1968年12月~1969年1月に行われた北米ツアーを含め,この年 3度目となる レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)の夏の北米ツアーは,1969年7月5日ジョージア州ハンプトンはアトランタ・インターナショナル・レースウェイで開催された アトランタ・インターナショナル・ポップ・フェスティヴァルAtlanta International Pop Festival)への出演で幕を開け,8月31日テキサス州ルイスビルはダラス・インターナショナル・モーター・スピードウェイで行われた テキサス・インターナショナル・ポップ・フェスティヴァルTexas International Pop Festival)への出演で幕を閉じますが,特に 7月は,色々なフェスティヴァルへの出演が目立ちます.

 本商品は,上述の夏の北米ツアー中盤に当たり,ウィスコンシン州ウェストアリスの ウィスコンシン・ステート・フェア・パーク・グラウンドにて 7月25日-27日の 3日間行われた 「

ミッドウェスト・ロック・フェスティヴァル (Midwest Rock Festival 」 の初日(7月25日)に出演した際の レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)のパフォーマンスのオーディエンス録音を収録した 『 Midwest Rock Festival 1969 (No Label) 』 です.

 この 「 ミッドウェスト・ロック・フェスティヴァル (Midwest Rock Festival 」 には,レッド・ツェッペリンLed Zeppelin)が出演した初日には バフィー・セント・メリーBuffy Sainte-Marie),ザ・ファースト・エディションThe First Edition),スウィートウォーターSweetwater) 他,7月26日には ブラインド・フェイスBlind Faith),ディラニー・アンド・ボニー・アンド・フレンズDelaney and Bonnie and Friends), テイストTaste),ジョン・メイヤール・アンド・ブルースブレーカーズJohn Mayall & the Bluesbreakers),エムスィーファイヴMC5) 他が,2月27日には ジョニー・ウィンターJohnny Winter),ジョー・コッカー・アンド・グリース・バンドJoe Cocker and the Grease Band),ボブ・シーガー・システムBob Seger System) 他が出演しており,錚々たる顔ぶれです.

 フェスティヴァル出演という事で,演奏時間は比較的短いものの,ドライヴ感もあり,荒々しい演奏を聴くことができます.録音された年代を考えれば高音質のオーディエンス録音であり,楽しむ事ができます.
 私的にこの日の音源を聴いたのは初めてでは無いかと思われます.

 音像は若干遠目ではあるものの,思った以上に遠目ではなく,オーディエンス・ノイズも殆ど無い,割とクリアで高音質なオーディエンス録音と言えます.各パートのバランスも想定以上に良いです.
 1969年という年代を考えれば,ある意味驚きのオーディエンス録音では無いでしょうか.
 この時期,導入部にメンバー紹介をフューチャーした ”How Many More Times” は最高に格好良いですねぇ.

 メーカー情報では
 『先週はZEP1969年7月から8月にかけてのアメリカ・フェス回りを中心としたツアーの初日を飾った初登場音源アトランタをリリースいたしましたが、今回も同じツアーから定番音源のニューバージョンがリリース。フェス用のステージで一回の演奏時間が短いということもあってか、この時期はハイテンションな名演と名音源が量産された時期であることはマニアなら常識。
 先のアトランタはもちろん、ニューポートにセントラル・パークも素晴らしい演奏内容だった上、1969年のオーディエンス録音としては非常に聞きやすいクオリティの高さを誇っていました。さらには69年を代表する音源の一つですらあったツアー最終日テキサス・ポップ・フェスティバルのステレオ・サウンドボード録音まで存在するという恵まれた時期。
 そんな中にあってマニアに支持され続けるもう一つの名音源が7月25日のミッド・ウエスト・ロック・フェスティバル。アナログ時代にはアセテート・ブートでしか聞かれなかった音源ということでCD時代に入ってから一気に普及した69年の名音源でしょう。その録音クオリティゆえ懐かしの「STATE FAIR」を始めとしていくつかのアイテムがリリースされてきましたが、10年以上前にGRAF ZEPPELINからリリースされた「MIDWEST ROCK FESTIVAL」としてマニアの支持を集めてきました。

