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盲・ろう・養護学校を一元化、「特別支援学校」に改組

政府が3月に国会に提出する学校教育法改正案の概要が21日、判明した。盲・ろう・養護学校を障害種別にとらわれない「特別支援学校」に改組し、重複した障害を持つ児童・生徒への支援を可能にするほか、小中高等学校に対しても学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)などを持つ児童・生徒への適切な教育を行うと定めた。2007年度から実施する。

 盲・ろう学校、養護学校(知的障害、肢体不自由、病弱)は現在、障害別に設置されている。

 しかし、複数の障害を持つ児童・生徒も少なくなく、特定の障害に限定しない柔軟な対応が求められており、文部科学相の諮問機関の中央教育審議会は昨年12月、「特別支援学校」への一本化を答申していた。

 法案は現在、盲・ろう・養護学校計999校のすべてを特別支援学校に移行し、各学校は地域の実情に応じて、原則、障害の種別にとらわれずに子供を受け入れることを可能にする。

 通常の学級に在籍しているLD・ADHD児らへの支援策として、小中高等学校に対し、「教育上、特別の支援を必要とする児童・生徒に対して適切な教育を行う」とした。

 また、改正に伴い、半世紀にわたって同法で使われてきた「特殊教育」「特殊学級」という言葉はすべて姿を消す。
(読売新聞) - 2月22日6時23分更新

医師派遣を一部解禁に、へき地医療と産休・育休代替で

厚生労働省は20日、原則禁止されている医師の人材派遣を4月から、へき地への派遣と産休・育休を取得した女性医師らの代替派遣に限定して解禁する方針を決めた。

 医師不足の解消や医師の働く環境の改善のため、労働者派遣法の政令を改正する。民間の人材派遣会社などに登録した医師らが、派遣会社を通じて派遣される見通しだ。

 現行の労働者派遣法の政令は、医療関係の業務について、派遣労働者が従事するのは「適当ではない」と定めているが、同省は「産休・育休中」と「へき地の医業」は「例外」とする政令改正を行う。

 派遣の条件として、へき地派遣は、一人の医師が幅広い医療行為に対応するため、派遣前に「必要な研修」を受けることを義務付ける。へき地派遣は医師に限られるが、産休・育休期間中の代替派遣については、医師だけでなく歯科医師、看護師、薬剤師ら医療職全般の派遣が解禁される。

 これまで、外部から人材を短期的に導入する人材派遣が医療行為で認められていなかったのは、医療は日常的な医師、看護師、薬剤師ら専門職のチームワークによって成り立つという考え方からだ。

 しかし、医師は毎年約4000人のペースで増えているものの、医師が一人もいない無医村は2004年度末で依然として787地区確認されており、医師の高齢化も進んでいる。さらに地域格差が拡大するとの指摘が出ていた。また、女性医師の割合は約15%だが、近年の医師国家試験は合格者の3分の1を女性が占めており、産休・育休などが取得しやすい職場環境が求められるようになると見られている。
(読売新聞) - 2月21日3時9分更新

