1969年7月3日から6日にかけて米国ロードアイランド州はニューポートで開催された ニューポート・ジャズ・フェスティバルNewport Jazz Festival
 この年の ニューポート・ジャズ・フェスティバル(Newport Jazz Festival)は,実験的にジャズ,ソウル,ロック音楽の融合が試みられ,それまでのジャズ一色と打って変わり,ジェフ・ベック・グループ(The Jeff Beck Group),テン・イヤーズ・アフター(Ten Years After),ジェスロ・タル(JethroTull),ジョン・メイオール(John Mayall),スライ&ザ・ファミリー・ストーン(Sly & The Family Stone),フランク・ザッパ(Frank Zappa)と ザ・マザーズ・オブ・インベンション(The Mothers Of Invention),レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)他が出演していた関係でロック・ファンにも知られたフェスティヴァルとなりました.

 今回,商品を 2組購入すると希望者に配布されるギフト・アイテムとして登場したのは,著名な音楽評論家であった 故福田一郎氏が渡米した際に録音したオーディエンス録音(一部)を収録した 『 Newport Jazz Festival (Gift CDR) 』 で,2004年に Masterportレーベルからリリースされた 『 Newport Jazz Festival (MASTERPORT-219) 』 と同内容です.

 途中,福田氏の移動等に伴い,ノイズがのったり,音像が遠くなったり,また収録されているバンドの演奏も完全に収録されていないのは残念ですが,”The Train Kept A Rollin'” 等を聴くと,この時のオーディエンス録音としては高音質なのが判ります.
 多分,渡米目的が本フェスの観賞では無かったのか ”Dazed And Confused” の途中で移動してしまうのが本当に残念でなりません.

 因みに,この時の レッド・ツェッペリンの セット・リストは,以下の通りです.

 [Set List]
  1. The Train Kept A Rollin'
  2. I Can't Quit You Baby
  3. Dazed And Confused
  4. You Shook Me
  5. How Many More Times
    [Encore 1]
  6. Communication Breakdown
    [Encore 2]
  7. Long Tall Sally 
 

 メーカー情報では
 『著名な音楽評論家、福田一郎氏が1969年に渡米した際に録音した、ニューポート・ジャズ・フェスティバルにおけるレッド・ツェッペリン、ジェスロ・タルらのライヴ音源を、オリジナル・マスター・カセットより収録。(テープはTDK、C-90F)。(ちなみに福田氏はこのあとに行われた7月12日のブラインド・フェイスのニューヨークMSG公演も録音しており、それは旧MPレーベルより音盤化されました。)
 レッド・ツェッペリンはテープの冒頭に3曲収録されており、音質はこの時代としては抜群に良いレベルのオーディエンス録音です。音の劣化や割れもありません。ただ残念なことに、氏はDazed & Confusedの7分目位から場所を移動し始め、次第に音が遠くなってしまいます。その間、同行者との会話や歩いている際のノイズが聴こえます。8:40での「ジミー・ペイジって、やっぱテクあるね」という氏の言葉が聞き取れます。ファーストアルバムのリリース約半年後、伝説の初来日公演実現が、2年後の遥か先であることを考えると、この時期のステージを日本人が見ていたという事実はなかなか凄いこです。
 ツェッペリンの収録時間は約20分と短いわけですが、収録されている時間は短くともフルステージを収録ししている既発盤の音質とは比較にならない程に優れている上に、音源としての重要性は凄い物があると確信致します。

 以降は2NDアルバムを発表したばかりのオリジナルのブラッド・スウェット&ティアーズとフリーキーなブラス演奏を聴かせてくれるローランド・カークから一曲ずつ、そして最後にはジェスロ・タルの33分に及ぶフル・ステージが高音質で収録されています。(冒頭では「ジェスロ・タルってのは凄いんだよ、迫力は」と言う日本語会話が聴こえます。)初期タルの代表曲、5曲収録。
 凄まじいまでのパフォーマンスは圧巻の一言。ツェッペリン同様に、短期間で大化けしたのが良くわかる演奏です。ファン必聴のオリジナル・ヴィンテージ・テープから、時空を超えた一時間をたっぷりとお楽しみ下さい。全てのロック・ファン必聴のお宝音源です。

 ★beatleg誌 vol.43(2004年2月号)のレビュー要約です。ご参考まで。
 1969年7月に行われたニューポート・ジャズ・フェスティバルの模様をダイジェストに収録。
 まずはデビュー・アルバムのリリース後、通算三回目のUSツアーの一環として出演したレッド・ツェッペリン。この頃はどの日も抜群の演奏力を誇っており、このフェスティバルで初めてツェッペリンを体感した人は度肝を抜かれたことだろう。この時のツェッペリンの演奏を記録したオーディエンス・テープはこれまでに2種類が流出しているが、本アイテムにはこれまでとは異なるオーディエンス・テープから収録されており、音質的には最も優れている。但し、「Dazed & Confused」は途中までの収録で、マイクが隠れてしまったのか、最後の30秒は音が籠って聴こえない状態になっているのが残念だ。途中で聴こえる「ジミー・ペイジって、やっぱテクあるねぇ」という日本語の話し声が凄い。
 続くのはセカンド・アルバム・リリース時のBS&T、一時期はシカゴ、チェイスらとブラス・ロックと言うカテゴリーを確立していただけあって、なかなか白熱した演奏が聴ける。但し、途中からカット・インで始まる僅か一曲だけの収録なのが残念だ。
 ローランド・カークの演奏もカット・インでしかも3分弱で終わってしまう僅か一曲だけの収録だが、キング・クリムゾンの「Earthbound」を彷彿とさせるインプロヴィゼーションはなかなか圧巻だ。
 最後はジェスロ・タル。1970年代前半までのジェスロ・タルは音楽的にもアメリカでの人気は群を抜いていたわけで、それはこのステージからも克明に伝わってくる。どうしても、イアン・アンダーソンのフルートとボーカルに耳が傾いてしまうが。他のメンバーの演奏力と音楽性の高さも決して忘れてはいけない。いずれにせよ、このジェスロ・タルの部分は本アイテムのハイライトと言えるだろう。ツェッペリンの部分ほど、音質は優れないが、この時期の野外の録音としてはまずまず良好だし、33分に渡るショーの全貌を捉えた価値は高い。』

Newport Jazz Festival (Gift CDR)
 
 Live At Newport Jazz Festival,New Port,RI,USA 04th - 06th July 1969
 [From Original Masters]

   [Led Zeppelin / 06th July 1969]
   1. The Train Kept A Rollin'
   2. I Can't Quit You Baby
   3. Dazed & Confused
 
   [Blood Sweat & Tears / 04th July 1969]
   4. You've Made Me So Very Happy

   [Roland Kirk / 04th July 1969]
   5. The Theme

   [Jethro Tull / 04th July 1969]
   6. My Sunday Feeling
   7. Bouree
   8. A New Day Yesterday
   9. Dharma For One
   10. Nothing Is Easy
   TOTAL TIME (60:51)

 The Train Kept A Rollin'
 
 You've Made Me So Very Happy
 
 The Theme
 
 My Sunday Feeling
 

[参考]
 Newport Jazz Festival (MASTERPORT-219)
 

[関連記事]
Newport Jazz Festival (MASTERPORT-219)
 



#2020-12-01