はじめに
シルクホースクラブの2023年募集馬の全頭分析【71~77】です。
期待値評価はS以上、A+、A、B+、B、C+、C、D+、D、Eの10段階です。
評価は、事前に基準を決め、機械的に出しています。(詳しくはこちら)
そのため、自分の評価と齟齬が生じる場合もあります。【総評】に書いてあるコメントが機械的に出した評価も踏まえた私の最終評です。
あくまで私個人の評価です。 『私を楽しむ。(それが競馬)』という昔のJRAのキャッチコピーのとおり、皆さんそれぞれの一番があるはずなので、皆さんの一番を大切にしていただければと思います。
評価の見方
【価 格】 募集価格と一口価格
【血 統】 父と母父の組み合わせ
【厩 舎】 厩舎名
【馬 格】 誕生日
募集時馬体重
誕生日と募集時馬体重から推測されるデビュー時の馬体重
管囲(標準管囲との差)
【母能力】 母の最終クラス
獲得賞金
主に走っていた距離
【繁殖力】 牝系活力ポイント
母の出産時の年齢
第〇仔
仔の勝利数(左端が第1仔、Xは未出走引退、-は競争登録なしを意味する)
【総 評】 個人的な評価
評価一覧(71~77)
シ71 モアザンセイクリッド 牝 期待値D
シ72 サダムグランジュテ 牡 期待値A
シ73 ルシルク 牝 期待値D
シ74 ジーナアイリス 牝 期待値D
シ75 クローバーリーフ 牡 期待値C+
シ76 ソーディヴァイン 牡 期待値C+
シ77 パリスビキニ 牝 期待値C
全体のまとめはこちら
個別評価(71~77)
シ71 モアザンセイクリッド 牝 期待値D
【価 格】3000万円(一口6万円)
【血 統】父レイデオロ×母父More Than Ready
【厩 舎】小栗実厩舎
【馬 格】4月27日生 364kg 予想馬体重430kg 管囲19cm(+0.09)
【母能力】新G1
【繁殖力】牝系活力43pt 出産時13歳 第6仔 0-X03未
~総 評~
母は、ニュージーランドオークス勝馬。GⅠとはいえ流石にニュージーランドのレベルは疑問で、競争能力はそこそこレベルか。
輸入後の3頭の産駒は未勝利で終わりましたが第4仔で未勝利から3連勝で準OPまで昇格したドゥレッツァを出しました。
4代母まで遡ると活躍馬は多数いるのですが、3代母からの派生でいうと活躍馬は母のみで、牝系の活力はぼちぼちといったところでしょうか。
父レイデオロのこれまでの産駒を見るに、キレに欠ける馬が多く、母の血にはSSがほしいです。
また、4月末の生まれとはいえ、364kgは心配で、馬格的には苦労しそうです。
条件的には苦しいですが、兄ドゥレッツァはまだまだ勝ちそうで、先物買い的な魅力はあります。
シ72 サダムグランジュテ 牡 期待値A
【価 格】3000万円(一口6万円)
【血 統】父ルヴァンスレーヴ×母父キングカメハメハ
【厩 舎】田中克典厩舎
【馬 格】2月4日生 422kg 予想馬体重460kg 管囲20cm(+0.3)
【母能力】OP 賞金8310万円 ダート短距離
【繁殖力】牝系活力8pt 出産時14歳 第8仔 011301未
~総 評~
シルクではすっかり定番になった母サダムグランジュテの第8仔。
母はダート短距離で堅実に出世し、ダート1200mで準OPを勝ってOP入り。OPでは通用しませんでしたが、競争能力は上位です。
仔はダートの短距離を中心に活躍しており、これまでのところ芝馬は出ていません。
父ルヴァンスレーヴなら間違いなくダートでしょう。
馬格は、ダート馬ならもう少し欲しいところです。
父ルヴァンスレーヴには、個人的にかなり期待していて、ここ10年で最も強いダート馬だと思っていますので、種牡馬としても成功してほしいところ。
サダムグランジュテとはとてもよく合うと思います。
もう少し馬格があれば文句なしでしたが、十分合格点をあげられる出来で、出資候補です。
シ73 ルシルク 牝 期待値D
【価 格】2400万円(一口4.8万円)
【血 統】父フィエールマン×母父Dynaformer
【厩 舎】杉山晴紀厩舎
【馬 格】4月17日生 389kg 予想馬体重440kg 管囲19.3cm(-0.03)
【母能力】米1勝
【繁殖力】牝系活力60pt 出産時18歳 第12仔 30543100-110
~総 評~
母は米国1勝馬ながら、第1仔で3勝馬、第3仔で京成杯AH勝馬グランシルクを出し、その後もクードラパンなど複数勝利を挙げる優秀な産駒をシルクに提供しました。
ただし、最近は高齢の影響で繁殖成績が落ちている点には注意が必要です。
兄のグランシルク以外にも、叔父にブレイクランアウトがおり、牝系の活力は十分です。
高齢出産ということもあり、馬格はギリギリです。
父フィエールマンも長距離GⅠしか勝利しておらず、どこまでスピードを産駒に伝えられるか微妙なところがあります。
とはいえ、この母の繁殖実績で2400万円という価格は安く、その点に魅力を感じるのであれば。
シ74 ジーナアイリス 牝 期待値D
【価 格】2000万円(一口4万円)
【血 統】父ニューイヤーズデイ×母父ゴールドアリュール
【厩 舎】高橋義忠厩舎
【馬 格】2月8日生 437kg 予想馬体重460kg 管囲19cm(-0.61)
【母能力】1勝C 賞金805万円 ダートマイル
【繁殖力】牝系活力30pt 出産時6歳 第1仔
~総 評~