<互助会>知的障害者、入院時の支え 存続の危機

生命保険に入れない知的障害者の入院時に備え、親などが出し合った資金から医療費を給付している「互助会」が存続の危機を迎えている。保険業法の改正で、金融庁が定める「ミニ保険会社」にしないと運営を認められなくなりそうだからだ。多くの知的障害者は病院内でじっとできず、個室ベッドや付添人の費用を援助してくれる互助会は貴重な存在。会側は「会社化すれば事務量や経費が増え、今のような運営はできない」として、法適用の除外を求める数万人以上の署名を近く同庁に提出する。【須山勉】
 全国知的障害者互助会連絡協議会によると、知的障害者の入院互助会は全国に39カ所あり会員数は約8万7000人。知的障害があると生命保険の加入を断られることが多いため、各地の育成会(親の会)や自閉症協会などが運営主体となり、年一万数千円の会費で入院した障害者に差額ベッド代や看護料を給付している。プールしている資金額は各互助会でバラつきがあるが、事務は運営団体の役員らがボランティアで行っている所がほとんどという。
 地域や職場の人たちが資金を出し合い、そこから医療費などを支出する営みは、法律の規制を受けない「無認可共済」とされてきた。しかし最近、一部の共済で資金が流用されるなどの悪質例が目立ち、国は保険業法を改正。互助会のような小規模の共済も、今年4月から1000万円以上の資本金や保険専門スタッフの関与などが必要なミニ保険会社(少額短期保険業者)が運営するよう義務づけられた。
 既存の共済は2年の移行期間が設けられているが、互助会側は「会員の負担をかなり増やさないと運営を続けられない。トラブルもなくやってきたのに、悪質共済と同列視されるなんて」と訴えている。
 金融庁保険企画室の話 人から集めた資金をプールし、事故の時に支払う行為は保険業であり、契約者を保護するために一定の健全性や財務基準を満たしてもらうというのが保険業法改正の趣旨だ。法理論上、互助会に法を適用しないわけにはいかないが、会をつぶそうという意図はなく、新制度に円滑に移行できるようお手伝いしたい。
 ◇会社化で負担増 家族ら「弱者切り捨てだ」
 「国がどうしても保険業法を適用するなら、保険に入れない知的障害者が安心して入院できる制度を作ってほしい。制度がないから、やむにやまれず互助会を運営してきたのに」。金融庁の方針に、埼玉県内の知的障害者の親らで作る「やまびこ互助会」(約5100会員)の福岡三治事務局長は怒りを隠さない。
 入院した知的障害者が点滴の針を引き抜いたり院内を歩き回るなどの行動を取ることは珍しくない。付き添いを24時間つけるなどの条件に同意しないと、入院を拒否されるケースもある。保険に入れず、入院が長引くほど負担が重くなる家族にとって、互助会は大きな支えだ。
 やまびこ互助会は93年に設立され、04年の給付実績は計250件、1816万円に上る。現在は約1億6000万円をプールし、給付額や会計内容は会報で公表。安定運営を続けているという。
 福岡事務局長は「障害者の経済的負担を重くする障害者自立支援法ができたばかりなのに、自衛手段としての互助会までつぶすのか。まさに弱者切り捨てだ」と訴える。
(毎日新聞) - 2月20日3時12分更新

妊婦健診、保育を無料に 福井県、第3子から


 福井県は20日、独自の少子化対策として2006年度から、すべての第3子以降の妊婦健診と、3歳までの保育料を原則無料とする「ふくい3人っ子応援プロジェクト」を始めると発表した。
 同県は医療費についても01年度から、3歳未満のすべての乳幼児と、3子以上の世帯の子供を就学まで全額公費負担にしており、「所得制限を設けず、妊娠から保育、医療まで無料にするのは全国で初めてではないか」としている。
 県によると、1回7000―8000円の妊婦健診の14回分までを県と市町が2分の1ずつ負担する。第3子の保育所の保育料はこれまで、3歳未満について9割が公費負担だったが、これを全額補助に拡大し、保育所の一時預かりも無料とする。
 県は06年度の当初予算案に妊婦健診の補助で4800万円、保育料の支援拡充で3000万円をそれぞれ盛り込んだ。
(共同通信) - 2月20日11時19分更新

<幼保一元化>「認定こども園」開設 政府、新法案提出へ

幼稚園と保育所の一元化に向け、政府は幼保双方の機能を備えた施設を「認定こども園」(仮称)として整備し、幼児の教育、保育を一体的に行うための新法案を今国会に提出する。成立すれば、今秋からスタートする。同園は入園に際して保護者の就労の有無を問わず、0歳~就学前の子どもを受け入れる。
 子どもの数は、昨年4月現在で幼稚園約174万人、保育所約199万人。子どもを預かる時間が短い幼稚園(標準4時間)は定員割れが著しい一方、保育時間が比較的長い保育所(標準8時間)の待機幼児数は約2万3000人に達している。
 幼稚園を所管する文部科学省と、保育所を所管する厚生労働省の縦割り行政による非効率が指摘されて久しいが、両省は幼保一元化でこうした問題を解決できるとして、04年度から一元化施設の職員配置などの基準を検討してきた。
 認定こども園は、既存の幼稚園、保育所を活用し、(1)幼保併設(2)保育所機能を加えた幼稚園(3)幼稚園機能を加えた保育所(4)自治体の独自設置施設――の4タイプを想定している。子育て相談を行うことなどを要件として、都道府県が認定する。幼稚園同様、保護者が就労しているかどうかに関係なく入園できる一方で、対象児の年齢や預かる時間は保育所並み――という点が特徴だ。
 現在、幼稚園と保育所を併設している施設は全国で355カ所ある。両省は認定こども園に施設整備費を助成したり、料金設定を自由にできるようにするなど特例措置を設け、設置を促す考えだ。【坂口佳代】
(毎日新聞) - 2月18日15時6分更新