 もはやGRAF盤(以下“既発盤”と称します)以上のアッパーは起こりえないだろう…実際に既発盤はこの日の決定版として10年以上に渡る長期政権を築いてきた訳ですが、今年に入って誰もが見逃していたであろう個所まで収録したアッパー版が登場したのです。
 今回の音源はマスターのリールからリールへとコピーされたファースト・ジェネレーション・コピーという触れ込み。同じアナログ・コピーでもカセットを介さないバージョンですのでダビングによって生じる劣化は最小限にとどめられている。とはいえ既発盤との音質の差は大きくなく、そこでもかなりロージェネなバージョンが使われていたことは間違いありません。
 ただし「I Can't Quit You Baby」では既発盤の方がヒスが強く、逆に「White Summer」では今回のバージョンのヒスが強いなど、やはりダビング経由の違いを伺わせてくれます。もっとも「How Many More Times」序盤でプラントが手拍子を求める場面、10分半ばで左チャンネルからかすかに鳴る転写っぽい音、そして12分台で起きるカットなどは従来と変わりません。
 ところが、この「How Many More Times」にこそ従来のアイテムで欠けていた最後の一手が隠されていたのです。同曲がボンゾのドラムから始まる際、プラントが最後の曲であることを告げます。この場面が過去のアイテムでは大なり小なり欠けていたのですね。今回はこの場面が完全に収録されていてプラントの「say goodnight」というセリフが完全に聞かれます。ここがテープチェンジに当たった個所だと推測され、それが枝分かれダビングされる内にプラントのMCが削られていったのでしょう。過去のアイテムではこの場面がまったく入っていないバージョンがありましたし、既発盤においても「say」が欠けて「goodnight」から始まっていたのです(笑)。確かに細かい個所ではありますが、これで過去最長収録となったのは事実。

 そしてこの日はまず音質が抜群にイイ。モノラルながら非常にクリアーで50年前の録音とは思えないほどの鮮度も凄い。同時期のオーディエンスと比べてみてもニューポートやセントラル・パークよりも秀でているのが鮮度でしょう。
 演奏の方はフェスの一枠ということで全体的に演奏が短い上に「You Shook Me」は演奏されず、基本短めなステージが多いこの時期においても最短の53分というもの。それゆえにCD一枚でサクッと聞きやすく、なおかつ69年のZEPらしい魅力が凝縮されているのが魅力。そんな中でも圧巻な演奏となっているのが例の「How Many More Times」。「Dazed And Confused」がいつもより短めの展開で披露されていた分、こちらで濃密な演奏を繰り広げている印象を受けます。特に5分台での爆発するような展開は圧巻ですし、例の12分台のカットの後で「Lemon Song」まで登場。
 これまでも演奏と音質の両方で定評を得てきたミッド・ウエスト・ロック・フェスティバルですが、それまでことごとく欠けていた「最後の一手」が遂に埋まりました。数ある69年ZEPオーディエンスの中でも最高の鮮度を誇る名音源の決定版が遂に登場です!』


Midwest Rock Festival 1969 (No Label)
 
 Live At Wisconsin State Fair Park Grounds,West Allis,WI,USA 25th July 1969
   
   1. Intro
   2. Train Kept A Rollin'
   3. I Can't Quit You Baby
   4. Dazed And Confused
   5. White Summer/Black Mountain Side
   6. How Many More Times
      incl. Smokestack Lightning
         - Beck's Bolero
         - The Hunter
         - The Lemon Song
         - I've Got You Under My Skin
   7. Communication Breakdown
      incl. Just A Little Bit
   TOTAL TIME (52:38)

 Train Keplt A Rollin'
 