母は、ダート1400mで未勝利を突破した後、1勝Cで2桁着順に沈み、その後、故障引退となりました。能力的には物足りません。
牝系としても、母母ディアジーナ以外に活躍馬はおらず、母母の産駒も00011とかなり厳しい結果に終わっていて、牝系の活力が残っているかは微妙です。
父ニュイヤ―ズデイで牝馬ですかー。本当に今年はこういう仔多いですね。というか、今年のシルクは全体的にダート血統が多すぎると思います。
初仔の牝馬のダート血統と悪い条件がこれでもかと重なっていますが、馬格が標準サイズなのはまだ救いです。
条件的に手が出ません。
シ75 クローバーリーフ 牡 期待値C+
【価 格】2400万円(一口4.8万円)
【血 統】父ワールドエース×母父タニノギムレット
【厩 舎】吉岡辰弥厩舎
【馬 格】4月9日生 437kg 予想馬体重500kg 管囲22cm(+1.41)
【母能力】2勝C 賞金5306万円 ダートマイル
【繁殖力】牝系活力10pt 出産時14歳 第8仔 220021未
~総 評~
母クローバーリーフはダート中距離で3勝、2勝Cでも3着が複数回あり、能力はなかなかです。
繁殖成績はこれまでのところ、まあそこそこといったところでしょうか。
叔父にレパードS2着のグリッターウイングがいるぐらいで、近親に活躍馬は多くありません。
父ワールドエース、母父タニノギムレットはなかなかに勇気がいる並びですね。どちらも成功した種牡馬ではないですから、血統的な魅力は薄いですね。
馬格は4月生まれとしては文句なしで、管囲も非常に太く、馬格的な問題は全くない点はうれしいところです。
母の競争能力は十分で、繁殖成績も悪くないのであれば、牡馬で2400万円は許容でき、実馬を見て相当良ければ出資候補に入れたいですね。
シ76 ソーディヴァイン 牡 期待値C+
【価 格】2800万円(一口5.6万円)
【血 統】父アジアエクスプレス×母父キンシャサノキセキ
【厩 舎】野中賢二厩舎
【馬 格】3月25日生 483kg 予想馬体重530kg 管囲21cm(-0.33)
【母能力】2勝C 賞金6020万円 ダート短距離
【繁殖力】牝系活力8pt 出産時9歳 第3仔 0未
~総 評~
母は、全20戦中16戦がダート1400mと面白い戦績です。3勝クラス3着があり、競争能力は上々です。
近親に目立った活躍馬はおらず、牝系の活力には期待できません。
初仔から500kgを超える巨漢でしたが、大きな馬体を扱いきれず未勝利引退、第2仔は腰フラで募集中止となりました。
本馬も3月生まれで483kgですから相当な巨漢になりそうで、管囲も21cmと十分あります。
父アジアエクスプレスはポジティヴな要素とは言えませんが、母父キンシャサとは合いそうで、ダートの1400m以下を主戦場とするパワーのある馬になってくれそうです。
この手の馬は、走るところまでいけば成功する確率は高いのですが、そこまでいけるかが常に問題になります。
ツアーでは足元に問題がないかよく見に行きたいと思います。
【価 格】5000万円(一口10万円)
【血 統】父American Pharoah×母父Bernardini
【厩 舎】斉藤崇史厩舎
【馬 格】3月18日生 441kg 予想馬体重480kg 管囲20.3cm(+0.23)
【母能力】米1勝
【繁殖力】牝系活力56pt 出産時10歳 第6仔 430X未
~総 評~
母は米国1勝馬ながら、初仔でCCAオークス馬を出し、日本に輸入されました。
輸入時に身ごもっていたのが本馬です。
牝系には叔母に重賞馬、3代母からの派生で仏重賞勝ち馬が複数頭出るなどそこそこ活力はあります。
父アメリカンファラオは、米国ではそこまで大きな成果は挙げられていませんが、日本のダートには合っているようで、カフェファラオ、ダノンファラオという2頭のGⅠ馬を出しています。
馬格も予測480kgと問題なく、管囲も十分です。
ただ、ダート血統の牝馬に5000万円ですか。。。出せませんよ。。。
雑感
なんとか今年も書き上げることができました。ご覧いただいた方ありがとうございました。
年々書きたいことが増えていき、分量が増えていく傾向にあり、当然それに伴い記事を書く時間も増えていき、今では大体10頭で5時間ほどかかるようになってしまいました。
でも、こうやって記録に残すことで、2、3年後見返せますし、書いているうちに考えがまとまっていくので、出資馬選定のためには必要な作業なんでしょうし、なにより楽しいのです。
さて、今年のシルクの話をしましょう。
とにかく今年はダート血統が多いなという印象で、しかも牝馬のダート血統が多いなという印象。
いい馬が多いのは多いんですけど、芝馬のラインナップが少し寂しい感じがします。
値段が高くなるのは、セレクトセールを見ているともうしょうがないのかなと思っているので、もう少し、芝馬のラインナップを増やしてくれればなと思います。
そして、今年はなんといってもアーモンドアイの22ですね。
色々と価格面で言われることはありますが、でも、この年の一番の注目馬であることは間違いなく、それがシルクに来てくれるのだから素直に喜びたいと思います。
それでは、皆さんが、いい馬と巡り合えることを祈っています。
ツアーに参加される方はツアーでお会いしましょう!
ではでは!
【全頭分析リンク集】
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