改正介護保険法/正念場の在宅福祉事業

[2006年02月16日付]

 改正介護保険法が4月1日に施行される。改正では制度見直しと併せ、事業者に支払われる報酬額も変更された。介護保険は発足以来、利用者が増え続けており、限られた財源を有効に使うシステムにすることが課題だった。このため、報酬額を全体で2.4%引き下げた上で、軽度者向けサービスの報酬を低く設定し、中重度者向けを手厚く配分した。保険料上昇を抑えつつ、介護保険制度を維持するには妥当な対応といえるが、在宅系事業者の経営が厳しくなることが予想されるなど、問題点を含んでいる。
 
 改正の柱は▽中重度者の支援を強化、施設から在宅介護への誘導▽軽度者向けの介護予防サービス▽サービスの質向上▽医療と介護の連携――など。特別養護老人ホームなどの施設サービスは一人当たりの給付費が高いので、在宅介護が進めば介護給付費の抑制につながる。施設利用者は中重度者が多く、医療と介護の連携も必要になる。
 
 裏返せば、JAや生協など介護度の低い利用者を多く抱え、医療手段を持たない在宅系サービスの事業者にとっては、厳しい内容といえる。JA全中は、一JA当たり2割程度減収になるとみている。日本生協連、日本在宅介護協会などの民間事業者も、ほぼ同様に減収すると試算する。
 
 介護計画を作るケアマネジャーの報酬にも課題がある。現行は一律で一件当たり8500円。改正後は一件の単価は上がり、要介護1、2でさえ1万円になる場合もある。ところが、現実は総収入が減る恐れもある。全中によると、JAが抱えるケアマネジャーは平均で40人分を受け持つ。このうち6割が、介護予防サービスの対象者となる。介護予防は報酬が1件4000円で、しかも8人が限度となる。大まかな試算だが、現行の月額34万円が、改正後は23万円と大幅ダウンになってしまう。
 
 家庭的なサービスが魅力の「小規模多機能型居宅介護」や、認知症対応型の在宅サービスもできた。事業者にとってビジネスチャンスではある。しかし、1月に長崎県のグループホームで、お年寄りが死亡した火災が起きたように、中重度者の受け入れはリスクが大きい。基準以上に人員を配置しても万全とは言い切れない。
 
 事業者が健全な経営ができなければサービスの質が低下し、利用者が不利益を被る。今回の改正はこうした危険性をはらんでいる。ただ、サービスの質向上の取り組みに加算する項目などもあり、かじ取り次第で経営が上向く要素もある。介護保険制度開始から6年、事業者の淘汰(とうた)時代に入った。だからこそ、農村部で協同組合精神を土台とするJAの福祉事業の役割は一層高まる。JAにとって次回報酬改定までの3年間、福祉事業が地域住民に欠かせない存在として定着するかどうかが試される。

(2月16日論説)
日本農業新聞

高齢者賃貸住宅に介護保険適用へ・4月から厚労省

 厚生労働省は4月から高齢者専用の賃貸住宅の入居者が、常駐の介護士らによる介護保険サービスを受けられるようにする。介護士やケアマネジャーが常駐し、バリアフリーなどにも取り組んでいる賃貸住宅を都道府県が指定。入居者は常駐職員による見回りや食事介助などを、月額最大で2万5000円程度で受けられるようになる。