 Dazed And Confused
 
 How Many More Times
 

[参考]
North America Summer 1969
 July
  05 Atlanta International Pop Festival,Atlanta International Raceway,Hampton,GA,USA
  06 Newport Jazz Festival,Festival Field,Newport,RI,USA
  11 Laurel Pop Festival,Laurel Race Course,Laurel,MD,USA
  12 Spectrum Pop Festival,Spectrum,Philadelphia,PA,USA
  19 Kinetic Playground,Chicago,IL,USA
  20 Musicarnival,Warrensville Heights,OH,USA
  21 Schaefer Music Festival,Wollman Skating Rink,New York,NY,USA
  25 Midwest Rock Festival,Wisconsin State Fair Park,West Allis,WI,USA
  26 PNE Agrodome,Vancouver,BC,CANADA
  27 Seattle Pop Festival,Gold Creek Park,Woodinville,WA,USA
  29 Kinsmen Field House,Edmonton,AB,CANADA
  30 Terrace Ballroom,Salt Lake City,UT,USA
 
 August
  01 Earl Warren Showgrounds,Santa Barbara,CA,USA
  02 Albuquerque Civic Auditorium,Albuquerque,NM,USA
  03 Houston Music Hall,Houston,TX,USA
  04 Fair Park Coliseum,Dallas,TX,USA
  06 Sacramento Memorial Auditorium,Sacramento,CA,USA
  07 Ice Palace,Las Vegas,NV,USA
  08 Swing Auditorium,San Bernardino,CA,USA
  09 Anaheim Convention Center,Anaheim,CA,USA
  10 International Sports Arena,San Diego,CA,USA
  11 Ice Palace,Las Vegas,NV,USA
  14 Municipal Auditorium,Austin,TX,USA
  15 HemisFair Arena,San Antonio,TX,USA
  16 Convention Hall,Asbury Park,NJ,USA
  17 Oakdale Theatre,Wallingford,CT,USA
  18 The Rockpile,Toronto,ON,CANADA
      ⇒ [2 Show]
  20 Aerodrome,Schenectady,NY,USA
      ⇒ [2 Show]
  21 Carousel Theater,Framingham,MA,USA
  22 Pirates World,Dania Beach,FL,USA
  23 Pirates World,Dania Beach,FL,USA
  24 Jacksonville Memorial Coliseum,Jacksonville,FL,USA
  27 Hampton Beach Casino Ballroom,Hampton Beach,NH,USA
      ⇒ [2 Show]
  29 Singer Bowl,New York,NY,USA
  30 Singer Bowl,New York,NY,USA
  31 Texas International Pop Festival,Dallas International Motor Speedway,Lewisville,TX,USA
  
[関連記事]
Atlanta Pop Festival 1969 (No Label)
 
Newport Jazz Festival (Gift CDR)
 
Soars On : Buffalo 1969 (LZSC-1030)
 
Schaefer Music Festival 1969 (Gift CDR)
 
Sixty Nine Special : Stereo Matrix Master (EVSD-1209/1210/1211)
 
Texas International Pop Festival 1969 : Audience & Soundboard Recording (Gift CDR)
 
Texas International Pop Festival 1969 : Stereo Matrix (No Label)
 
Texas International Pop Festival 1969 (No Label)
 
Fillmore East 1969 DAY 2 (Gift CDR)
 
Fillmore West 4.24.1969 (No Label)
 
Fillmore West 1969 Final:Audience Recording (No Label)
 
Fillmore West 1969 Final:Soundboard Recording (No Label)
 
Winterland Ballroom 1969 Day 2 (No Label)
 
Fillmore West 1969 Off Reels (IMP-N-040F)
 
Newport Jazz Festival (MASTER PORT-219)
 
Olympia 1969 Pre-FM Master (No Label)
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-LZ -  Olympia 1969
Chatenay - Malabry 1969 (No Label)
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-Led Zepplin Chatenay - Malabry 1969




#2021-03-02