昨日，対人関係で不快を感じる理由として，自分の中に反応する種があること
そして，モヤっとしたとき，自分の心の中にある『何か』が反応していることに気付けるだけでも
少し冷静になれて，出来事に大きく振り回されなくなってくる
そんなお話をしました．
今日は
自分の『何が』反応しているのか？を見つけるには
どうすればいいのかというお話です．
用意するものは，ノートとペンです．
モヤっとしたとき，封じ込めず，エセポジにならず
心の中から湧き上がる言葉を，ダ～～～～ッとノートに書き出していきます．
書き殴ってOKです．
心の中から出てくる言葉を，躊躇なく
相手が誰だろうと遠慮せず，汚い言葉を使ってもOKだから
どんどん書き出していく．
どんどん書き出していくとね，だんだん感情も出てきますよ．
怒りの下にある悲しみ，虚しさ，情けなさ，みじめさ，絶望感，寂しさなど
その怒りの下にある感情が出てきたら，それをじーっと感じてあげましょう．
そして自分に受容的な言葉をかけてあげて，自分に寄り添ってあげましょう．
しだいに気持ちが落ち着いて，言いたいことを全部言い切ったような感覚になれると思います．
（書き出す前よりは，冷静になれてるはずです）
そうしたら，今書いた言葉を読み返してみましょう．
読み返して，さっき感じた怒りの下の感情が再び出てきたら
それを再び感じてあげて下さいね．
言いたいことをすべて言わせてあげて
その時に出てくる感情（悲しみ，虚しさ，情けなさなど）を，じーっと感じてあげることで
溜め込んでいた感情が解放されます．
そうやって感じてあげることで，あなたの心の器が育ちますから．
時々質問されるので，補足しておきますと…
書き殴った後，字が汚すぎて読み返せない という場合
ボイスレコーダー使うといいですよ．
ブツブツ言いながら書き殴っている場面を録音しておくと
後から聞き返せるので，読み返せなくてもOK.
とにかく，あなたの心の叫びを，一旦自分の身体の外に出してあげて
あなたの思っていること，感じていることを，あなた自身がわかってあげることが大切です．
それだけでも，感情の解放が進みます．
さて，ここからが今日の本題ですよ．
あなたの『何が』反応しているのか？
読み返してみると，書き出したノートの中に，あなたの『何が』反応したのかが書いてあります．
例えば
「バカヤロー，なめんなよ」
→ 馬鹿にされた，見下された などと感じている
「こんなに言ってるのに，なんでわかんねぇんだよ」
→ わかってもらえない，私の思いは尊重されない などと感じている
「そんなキツい言い方しないでよ」
→ 大切にされない，責められた などと感じている
「甘えてんじゃねぇよ」
→ 『甘えちゃいけない』という自分の価値観（制限）が反応
など…
この【→】の後の部分が『何が』の部分
つまり，出来事に対するあなたの認知，解釈，捉え方などと言われるものです．
人は，認知から出てくるネガティブ感情を感じたくないから
（例えば，大切にされないと感じて，悲しい）
怒りにすり替えて，他者にぶつけ，自分を被害者，相手を加害者にしていきます．
逆に言うと，怒りの下にあるネガティブ感情を感じ切れるだけの心の器が育つと
イラっとしても，それを長引かせることが減って
いつまでも自分を被害者にしておくことが無くなります．
実は，みんな，自分の色眼鏡で世界を見ています．
言い換えると，人はみんな，捉えグセを持っているということです．
そして，心の余裕が無くなってくると，その捉えグセが強く出てきます．
あなたに，僕と同じ「大切にされない」という捉えグセがあるとします．
で，心に余裕が無いときは，普段は気にならないような言動にも
自分の捉えグセを引っかけてしまうものなのです．
そうすると，どんなときも，どこにいても，誰といても
些細なことに心が反応して
「どいつもこいつも，私のことを大切にしてくれな～い」
という状況になることもしばしば．
でも，考えてみて下さい．
もし，あなたが自分の捉えグセを知らなかったとしたら
自分の『何が』反応しているのかがわからなかったら
ただワケも分からずむしゃくしゃするだけで
どんどんエネルギーが消耗していくと思いませんか？
一方，自分の『何が』反応しているかがわかると
「それってホント？」という感じに，出来事をちょっと冷静に見られると思いませんか？
相手の真意を，フラットに考えられるかもって思いませんか？
自分の反応ポイントを知っているだけで
絶対に何個かもっているはず
心を軽くできるかもって思いませんか？
だから，あなたが不快を感じたときこそ
自分を楽にしてあげるチャンスなのです．
他人ではなく自分にベクトルを向けるって
自分を責めるためではなく
自分を幸せにするためなんですよ．
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