 現在、常駐の介護士による介護保険サービスの対象になっているのは、特別養護老人ホームや老人保健施設、介護型療養病床などに限られる。これらの3施設は介護が必要になった人しか入れない。「現在は健康だが、将来に不安がある」という人は一部の有料老人ホームかケアハウスに入れば、常駐の介護サービスが受けられるものの、有料老人ホームは入居一時金が平均1200万円にのぼる。ケアハウスは要介護状態が悪化すると退去しなければならない。 (07:02) nikkeinet 2006.2.20

<介護保険料率>1.23%に引き下げ 政府管掌健保加入者

社会保険庁は16日、政府管掌健康保険加入者の年収に占める06年度の介護保険料率を、05年度の1.25%から1.23%に引き下げる方針を示した。介護給付費の増加に伴い、06年度分は本来1.26%となるはずだが、05年度の加入者増による保険料収入増などで差し引き0.03ポイント分を軽減できるという。
(毎日新聞) - 2月16日21時46分更新

診療報酬改定案を答申 4月1日から実施

中央社会保険医療協議会(中医協)は15日開いた総会で、在宅医療の推進、小児科や救急医療の強化、病院と診療所の初診料統一などを柱とする2006年度の診療報酬改定案を川崎二郎厚生労働相に答申した。改定は告示を経て、一部を除き4月1日から実施される。
 一定の条件下で喫煙者に禁煙指導を行う「ニコチン依存症管理料」を、公的医療保険の給付対象とするかどうかについては、同日の総会でも賛否が分かれた。結果として保険適用とされたが、「導入後の検証作業を通じ、さらなる国民的なコンセンサスの形成に努める」などの付帯意見も盛り込まれた。
(共同通信) - 2月15日20時33分更新
<診療報酬改定案>初診料統一、小児医療の重点化など柱に

 厚生労働省は15日午前、中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)に、06年度診療報酬改定案の全体像を示した。初診料を病院(ベッド数20以上)と診療所(同20未満)で統一することや、小児医療の重点化などが柱で、禁煙希望者への治療に保険を適用し「ニコチン依存症管理料」(初回2300円)を新設する。同日午後、了承の見通し。4月1日から原則実施となる。
 06年度改定は、医師の技術料などの「本体」を過去最大の1.36%引き下げることが既に決まっている。全体像はこれを受けたもので、医師不足や偏在が目立つ小児、産科、救急医療や、在宅医療などの重点項目を引き上げる(0.44%増、医療費ベースで1475億円増)一方、慢性病での入院、検査、初診・再診料などの項目を引き下げる(1.8%減、同5990億円減)ことで、メリハリをつけたと厚労省は説明している。
 現行の初診料は、病院2550円、診療所2740円。この「格差」は92年度、病院が外来患者を受け入れた際の利幅を薄くし、大病院への患者集中を是正する目的で設けられた。当時は患者の窓口負担がこの1割と低く、初診料が高くても診療所に一定の患者を誘導できたが、その後窓口負担が2割や3割へアップし、逆に患者が初診料の安い病院に集中する傾向が定着した。
 そこで同省は初診料の格差をなくして2700円で統一する一方、再診料も病院570円(現行580円)、診療所710円(同730円)と差を縮め、大病院の「3時間待ち3分診療」の是正を図る。これにより、診療所での患者の窓口負担は基本的に軽くなる。
 また、小児を24時間診療できる体制を敷き、夜間診療に4500円の加算を設け、心臓移植手術など高度先進医療8技術に保険を適用する。手術などで1食しか食べなくとも一日単位(1920円など)となっている入院時の食事費を一食単位で640円とするなど、入院関連費のカットも並べた。医療機関に医療費の内容が分かる領収書発行義務付けなども盛り込んだ。【吉田啓志】
 ■06年度診療報酬改定のポイント■
▽病院と診療所の初診料を統一し、再診料の差を縮小
▽禁煙治療にニコチン依存症管理料新設(初回2300円、2~4回目1840円など)
▽24時間体制の在宅療養支援診療所に報酬加算
▽乳幼児深夜加算など小児医療への評価
▽リスクの高い分娩妊産婦の入院基本料への加算新設(1日1万円)
▽臓器移植への保険適用
心臓移植104万1000円/死体肺移植91万8000円/死体肝移植108万6000円/死体すい臓移植88万6000円
▽透析医療の見直し(外来管理料を2万4600円から2万3050円へなど)
▽コンタクトレンズ利用者の眼科検査料見直し
▽入院時食費を1日単位(1920円など)から1食単位(640円など)へ
▽後発医薬品普及に向け、処方せん様式を変更
▽医療費の内容が分かる領収書の無償交付を医療機関に義務付け
▽診療報酬明細書の電算化システム導入などIT化加算新設(30円)
(毎日新聞) - 2月15日12時8分更新
在宅療養の支援を新設 06年度診療報酬改定

