゆかりの牝系なら第2仔もシルクで募集されそうで、第2仔は積極的に狙いたいです。

 その意味でも本馬の動向は要チェックです。

 

シ09 クードラパン 牝 期待値B+

【価 格】3000万円(一口6万円)
【血 統】父モーリス×母父ダイワメジャー
【厩 舎】奥村武厩舎
【馬 格】3月1日生 437kg 予想馬体重460kg 管囲19.6cm(-0.19)
【母能力】3勝C 賞金6400万円 芝短距離
【繁殖力】牝系活力20pt 出産時9歳 第3仔 1未

~総 評~

 3代母が米芝重賞馬で、そこからブレイクランアウト、母母ルシルクからグランシルクが出ており、ルシルクの繁殖馬としての優秀さは今更説明不要でしょう。牝系の活力は十分です。

 

 母クードラパンはシルク馬で芝マイル以下で4勝を挙げ、グランシルクに次ぐ母母ルシルクの代表産駒の一頭です。準OPでは通用しませんでしたが、能力は上々です。

 本馬もモーリス×ダイワメジャーで、母の成績からしても短距離でしょう。

 

 第1仔は勝ちあがっており、繁殖としてダメだということはなさそうで、本馬は第3仔と走り頃。

 第2仔は馬格に問題があったので、本馬はどうかと思っていたのですが、父モーリスの助けも借りてそこそこの馬格にはなりそうですね。

 管囲は及第点なのですが、右前肢のコンフォメーションは少し気になります。

 

 牝馬で3000万円は最近の価格上昇を考えるとまあ許せる範囲で、厩舎以外は条件的にかなり好みなので、実績で拾う枠として考えている一頭です。

 

シ10 アイムユアドリーム 牝 期待値D+

【価 格】2500万円(一口5万円)
【血 統】父モーリス×母父フジキセキ
【厩 舎】池上昌和厩舎
【馬 格】3月29日生 419kg 予想馬体重460kg 管囲19.7cm(0)
【母能力】2勝C 賞金3747万円 ダート短距離
【繁殖力】牝系活力16pt 出産時11歳 第4仔 4-X未

~総 評~

 母はダート短距離で2勝した後、2勝クラスでもそこそこやれており、能力的にはそこそこです。

 近親に活躍馬は特段見当たりませんが、母は初仔から4勝馬(父ルーラーシップ)を出しており、繁殖能力は期待できそうです。

 とはいえ、本馬は4勝馬とは全く違う組み合わせで、モーリスとの組み合わせなら本馬も短距離でしょう。ここまで3頭ともモーリス×短距離母の組み合わせで、ノーザンの強い意志を感じます。

 

 4勝馬を出した母にしては価格抑えめで、馬格に問題があるのかと思ったら、問題というほど小さくはありません。

 モーリスとルーラーシップでは全くタイプが異なるので、4勝馬と比べるのは酷かもしれませんが、価格的には期待を持てる馬だと思います、

 スクリーニングで購入対象とはしませんが、先入観なしで見たらいい馬だと思います。

 

 

 

 

【全頭分析リンク集】