 中央社会保険医療協議会(中医協)は15日、2006年度の診療報酬改定案を公表した。昨年の政府、与党の医療制度改革大綱に沿って在宅医療を推進するため、在宅療養支援の制度を新設した。診療報酬全体は昨年末の予算編成で3・16%の引き下げが決まったが、改定案では救急医療や小児医療など、改革大綱が重視した分野は引き上げた。
 同日中に川崎二郎厚生労働相に改定案を答申、一部を除き4月1日から実施される。改定はほぼ2年ごとに行われ、前回は04年度。
 改定案では、病院(ベッド数20床以上)と医院など診療所(20床未満)の初、再診料の格差を是正。初診料は、現在病院の2550円を引き上げ、診療所の2740円を引き下げて2700円に統一した。
 患者は1-3割を窓口で支払うため、診療報酬引き上げは支払い増、引き下げは支払い減につながる。病院を引き上げることで、比較的症状の軽い患者が診療所に向かうよう促し、病院と診療所の役割分担を明確にする。
(共同通信) - 2月15日13時15分更新
再診料下げ、初診2700円統一 「3分診療」是正へ 診療報酬改定案

 中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関、中医協)は十五日、平成十八年度の診療報酬改定案の原案をまとめた。政府の医療費伸び率抑制方針を受けて、再診料を引き下げる。診療所では初診料も下げ、外来患者にとって窓口で支払う負担額が軽くなる。中医協は同日、禁煙指導の保険適用など結論が出ていない項目の最終調整を行ったうえで午後にも答申する予定。改定案は四月から実施される。
 診療報酬は、診察行為や投薬などの一つ一つの公定価格。政府が予算編成で全体で3・16%の引き下げを決めており、中医協は個々の報酬の見直しを進めてきた。
 改定案では、病院(ベッド数二十床以上)と診療所の初診料格差を見直し、病院の現行二千五百五十円と診療所の同二千七百四十円を二千七百円に統一。再診料は病院の現行五百八十円を五百七十円に、診療所の同七百三十円を七百十円(患者の窓口負担は原則三割)に下げる。病院との差を縮めることで、外来患者の病院集中を防ぎ、大病院の「三時間待ち三分診療」を改める狙いがある。
 一方、慢性的な医師不足に悩む小児科医療では深夜加算などをアップ。産科についても危険度の高い患者の入院基本料の加算を新設。救急入院料も上げるなど重点分野には手厚く配分する。在宅医療推進に向け、新設する在宅療養支援診療所では往診、訪問看護の報酬を上乗せし、医療の必要性の低い長期入院患者の入院費の報酬は下げる。
 また、意見が分かれていた禁煙指導は原案では初回指導料二千三百円、二回目以降は千八百四十円などと明記。医療内容が詳細にわかる領収書の無料発行は義務付けたが、一部委員が求めていた診療報酬明細書(レセプト)並みの詳細な記載の義務付けは見送った。
≪「患者の視点」積極採用≫
 平成十八年度の診療報酬改定案では、医療内容の分かる領収書の発行義務付けなど、「患者の視点」に立ったサービスが積極的に取り入れられた。
 患者向けサービスの目玉は、医療内容の分かる領収書。日本医師会など診療側委員は難色を示していたが、患者の利便性に配慮し無料で交付することにした。
 患者に自分が受けた医療内容を理解させることで、医療費に対するチェック意識を持ってもらい、無駄や不正な診療報酬請求を防ぎ医療費の抑制につなげていくのが狙い。
 患者にとっても病気への関心が高まることで、その後の健康管理や病状の進行予防に向けた意識が高まるきっかけになりそうだ。
 ただ、診療報酬明細書(レセプト)並みの詳細な領収書は、患者から要望があった場合の努力目標とされ、事実上先送りされた。真の情報開示にはさらに時間がかかりそうだ。
 患者の選択の幅を広げるためのセカンドオピニオン(主治医以外の医師の助言)も普及させる。患者の希望によるカルテや検査データといった診療情報提供料を新たに報酬に加えることで、医師側から積極的にセカンドオピニオンを提案する環境を整える。
 さらに、比較的価格が安い後発医薬品を普及させるため、処方箋(せん)に後発医薬品への変更が可能かどうかを記す欄を設け、患者が選択できる仕組みに改める。
(産経新聞) - 2月15日16時12分更新
06年度診療報酬改定案を答申=中医協

 中央社会保険医療協議会(中医協)は15日午後、2006年度診療報酬改定案を川崎二郎厚生労働相に答申した。厚労省は改定内容を告示した上、一部を除き4月から実施する。引き下げ幅は過去最大の3.16%で、病院と診療所の再診料やコンタクトレンズの過剰検査防止に向けた検査料の引き下げなどで対応する。
 調整が難航していたニコチン依存症の患者に対する禁煙指導への保険適用については、「保険導入効果の検証作業を通じ、さらなる国民的なコンセンサス形成に努める」との意見を付けた上で認めた。 
(時事通信) - 2月15日17時1分更新
<医療領収書>「薬剤名などの明細」義務付け見送る 中医協

 中央社会保険医療協議会(中医協)は15日、医療機関に対する領収書発行の義務付けを見送った。検査内容などの記載は、医療機関側の努力義務にとどまり、「薬害防止に」との患者側の期待は、先送りされた。患者代表の中医協委員、勝村久司さんは「残念だが、『努力義務』で第一歩を踏み出したと考えたい」と話している。
(毎日新聞) - 2月15日22時12分更

新エネルギーで障害者の自立支援

新エネルギーで冬の農業振興と障害者の自立支援を目指せ-。八戸市是川の知的障害者通所授産施設・こだまの園(阿部弘子園長、定員三十七人)は冬期間、廃食油から作ったバイオディーゼル燃料(BDF)とリンゴの剪定(せんてい)枝から作ったスモークチップを使い、県産地鶏シャモロックの薫製を生産する取り組みを、十一日までに始めた。廃棄物の再利用と地場産品活用、さらに四月施行の障害者自立支援法を見据えた障害者の所得向上が狙いで、注目を集めそうだ。

 同施設は昨年五月から、市内の事業所や福祉施設から廃食油を買い取ってBDFを作り、送迎バスやトラックの燃料として利用してきた。しかし冬季はBDFが冷えて固まってしまい、車には使用できない。そこでBDFで発電機を動かし、電熱器でリンゴの枝のチップから煙を発生させ、シャモロックの薫製を作ることを考案した。

 同施設を運営する社会福祉法人親泉会が、県の「あおもり『冬の農業』実践活動促進事業」の助成を社福法人として初めて受け、必要な設備を取りそろえた。作り方は天然塩などで味付けした肉を、三十度以下の煙でいぶす「冷薫法」により約十五分間薫製。その後、野菜スープで加熱殺菌し、完成となる。

 原材料のもも肉は五戸町の業者から仕入れ、リンゴの枝は同施設近くの農家から譲り受けたものを使用。同施設の利用者は薫製の調理作業や枝の皮を削ったり小さく切ってスモークチップを作る作業、BDFの精製の一部工程を担当する。

 薫製は近く販売を開始し、予約に応じて生産するという。問い合わせは、こだまの園(電話0178-71-8322)へ。

※写真=シャモロックをいぶす薫製機。下のウッドストーブにリンゴの枝のチップを入れ、煙を発生させる

【東奥日報】